人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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【人】 騎士 ノア


  ── 回想:霧の昼 ──



[ 彼女の記憶を奪って数日間
  まともに起き上がることすら出来なかった。

  どこを向いても、目を閉じても、
  気味の悪い三日月型の目がこちらを見ている。

  脳裏に焼き付いた痛み。
  同じ器官などないはずなのに
  鮮烈に感じる抗えない、恐怖。
  
  自分が目の前で見せられた光景だからこそ
  余計に 酷く 覚えてしまうという、のに。 ]

 
(60) 2022/05/28(Sat) 15:05:24

【人】 騎士 ノア


[ ────わらったのだ。

  彼女はこちらを見てわらった。
  僕の目に映る彼女の口角は、
  ひきつりながらも上を向いていた。
           
  判断能力もまだ大人には遠い歳
  命が奪われないのなら
  そう言って散るのをどう止められよう


  代わりになる重さは変わらないのに
  口が鉛のように重い

         身体だけは耐えられず
         今にも剣を抜きかねなかった
         ...私の動きはその笑みに止められた。]


 

   
あ"
 、  あ"ぁあああああ!!!

  

[ 男の嗤い顔が頭から、消えない。 ]

 
(61) 2022/05/28(Sat) 15:05:32

【人】 騎士 ノア


[ 僕が一番についたから
  考えもなしに飛び込んだから
  まず一人の少女が死んだ

  二人を助けられる力を持っていなかった
  自分の力を過信したから
  もう一人の少女の心が死んだ

  唯一無傷で助かれた最後の少女さえ
  守ったのは私ではない

  二人分の死を 消えない罪を
  背負って 背負って 背負って
  ここ酒場まで歩いてきた。 ]

 
(62) 2022/05/28(Sat) 15:05:36

【人】 騎士 ノア


[ 座り込んだ暫くの間
  誰かが居るなんて思ってもいなかった。
  
  不意に思い出したのは、
  ずっと前にした約束。


          美味しい飲み方は知らないまま
          飲める歳も大分すぎた。


  まだ覚えてるよ
  信じる強さを宿した緑眼と
  少し遅くに知った貴方の名ウーヴェは。


  忘れたくなかった何もかもの中
          声がもう、
思い
出せ
ない

          
人は声から忘れていく
 ]

 
(63) 2022/05/28(Sat) 15:05:41

【人】 騎士 ノア


[ ───帰り道、
  町へ向かって歩いていた。

  住宅地を駆け回る子どもからは
  無意識に目を逸らしながら


  少し店も増えてきて
  ちょうど花屋の前に差し掛かった時だった
  店番...にしては、少し小さな お店の子に
  声をかけられたのは。 ]
 
(64) 2022/05/28(Sat) 15:05:46

【人】 騎士 ノア



 「 こんにちはー!
   お兄ちゃんお花つけてるの!
   かわいいねぇ、 」


[ 指さされた先には
  服に差し込まれた一輪の花。>>1:191

  気づいた時には少し花びらがよれていて
  ...いつこんな所に?


  不思議そうにまじまじと花を見れば
  ───どこか懐かしいような、気がした。 

        戦闘に使えるものだけが魔法じゃないんだね
        人を笑顔にするような類もあるんだ

  
  素敵な魔法を知って微笑んだ一時
  残る花弁から思い出したのは
  久しく忘れていた
陽の感情


               どうか元気で
               ...そう 願った ]

 
(65) 2022/05/28(Sat) 15:05:49

【人】 騎士 ノア


[ 花びらに、薄い水が1滴
  目許を抑えた 今もそれだけの 思い出話 ]**

 
(66) 2022/05/28(Sat) 15:05:51

【人】 騎士 ノア



   ?…ああ、いや、
僕じゃないよ?

   話すと長いんだけどさ


[ 自分が結婚するだなんて
  欠片も考えていなかったからつい失念していた。


  28。所帯を持っていてもおかしくない歳なんだろう。
  守るべきもの、大切なもの。
  一度も守れなかった僕にとっては
  家族の方が余程大層なものだと思うけれど。 ]

 
(109) 2022/05/29(Sun) 12:27:03

【人】 騎士 ノア


[ 現実は厳しい。
  それだけの言葉に隠した
ほんとう
は山ほどある。

  彼女が嫁ぐ先は、彼女が身を呈して守った姫の国。
  彼の王は詳細こそ知らないが、
  私が守ることが出来なかったと、
  それだけは知っている。

  自分の娘を危険に陥れた魔法使い、
  しかも力も足りないとあれば
  毛嫌いされるのも当然のこと。


          私が身代わりになればよかったと


  死んでいないからこそ、
  仮定の想像で己を満足させられる。 ]

 
(110) 2022/05/29(Sun) 12:27:05

【人】 騎士 ノア


[ 誰かにそれが正しいと認めてもらいたかったのか
  それとも、間違っていると糾弾して欲しかったのか
  どちらも、だったのかもしれない。


             答えのない悪夢の二択。


  意地の悪い質問をした。 ]



