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【人】 吸血鬼 アナトラ──回想:ダンジョン浅層 グラッド──>>2:6 ……? はぁ、……貴方は? 良いんです。そう死にませんから。 [初めて会った魔物、グラッドはこちらを心配?する言葉を投げて来た。実際は違う意図だったようだが。 ふる、と首を振り心配ありません、としたが 彼女の話は続いた。] ……まさか。そんな趣味はありません。 [回復の追いつかない程に無茶な要求。 思いつかないが、もしも死ぬとしたら 身体中を銀の剣で刺されて、血も大量に失った時だろうか。 あるいは首を刎ねられたら? ネクロフィリアな客が居たらあるかもしれない。 でも殺されると言うならそれも一つの罰だろうか。 殺されたい訳では、無いのだけど。] (0) 2023/01/10(Tue) 20:44:18 |
【人】 吸血鬼 アナトラそんな貴重なものを、何故? 私と貴方はつい先程知り合ったばかり。 家族でも何でも無いはずですが。 [>>2:7、>>2:8グラッドが持たせてくれたのは 金の杯、吸血公女の曰く品。 触るだけでその道具の良い知らない魔力を感じるよう。 ──この杯を献上でもしたのは 余程吸血鬼に恨みでもあったのだろうか。 だってそうでしょう。 吸血鬼が血に溺れるなんて、一番惨めだろうから。] ……品。 [彼女の言った言葉は理解が及ばず。 けれど彼女なりの考えがあるのだろうから それを否定したりはしなかったけど。 杯を手にして暫く見つめて その呪われたものを私は頂くことにした。] (1) 2023/01/10(Tue) 20:44:34 |
【人】 吸血鬼 アナトラ── 呪われた杯 呪われた ── あぁ、ああ、 あぁああ!ぐぁぁっああ!! [ダン!ダン!!と地面を叩くと 硬いはずのダンジョンの地面が蜘蛛の巣のように バキバキとひび割れていく。 胸元を血が滲むほどに握りしめ 目を血走らせ、口から唾液と血をダラダラと溢している。 >>2:-22吸血公女の杯から 大量の血液をたった1日で飲み干した私は 今まで感じた事のない力と それを上回る渇きを覚えていた。 今人間でも、魔物でも、なんであれ 血を持つものが側を通ればそのまま殺し、血を吸い尽くしかねないほど。 本能が求める圧倒的な衝動を 無理やり押さえつける反動で、手当たり次第に物に当たる。] (2) 2023/01/10(Tue) 20:44:53 |
【人】 吸血鬼 アナトラが、ぁぁっ!あぁ…… ぁ、ぁああっ!!! [呪われた杯の血を、溺れるほどに飲み尽くしたのは。 私が罪を犯した時の あの狂える夜を再現する為。 そうして、地面に置いた杯を手にして その金の器を赤い瞳で見つめるが。 直ぐに、ぶん、と放り投げてガランがらんと音を立てて どこかに転がって行った。] (3) 2023/01/10(Tue) 20:45:15 |
【人】 吸血鬼 アナトラ……ひっ、は、ははっ。 [目を開き笑い、また吸血衝動に苦しみ 人気のないダンジョンに どうにもならない衝動をぶつけていった。 私は。 血が欲しいわけでなく。 ただ人を殺して、その命を吸い尽くしたい 魔物だった。 私は本当に、ただの吸血鬼なのだろうか。]** (5) 2023/01/10(Tue) 20:46:37 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー――回想―― 『ジェニー、私には過ぎた子。ようく聞きなさい。 あなたの体のことを知れば、世の中の人間は皆怯えて逃げるでしょう。特に、この都市の外の人間は。 いいえ、都市の人間だってあなたを「穴」に追いやるかもしれない。 だからあなたは、男として生きるの。 強く逞しい男として生きて、幸せにおなり』 (6) 2023/01/11(Wed) 3:08:02 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー[母の言葉をずっと大事に抱えて生きてきた。 青年の母も別の街で良家に嫁ぎ、嫁いだ男に体を見られてから 淫魔と言われて家を追われ、街の人間に後ろ指をさされ、 このイシュノルドに流れ着いたという。 だが。 