人狼物語 三日月国


52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】

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[ 呆けていれば、どこからか
  靴音が響く音が聞こえた。

  音のする方へ視線を向ければ
  扉の向こうから姿を現す男がひとり。]


   お、お前は……!


[ それは気を失う前
  己に地獄のような苦しみを与えた者。

  見れば、着衣のあちこちが赤黒く汚れており
  思わずその不気味さに背筋を戦慄かせた。

  一人分の血だけでここまで着衣が
  血に塗れるとは思えなかったからだ]
 

 
[ そんな時、ふと頭に過る、
  つい先ほどの出来事の記憶。

  全身に脂汗が浮かび、顔が強張る。

  何故自分は殺されていないのだろう。
  何の為にこんな身体にされたのだろう。

  男に対して疑問が次々と湧く。

  奴は、魔王と呼ばれた
  人々に恐れられている存在。

  ────その男が、何の為に?


  思案を巡らせていれば、
  男の口から告げられた言葉。

  その内容に思わずチッと舌を鳴らした。

  改めて、自分が仕事に、盗みに失敗したと
  そう思わされたからだった]
 

 
[ 機嫌よさそうな姿は己の神経を逆なでするもの。

  短剣が手元にあれば、すぐにでも
  その首を掻き切ろうとしただろう。


  続いて告げられた言葉に
  納得できないという表情を浮かべて

  無理やり顔を上げさせられながらも
  三白眼を男の顔に向けたまま]


   はっ……悪い、だと?


[ 不機嫌そうな、敵意剥き出しの声音で言葉を発し]


   人の家に侵入して何が悪いんだ。
   金目の物を盗む為なら仕方のない事だろう?


[ 悪びれもせずにそう告げた。

  侵入した事も、盗もうとした事も
  己にとって何ら悪いものだとは思っていない]
 

 
[ 何故なら、そうしなければ
  自分は生きてこれなかったからだ。

  失敗して捕まればどんな目に遭わされるか
  そんな事はとっくのとうに分かっていた。

  実際に盗みに入って失敗して
  死にかけた事だって何度もあった。

  けれども、それを止めるなんて
  そんな選択肢は最初から存在しない。

  身寄りのない人間に
  手を差し伸べてくれる人間など
  何処にもいない。

  とにかく、生きていく為───それが全てであった]
 

 
[ 他の連中の事など元より興味はない。

  最初から、何かあった時の為の
  囮のようなものであった。

  それよりも、言い聞かせるよう
  告げられた言葉の内容に]


   このっ……悪趣味め…!


[ 悪態を吐く。


   
( 女で、奴隷で、道具? 冗談じゃない。

       
誰が、お前なんかに…───! )



  両脚の間に落とされた男の足を
  右手を剣のように横に振り
  力づくで無理矢理退かす。

  そうして、すぐに台から降りれば両手で
  下着とズボンを引き上げて。

  地下室から脱出しようと
  脇目も振らず扉へと向かっただろう]
 

 
[ そのまま扉を無事に開ける事が叶ったなら
  急いで階段を上ろうと足を前へと伸ばす。


  けれども、身体が以前と違う事に
  慣れていないせいだったのか。

  足先が階段の段差に引っ掛かり
  身体が一瞬宙に浮く。


  しまったと、小さく零した───その直後。

  勢いよくうつ伏せの姿勢で
  階段の上へと倒れ伏しただろう]*
 



 おぅ、吠えるねぇ。
 まったくもって盗っ人猛々しいとはこの事だ。


[盗みを働いて何が悪いと
こちらを睨む眼差しと目が合う。

なるほどこいつは思った以上に野良犬で
骨がありそうだと、俺様の笑みはより深くなり。


──鳴かせて、みたくなったのだ]

[ところがどっこい、
下心満載で伸ばした俺様の手は
見事に跳ね除けられる事となる]


 ッ、な……!


[くっそ、腐っても剣士と言うべきか。

細身ながらも程よく筋肉の着いた
しなやかな体捌きは顕在で。

やべぇと思う間もなく、足をすくわれ押し返される。


これでも魔術師ん中じゃ
鍛えてる方なんだがなぁ……!