   ──はは、うん、…それはそうだ。


[ 返ってきた当たり障りのない返答に感じたのは安堵。
  …これで話は終わりでよかったんだ。

  答えが知りたいけれど、知りたくない。
  救われたいけれど、犠牲にしたくない。
  いつだってわがままに
  理想を追い求めているから、
  自分に傷をつけてしまうと   
知っている。


  どんな、の内容を続けることがなかったのは、
  また揺れ動く気持ちの曖昧さゆえ。 ]
 
(111) 2022/05/29(Sun) 12:27:08

【人】 騎士 ノア



   いいよ、
   出来ることを、していたいだけだから


[ 誰かの為になっていたかった。
  求めてくれる誰かの為なら、
  息苦しさなんてものはなかった。

  …答えられないと知ってしまってからは、ずっと。


  自分では解消できない悩みなら
  ユスターシュの方が僕よりも息苦しいんじゃないか。
  薄らに、まだ見えぬ
を想って。 ]

 
(112) 2022/05/29(Sun) 12:27:10

【人】 騎士 ノア



   うん、そこなら知ってる

   
……娘??
…へえぇ、そうなんだ、
娘……



[ 頭に名を焼き付ける、と同時に
  訪れたのは混乱。
  結婚とか一番縁遠いように見えるのは
  失礼ながら気の所為ではないと思うし


  そんな劇場でやっていそうな話~この子、貴方の子なの~
  現実に起こっているというのも、
  かなり奇なことだ。
  
そもそも心当たりがあるのがどうかとも。
 ]
 
(113) 2022/05/29(Sun) 12:27:12

【人】 騎士 ノア


[ 相対して覚えたのは感心。
  8年前。…変わってしまった人生、という意味では
  どこか共感する所もあって。

  …だからこそ、彼の結末
  先に知ってしまっているのが


  ───堪らなく、心を、抉ってくる。 ]

 
(114) 2022/05/29(Sun) 12:27:15

【人】 騎士 ノア



   ───っ…そんな、ことが、…?



[ …聞かされた死の真相に、ただ呆然としていた。>>2:53
  目頭が熱くなって、
  喉奥に黒いヘドロのような言葉が込み上げる。


          もしその人と相対してしまった時
          僕はこの事実を許せるんだろうか


  もし───あの時、彼女がさらわれた時、
  見つけられないまま命を落としてしまっていたら。
  想いが想像出来てしまうだけに、
  言葉以上に未練がのしかかって、
重い。


  頼むと頭を下げられた時に、
  すぐに承諾の返事が出せなかったのは
  彼の望む以上のことをしてしまわないか
  …という、心配。


  ──先の質問の返答に話が戻るとは、
  思っていなかったこと。 ]
 
(115) 2022/05/29(Sun) 12:27:17

【人】 騎士 ノア



   ...それは、


[ 突き放すような言葉。>>2:55
  全部見透かされているようで、
  ぐっと言葉に詰まる。

           満足できる答えなんかない

  誰かが納得出来る正解を提示してくれたら、
  なんてことが間違っているのも、わかっていた。


  幸せが害されない範囲で。

  その言葉に、瞳が
黒く、
る。 ]

 
(116) 2022/05/29(Sun) 12:27:19

【人】 騎士 ノア



   ...本心か
   どちらも本心だよ


   夢を追いかけて生きていたかった
   彼女を守りたかった…

   

[ じわり、じわりと胸に染みる、
黒。


  死を知らない僕に、
  彼の言葉を否定することは出来ない。
  なにも意地悪く、そう言っているわけじゃないと。
  理解ってしまうから、余計に、苦しい。


  魔力なんてなければ良かった
  罪と罰が本来の通り正しく行われていれば。


  後悔の先にあるのは泥沼だ。


  それでも、沈みかける中
  弱いまま死にたくないと
  訴える自分も、確かにここへいる。 ]

   
(117) 2022/05/29(Sun) 12:27:21

【人】 ノア


 ── 回想:約束 ──


   針千本も飲んだら死んじゃわない…?
   ああでも、嘘つかなかったらいいんだ


[ "なら簡単だね"
  得意気にそういった少年の成長後。


  果たせない約束が胸の中にあるのに
  痛みを受けることが出来ない

  指を切って
  拳万食らって
  針千本飲んで
       
      どちらの方が
いんだろう

              今だって 痛くて、
痛くて



                   動けない。 ]

 
(134) 2022/05/29(Sun) 19:12:11

【人】 ノア


[ そう遠くは離れていなかった
  子どもじゃない
  子どもだった時。

  針千本というワードには
  指切りよりも怯えて 強がって

           約束は最後に首を絞めるんだね


  弱さに
されたんだろう
  僕
、         も
           
××とも
も。 ]

 
(135) 2022/05/29(Sun) 19:12:15

【人】 ノア


[ 諦めの悪いことが強さなのか
  目を閉じることが強さなのか

  絆は互いに結び合うもので
  確かめなければそれは蜘蛛の糸にすらなり得ない


          成長した今なら
          多少乱暴にでもそう言って
          目を覚ませられたんだろうか


  二度と覚めない時を刻む前だったなら ]