言葉だけを形見に生きていくには、 あまりにも残りの人生が長すぎた。 枯れ枝のような手が頭を撫でてくれた感触が、思い出せない。 母が最期に紡いだ言葉は胸の中にあっても、声は蘇らない。 気品のある死に顔を思い出そうとして、うまく像が結べない。 だから青年は、別のものに縋ることにした。 ひとつは、信仰。 神を奉じ、神の為に生き、都市の民に善を施す。 魔のようなこの身でも、それが偽善であっても 「都市の人間たちにとって」正しいことをすれば 救われるのだと信じたかった。] (7) 2023/01/11(Wed) 3:09:45 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー[もうひとつは、] お母さん、ただいま。 [都市郊外にある小さな家に青年は住んでいた。 夜に青く沈んだ部屋の中から返事はない。 青年はランプの灯をつけて 水の魔石で身を清めに行った後、 明かりを消し、慣れた様子で古びた寝台に行く。 古びた寝台に、小瓶が転がっている。 迷わず小瓶を手に取ると、すうっと寝具に吹きかける。 普段の青年からはしないような、薔薇の馨が漂う。 それは、死んだ母が唯一愛用していた薔薇の香水だった。 青年を育てる為に生活に苦しんでも、尚。 そのまま青年は枕を抱き、壁にもたれかかって、 窓の外の星を見た。 目を閉じて手を祈りの形に組む。] ……お母さん。 今日も、つつがなく一日を終えられたよ。 あのね、冒険者の仲間がいつもおかしいんだ、オレのこと見るとずっと泣いてて…… (8) 2023/01/11(Wed) 3:12:09 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー[思い出の中、ぼやけた母の姿に今日あったことを話す。 声も温度も肉体も、ここにはない。 思い出させてくれるものは、薔薇の匂いだけ。] 『聖なる哉、聖なる哉。我らが導きの神よ。 地上にも地下にも平等に、救いのあらんことを 地獄を住処とする魔を正しく導き給え。』 [眠る前に、小さな声で祈りを口にした。 そのまま薔薇の残り馨の中で、背を丸めて眠りに落ちる。]** (9) 2023/01/11(Wed) 3:14:00 |
グラッドは、エデンにお辞儀をした。 (a0) 2023/01/11(Wed) 22:23:45 |
【人】 宝飾職人 エデン――エデンへ―― [どうして店名に『エデン』と自分の名を付けたのか。 そんなふうに聞かれたことがある。 実のところ、とりあえずエデンと名乗っているだけだったから 自分の名前、というのがピンとこなくて首をかしげたものだった。 ――ここを、自分の喜びの地にしたかったんです。 嘘ではないけど本当でもない理由でお茶を濁す。 母がいなくなったのは物心がついたくらいの頃で、 女は母に名を呼ばれたことがなかった。 『エデンへ』 冒険者だった母のドッグタグの裏にそう書き残されていたから 自分宛だ、と思い込むことにしたというだけの簡単な話だ。 今になって思うに、これは娘へのメッセージなんかじゃなくて 単に母の行き先を指した遺書のようなものなのかもしれない。 魔の色濃い望まぬ子供。ある日、衝動的に命を絶っても不思議ではない。 あるいは、娘を穴《楽園》へやれという愛憎こもった親心、とか。ないものを見ようとしてしまう。 身内への情とかいう、掴めない星に憧れて] (10) 2023/01/11(Wed) 23:37:29 |
【人】 宝飾職人 エデン[ダンジョンの異常がおさまった日、一度店に帰ったきり。 エデンという女はイシュノルドの都市から姿を消してしまった。 誰も命を落とさず、しかし淫らな醜聞に事欠かない騒動の当事者として噂されることに耐えられなかったのでは、と近所の者は噂した。 店に残された魔石は大家の所有となり、やがて安価に売り出される。 生活に必須な水や風、火。 あまり役立たない力の弱い石を工夫してあしらった銀細工。 それから冒険者向けの装備品の数々。 ――邪眼の類だけが、密かに女とともに消えていた。 ある日突然、エデンの「遺品」は変容する。 現れる水は媚薬となり、風や火は安全地帯にそれらを導く。 銀細工を身に着けたものは望まぬ魅了の力に振り回される。 そして、冒険者はダンジョンの中で動けなくなる。 しかしそれは数ヶ月後のことだ。 パーティーたのしみだね、と女はうっとりと笑む] (11) 2023/01/11(Wed) 23:38:34 |
