人狼物語 三日月国


147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】

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【人】 甲矢 潮音

 
[二人が恋人同士になった日。

 本当は知らなかったふり、した方が
 良かったのかもしれないけど。>>92

 普通すぎるくらい普段通りの僕に対して
 驚きの余りか小さな小さな声で
 想いを返してくれる彼女が……、可愛すぎた。>>93


  ……ふふ。知ってた
  ありがとう、やっと言ってくれたね


[揶揄うみたいに明かしてしまった裏には
 少し照れてたのとホッとしていたのを
 誤魔化したい気持ちもあった。

 他の男になんて絶対やらないけど。
 何が起きてもきみは僕のだけど。
 ……不安がないわけじゃない。]

 
(132) 2022/05/18(Wed) 22:19:09

【人】 甲矢 潮音

 
[解った気になっていても
 男として想われているか心配なんだ。

 どれだけ完璧を演じて
 他所の男を遠ざけていても

 突然汚ねェ手で触れようとしてくる
 蠅みてェな輩だっていることだし。>>37

 全く……、気は抜けたものじゃない。]

 
(133) 2022/05/18(Wed) 22:19:30

【人】 甲矢 潮音

 
[流歌が怖い思いをさせられたことには
 胸が締め付けられたし
 ……なんだか悔しかったのを妙に憶えてる。]

 
(134) 2022/05/18(Wed) 22:20:05

【人】 甲矢 潮音

 
[流歌に探りを入れながらの買い物。>>98


  ふーん、そう言えば昔から好きだね
  音楽モチーフ

  ……ふふ、なーに?


[最近部屋に関連品が増えない気がしていたけれど
 本人が言った通り子供っぽさを気にしてのことかも。
 飽きたわけではなかったんだ、と頭に留めて。

 ぎゅってされた手に首を傾げつつ握り返した。
 何か欲しいものでも見つけたのかな。
 追いかけて見た彼女の視線の先にはブレスレット。>>99
 
(135) 2022/05/18(Wed) 22:21:08

【人】 甲矢 潮音

 
[愛おしいことを言うから
 一瞬、きょとんとして。
 悪戯っぽく笑った。]


  勿論、良いよ。
  ……お揃いつけてたら流歌と僕の関係
  学校中に知れ渡っちゃうかもね?


[吹聴してもう知れ渡らせてるけど。
 彼女がどんなつもりかは解らなかったけど。
 何れにせよ、僕としては大歓迎。
 二つ纏めて会計を済ませてしまう。
 代金を気にされたらたこ焼き奢ってよってすり替えて。]
 
(136) 2022/05/18(Wed) 22:21:31

【人】 甲矢 潮音

 
[軽くラッピングもして貰ったから
 つけるのは明日以降かな。
 白と水色の彩色はきれいだった。
 海も好きだったんだっけ、ってそんな所は鈍いけど。]


  ふー、ふー……もう大丈夫かな?
  はい、流歌 あーん


[フードコートで食べさせっこして帰宅したかな。
 学生らしいデートに出来たよな、って振り返りつつ。]
 
(137) 2022/05/18(Wed) 22:21:56

【人】 甲矢 潮音

 
[流歌の家の玄関前。]


  おやすみ、流歌。
  楽しかったよ。また明日


[短めの前髪の間、おでこにちゅって
 柔らかい感触を残したら
 隣の家に帰っていった。*]
 
(138) 2022/05/18(Wed) 22:22:09

【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ

[貴方だから、という言葉がいやに耳に残った。
彼女の言う意味と自分の心に残った意味は違うだろう。今の発言のイメージ図は、狼を家に招き入れる可愛い羊だ。彼女的には、知り合いのお行儀のよい犬だったりするかもしれないけど、自分視点では、狼な訳で。

結構危なかった。
今はあまり笑わぬ己の顏に感謝するべきなのかもしれない。いや、もっと表情豊かであれば、変なすれ違いは生まれなかったのかもしれないが。
生憎互いに変にすれ違っている。
いやすれ違いというべきかもわからぬ、交差具合に気付くことはなく、またあとで。と見送る彼女を背に、扉を締めたのだ。]
(139) 2022/05/18(Wed) 22:27:29

