人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


黒眼鏡

「よく言うなホントに」

主に現状を指している。
座り込むのにものそのそ、一旦壁に背中をつけてから
ずりずりと降りていくようなザマだ。

「俺だって手当したいんだけどねちゃんと。
 死ぬ程痛いし。マジで。また腹立ってきたな。
 じゃああんたは結婚式には呼んでやらん。」

痛くても軽口を言ってないと死ぬ病にかかっているのかも。
げほ、と咳き込んではいってえ、と呻いている……。

#収容所

 黒眼鏡

「飯は今日から食べてるけど……いったいって」

雑な撫で方がなんだか懐かしくて鼻の奥がつんとした。
そういう気遣いもいつもと変わらないから、誤魔化すみたいにやっぱり睨み付けた。
とはいえその手を払い除けたりはしない。

「四階って……」


そして嫌味に対し事実の一つが返ってきたのならじっとりとした視線を向け……
向けていたら、問いに対しての答えに最後、返る。
作られた力こぶに、満面の笑みに。

「はあ〜〜〜……???」


普段出さない声が出た。

「あ〜〜〜〜〜」


それだけかよ、ああでも。

「……もぉ〜〜〜〜〜〜」


なんだ、それだけか。

[1/2]

#収容所

長い溜息の後、肩を落とした。

「……」

頬に平手と殴られた痕がある男が気怠そうに声の方を眺める。
あのおっさんと美女がいる空間には行きたくねえなと思って通り過ぎた。

#収容所

 黒眼鏡

「…………つかれた」
にいさん
のお陰で、散々だ」

本人に会って。
そうなのだとようやっとの確信を得て。
それでもまだ貴方を変わらず呼べた。

だからそういうことだった。

隣に腰を落とす。
畜生、と零しながらもそちらに身体を傾けた。
つかれたなあ、なんでそんなに元気そうなんだか。

[2/2]

#収容所

 カンターミネ

「そう褒めるなよ」

ワハハ、と明るい笑い。収容所で上げるタイプの笑い声ではない。
その様子を見ればまた、あーあー、なんて声。

「ここでひん剥いてよければ手当してやるがね、
 俺も紳士だから淑女に対する配慮ってもんを持っているからな。
 氷だけでも貰って来てやろうか?

 ハァ〜、冷たい部下を持って俺は悲しいよ。
 部下の結婚式で泣いてやるのが俺の夢だったのに」

軽口をお手玉みたいに飛ばしながら、
それでもあなたが咳き込むと静かに言葉を切って、落ち着くのを待つ。

「寝転んだ方がよければ、シーツひっぺがしてくるぞ」

#収容所

収容所の中、どこかで見かけた白衣に気が付けば。
条件反射で「ぅゎ」の声が出たものの、怪我が酷いと理解し大丈夫かな……の心配に切り替わる。
とはいえすごい喋ってるし手も振ってるし大丈夫そうか……?
遠巻きに眺めている。

