［気が抜けてきたらここ暫くの少食故の空腹が
　自分を訴えてくる。
　食べようってなれば喜んでうんうん頷いたよ。
　配膳は勿論お手伝いする気満々だからねっ！



　美味しそうなご飯なのに
　全部は胃が受け付けてくれなかった……ううう…。］
　

　

　勿論ちゃんと持ってるよ
　それはいいけど……どうするの？


［こてん、と首を傾げた。］**
　

　


　本当！！？　見つかったんだ！


［その報告に思わず椅子から立って大声を出した。>>9
　ビックリしたんだって。
　すぐ あ、と顔を赤くして座りなおしたよ。］


　あ、成程それで……


［そっかそっか……お母さんの手作りのだもんね
　アルカ君は一度それを捨てかけたけど
　私はずーっと大事に保護して手入れしてたよっ。］
　

　

　そっか……会えるんだ。
　良かったね、うん、


［彼のお母さんとは初戦で戦った。

　

　

　アルカ君、私も一緒に行くよっ！
　絶対、何言っても

　実際会う時にいてほしくないならさ、
　流石にそこはぐっと堪えて待っているけどさ。




［私だって無関係じゃないもん。
　

　経緯を考えればアルカ君一人で行かせるなんて
　相棒（元になるけど）として出来るわけがないよ。

　反論があるなら聞くよ？　聞くだけするよ、うん。］**
　

　
［その返答が耳に届けば>>15
　どうして、と反論したくなるのを堪えて
　ちゃんと聞く耳持って聞こうと黙ったよ。］


　うっ……


［記憶に関しては否定する要素はない。>>16
　全部可能性の話だけど、私は確かにあの時
　アルカ君のお母さんと対面していた。

　だから会ってほしくない。
　それに関しては納得するしかないんだ。
　私だって記憶を掘り返したい訳じゃないよ。］
　

　

　……アルカ君が長い間抱えていたことなのは
　知っているつもり、だよ


［理解している、とまでは言わない。］





［それが私の願いだ。でもそれは望まれてない。］
　

　
［少しの間、黙って迷って考えた。

　私は無言で立ち上がって部屋からくまを持ってきて
　それをアルカ君に差し出した。


　

　

　……今の私はね 絶対に人に触れられなくない
　そんな心の場所があることを知ってると思うよ



　

　

　───── 私は……


［そう理解出来ても感情は別。
　
　

　

　……それって？


［どういう事かわからなくて首を傾げた。>>24
　意見を変えると思わなかったから。
　


　─────……うん
　そっちには行かない。それは絶対約束する。


［言わせちゃったな……。>>25
　そう思えば胸が痛くなるんだ。］
　

　
［私の事で心配かけないように、笑顔を作った。］　


　アルカ君がその時さ
　やっぱり会えないと思ったらさ　それでいいよ
　その時はアルカ君の事ちゃんと尊重する。
　
　願う通りに動いて。
　
　

　

　うん。無理はしなくていいけど
　……


［時間を聞けば寝坊しないよう目覚まししないと
　と心に誓った。寝坊は流石に格好悪すぎるよね。］


　はーいっ


［いつも通りののーてんき風に返答。］
　

　
［アルカ君の手が、私の髪にのびて
　ふわり、と桃色が揺れた。

　私の顔色は、桃色よりずっと濃い朱に染まる。］


　……っ


［衝動のままに、私はアルカ君に抱き着こうとする。
　それが叶うのなら、私の強い鼓動が
　アルカ君にも伝わるかもしれないし
　拒否するなら一歩離れた距離のまま。］
　

［髪が梳かれる感覚が心地よくて目を閉じて>>32
　体を預けていた。でもそれも終わってしまう。］


　……うん。ゆっくり休んでね


［
　と思いつつもゆっくり離れた。
　大事な日に睡眠不足はよくないからね。

　
［クマさんはアルカ君に預けて部屋に帰ったよ。
　いつも部屋でお話しかけしてたから
　いないと変な感じしたな。

　寝坊はしなかった。余裕のセーフだもんっ。
　ちゃんと時間前には扉をたたいたよ。］


　おはよう、アルカ君


［様子はどうかな？　とこっちが緊張した顔してる。］
　

　

　緊張するなって方が無理だよっ！


［隠さずわたわたそわそわする。>>37］


　は、


［なぜか敬語で背筋を正した。>>38
　駅につくまで抱っこさせてってクマを要望した
　けど貸して貰えたかな。］
　

　

　そうなんだね。
　

［てっきり一日時間作ってかと思ってた。>>39




　うん。大丈夫、


［待つだけだけど拳を作って気合を入れた。］
　

　
［ここは電車の中。話題は当り障りないものに
　どうしてもなってしまう。


　私が降りる時、一緒に降りてくれたのは>>40
　わりと嬉しかったよ。］

　
　うん……ええ、と
　昨日言った通りだから


［連絡出来なくても気にしない。そう伝えたつもり。
　私はアルカ君の手を握って、上下に振った。］
　

　




［その言葉で見送った。］**
　

　
［預かったクマさんを袋から出して抱っこした。>>45
　袋は皺にしないよう手に持っていたよ。

　ずっと一緒にいたから半分くらい私の物って感覚


　駅に着く時には袋に戻して返したよ。

　ぎゅっと抱きしめて託しておいた。］