【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ

[今のやり取り、新婚さん、いや
お付き合い中のやり取りでは。恋人のお家にいってお食事に招待されるパターンなのでは、と。

頭を抱えたくなるのはもこもこの羊さんが、美味しくみえるからだ。可愛すぎて無防備すぎて、訳が分からない気持ちでいっぱいになる。
保護欲というべきか。
庇護欲というべきか。

此方を信頼している目を思い出し
頭を一度かけば、仕事の続き。瓶を回収に向かおう。その途中、馴染みのおばあちゃんに会えば、ヤスヒサちゃんなんだか嬉しそうね。なんて見抜かれ、年の功の前に敗北を喫した。

彼女の想像の通り
構いたがりのお年寄りによく誘われるし
嬉しそうと微笑ましく見られ飴を貰ってしまった。
しかも薄荷。]
(140) 2022/05/18(Wed) 22:27:48

【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ

[・・・・だが、違うのだ。
普段の誘われとは違う。彼女は妙齢の女性で自分は狼だ。何せ片思い、片思いの相手から誘われた。それも人妻。これが未婚の女性ならそういう意味だって自分はすぐ飛びついただろう。男は狼なので。とは言わない。言わないが、恋は盲目なので。

だが、彼女は人妻である。
何故自分を家にあげようと考えるのか。
理由は言っていたけど、腑に落ちなくて]


 ……はっ、もしかして不倫を望んでいる?


[いや、其れはないな。]
(141) 2022/05/18(Wed) 22:28:15

【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ

[ないよな。
自問自答。疑念がむくむく沸いてくる。都合のよいように。という枕言葉がついてしまう。おかげで店に戻れば何を浮ついているんだ。と親父の蹴りを食らった。いや、浮ついていないし。という言い訳は続かず、代わりに力仕事を押し付けられた。

仕事はちゃんとするけど、これは理不尽ではないか。
そんな風に考えつつも、店での仕事を終えれば、頼まれたワインを運んでくる。と一声かけ]


 あ、遅くなるからご飯はいらないから


[とも言っておいた。
遅くなる。その理由が奥さんの家でお料理をいただくだとはもちろん言えなかった。両親もまさかそんな状況になっているとは思っていなかっただろう。そのまま友人宅にでも行くか、友人と遊びに行くかだと思い。ほどほどにね。など、母が言い。

送りだしてくれたのだ]
(142) 2022/05/18(Wed) 22:28:38

【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ

[ご飯を頂く際
赤ワインを一緒にということを考え、少し悩んだが徒歩でマンションへ向かうことにした。商店街を抜けた先にある其処は歩いていけない距離でもなく。
ふと、目に止まったのは花屋さんで]

 ………。

[なんとなく、店の中に]
(143) 2022/05/18(Wed) 22:29:33

【人】 甲矢 潮音

 
[デートの翌朝は平日。
 いつものように制服、家の前で待ち合わせ。]


  おはよ、流歌。……どうかした?
  僕の顔に何かついてる……?


[何にもわからないって顔で迎えて、学校へ向かうだろう。
 手首にはお揃いのブレスレットがあった。]
 
(144) 2022/05/18(Wed) 22:31:03

【人】 甲矢 潮音

 

  ああ、そうだ。

  来月、流歌の誕生日だろう。
  それと付き合って三ヶ月の記念日。

  僕の部屋でお祝いしよう?


[道すがらふと思い出したように提案した。
 いつもと変わらぬ微笑みを浮かべて。*]
 
(145) 2022/05/18(Wed) 22:31:15

【人】 酒屋の息子 ヤスヒサ

[そして、ピンポーンとボタンを鳴らしたのは日が暮れてからだった。
少し遅くなってしまったかもしれない。

いつもの時間と異なる時間に此処を訪れるのは不思議な感覚だ。そういえば、旦那さんは帰っているのだろうか。別に鉢合わせしても、やましいことはないのだけど。ないと思うけれど。ないよな。

うん。
ただ、できればあまり会いたくないな。と思う。

悪い噂を別にして
彼女を射止めたというのが、心をあまり綺麗にさせてくれない。彼女が扉を開ける前に深呼吸を一度し]


 こんばんは、二川です。


[そう告げ、開く扉に。
明るい百合や、薔薇などオレンジ系の花と、黄色の小さな花を組み合わせた花束と一緒に顏をのぞかせるだろう。もちろん、赤ワインも忘れていない。

ビーフシチューの暖かな匂いは漂うか*]
(146) 2022/05/18(Wed) 22:31:23

【人】 アウローラ

 
 