#収容所

 ニーノ

「そうかそうか、それでいい。
 飯食わないと大きくなれないし、
 夜目も効かなくなるぞ」

いつの時代の話だろうか。…いや、スラムではあまり冗談ではないのだが。
払いのけられなければいつまでも、その髪をわしゃわしゃ撫でて。

「なんだ、俺のパワーを疑うのか?
 しょうがねえやつだな、この」

隣に腰を下ろすなら、今度は肩をバンバン、無駄に強い力で叩く。
そのままぐいっと抱き寄せて、腕の中にすっぽりと囲む。

「ああ、フィオと会ったか?」

#収容所

黒眼鏡

「悪いな、俺の口が素直に褒める相手は
 可愛げのある奴だけって決めてるんだ。
 ちなみにひん剥いたらあんた食い千切ってやる」

物騒極まりなく、ため息を零す。

「そうか、じゃあ今度存分に泣いてくれ。
 盛大にするかはさておき、泣けるようにはしてやるよ」

こっちもお手玉。遠くから見る色男に何見てんだオイ色男、
そんな風な視線を送ってやった。

「いーえ結構。寝過ぎて体中痛いんでね。
 あっちの怪我した色男の介護でもしてやったらどうだい」

「なーにがうわ、だおちびちゃんめ」

自分のせいでそうなっている、という事情は置いといて。
わしゃわしゃされてるのを眺めて、
どいつもこいつもよお、とため息を吐いた。

なんだこの平和な感じは。
もしかして尋問で外れを引いたのは俺だけか?
そんな風に肩を落とした。

#収容所

一度だけ収容所の賑わいの横を通り過ぎた。取調の為の一瞬だった。

 カンターミネ

「ハハハ、そういうところがお前のかわいげだな。
 食いちぎるならちゃんと歯を磨いておいてくれよ、
 豆知識だが俺は綺麗好き」

流しているのかどうか、笑いながら。

「おう、頼むわ。いまからハンカチーフを用意しておかないとだな。
 あー、あのドラ猫は俺の世話なんかなくても大丈夫だ。
 独り立ちしてるからな」
「俺はデキる女にはやさしく、デキる男に厳しい」

わっはっは。

#収容所

メモを貼った。

黒眼鏡

「あんたに可愛げって言われるとゾッとするわ。
 生憎ここの牢屋に歯磨きセットは置いてないんでな。
 歯は磨きたいんだけどね、俺も。今すぐ。」

へらへら、いつもの笑みがやっと返ってくる。
……口の中も幾らか赤い。

「腹立ってきたな。ほんとにボロ泣きさせてやろうかな。」
「ふうん。あ、あいつと今度メシ食いに行くから
 旦那も来て珈琲淹れてくれ。あとアレ、ニコロ。
 あいつも引きずってこよう。逆ハーじゃん、笑うね」

わっはっは。

#収容所

 カンターミネ

「おいおい、こんなにも人間的魅力にあふれているのに。
 アー、珈琲が染みちまいそうだな。
 水いるかい?」

どこからかペットボトルをとりだす。
中身はミネラルウォーターだろうか、ちゃぷちゃぷと透明な液体が揺れていた。

「イヤ、お前が嫁入りしたら俺マジで泣くと思うわ」

無礼なほどに真顔で言う。

「オ、マジでか。分かったよ、俺の新作オリジナルブレンドをもってってやるから。
 ハハハ、色とりどりのイケメンが選べて嬉しいだろ〜?」

自分もその中に含めているのだろうか……。

「ちなみに誰が一番好みだよ、オイ〜」

#収容所

 黒眼鏡

「どっから持ち込んでんだよあんたは……貰うわ」

受け取り、……一応キャップを見て臭いをかいで。
大丈夫そうなら、口に含んで洗い流し吐き出す。
床が赤く汚れるのはもう諦めて欲しい。

「あーそうかい。じゃああんたは泣かずに済みそうだな、
 嫁入りする予定はないからな」

こっちもこっちで大概無礼な物言いだが、
まあ軽口には丁度いいんだ、たぶん。

「そりゃいいね。色とりどりのイケメンはどうでもいいが、
 あんたのオリジナルブレンドは楽しみだわ。
 ん〜?そうだなあぁ。そん中じゃ、ニコロじゃね?
 あんたは年齢、あそこの色男は口説きすぎ。
 ニコロの奴はからかい甲斐があるんでな!」

へらへら笑いながら、一応あなたもその中に含めて。

「だが、どいつもタイプじゃないね。
 俺が好きなのは可愛げがあって、したたかで、
 寂しがりで、あとなんだろうな。
 ああそうだ、信用出来る奴!そういう奴なんでね」

【人】 傷入りのネイル ダニエラ

>>20 >>21 >>22 リヴィオ

「頼み…彼?……あー。」

わかるような、わからないような。
でもわかる寄り。理由なんかがそれらしい。
女が抱いた
協力者
への印象は、ひとつめのアジトを放棄したときからあまり変わりはないらしい。

だからそのことに腹を立てることはなかった。
彼に伝えた言葉に嘘なんてなかったから。
女は裏切られてもいいと思える相手だけを、信じていた。

それにしても、その
はさておきだ。
ではどうしてあの人は、あなたのことを知っていたのだろう。
…こっちには少し腹が立つ。
顔を合わせぬ間に、伝えたい文句ばかりが増えていく。
それはそれで、女の信頼の証ではあったけど。