【人】 宝飾職人 エデン――グラッドの店―― お久しぶりです。 竜涙石、やっぱり強敵だけど、光明が見えてきたんです。 半年後を楽しみにしてくださいね! たぶん、良い品を納入できると思うんです。 [瞳から青い瑞々しさは失せたけれど、女は以前よりイキイキしている。 何故かの職人はこれほど精密かつ輝かしい煌めきの領域に至れたか。薄暗く寒い地の底に堕ちたことで、少し理解できたのだ。 掴めそうで掴めない、傷つけるのは簡単な美しいもの。 光のなんたるかを、もう少しで物にできる気がする。 「穴」の片隅でひっそりと研鑽を積みながら、女は生きていく。 『緋色結晶の竜涙石』 人間のままだったら、きっと熟練の域に達した老境に仕上げられたはずの逸品。 まさしく竜が末期に流す涙のような悲しみと温かみのある魔石になるはずだったそれは、きっと竜の宝を奪おうとして滴る血のように禍々しく美しい魔性の石となるのだろう**] (13) 2023/01/11(Wed) 23:40:58 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー[――そうして、清らかだった泉は淫らに染まっていく。 三人が去ったのち。 休憩ポイントと言われていたこの泉が、 淫魔(吸血鬼)と人間(淫獣)と淫魔の裔の体液によってか それとも焚かれた媚薬の残り馨によってか しばらくの間「催淫ポイント」等と言われるようになるのは、また別の話だ*] (14) 2023/01/12(Thu) 0:34:34 |
【人】 超福男 ルーナ――騒動の後に―― [あの日の騒動は『都市』だけに及ばず『穴』にも少なくない影響を与えていただろう。 それでも『都市』は平常であるように努めたであろう。 揺れればそれだけ大きな隙となるのだから。 一方『穴』の方はどうであったろうか。 男は密輸のために向かうこともあるが内情を詳しくは知らないので変化は知らない。 男は良くも悪くも『中立』で生きている。 どちらにも深く組することなくダンジョンに生きるのが男のライフスアイルである。 >>11ある日を境に発生し始めた事件にも関わり多くの女冒険者を『穴』に送ったのはこの男である。 もっと(男にとって)便利な魔石が欲しいと『穴』でエデンと出会いに行ったこともあるが罵られれば喜んだで見せたろう] (15) 2023/01/12(Thu) 20:44:31 |
【人】 超福男 ルーナ[男のちんこは性獣となった。 立派な『魔』物であるが邪なる獣にも近しいかもしれない。 その本質はちんこであるが。 『魔』と邪な精神がタッグマッチを組みダンジョンの新たなる脅威となっていた。 >>14催淫ポイントなるものが急速に増えていったのも大体男のせいであることに疑いようはなかった。 そんなことが出来るのだからとっくの昔に人間としての枠は超越済だったが、生物の半分は女でありその内のそれなりの割合が男のちんこに勝てない状態なものだから意外と『都市』への潜伏も気楽に行っていた。 『都市』では主に>>-194ジェニーの家に居候していた。 質素なエプロン姿も良いなとジェニーを料理して後から怒られたり、一緒に買い物に行ったり、一緒にお風呂に入ったり、一緒に食事をしたりと完全に同棲生活であったが男はジェニーの部屋にだけは勝手に入らないようにしていた。 女の子のプライベートな空間に入る男はクソ以下の人間だと口にしていたから実際に部屋で起ったことには気づかない。 ただ、>>-195紋から送られてくる波動が本当はもっと欲しいんだよと囁いているように聞こえていたのでナニをしていたかは察知していた] (16) 2023/01/12(Thu) 20:45:18 |