[ ―――…この世界は、わたしにとって『美しい物語』。 ]
 
 
(147) 2022/05/18(Wed) 23:03:23

【人】 アウローラ

[ とおいむかし。まだわたしが小さかった頃。
 よく、夢を見ていたの。

 ここではない、どこか知らない場所。
 知らない景色。知らない人たち。
 そんな世界で、わたしじゃない「私」は生きてきた。
 物心ついた頃からずっと、そんな夢を、見てきた。


 先生やシスター、親代わりになってくれた領主様。
 孤児院で一緒に育った年上の兄姉たち。

 他の誰に聞いてもわからない、
 わたし以外の誰も知らない、
 その見知らぬ世界の記憶が
 所謂『前世』と呼ばれるものだと知ったのは、
 本当につい最近。


 ―――…半年前、わたしがはじめて、
 この学園に足を踏み入れたときのことだった。 ]
(148) 2022/05/18(Wed) 23:06:11

【人】 魔導騎士 テンガン・カルシャック



テンガンにとってミンナは初めての女性ではない。
けれども、これほど長く続く相手は初めてだった。
色んな彼女の初めてを貰ってしまった身として、
これからも彼女の初めてを貰っていこうと
心には決めているものの、明らかに初めてと
分かるものはそう多くもない。
故に反応はよく見るし、初めてかどうかも
よく聞いてしまう節がある。

けれども、時には彼女に流されるということも
悪くはなく、それ以上聞くなと言わんばかりに
唇を重ねられると、可愛さ余って追求をやめる。 


(149) 2022/05/18(Wed) 23:06:31

【人】 アウローラ

[ 『夜明け告げるは星の唄』
 あの遠い世界で、「私」が遊んでいたゲームの名前。

 そう。今、わたしが生きているこの世界は
 「私」がかつて生きてた世界の人たちにとっては、
 ゲームと呼ばれる架空の物語の一つなんですって。

 所謂『乙女ゲーム』と呼ばれるその物語は、
 とある地方の村の孤児院で育った主人公の許へ、
 ある日、王都から魔導師たちが訪れるところから始まる。

 魔導師たちによると
 主人公はこの世界では特に稀少な光の魔力を持っていて
 その保持者を保護する(或いは利用するために)
 王侯貴族の子女たちも通う王都の学園への入学を
 特別に許可されることになる。

 主人公は、この国の王子である双子の兄弟や公爵令息、
 騎士団長の息子や宰相の一人息子など、
 個性豊かな青年たちと出逢い、
 彼らとのさまざまな交流を通じて、
 恋に邁進したり(時に妨害を受けたり)
 彼らと協力して世界を救ったりする、そんな物語。]
(150) 2022/05/18(Wed) 23:10:02