そう、内心で毒付きながらも
俺様は反対の腕をガントレットの宝石へと伸ばし。

その中に、指を沈めた]

[けれどまぁ、その必要も無かったのか。

──もしくは俺の指先が、
彼女の"足"に触れたのか。

アシュレイちゃんは階段に足をひっかけ、
盛大にすっ転んだのだった。

いや、痛そうだな!?]


 やれやれ……

 逃げられるとでも?


[首筋をこきこきと鳴らしながら、
近付いていく。

ゆっくりと歩みをすすめながら
少しばかりネタバラシと洒落込もうか]



 簡単に言うとだな、
 お前さんの"本体"はこっちにあんだよ。

 つまり、感覚を共有してるこいつを弄れば
 ……こんな事もできるワケだ。


[宝石の中には、まるで人形の様に力を失った
全裸のアシュレイ青年が浮かんでいた。

こん中は言うなれば異空間になっていてだな。
魔力を籠めた指先でこう、ぎゅっと片脚を捻れば。


目の前のアシュレイちゃんの片脚もまた、
あらぬ方向に捻り曲がって。


いやぁ、
痛みの共有
ってのは辛いねぇ?]

[とは言え、また近付き過ぎて
手痛い反撃を食らっちゃ堪らない。

さっき手刀を喰らった部分が
まだいてぇんだよおい。
おっさん舐めんな……!

足を留め、壁に走った魔法陣に手を付き
ちょっとした指示を出す。

      ・・
……そろそろ食事も終わった頃だろう]


 なに、悪い事は言わん。
 一つばかり手伝って欲しい事があるだけっつかな。

 ───アシュレイちゃんにはさ、
 とあるダンジョンを攻略して欲しいんだよねぇ。


[そんな風に、こちらの要件を伝えるそのうちに]

[荒々しい足音が、階上から響いてくる。

石造りの階段を踏み鳴らすその音は、
一つ、二つ……いや、四匹分程だっただろうか]


 おっ、早かったな。
 お疲れちゃんっと。


[丁度アシュレイちゃんを間に挟む形で、
やって来たオーク達に手の平を振る。

もちろん、爽やかな挨拶が返って来るハズも無く。

こいつら基本的に、欲望でしか生きて無いからなー。

時は朝方。
たっぷりの睡眠を取って睡眠欲はばっちり。
そしてぴちぴちの死体を喰って、食欲もばっちり。

ならまぁ、残るは……]



 なーなー、アシュレイちゃんさー。

 意地はらないで、
 "助けて下さいご主人様。何でも言う事聞きますぅ"って
 俺の靴舐めろよ。

 そしたら助けてやらない事もないよー?


[実験台に腰を下ろし、組んだ足を揺らしながら。

俺は目の前の饗宴を特等席で愉しんでいた。


動きは鈍いが体力と精力だけは有り余ってる
二足歩行の豚型モンスター、オーク。
ちいとばかりオツムも足りないせいで、
未だ二匹は階段に挟まってつっかえてるが……

先頭の二匹は、目の前の美味しそうな雌に群がって。

バキバキに怒張を勃起させながら、
邪魔な着衣を引き千切り、上から伸し掛かり
押さえ付けようとしてやがってなぁ。

血に塗れたその口元からは、ブヒブヒとくっせぇ息と
興奮からか止め処もなく唾液が垂れて。
床とアシュレイちゃんを汚すのだった*]

【人】 帝国新聞  



  「祝い事でしたら、月の綺麗な日が良いでしょう。」
  寡黙な女が唯一零した要望はたったのそれだけ。
  叶えない理由が皆無、二つ返事で日取りは決まる。

  楽団が賑やかな曲を奏でる中で、
  王族や貴族、司祭、彼らに仕える騎士までもが
  平民たちから搾り取った税で作られた祝い酒を浴びていた。
  今宵は無礼講だと言わんばかりの宴の中でも女は座った儘、
  料理も酒も、一口も口にすることも無く一点を見つめていた。

       「宴の後、私の部屋へ来るように。」

  美酒に酔いしれた王が耳元で告げた言葉は
  城内に響くことこそないが、誰もが気づいていただろう。
  常日頃から彼女に触れる手つきが粘り気を帯び、
  下心が隠せていない有様なのは周知の事実だったのだから。

