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酒場のマスター(村建て人)は、メモを貼った。 2020/12/01(Tue) 10:01:07 |
【人】 転入生 二河 空澄[内に燃え盛る炎が あんまりにも煩くてカッカするから、 プリントをくるりと丸め リレーのバトンみたいにして持つと 全力疾走で帰った。] (1) 2020/12/01(Tue) 11:11:02 |
【人】 転入生 二河 空澄[今度は家に灯りが点いてて 母さんが「おかえりー、遅かったね?」って 出迎えてくれたから。] 友だちんとこ、行ってた [笑顔を作って、そう答えたけど ……間違ってはいないよな? 彼がどう思ってくれてるかは分からないけど、 少なくともオレにとっては、もう 誰を敵に回しても 守りたい 大切な友だち (2) 2020/12/01(Tue) 11:13:55 |
【人】 転入生 二河 空澄[さっそく友だちが出来たことに ホッとしたのか 「ご飯作ってるところだから 先にお風呂入っといで」って明るい声が響く。 それ以上に沢山の 敵が出来たことは言わなかった。 大切なプリントをテーブルに置き、 着替えを準備すると 風呂場に向かう前、ひとこと釘を刺す。] こっち、入ってくんなよ?! 覗いたら、怒るかんな。 [おかしなとこに出来た 靴型の打ち身を見られたくなかったからだけど、 はいはいと頷いた後、 「子供っぽいと思ってたけど、 空澄も、そんな年頃になったのねぇ」と なんだか感心している姿を尻目に、扉を締めた。] (3) 2020/12/01(Tue) 11:19:30 |
【人】 転入生 二河 空澄[さっき貼ってもらったばかりの湿布は 後でもう一度貼り直そうと 丁寧に剥がして 着替えで隠れる位置にそっと置いた。 怪我は男の勲章って言うけど なら、これは 真昼くんからもらった表彰状みたいなものだ。 巻き込んでしまったから あんまり褒められた立ち回りじゃなかったけど 明日からはもっと、ちゃんと 彼の盾になれるように頑張ろう、と 白い四角に改めて思う。 (その為には、作戦だ…!) 好き勝手、したい放題しているアイツ。 何が弱みなんだろう。 どうすれば止められるのか。 その後は、ひたすらに そればかりを考えて過ごした。]* (4) 2020/12/01(Tue) 11:21:18 |
【人】 『ブラバント戦記』帝国歴721年 岩の月15日 平原に薄く積もる雪が融けると共に、 地獄の戦乱が遂に幕を開ける。 アリン家の滅亡など前触れでしかなかったかの様に 各地で一斉にレジスタンスによる戦闘行為が発生した。 かつて領地を奪われた者、家名を貶められた者、 祖先を虐殺された者、アーレンベルクの信仰者…… 皇帝ヴィルヘルムが即位前より行っていた 魔術学園剣戟部の活動を通した革命へのメッセージは 確実に効力を発揮していたと言えよう。 (5) 2020/12/01(Tue) 15:39:34 |
【人】 『ブラバント戦記』6万にまで膨れ上がった帝国側の軍勢は 平野を駆け抜け、豊かな山岳と河川を越え、 春の訪れに先駆けてバルバロスの森の裾──── ガルニエ伯爵の持つ領地へと迫った。 七つの諸侯は北の海沿いに追いやられた帝国を 南方から東方へと取り囲む形で点在し、 ガルニエはその中でも最も北寄りに位置している。 ほぼ時計回りの侵攻ルートを取るだろうと 予め予測していた公国諸侯は、 森林地帯にゲリラを展開しこれを迎え撃った。 森から出れば挟撃を免れない帝国は深い森を抜けたが、 道中での度重なる襲撃により消耗を繰り返す事となる。 (6) 2020/12/01(Tue) 15:39:58 |
【人】 『ブラバント戦記』K einem vernünftigen Menschen wird es einfallen, Tintenflecken mit Tinte, Ölflecken mit Öl wegwaschen zu wollen. Nur Blut soll immer wieder mit Blut abgewaschen werden. ────まともな人間はインクの染みをインクで、 油の染みを油で洗おうとはしない。 血のみが血を以て洗い流されようとする。 (7) 2020/12/01(Tue) 15:40:16 |