【人】 アウローラ

[ 『夜明け告げるは星の唄』は
 元いたあの世界では、所謂王道とされる部類で、
 それほど珍しかったり、目新しい物語ではなかった。

 それでも、夢の中の「私」はあの物語が好きだった。
 ゲームという物語の中で、悩みや試練に向き合いながら
 少しずつ、主人公と心通わせていく、

 ―――…そんな、彼らの姿が大好きだった。 ]
(151) 2022/05/18(Wed) 23:12:56

【人】 アウローラ

[ だから、このゲームの世界に、
 あの物語の主人公として転生したのだと
 それがわかったときは、本当に嬉しかった。

 いつも、夢に見ていたあの人たちに。
 画面の向こうの彼らを、実際にこの目で
 見ることができると思ったから。
 彼らと、言葉を交わすことができると思ったから。


 だって、今のわたしはあの物語の「主人公」そのもので。
 夢の中で描かれた、彼等と心通わせる女の子の姿は
 確かに、今のわたしと同じ姿をしていたから。

 彼らに、愛してもらえるかも、なんて、
 そんな、ほんの少し都合の良い、甘い夢を見たの。


 ……それが思い違いだと理解するのに、
 きっと、そんなに時間はかからなかったと思う。 ]
(152) 2022/05/18(Wed) 23:15:23

【人】 アウローラ

[ 学園に入学してから、『攻略対象』と呼ばれていた
 彼らと何度か話をすることができた。

 この国のみならず、この世界でとても稀少な、
 『光の魔力』を持つ平民の女の子。
 それが、今のわたしの立場。

 この世界では本来、魔力を持つ者は
 王族や貴族などごく限られた者ばかりで、
 多くは地水火風の四大属性の何れかひとつ。

 複数の属性を持つ者もいるけれどそれはかなり珍しく、
 数年に一度現れるか否かといったところらしい。

 そして、そんな二重属性以上に稀少とされるのが、
 わたしが有する光の魔力、なのだそうだ。]
(153) 2022/05/18(Wed) 23:18:03

【人】 団地妻 ナナミ

[バスローブ姿でのんびりと髪の毛を乾かそうとしていたら、チャイムが鳴った>>146]


 え、もう!?



[驚いて立ち上がるが、単に二川屋の閉店時間を勘違いしていただけなのを本人気づいていない。
 まさかバスローブ姿で客人を招き入れるわけにもいかなくて]


 ご、ごめんなさい、ちょっと待ってて!


[薄いドア越しに一声大声を出すと、慌てて服を着だす。
まだ水を吸って重い髪に、ちゃんとふき取っていなかった体からも水が服にうつり、体に張り付いてしまってうまく着られない。
長い髪が濡れたまま慌てて服を着たせいで服が濡れて、背中側の布が透けてるなんて気づけてなかった。

今はとりあえず一番早く着られる服を、と無警戒に服を選んだため、大きめの白いTシャツにスパッツというラフすぎる恰好だし、きっちりメイクどころか、ノーメイクで人前に出ることになってしまったのだけれど、待たせる方が申し訳ない]
(154) 2022/05/18(Wed) 23:18:57

【人】 アウローラ

[ そして、そんな物珍しい存在であるわたしに、
 彼らも、彼ら以外の人たちも皆興味を持ったようだった。
 いい意味でも、…悪い意味でも。

 平民であるわたしが、王侯貴族である彼らと
 気安く話をすることを快く思わない人たちは
 もちろんいっぱいいたけれど。
 それでも、面と向かって彼らに
 意見を口にする人はいなかった。

 そのぶんの皺寄せがわたしのほうへ来るのは、
 まぁ…仕方のないことよね。 ]
(155) 2022/05/18(Wed) 23:19:25

【人】 団地妻 ナナミ


 お待たせ、悪いのだけれど中に入って待っててくれる?


[鍵を開けて、開口一番謝ろうとしたら、目の前に色とりどりの花を見て、身支度が整っていない自分の状況を忘れてしまった]


 わぁ……綺麗……。
 二川屋さん、わざわざ持ってきてくれたの?
 なんだか悪いわ……でも、ありがとう。


[かわいらしい花束を受け取って、それに顔をうずめ。そして、自分がいかにも湯上りですというような無防備そのままの恰好でいるのを思い出した。
 自分からしたらこれから完璧に装う下準備のためだったのに、彼からしたら客人を普段着で出迎えるだらしのない女だろう。あり得ないくらいの失態だ]


 あ、食事の支度はもうほとんど整っているのよ。
 整ってないのは私の方……ね。
 えっと、ワインは冷やしておくから、ちょっとだけ待っててもらっていいかな。


[花束で顔を隠すようにしながら、もごもごと言い訳をする。
それにメイクだけでなく、着替えもしたい。
ぶかぶかな白いTシャツは腰のあたりまで隠してくれているとはいえ、スパッツを穿いてきてしまったためお尻や足のラインは丸見えだし。
それに襟がよれてきていて、前かがみになったりすると、大きくがばっと胸元が丸見えになったりもして恥ずかしいことになりそうだし]
(156) 2022/05/18(Wed) 23:19:44

【人】 アウローラ

[ 閑話休題。

 『攻略対象』の彼らと話をするたび、
 殆ど必ずと言っていい程、話題に上がる人がいた。
 
 マティルダ・ルース・デア=フォルトゥーナ。

 攻略対象の一人である弟王子とは
 幼い頃から親同士の決めた許嫁であり、
 公爵令息にとっては義理の姉にあたる。
 ゲームの中では所謂『悪役令嬢』とされていた彼女。