        かの王の目当ては女研究者の身体である、と。


 
(17) 2020/12/02(Wed) 2:36:15

【人】 帝国新聞  



  「王城 
に染まる
   王族貴族含め城内■■■人全てが死体で発見
             祝賀会の後の犯行か?」

         「件の女研究者 姿見当たらず」


  首都機能を失くした帝国は混乱の一途を辿っていた。
  その国の名のみを抱えた新聞が少ない情報を知らせている。
  いつしか独裁国家でまとめられていた地は細かに分裂し、
  小さな田舎町が転々と存在する独立区域へ姿を変えた。

  獣化人間による最強の戦争大国は、
  あっけなくその幕を下ろしてしまったのである。


 
(26) 2020/12/02(Wed) 2:39:34

【人】 亡国の歴史書  



  一夜の内に起きた悲惨な大量殺戮事件。
  一部の遺体は獣に食い荒らされたようにぼろぼろで
  形さえも判別できない有様だったという。

  滅びた筈の月光病患者の悪夢を呼び戻したようだと
  どこかの誰かは例えたのだというが、
  何れ人々はこの出来事に名前を付けた。

                   
リヴァイアサン

              ──────
לִויָתָן


  この国の終焉を知らせる獣の仕業だったのだろう、と。*


 
(27) 2020/12/02(Wed) 2:41:32
 
[ 服越しに伝わってくる床の温度は冷たい。

  ああ、失敗したと歯噛みしつつ
  起き上がろうとすれば、後ろから投げ掛けられる声。

  本体? 感覚の共有?
  一体何の事だと顔だけ向ければ

  突然片脚に何かが触れるのを
  感じた────次の瞬間。

  ボキリ、という鈍い音が響く。
  次いで脚に走る強烈な痛み]


   っ! あ、ああああああああっ──!


[ 脚が折れたのだろうか。
  そのあまりの痛みに
  我を忘れて叫び声を上げたのだった]
 

 

   く……う、ぅ……。


[ 彼の指先が宝石の中から離れた後も
  呻き声を上げて床に倒れ伏せたまま。

  奥歯を噛み、痛みに堪えていれば、
  男の意外な申し出が耳に飛び込んできた。]


   て、手伝い、…だ、と……!?
   なんで、お、れ…が……。

   じ、自分で……行けば、いいだろ……。


[ 何故自分に頼むのか。魔王と呼ばれた男が。

  こんな目に遭わされて、さらに仕事の手伝いまで
  しなければならないだなんて。

  冗談ではなかった]
 

 
[ そんな時の事。

  何かが地上から降りてくる
  騒々しい足音が階上から響いてきた。

  苦労しながらも、上体だけ起こし
  様子見をしていれば扉から姿を見せたのは
  数匹のオークたち。


  早かったとは、一体何をしていたのだろう。

  そんな事を思っていれば
  彼らの視線がふいに、男から此方に向く。

  鼻から荒く吐息を漏らす怪物たち。
  此方に注がれる視線は尋常ならざるものであった]
 

 
[ 背筋にぞくりとしたものが走る。

  二匹がこちらに襲い掛かってくる。

  成す術もなく着衣が引き千切られ、
  一匹のオークに床へと押さえつけられる]


   くっ……なめるなっ!


[ 股間の盛り上がった部分を
  渾身の力を込め蹴り上げる。

  そうしてオークが怯んだ、その瞬間。
  腕を伸ばし両目に指を突き刺した。

  ぐちゅり、と球状の物体に指先が刺さり
  ゼリー状の生温かい感触が伝わってくる。

  目を潰した後、すぐに指を抜いて
  腹を思い切り蹴っては突き飛ばして。

  腕を床に突いてはバク転。

  実験台まで後退するのであった]
 

 

   っ……く、くそ……。


[ 扉近くに目を向ければ
  全部で四匹いるのが確認できた。

  一匹は視界を潰したとて、残り三体は健在。

  片脚が自由に動かせない今
  どう考えでも分が悪い。

  脂汗が全身に湧き出す。
  段々片脚の感覚がなくなってきた。

  せめて短剣か、
  武器になるものさえあればと思うものの、
  残念ながら周囲に目を走らせても
  見つかりそうにはなく。

  最早万事休すか]
 

 

   
( これは罰なのだろうか )



