人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


【人】 無敵の リヴィオ

ざわざわと波打つように広がる声も、
連日での法の施行を恐れてか、昨日よりも小さく思える。

それもそうだろう。
上も下も警察もマフィアも関係ないというように
幾人もが法により検挙されているんだ。
そうならないはずがなかった。

そんな状況ではあったがしかし、
この男はいつも通りを振舞っていた。
先程の呟きも掻き消された以上なかったも同じ。

デスクに置いた手鏡を片手に前髪を整え、
今ある仕事に手をつけていこう。

「…よし、今日の俺も最高だ」

#警察署
(4) 2023/09/17(Sun) 23:43:13
牢の中にいる。

寝ている。

嵌められた手錠を見下ろした。

頬を打つ雨が冷たい。

────。

──取調室にて、マフィアとの関わりを詰められた男は否定も肯定もしなかった。
どころか事情聴取の間、殆ど口を開かずに黙秘を続けるばかり。
何も語ろうとはしない態度に怒声を浴びせられても、その視線は己の手を拘束する手錠に向けるだけ。

室内にいる警官が異常に気付いたのは、そんな時間がしばらく過ぎた後のことだ。

ただ座っているだけの男の呼吸は常と比べれば荒く、頬は赤らんでいる。
雨が降る夜、濡れ鼠のままに連れてこられたその身体は随分と冷え切っていて。
些細なことで高熱を発症する奇病のトリガーとしては十分だった。

結果、この状態でまともに話を続けるのは不可能と判断され取調べは一時中断。
男は一度、檻の奥へと戻された。

#取調室

毛布一枚を渡されて冷たい床に頬を押し付けていると、なんだか懐かしい。
羽織るものがあるだけ、雨風を凌ぐ屋根があるだけ、あの頃より随分とマシだ。
蘇る記憶に苦しさは混じれど、暖かなものだって十分に思い出せる。
"
ねえさん
"と唇が動いてしまったのは、不調が呼ぶ甘えのせいだろうか。

誰を恨むつもりもない。
誰を憎むつもりもない。
馬鹿で愚かだって言われてもいい。
考えることも、迷うことも、信じることも、やめたくはない。

掠れた声で呟いた『だいじょうぶ』は、まるでおまじないみたいだった。

#牢獄

牢の中にいる。しかし、自分のいるべきはここではない。

これは男が逮捕されてすぐの話。
取調室で男は散々吼え立てた。そんな事実はないと声を荒げた。

自分はやっていない。
自分がするわけない。
皆が証言するはずだ。
そんなはずはないと。
イレネオ・デ・マリアが、
あの男が、
マフィアと手を組むなんて!


その必死さはまるで主に捨てられそうになった犬のようだった。
酷く叱られ遠くに置き去りにされようとする犬の姿に似ていた。
低く唸り、呻き、哀願することさえして見せた。
けれど当然、聞き入れられるはずなどなかった。
結局、男にかけられた嫌疑が晴れることはない。

牢獄に戻された男は、酷く憔悴していたという。

#取調室

さらに、これは男が逮捕されて暫くの話。

男は、牢から姿を消した。
男が収容された牢はもぬけの殻になった。
けれど、誰もそれを大事にはしなかった。
巡回の刑事も、問題なかったと報告した。
そこにはただ、しんとした牢だけがある。

#牢獄

さらに、さらに、その後の話。

十数分の空白の後、男は自ら牢に戻ってきた。
素直に牢に入り、鍵が閉まれば腰を下ろした。
その足取りは確かだった。瞳は前を見ていた。

イレネオ・デ・マリアの牢は、酷く静かだ。

#牢獄

喋らない。

例え血が流れようと、爪が剥がれようとも、喋らなかった。

グラスを差し出した。いつも通りに。

【人】 無敵の リヴィオ

>>12 ルチアーノ:2日目

「はは、だろう?」

ここで食事をするのは初めてで、
寧ろ君の方がここの味をよく知っている。
だと言うのにこの男はまるで昔馴染みのような反応を見せて、
君の言葉ににやつくように笑っていた。

やがてカップが空になり、君が立ち上がる頃、
男は食べる前と同じように両手を合わせ感謝を示す。
そうして立ち上がった君へと振り向いて、

「おや、心配ありがとう。
 君の心配が呆れに変わらない内に行くとするよ」

君の一言に頷きながら手を振り、その背を見送るのだろう。
帰り道は君の言う通り、車の音を頼りにして。

#路地裏
(23) 2023/09/19(Tue) 11:48:56
リヴィオは、右手にはめた黒手袋の上から傷痕を撫でる。 #街中
(a12) 2023/09/19(Tue) 11:51:51

【人】 無敵の リヴィオ

「…近々医者に見せに行くとしようか」

今は勤務中のため後日に。
昨日言われたばかりだというのに、
放置すれば本当に呆れに変わってしまいかねない。

あの友人の呆れ顔を思うとこちらの顔も歪むというもの。

「さて、それじゃあ今日も働くとしようか」

手にした傘を開いて、軒下から歩き出す。
人の声や気配が薄れていく中でも、
男にとっては変わらずの日常がそこにあった。

#街中
(24) 2023/09/19(Tue) 12:00:42
いつも通りにカウンターの向こう側にいる。

それのことばかり考えている。

プランがあった。

雨の日だって
#バー:アマラント
はいつも通り。
日中は程々に過ごしやすくとも、
夜になるとやっぱり少し冷えるもので。

──マスター、何か体があったまるようなもの頼めるかい?
 ああ、すぐに出せる」

マスターの得意料理らしいシチューは具沢山。
なんだかちょっぴりお得な気分になれるかも。
ライ麦香る食事パンと一緒にどうぞ。彼女が好きな取り合わせ。