 かつて「私」がプレイした記憶の中でも、
 マティルダ様は初対面からいきなりきつい言葉で
 嫌味を言ってくる怖い女性という印象だった。

 そして、それはゲームの中の攻略対象たちにとっても
 同じだったらしく。

 ゲームの中では、彼女はどのルートを辿っても
 次第に婚約者である弟王子から距離を置かれ、
 貴族たちのグループからも、次第に孤立していく。

 そうして最終的に、ラスボスである闇の精霊に
 心の隙を突かれ悪堕ちし、主人公たちに倒される。

 そういう、キャラクターのはずだった。 ]
(157) 2022/05/18(Wed) 23:20:21

【人】 団地妻 ナナミ

 もう、おなか減ってるわよね。
 ごめんね、先にお茶だけ出そうか?
 それとも、食前酒でもいく?


[彼に問いかけながら、いただいた花束はとりあえずはテーブル前のカウンターに飾っておくことにしよう。
 慌てて活けなくても花束は一晩くらいはちゃんと保つようになっているものだから。
 彼をソファに案内しながら、バスタオルを探して慌てて濡れ髪をまとめる。
 もし彼が待ちきれないようなら、彼にだけ食事を勧めて、自分は身支度を整えてきた方がいいだろうか。
家族にしか見せないような素顔をさらしているのが恥ずかしくて。
 でも、お客様である彼を自分の不手際で放置しているのも悪い気がして、どうしたらいいだろうと途方に暮れていた*]
(158) 2022/05/18(Wed) 23:20:40

【人】 アウローラ

[ ところが、攻略対象の皆が語るマティルダは
 「私」の知っているマティルダとは大きく違っていた。

 ―――誰にでも優しく、分け隔てなく接する
 まるで女神のような存在。
 入学してまもなく聞いた、マティルダに関する噂話。

 実際、この世界で生きる彼女はゲームの彼女とは
 何もかもが正反対な少女だった。

 ゲームの中では内心距離を置かれていた弟王子とも
 険悪な間柄になっていた義弟である公爵令息とも
 その関係は良好そのもの。
 時折、その二人がマティルダをあいだに挟んで
 彼女を取り合う姿をわたしも何度か見かけたことがある。

 そして、仲がいいのはその二人ばかりではない。
 本編では特に接点の無かったはずの、
 騎士団長の息子とも、宰相の一人息子とも、
 いつのまにか幼馴染といっていい間柄になっていて、
 その関係はいずれも、穏やかで親愛に満ちたものだった。

 そして、先に述べた様に
 マティルダが優しいのは攻略対象ばかりではなく。
 学園に通う貴族の子女からも、
 王都の人々からも頗る評判がいい。 ]
(159) 2022/05/18(Wed) 23:24:31

【人】 アウローラ

[ ……攻略対象の皆から話を聞くたび、
 ずっと、思っていたことがある。
「マティルダ様は、もしかしたらわたしと同じ
『転生者』なのかもしれない」って。

「不仲だった自分たちの仲を取り持ってくれた」
双子の王子たちが微笑って話してくれたこと。

「娼婦の子として産まれ、孤独だった自分に、
手を差し伸べて、家族の温もりを与えてくれた」
公爵令息の彼の、懐かしむような温かな眼差し。

「国の英雄である父を越えなければいけないと、
自身の才能の無さに思い詰めていた自分を諭してくれた」
騎士団長の息子の真摯な眼差しと言葉。

「母を病で失くしてから愛を知らず育った自分に、
人として本当に大切なことはなにかを
何度も何度も、母のように根気強く語ってくれた」
そんな彼女の力になりたいと、
わたしに語って聞かせてくれたのは
かつての「私」のイチ押しだった宰相の一人息子。 ]
(160) 2022/05/18(Wed) 23:31:49

【人】 アウローラ

[ ゲームの中の彼らが抱えていた問題を
 マティルダは彼らが幼少の頃に解決、
 あるいは心の整理、決着を果たしていて。

 わたしの知らない十年近い年月の中で。
 マティルダと彼らは、穏やかで、あたたかくて
 それでいて強固な絆を築き、成長していた。

 少なくとも、彼らとマティルダのあいだに
 わたしが割って入ることなんてできないくらいに。

 そんなことは許されないと、はっきりわかるくらい、
 彼らの関係は―――…わたしの目には、とても、
 眩しいものに映っていた。 ]
(161) 2022/05/18(Wed) 23:33:04