[ 一瞬頭に過るのは、ある少女の姿。
  次いで、その顔が絶望に染まる光景。

  頭を横に振り、浮かんだものを掻き消す。


  何にせよ、他に手はない以上
  選ぶ手は一つだけか。

  そう悩んでいる間にも
  オークたちは此方に距離を詰めてくる。
  もう迷ってる暇はない]
 

 
[ 一瞬目を閉じ、くそっと毒吐く。

  それから実験台の上に腰を下ろした男に
  視線を向けて、台に手を突き頭を下げながら]


   た……何でも言う事聞くから……
   助けて、ください、……ご主人様。


[ そう言って、彼の靴に口を寄せただろう]*
 



 それがさぁ、だめなんだよなぁ、男じゃ。

 まぁ、俺様も高みの見物───…
 兼、サポートで着いてってやるから。 


[未だアシュレイの片脚を
宝石越しに圧し折った感触が残る指先を
ちっちっちと左右に振って。

そりゃ自分で行けるなら行っていると
言外にそのダンジョンの高難易度さを
チラつかせたりしたのだった。

まぁ、あそこはなー。
色々やっべぇからなぁ……]

[そんなこんなの後に
よばれてとびでたオークちゃん達。

目の前に匂い立つような雌が転がってりゃ、
そりゃあ、奴らにとっちゃいただきますってなもんだよなぁ。

そんでアシュレイちゃんといえば
片脚も負傷した状態で、多勢に無勢。

はー……
せっかくの初物が豚の餌食かって、
ちぃとばかし勿体ねぇなぁと見てたんだが]


 ……うっあ、痛そ……


[伸縮性のある黒のインナーが
オークの指の形に引き千切れ。

肌色の面積を大幅に増やした肢体が
冷たい床になすすべもなく貼り付けにされた────

と、思いきやだ。

大事な部分を蹴り飛ばされ、
オークの濁声が地下研究室に響き渡る]

[それからは見事なもので、
躊躇の無い目潰しは完全に豚の視界を奪い。

もう一匹をも怯ませる事に成功したのだった。

いやそりゃ片割れが上下の玉潰されたの見りゃ
縮み上がるってなもんだよなぁ……


とはいえ、それでビビらんのが
肉欲獣人の怖えところとゆーか。

「この雌犯す」が「犯して殺して食う」に変わった分、
状況は悪化したとも言えて]


 さぁて、どうする?

 絶体絶命だなぁ……?


[実験台に腰掛けたまま、
口元に張り付いたにやにや笑いと共に問いかければ]



 おーけー、奴隷ちゃん。

 変なプライドより最善手を取れるトコ、
 プロって感じで好感が持てるねぇ。


[あの時何を思い描いたのか。

首を振るアシュレイの一瞬の表情の変化の
所以までは分からなかったものの……

生きる為に、なんだってやってきた男という
当初の見込みは間違っていなかったとみえる。


つーかそういう兄ちゃんを屈服させるのが、
何より愉しいんだよなぁ。
ゾクゾクする顔で見上げやがって]



 そんじゃ、ご主人様の偉業をとくとご覧あれっと。


[革靴の爪先を
アシュレイちゃんの口元に押し付けながら。

実験台に下ろした両掌に魔力を込める]


 
……帰し返し、現せ姿を。



[呟く様に唱えれば、
オーク達の丁度真下の床が、波打ち。

真ん中よりばくりと。
巨大な口となって四匹を飲み込んだ。
一瞬の後に、研究室は再び静寂を取り戻し。


ちなこの生きた罠。
談話室にいた人食い宝箱と同じ種である。
上手い事育て上げるとこんな事もできるってゆーな。

なおオーク達は丸呑みにされただけなんで、
消化される前に後で出してやろうと思う。

使える物は骨まで使い倒さんとなー]



 さって、じゃあ、オシゴトの話をしよう。


 やる事ぁ簡単。
 とあるダンジョンに潜って、
 最奥の悪魔をぶん殴って、とあるブツを取り返す。

 そんだけだ。


[説明しながら、俺は再び両手から魔力を操作し。

この屋敷を覆う蔦の一部を呼び込んだ。
そいつらはアシュレイちゃんの折れた脚に絡み付き、
ぺろぺろと舐めはじめて。

昨日の胸の傷が無くなっていた事を思い出せば、
蔦の行うそれが回復行為だと判るだろう。


故に、説明もそこそこに俺は話の続きを口にした]