#specchio
(23) 2023/09/24(Sun) 14:36:42

【人】 傷入りのネイル ダニエラ

>>20 >>21 >>22 >>23 リヴィオ

コーンを崩して、口の中。
歯触りに微かな香ばしさとイチゴfragolaの味が少しして。
ふう、と一息。口元にはいつもと同じ笑み。

「…でも、そおですかあ。」
「リヴィオさんで、ほんとおに、最後…。」

そんな中、沁みるような声に滲んだのは、安堵だっただろうか。
少しだけ、違うような気もしている。
でも肩の荷がひとつ降りたのだけは、紛れもない事実であったらしい。

あなたの胸中こそ知らないが、女はずっと、早く地獄に堕ちればいいと思っていた。
静かに座る権利なんてどこにも残っていないと思っていた。
だからこれから往く先が、冷たく狭い地獄だとしても構わない。
そういう場所に、女はあの優しい人たちを送り込んできたのだから。
手錠をかけたとき、誰一人として、女を責めた人はいなかった。
女は本当にそのことが、ずっとずっと、哀しかった。


左手小指のエナメルを撫でる。
いつもはつるりと陶器みたいな感触なのに、その表面は傷だらけで少しざらついて感じる。

「…わかりましたあ。」
「デートのお誘い、お受けしますう」

そうして女は、歌うような声で、朗らかに告げた。

#specchio
(24) 2023/09/24(Sun) 14:37:33

【人】 傷入りのネイル ダニエラ

>>20 >>21 >>22 >>23 >>24 リヴィオ

女の虚実は意図しない限り曖昧だ。
今こうして晴れた心地でいることが、本当なのか嘘なのか、女にだってもうよくわかりはしなかった。

でも、ひとつだけ。

「――ところでリヴィオさん。」
「そんなお身体で、まさかエスコートなんて言いませんよねえ。」

半日休むって、言ったくせに。
それについて抱いた感情は本物だろう。
まだあと少しコーンが残っていたけれど席を立つ。
座るあなたを、見下ろして。

「病院でも、風邪薬でも、何でもいいですけどお。」
「雨が降る前に、少し寄り道しませんとお。」

「…デート相手が素直だった分」
「時間に余裕は、まだありますよねえ。」

…聞くところによると、今日は通り雨が降るらしい。
そんなものに、今のあなたを晒すわけにもいかないだろう。
…これが、女が『銀のヘアピン』について、言い訳ひとつしなかった理由だ。

きっと、してやったりと、女はにこりと笑っていた。
#specchio
(25) 2023/09/24(Sun) 14:38:28
 カンターミネ

「企業秘密」

まるでCMみたいに頬にペットボトルを寄せて、にんやりと笑う。
あなたがそれを受け取るならば、
ぱっとかぐ限りは市販のミネラルウォーターと違わないように感じるだろう。
…というか、多分ラベルをはがしたそのものだ。
どうやって持ち込んだのか。

「そこはさあ、どうせならやってやるみたいな危害を見せてほしいもんだね。
 女の幸せが結婚なんて言うつもりはねえが、
 お前はなんだかんだ、なんか見てくれるやつがいたほうが安心……」
「アー。まあ、お前相手じゃ、そういう相手のほうがいいかもな」

