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【人】 水面 禎光わかった ≠チて、何を理解ったというんだろう。 全寮制の高校へ進学すると語る彼女に、 代替案を用意してやれる程、大人ではなかったし 感情のまま引き留められる程、子供でもなかった。 ただひとつ理解っていたのは 僕ではどうする事も出来ない、という事だけだった。 (11) 2023/04/30(Sun) 23:31:29 |
【人】 水面 禎光どうせ、いつかは離ればなれ ──── 幼馴染というだけの僕はもちろん、 七瀬と瀬名だって、双子といえども ずっと一緒にいるわけじゃないだろう。 頭では理解っている、理解しているつもりだった。 見慣れた顔で、聞き慣れた声で ─── 言葉にされるまでは。 (12) 2023/04/30(Sun) 23:31:33 |
【人】 水面 禎光このまま、微笑を保っていて良いものか ─── なにも決められない、理解っていない僕は ちらり、と瀬名に視線を向ける。 散った 花びら を乗せた春の風がこんなにも冷たく感じたのは、きっと初めてだった。** (13) 2023/04/30(Sun) 23:31:37 |
【人】 水面 禎光七瀬と瀬名はもう結論を出していて 僕が反対したところで、2対1。 多数決の法則でどうせ淘汰されるのなら 誰もが少しでも痛みを伴わないように ─── だから、僕の肯定が 瀬名を少数派にしてしまった事に気付けば。 ちらり、と向けた僕の瞳には 気まずさの色を含んでいただろう。 (33) 2023/05/03(Wed) 20:53:27 |
【人】 水面 禎光 " 3人 "で調和をとる為の多数決。 その都度、咲かせ続けることを諦めた花びらは 存在しなかったかのように、風に攫われていったのか それともまだ心の奥で積もっているままなのか ─── どうなんだろうね ? (34) 2023/05/03(Wed) 20:53:29 |
【人】 水面 禎光 ***** 僕は、生まれつき病弱で 幼い頃は入院と退院をずっと繰り返していた。 そんな僕の為に、意を決した両親が 空気の良い場所へと選んだ引っ越し先がこの町だった。 今まで学校にもあまり通えてなかった僕は 友達と呼べる存在もおらず、内向的な子供で。 両親の背中に隠れながら 隣の家へ挨拶に行った時 そこで七瀬と瀬名に出会ったんだ ─── ふたりは 初めてできた 友達 (36) 2023/05/03(Wed) 20:53:36 |
【人】 水面 禎光キミ達は両親を失った事で 嫌という程 ココロに刻まれてしまったのだろうけど。 この時の僕はまだ、 大切な人が目の前からいなくなる ─── それがどんなものか ちゃんと理解っていなかったんだ。 ***** (37) 2023/05/03(Wed) 20:53:39 |
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