人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


牢の中にいる。

寝ている。

嵌められた手錠を見下ろした。

頬を打つ雨が冷たい。

────。

【人】 うたかたの ダニエラ

朝のルーチン。2日に1度のサンドイッチ。
いつもと同じメニューを頼む。

「ありがとおございまあす。」

レシートを受けとり、馴染みの店主に手を振って。
齧りながら通勤の道を歩いた。

街は今日も、取締法のせいかどこか縮こまったような様子。
それを横目に眺めながら、小さく、溜め息を落とした。
(6) 2023/09/18(Mon) 11:56:40

【人】 うたかたの ダニエラ

>>9 カンターミネ

「……あーーー」

見回りの途中。丁度休憩にさしかかろうという頃。
遠目にそのライムグリーンを見つけた女は、間の抜けた声を上げた。
てってと後ろから近寄ると、食べ歩きのさなかであることも加味ひとつせずにその片腕に絡みついた。

「ミネだあーーー。」
「なにたべてるのお?おいしそお。」

笑顔をへらり、向けている。

#街中
(10) 2023/09/18(Mon) 19:16:27
──取調室にて、マフィアとの関わりを詰められた男は否定も肯定もしなかった。
どころか事情聴取の間、殆ど口を開かずに黙秘を続けるばかり。
何も語ろうとはしない態度に怒声を浴びせられても、その視線は己の手を拘束する手錠に向けるだけ。

室内にいる警官が異常に気付いたのは、そんな時間がしばらく過ぎた後のことだ。

ただ座っているだけの男の呼吸は常と比べれば荒く、頬は赤らんでいる。
雨が降る夜、濡れ鼠のままに連れてこられたその身体は随分と冷え切っていて。
些細なことで高熱を発症する奇病のトリガーとしては十分だった。

結果、この状態でまともに話を続けるのは不可能と判断され取調べは一時中断。
男は一度、檻の奥へと戻された。

#取調室

毛布一枚を渡されて冷たい床に頬を押し付けていると、なんだか懐かしい。
羽織るものがあるだけ、雨風を凌ぐ屋根があるだけ、あの頃より随分とマシだ。
蘇る記憶に苦しさは混じれど、暖かなものだって十分に思い出せる。
"
ねえさん
"と唇が動いてしまったのは、不調が呼ぶ甘えのせいだろうか。

誰を恨むつもりもない。
誰を憎むつもりもない。
馬鹿で愚かだって言われてもいい。
考えることも、迷うことも、信じることも、やめたくはない。

掠れた声で呟いた『だいじょうぶ』は、まるでおまじないみたいだった。

#牢獄

【人】 うたかたの ダニエラ

>>13 カンターミネ

「んふふー。ごめんなさあい。」

ぺろりと小さく舌を出す。
そんな中、鼻先に刺激的な香り。…辛いんだあ。これ。

ちらりとあなたを窺う。少しだけ、悩む素振り。
結局ぱくりと食いついた。
ひん。口の中が痛くて熱い。涙目だ。

「からいぃ……。」
「ミネー、こんな辛いの、よく食べれるねえ…。」

女は子供舌だった。
さっきと違う意味で、また舌を出す。

#街中
(14) 2023/09/18(Mon) 22:18:03
牢の中にいる。しかし、自分のいるべきはここではない。

【人】 うたかたの ダニエラ

>>15 カンターミネ

ひとつ歳上だろうが何だろうが、褒められるとやったあと声を上げる。
そこに関しては、相手が旧知のあなたでなくともほぼ変わらないのだが。

「うー。ミネ、胃とか傷めないよおにねえ。」

時すでに遅しな気はする。
トラメッツィーノは一口だけで御遠慮させていただいて。
ただ元来は戴けるものは迷わず戴く女だったので、歳下だろうがお言葉に甘えるらしい。

「あたしもお、コーヒーでえ。」

この子供舌の女は、コーヒーに砂糖をふたつ放らないと気が済まない。
…きっと、あなたもとうの昔に知ることだろうが。

#街中
(16) 2023/09/19(Tue) 0:18:55
これは男が逮捕されてすぐの話。
取調室で男は散々吼え立てた。そんな事実はないと声を荒げた。

自分はやっていない。
自分がするわけない。
皆が証言するはずだ。
そんなはずはないと。
イレネオ・デ・マリアが、
あの男が、
マフィアと手を組むなんて!


その必死さはまるで主に捨てられそうになった犬のようだった。
酷く叱られ遠くに置き去りにされようとする犬の姿に似ていた。
低く唸り、呻き、哀願することさえして見せた。
けれど当然、聞き入れられるはずなどなかった。
結局、男にかけられた嫌疑が晴れることはない。

牢獄に戻された男は、酷く憔悴していたという。

#取調室

さらに、これは男が逮捕されて暫くの話。

男は、牢から姿を消した。
男が収容された牢はもぬけの殻になった。
けれど、誰もそれを大事にはしなかった。
巡回の刑事も、問題なかったと報告した。
そこにはただ、しんとした牢だけがある。

#牢獄

さらに、さらに、その後の話。

十数分の空白の後、男は自ら牢に戻ってきた。
素直に牢に入り、鍵が閉まれば腰を下ろした。
その足取りは確かだった。瞳は前を見ていた。

イレネオ・デ・マリアの牢は、酷く静かだ。

#牢獄

【人】 うたかたの ダニエラ

>>17 カンターミネ

「…ええー。」
「いけないんだあ…。」

なんて。ちょこっと半目でそう責めたあと、軽く肩を竦めてくすりと笑う。
今日のところは大目に見てあげただけだ。

コーヒーを受け取る頃にはさすがにじゃれつくのもやめている。
ありがとお、と笑顔で受け取って、ストローを口にくわえ啜って。

「んー。そおだねえ、休憩中…。」
「電話の方があ、いいかもお。」
「あんま長引いて警部補さんに見つかったらあ、怒られちゃうしい。」

ただでさえ日頃の態度を『仕事だけは真面目にしている』の1点で見逃してもらっている自覚はある。
こわいんだよおなんて本人がいないのをいいことにへらへら笑った。別に怖いとは思っていないので風評被害だ。

#街中
(20) 2023/09/19(Tue) 6:09:51
喋らない。

例え血が流れようと、爪が剥がれようとも、喋らなかった。

グラスを差し出した。いつも通りに。

いつも通りにカウンターの向こう側にいる。

【人】 うたかたの ダニエラ

>>21 カンターミネ

「ふうーん。」

聞いちゃったもんねー。
やおらにその表情はにこにこ顔へ。

「んふふ、そお。がぶがぶーってえ。」
「変わってないよお。いつでもかけてえ。」
「…あー。起きてたらあ、出るねえ。」

仕事が終わると眠いとばかり。
立ち去るその背を見送って、ずぞとストローを鳴らすと女も仕事へ戻っていった。

#街中
(25) 2023/09/19(Tue) 16:28:35
ダニエラは、珍しく――それはそれは、大きな声で。
(a18) 2023/09/19(Tue) 19:56:27

それのことばかり考えている。

プランがあった。

雨の日だって
#バー:アマラント
はいつも通り。
日中は程々に過ごしやすくとも、
夜になるとやっぱり少し冷えるもので。

──マスター、何か体があったまるようなもの頼めるかい?
 ああ、すぐに出せる」

マスターの得意料理らしいシチューは具沢山。
なんだかちょっぴりお得な気分になれるかも。
ライ麦香る食事パンと一緒にどうぞ。彼女が好きな取り合わせ。