【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム( 俺の憎しみは俺だけのものだ。 この手で選び取り、踏み締めた路に続く者達もまた 俺を信じるという選択の責を負ったのだから。 逃げたいのならばとうの昔にそうしている。 此処に今存在する事こそが決意の証左。 ) [ 矛盾の内側で鬩ぎ合う ] [ 『王』としての答と『人』の本音 ] ( 否定するには死以外の退路はなかった。 故にこそ路は“元より一つ”だったのに…… これは俺自身の意志だと思い込まなければ 何処かで折れていたのかも知れなかった。 そうして……愛する民を焚き付け巻き込んだ。 何を詫びるにも遅過ぎる。 ) (8) 2020/12/01(Tue) 15:41:05 |
【人】 『ブラバント戦記』721年 氷の月3日 弓兵や銃兵を森に潜めて抵抗するも、 民兵を盾とするかの様ななりふり構わぬ進軍により ガルニエ領、アングレール領は次々陥落。 隣合う領主である彼等の総意により届けられた 降伏のサインはまるで受け取られる事はなかった。 交渉が跳ね除けられると彼等は籠城を選んだが、 其れも空から降る焔の前では無力だった。 ガルニエ公は言った。 『 悪魔に魂を売った怪物めが。 騎士の誇りを貶めてまで勝利を得て 一体何になる? 』 (9) 2020/12/01(Tue) 15:42:01 |
【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルムでは問おう。 謀反により得た貴様らの領地は 屍の積み重なる燎原より清いのか? 貴様らの家名は? 主君に背を向けて金を得る“騎士の誇り”とやらは? [ 当事者ではないにせよ、家名は残り続ける。 裏切られ、殺され、虐げられた記録が蝕む。 看板に泥を塗られた過去は深い爪痕を遺す。 ────だから、一思いに滅ぼした。 旗を焼き落とし、首を晒した。 かつての皇帝家がそうされた様に。 ] (10) 2020/12/01(Tue) 15:42:49 |
【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム[ 正しさを問う心算も、 この行いを正当化する意志も無かった。 自分はヒトである前にそういう“モノ”だから。 情けも救いも求めてはいない。 “何故自由を望まなかった”と訊かれれば 『路は元より一つだった』と答え、 “何故運命に従う儘生きる”と問われれば 『これは己が選んだ路だ』と返すだろう。 強がりを強いられ、弱音を吐けぬ弱み。 自我とは、意志とは、何処ぞへ往く? ] [ 萌芽から矯正を受けて育った『自己』とは、 果たして真に『自己』と呼べるのだろうか──── ]* (11) 2020/12/01(Tue) 15:45:26 |
燎原の獅子 ヴィルヘルムは、メモを貼った。 (a0) 2020/12/01(Tue) 16:03:28 |
【人】 転入生 二河 空澄 ── 翌日 ── [結局、オレのあまり出来の良くない頭では 名案は思い浮かばなくて、 (とにかく傍を離れないようにしよう!) とだけ決めて 真昼くんより先に着けるように 学校が開く時間に合わせて、鞄を背負う。] (12) 2020/12/01(Tue) 17:17:44 |
【人】 転入生 二河 空澄[昨日は呑みの席に呼ばれていたらしい父さんに 「張り切ってるなぁ」と 楽しそうに誂われたけど こっちは、それどころじゃない。 予想はしてたから 来やがったな、って感じではあるけど 脇腹が痛むのを隠しながら、 無理やり貼り付けた笑顔で 行ってきます!と挨拶を残して、家を出た。] (13) 2020/12/01(Tue) 17:18:49 |
【人】 転入生 二河 空澄[今日は、朝からアイツも来ていた。 めちゃくちゃ警戒して 真昼くんの傍を片時も離れないようにしていたけど 流石に、生理現象はどうしようもない。] ごめ、 ちょっとだけトイレ すぐ戻るからッ [断りを入れて駆け込んだ。 速攻で手を洗って、 ダッシュで戻ろうと思っていると…] (14) 2020/12/01(Tue) 17:24:18 |
【人】 転入生 二河 空澄[見た目は、本当に天使みたいな子だ。 綺麗で善良そうで 悪さなんかするようには見えない。 なのに、 半分とはいえ血が繋がってる兄弟に どうして、あんなことが出来るんだろう。 きょうだいが欲しくて 羨ましい自分には、まるで理解できない。 けど────…] なんで? なんで真昼くんに、あんな…酷いことすんの? 寄ってたかって みんなで虐めるとか卑怯だとは思わねぇの? [解決の糸口が少しでも見えればって問いかけて、 あの場面を思い出したら それだけでは止められなくて 苛立ちも共にぶつけてしまっていた。]* (16) 2020/12/01(Tue) 17:29:17 |
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