へらへらっと笑いを返して、なんだか嬉しそう。

「その条件じゃあ、確かに俺は入らねえな。
 理想の男性を見つけられることを祈ろう、カポとして」

#収容所

黒眼鏡

はいはい、とペットボトルの残りを返す。
あんたと違って持ってたら何言われるかわからないし。

「ふーん。さしもの黒眼鏡の旦那も、ここじゃ鈍ってるな」
「嫁入りしないとは言ったが、結婚しないとは一言も
 俺は言ってないんだけど?」

にんまり。してやったり、という顔だ。
果たして、冗談の内か、本気かは相変わらず
張り付いたにやけ顔でわからないけど。

「ま、早い所ここから出てから全部考えるさ。
 という事で俺の理想の男性を探すより、
 さっさとバカ騒ぎが終結する事を祈っといてくれ」

へらへら笑い、あーどっこらせと立ち上がる。

「傷治すのにどれくらいかかるかなあぁ……
 いってえ〜……伸びも出来ないぜこれ……」

軽口と共に、歩いていくか。
だって、『兄弟の時間』の邪魔はしない方がいいだろうしな。

#収容所

黒眼鏡

「あれは……あれが原因ではないと思います、おそらく。
 だから多分、要するに、いつものです。
 ……理由は教えてくれなかったから、推測ですけど」

いつもの。となると、貴方がよく見逃してやったように、
情報を得ようと躍起になって、見つかるあれの事だ。

隣に座ろうとする動作を見れば、少しスペースを作る。
助けと聞けば、周囲と気さくに話していた様子を思い出して

「でもこんな人望のある貴方を一時でもお借りしていいのかな。私今、こんな状態で碌な話も出なさそうなのに……」

#収容所

 カンターミネ

もーいーのか、なんて言いながら受け取り、スウェットの袂にひょいと隠す。

「何ィ? …こいつは一本だな。
 どちらにせよ、ご祝儀は覚悟しておけよ。
 なんかもう、すごいぞ。びっくりするくらい届けてやろう」

額をぺちんと叩いた後、楽しそうに笑っている。
物理的にびっくりする量が届きそうな手ぶりもしていた。冗談かどうかこちらもまるで分らない。

「おう、そう長くはねえさ。
 これは祈りというか…あれだな、予言だな。
 当たったら褒めてくれ」

偉そうに今はかけていない黒眼鏡をかちゃりとあげる仕草をしてから、

「飯くって寝てりゃ治る。徹夜すんなよ」

体が頑丈な奴の理論を言いながら、歩いていく背中に手を振る。
──いつも通り、アレッサンドロは去っていく者を引き止めることはせず、ただただ静かに見送っていた。

#収容所

 アリーチェ

「さよけ。
 まぁ、あんたの方法を否定するつもりはねえがさ。
 相手によっちゃこうなったりもするから、
 今度からは気をつけな。

 ノッテも警察も、多分色々変わる。どうなるかはわからねえ」
「マフィアに話の効く奴をつくってよ、
 とにかくそいつを窓口にしたほうが話がスムーズだから──……」

──止めたりするそぶりはない。
  ただもっとうまくやんな、とあれこれ挙げる。

そうしながらあなたの隣に無遠慮に腰を下ろすと、

「ハハハ、若いやつ同士で話したいさ、ああいう奴等は。
 そして"ロクな話をしない"といやあ、
 三日月島ではこのアレッサンドロのミドルネームだ」

…なんていって、あなたの隣で鼻歌などを奏でるだろう。
#収容所

黒眼鏡

「……難しいですね、本当にこの手の仕事は。
 自分一人の身であるなら悩む必要はないけれど今回のように
 他にも被害が波及することを考えると、動きが鈍って」

少なくとも教会にまで捜索の手が及んでるとは聞かないから、
今回はひとまず助かったのかもしれないけど、次はわからない。

「なるほど、潜入にこだわらずマフィアに話の効く人を……
 ……怒らないんですね。そんなやり方してるからだ、とか、
 迷惑かけられるのはこっちだ、みたいな」

貴方が挙げる提案を真剣な眼差しで素直に聴き入って。
ふと思いついた疑問は普段警察内で言われている事なのだろう。

「……?えっ、私が若くないみたいじゃないですかぁ……
 でもいつも、ためになる話しかして貰ってないような……」
#収容所

 アリーチェ

「ダメだぞう、自分は大事にしないと。
 自分のやりたいことは、
 自分しかやってくれねえんだから」

──自分の身を第一に、とかそういう話ではないようだ。

「マフィアに一番詳しいのはマフィアだからな。
 それはそれで、信頼できる相手を見つけないといけねえんだが」

そして怒らないのかと言われれば、
にかー、と大仰な――うさんくさい――笑みを浮かべて。

「しょうがねえんじゃねえの。
 あんたがやりたいことがそれなら。
 自分がやりてえこと以外に、自分が大事にすることなんてねえ。
 だったらそれがどうやればできるのか、考えなきゃいけねえよな」
「うちの部下は迷惑がってたが、マ、それも仕事だしな」

