情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[皆の手で掴み取った、平和で長閑な日常。 当たり前の幸せを享受出来る日々。 ── ずっと、続くと思っていた。] (4) 2022/09/13(Tue) 0:20:44 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 私の家系は、幾度か王国騎士を輩出した一族で 何代か前には、騎士団長まで昇りつめた先祖がいたとか。 でも、既に遠い過去の威光。 現に私は小さな村の一般家庭で生を享け 気位だけは高い親の下、厳しく育てられていた。 清く、正しく、美しく、賢く、淑やかに。 ……あるはずだった。 小さな背中に期待という名の重石を背負い 自由も無く厳しい教育を押し付けられた結果 本を読むより体を動かす方が好き。 女でありながら剣を振るう方が性に合い 毎日傷を作って帰宅する。 元気が過ぎるおてんばな子として育ってしまった。 今だっておてんばですって? ]分かってるわよ。そんなこと。 (19) 2022/09/13(Tue) 22:37:35 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ エドゥ、アス兄弟に会ったのも随分小さい頃。 勉強が嫌になって抜け出して 少し遠くまで遊びに行った時だったかしら。 鮮やかな金髪の兄弟は、私とあまり年の差も無さそうで どうやら兄弟のようだった。 チャンバラ遊びをしていたように見えたから] 「 わたしもまぜて! 」 [ と、割り込んで行ったの。 驚かれたか、歓迎されたか、邪険にされたか。 反応はどうだったかしら。 変にあしらわれたとしても、そのまま兄弟に交じり 色々なお話を聞いたりしたけど。] (20) 2022/09/13(Tue) 22:41:36 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 一人っ子で、友達ともあまり遊べなかった私には 仲の良さそうな兄弟が羨ましく見えた。 楽しそうなこの兄弟の仲間に入れてもらいたい。 もっとお話したい、と 日が暮れるまで、ずっと話をして 「また会おうね」と約束したのだった。 家に着く頃には日も落ちかけていて 親にこっ酷く叱られたのは予想通り。 こうして、自由な時間になると 決まって兄弟の元に遊びに行っていた。 家から焼きたてのクッキーを持ち出し一緒に食べ、 大人に入ってはいけない、と言われている 森の奥に遊びに行ったり。 家に帰ってからの厳しい勉強も、身に合わない教育も アスとエドゥと遊ぶ楽しみがあったから 頑張ることが出来た。 数年後、私の家が都会に引っ越すことになるまで この楽しい時は続いていた。] (21) 2022/09/13(Tue) 22:44:06 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 都会の生活は、裕福でありながら肩が凝り、 見上げた空も狭く、人が多く息苦しい。 引っ越した最初の方は、連日泣き続けていた。 「アスとエドゥに会いたい、遊びたい」 と。 かつて過ごしていた長閑な村は 気軽に遊びに行ける距離では無い。 とはいえ、泣いても二人が現れる、会える訳でも無く 否応無く現実に向き合わなければいけない。 悲しみを振り払うかの如く、勉強よりも武術に励み 両親も娘のお転婆っぷりに次第に折れ 騎士になるべく、戦いの技術を磨き続けていた。] (22) 2022/09/13(Tue) 22:47:34 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 十八になる頃には家を出て自由騎士として旅立った。 王宮勤めの騎士になる道もあったけど、 きっと堅苦しさに耐えられないだろう、と。 外の世界に出て護衛や用心棒として要人に雇われたり 冒険者稼業のようなことをしたり 蔓延る魔物を討伐し、人々の平和を守る道を選んだ。 私は、自分の足で歩き始めた。 外の世界の空気は新鮮で、懐かしくて、美味しくて。 この広い世界が、希望で溢れているような気がした。] (23) 2022/09/13(Tue) 22:49:29 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム─ 再会 ─ [ 冒険者ギルドに登録を済ませ、早数か月。 とある酒場で休憩してた時 男二人と女一人のパーティと鉢合わせ マスターに、彼らと協力したらどうだ、と勧められた。 ちらりとそのメンバー達を見る。 成程、見た目よりは戦い慣れてそうかしら。 断る理由も無いけれど、改めてどのような人達かと 勇者らしき男に声を掛けることにした。] 私はヘンリエッタ・ストゥディウム。よろしく。 得意武器は剣だけど、一通りの武器は使いこなせるわ。 何か人手が欲しいのかしら? [ 昔名乗った頃と変わらぬ名を聞き、 男二人はざわついただろうか。 二人の反応を見て、鮮やかな金髪の男二人とハッとなる。 まさか、と思い、信じられぬ面持ちで彼らを見る。 二人は間も無く、私が良く知った名を名乗ったかしら。 この時の再会には、クールな(振りをしている)仮面も 崩れ落ち、子供のようにはしゃぎ、再会を喜んだ。] (24) 2022/09/13(Tue) 22:55:25 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ もう一人、同行する女性とも挨拶を交わす。 今はありたきりな旅装束だけど、 上品な雰囲気に語り口、立ち居振舞いは 育ちの良さが窺えて、素性を聞けることが出来れば納得。 確かに、お姫様が居るならば護衛は多い方が良いわね、と 私も正式に加入したのだった。*] (25) 2022/09/13(Tue) 22:55:44 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム「ね、おおきくなったら みんなでまおうをやっつけようよ! ばーん、ごーん、ばきーっ、って!」 [ 子供達が笑顔で交わした約束。 あの頃は、アスもエドゥも、あんなに小さかったのに。 二人ともこんなに背が高く、立派になって。 戦いになれば、勇猛果敢に前衛で戦うアスに 後方から的確に仕留めるエドゥ。 未だに夢なんじゃないか、って思う。 二人がこんなに立派に、頼れる大人に成長して。] (26) 2022/09/13(Tue) 23:04:59 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ ── こんなに、カッコ良かったのね……。] [彼をちらりと見る回数が 日に日に増えていたことに ────私はまだ、気付いていない。**] (27) 2022/09/13(Tue) 23:05:48 |
騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウムは、メモを貼った。 (a3) 2022/09/13(Tue) 23:28:21 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム─仕立て屋─ ね、これとこれ、どっちが良いと思う? [ セシリーの用意した試着用と、私が選んだのと 店員が選んだもの。 次から次へと新しいドレスに着替えるのは、 まるで着せ替え人形になった気分。 さすがにモデルとは言えない。身の程は弁えている。 流石は王家御達の店。 ドレスや装飾品は、桁が二つ三つ違うものばかりで 貸出とはいえ、すっかり萎縮していたけれど 魔王討伐成功と、姫君護衛のご褒美として是非、と 仕立て屋、更にはセシリーにも頼まれ 首を縦に振ることになった。 いざ試着が始まれば、数分も経たぬ間に すっかり乗り気になり、 着せ替えにはしゃぐ、元田舎娘の姿が在った。] (35) 2022/09/14(Wed) 21:41:54 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウムど、どう……? [ 暫くして、柄にもなく照れながら試着室から姿を見せた。 背中と胸元がぱっくりと開き、深いスリットから 伸びた脚が見え隠れする、妖艶なワイン色のドレス。 髪は高めの位置でポニーテールで セシリーお勧めのリボンがふわりと揺れている。 胸元にはトパーズのネックレスと、 まるでお姫様のような衣装。] これで、セシリーと並んでも劣らない、かしら……? [ 何せ目の前に居るのは本物のお姫様。 見るからに高級な、触れることも恐れ多い 白と水色のドレスを身に纏った姿は、立っているだけで 気品が漂い、王族の高貴さが滲み出ていた。 ずっと旅を共にしてきた友人なのに 一瞬別人のように見えた気がするほどに。] (36) 2022/09/14(Wed) 21:42:05 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウムじゃあ、行きましょうか。 二人とも待ちくたびれてそうだから。 [ セシリーの準備が整い次第、仕立屋を出て王城へと向かう。 てっきり走って向かうのかと思えば、流石はお姫様。 馬車での送迎があるとか。 走りやすさの為にスリットが深いドレスを選んだのに これなら他のドレスでも良かったかしら、と セシリーと談笑し、外の景色を眺め、はしゃいでいる間に 王城へと到着した。] (37) 2022/09/14(Wed) 21:42:10 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム─ 現在:王城の客間 ─ おまたせ! あら、アスもエドゥもかっこいいじゃない。 一瞬誰かと思ったわよ。 [ 私たちの席に既に居た金髪の男二人── アスとエドゥも正装を纏っていた。 見慣れた金髪の頭が二つ並んで無ければ、 何処の貴族様かと思った程に。 見慣れない正装姿の彼を見て、どきんと心音が聴こえた。 見ているだけで心臓が高鳴るものだから、 頬まで染まらないようにと すぐに視線を外し、ちらりと見て、また外す。 アスはエドゥと話しているから 気付かれていないと思うけれど。] (38) 2022/09/14(Wed) 21:49:09 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウムセレモニーの時は頑張ってね。 セシリーは大丈夫だろうけど、ふふ。 [ 宴の途中、アスが代表として 王様から栄誉を受け取ることになっている。 その時は王女であるセシリーも、王族の席に戻るとか。 流石のアスも時々緊張が見える気がするけれど きっと大丈夫。 アスは本番で失敗しない人だから。] (39) 2022/09/14(Wed) 21:49:15 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ アスは誰よりも明るく、眩しく、温かく 周囲に光を齎す存在。 勇者だから光を齎すのでは無く ──── アスベルだから。 光そのものだった貴方のことが、 ]私は、ずっと────……。 (40) 2022/09/14(Wed) 21:49:20 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 宴の最中、アスベルとセシリーは準備の為席を立ち、 その間エドゥと二人きりになる。] あぁ、行っちゃったわね。 自分のことのように緊張してきちゃった。 発表会を見守る保護者の気持ちって、こんなのかしら? でもエドゥは保護者のような気持ち、も あながち間違っていないかしら? [ 私とアスが同い年で、エドゥは二つ上。 小さい頃から今まで、ずっと頼りにしていた人。 小さい時は、二つ年上のエドゥが凄く大人に見えて 頼もしくて、いつでも背中を見て歩いていた。 再会してからは、二つの年齢差は あまり気にならなくなったけど、頼り甲斐のある 精神的リーダーという点では、より大人に見えていた。 いつも落ち着き払って、クールで、カッコ良くて。 浮いた話ありそうな気がするのに、全然聞かなくて。 もしエドゥが素敵な人と巡り合い、結婚するとしたら。 私は義妹として、お嫁さんを「お姉ちゃん」と 呼びたいな、なんて思っていたりする。 勿論、本人には内緒だけど。] (41) 2022/09/14(Wed) 21:49:24 |
【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム[ 気が付けば、エドゥの方をじっと見ていた。 見慣れない姿が物珍しかったのもあるけれど。] 大丈夫? これ飲む? [ 近くにあった空のグラスを渡し ワインの瓶を持ち注ぎ入れた。 きっと、エドゥもそわそわしてるわよね。 弟の──アスの晴れ舞台を。 腕を引っ張り、此方を見てくれたなら 緊張をほぐすように、にっこりと微笑んだ。*] (42) 2022/09/14(Wed) 21:49:27 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新