 
(136) 2022/05/29(Sun) 19:12:19

【人】 ノア


[ 僕の人生がこのままなら
  どちらにせよ約束はしばらく
  果たすことが出来なかったのかもしれない

  それでも笑えていたと思うんだ
  一度は切りあげた修行の話だって聞いて
  変わらずに仲間と居る姿を見て絆を感じられたなら

  その時は答えを伝えられたはずで >>11
  いつまでも夢を見ていたかったな ]

 
(137) 2022/05/29(Sun) 19:12:23

【人】 ノア


[ 届かなかった手紙に紡いだ文字か

  ごめん、と謝ってしまった時には
  言葉が嘘になってしまうと思ったから


  約束した未来のことに 少しだけ近況を綴って ]
 
(138) 2022/05/29(Sun) 19:12:26

【人】 ノア


[ 宛先を指定していたから
  戻ってきたのか
  返されたのか それすら分からなかったから。

  3度目でやめてしまったんだっけ
  その日僕は嘘つきになった


  始まらなかった未来のことは
  どれだけ言っても変わらない過去。
  
  心配させたくはなくて
  悩みこそ書かなかったものの。

   Spero a presto近いうちに会えることを祈っている

  1度目では書き直された文字
  3度目には変わってしまった意思の表れ
  知る人は僕だけだ。

  
            この話にも続きはない。 ]

 
(139) 2022/05/29(Sun) 19:12:34

【人】 ノア


[ 誰に対しても薄情であれば、
  こんな思いもすることはなかった?

  どこで間違えたのか分からないんだ、
  尽くを間違えて進んできた今だから

                 嘘吐きだもの。

  合わせる顔は、無い、よね。 ]

 
(140) 2022/05/29(Sun) 19:12:41

【人】 ノア


 ── 現在 酒場『MiraggiO』 ──


[ ────声を
れてしまった。

  
  だから話している声だけじゃ、
  気づくことは出来なかったな
  話し込んでいたのも1つ、原因ではあるけれど。

  出会いも、再会も 
今更ばっかりだ



               …ここに来た理由か。

               知りたかったんだよ ]
 
(141) 2022/05/29(Sun) 19:12:44

【人】 ノア


[ あの時の花は >>66

             
手向け
か 
希望

              
死者の想いは?
 ]

 
(142) 2022/05/29(Sun) 19:12:47

【人】 ノア


[ 考える、とユスターシュに告げた後
  他にも話してみたらどうだとは言われながらも
  一先ずは席に座って、料理を口に運んでいた。

  色々な悩みを抱えて、生きている
  変えたいもの 変えたくないもの
  信じたいもの 疑うもの

  
  どちらかを決めることが正解だと思っていた。
  力の強さが無いと何も守れないのなら
  力の無い僕に これ以上の価値はきっとないのだと。


  …弱くても生きることは出来るのだ
  苦しくても、死にたくても、それほどに辛くても
  …生きていて欲しいと誰かに願われるのなら
  裏切ってはいけないとも。


  ───手を差し伸べてくれる人はいるんだよね>>0:411

  後ろではなくて、前を向いてさえいれば
  揺れる心の中でも、気づくことが出来た
  10年越しの宿題の答え 提出先は…。  ]

 
(143) 2022/05/29(Sun) 19:12:52

【人】 ノア



    
え、
────……ありがとう、


[ 崩れた前髪で目はよく見えなかったか
  表向きバレはしない、かな
  気づいてはいたけれど


  …どこかのお客さんでも
  さしておいたらいいのにね
  何も無い空間を指さすあたり
  器用なのか 不器用なのか   
覚えがあるよ


  飲み方を知る前に別れてしまったんだった
  好きなお酒だとはまだ知らなかったかな


  差し出された一口分の
ギムレット。

  …昔聞いた事があったな 父さんに
  ギムレットに込められた意味──── ]

 
(144) 2022/05/29(Sun) 19:12:55

【人】 ノア



   その"お客様"に、同じもの…
   …いや、エバ・グリーン、お願いできますか


[ 
『晴れやかな心で』貴方の瞳に光が訪れますように


  ごめんね、疎いからこの2つ以外は知らないんだ
  もし嫌いだったら意味だけ、受け取って。


            …冥福の祈りより近く
            ××××店員さんに聞こえる声で
            感謝を、述べようか ]
 
(145) 2022/05/29(Sun) 19:13:00

【人】 ノア

 
[ 強い未練 叶うことの無いものだったとしても
  友人ともだから
  悲しみの晴れる時もありながら
  此処へ在ってほしいと込める。 ]**

 
(146) 2022/05/29(Sun) 19:13:07

【人】 騎士 ノア



    ユスターシュ、


[ 夜明け。
  店からは人が出て行き始めた頃か
  姿を探すように見渡して呼び止めた。

  短い夜だった。
  驚いて、───答えを探して。

  悩みすら隠してしまえたらと
  霧夜の間に見つけてしまったのは
  紛れもない、生の意思。 ]
(162) 2022/05/29(Sun) 19:54:43