本人はどちらかといえば面白そうに。

「イヤあんたは若いけど、ほら……
 なんか変わってるからな。
 面白え女だから。
 
 俺の話をためにすると、今度こそ共犯者になっちまうぞ」

#収容所

壁際にいた男はふい、と顔ごと逸らし。
仁王立ちのようになっていた足を緩め、一歩踏み出した。

向かう先は収容所の出入り口。
おそらくはそれなりに出入りの制限されているだろうそこへ、
迷いなく。止められるとは思っていないような自然な動作で。

そして、実際その通り。
男は立っていた警官と一言、二言言葉を交わし、そのまま場を後にした。

#収容所

 黒眼鏡

「ど〜〜〜せちっちぇよオレは〜〜〜」

今からたくさん食べても貴方程にはなれないだろう。
終ぞ追いつくことはなかった悲しき現実だ。
払い除けないので座るまでは撫でまわされていたわけだが。

ッぃ、ったい!
疑ってません!手に響く!」

肩を勢いよく叩かれきゃんと吠える。でもそこからすぐに腕の中だ。
すっぽり収まってしまうから、ああ本当に追いつくことは無かったなと再度実感させられる。
瞼を伏せた。

「……会った、泣かせちゃった。
 あんな顔させたくなかったのに」
「にいさんなら泣かせなかったんだろうな」

燻る後悔ひとつ、貴方なら牢の中からでも安心させられただろうと。

#収容所

 カンターミネ

「だ〜れがおちびちゃんだ!」
「ちょっと心配してあげたのに……」


口に出せてなかったから無いのと同じだったかもね。
身長、ちょっと気にしてるからつい吠えてしまった。

#収容所

 黒眼鏡

「信頼、は……」

一人、圧倒的な信頼を抱いている人がいるけれども、
収容所であるこの場で名前を出すのは気が引けて、

それじゃあ後は誰だろうかと悩むと、
視線は自然と吸い込まれるように貴方の顔の方に。

「そう。それはその通りなんですけど、その……
 なんだか凄くその、尊重して貰っている気がして。
 自分がやりたい事をやってるからなんでしょうか?」

迷惑がっていた、の台詞には、「ですよね……」と
笑えない笑いが思わず零れ落ちた。今度差し入れでも代わりにして貰おうかとどこかズレた考えをする。

「変わってる、面白い女……これ、褒められています?
 でもためになる話は誰が話し手でも変わりませんから。
 こういった話は受け取る側の問題だと思うので」

こんな酷い人だから話も全て聞かない、意味がないと言うのは女の理念に反するらしく、それで共犯者扱いを受けるのならそれはそれで仕方ない。と言った素振りだ。
#収容所

ニーノ

「ちょっとじゃなくてしっかり心配しろ。
 こっちは拷問受けた乙女だぞ」

乙女らしいので、もっと心配しろと文句をつけた。
こっちも大概身長は低いんだけども。

「あー痛ぇ。俺は休憩するから、
 そこでおにーちゃんと話してな〜」

ひらひら、手を振って歩いていく。

#収容所

自分に出来るだけ天秤を平行にした。

バケツ一杯の水を浴びながら考える。

絶対退所祝いの前に、温泉に行ってやる。

「は〜ぁあぁ〜〜〜」

でっかいためいきを落とす。

「帰りてぇ〜……風呂入りてえ〜……
 情報聞きてぇ〜………………」

仕事中毒な女は午後からの検診に備えて
大人しくしている。やりあった結果受けた傷、
そういうもののちゃんとした処置をやっと受けられるのだ。

その診断の結果。
右拳咬傷、右前腕にヒビ、肋骨二本にヒビ、
鼻軟骨骨折、後頭部軽度切傷、他内出血多数。
まあ、相手よりは軽傷だけど、それなりにボロボロで。

「……え、何その棒。あっまさかあれ?鼻の骨折?
 いや知ってるよ待て待て待てそれ突っ込むんだろ?
 突っ込んでぐりぐりやって骨の位置整えるんだろ?
 待てってそんなん絶対痛いじゃんいやうんわかるよ
 今の内にやらないと不味いってのはわかるが待っ」

それらの治療の結果、尋問中より大きな歌が響いた、とか。

世界がそうでなかろうとも、本日も#バー:アマラント
はいつも通り。
いや、正しくはそうとは言えないのだが。

何かの揺れがない限り、今日のこの店にモブは来ない。
酒場でリンゴジュースを頼む物好きの常連も、
日替わりメニューから気になった品を頼む一見さんだって。

そういう日だと知っている。