【人】 超福男 ルーナ[そんな平穏な性活をしながら同時に男はダンジョンでも活動をしている。 『穴』との取引もそうであるが、主にアナトラに会いに行く時の方が多かった。 アナトラと会いに行くときはジェニーが来るなら一緒に深層まで牽引していき、共に過ごしてからまた帰るか『穴』に立ち寄っていたろう。 男は『穴』と関わりがあることをジェニーに隠さなかった。 きっと受け入れてくれるだろうし自分たちも『魔』の類であることはその頃には受け入れていただろう] でさ〜、俺、決めたぜ! [ジェニーとアナトラの前で男は朗々と説明し始める] 姐御の店が無事なんだからさ。 俺らがダンジョン内に店作ってもイケるんじゃね? 旅館作ろうぜ! 旅館! 『都市』と『穴』の間あたりにさ! [女将は二人なと男は楽しそうに笑いながら、かつて欲しいものと問われた物を挙げて話ていく**] (17) 2023/01/12(Thu) 20:46:06 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー――騒動の後―― [ルーナは穴と都市とを往ったり来たりしているようだった。 暖かいスープを作って待っていたらエプロン姿がどうのと言って犯され、料理が冷めると怒ったり。 買い物に行けばルーナの細やかな好み(この場合は、食事や衣服の好みだ)を知れて嬉しかったり。 風呂に入った時に細い手指で優しく体を洗って、こんなところに傷跡がある、ほくろがある、などと無邪気に笑ったり。 そういうささやかな暮らしを送れるだけで、 青年は満ち足りていた。 何だかダンジョンの方角で淫獣が増えたという噂が出たり、入るだけで性欲を催す場所がいくつも出来たりしたそうだが、あー知らん知らんと見てみぬふりをした。ついでに「性」活部分も受け入れた。] (18) 2023/01/12(Thu) 21:35:19 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー[アナトラと会いに行く時に共に来るかと聞かれれば、 付いていっただろう。>>17 アナトラに会うことがあれば、 最早アナトラの事を嫌悪していた自分はどこにもなく、 彼女に対して「あの時はすまなかった」と、 銀貨を渡した時のことを謝った、かもしれない。 「穴」まで足を運んで分かったことは、「穴」は決して教会の言う「地獄」などではなかったということだ。 「穴」に住んでいる人は「都市」の人間と姿形は違えども、本質的には変わらないように見えた。 元々「都市」に住んでいた青年が、「穴」の住民に奇異なまなざしを向けられることもあっただろうが、青年は次第に、「魔」そのものを受け入れはじめていた。] (19) 2023/01/12(Thu) 21:36:00 |
【人】 教会の冒険者 ジェニー[そして] お〜。……ダンジョン内に、店。 旅館かぁ。確かにこのあたりに宿泊施設はないけども。 ……って、まさかあの時欲しがったやつか? いいけど、 ……いいけど。 性行為は双方合意必須な? ルーナ [アナトラがどう答えたかは彼女次第だろう。 青年は楽しそうに語るルーナを「仕方ねえなあ」と苦笑しながら眺めて、釘を刺すように最後に付け足した。 入ったら無理やり犯される宿なんて醜聞が立てば泊まるものも泊まらないだろう。 出禁な、と言わなかったあたり、青年はルーナに甘くなっている。] あと、従業員としてちゃんとお前も働くんだぞ。 身なりも冒険者スタイルじゃなく綺麗に整えて。 後から増やすにしても、最初は絶対人手が足りないんだからな。 [穴で働き先を探している女の子などは雇えば来てくれるかもしれないが。 本格的に準備が始まれば、従業員として仕立て上げられていくルーナの姿もあったかもしれない*] (20) 2023/01/12(Thu) 21:36:47 |
【人】 超福男 ルーナ――日々の安穏―― [>>18男はジェニーとの日々を満喫していた。 男が帰る家はジェニーの家でありそこが男の家だった。 料理が冷めると怒られたならばゆっくりと温かいスープと熱したナイフで融かしたチーズを乗せたカリカリに焼いたパンを食した後でデザートとして頂戴した。 とても甘美な味わいだと男は気に入っている。 買い物であれこれと好みを聞かれると答えを返し、逆に好みを聞いてはなるほど分からんと言いながらもジェニーが選んだものを身につけた。 新しいシャツを買えば約束通り着ていたシャツを渡した。 ナニに使うかは知らないがきっと健康的なことだろう。 逆に男が選んだのは女物の下着であった。 普段の衣装は変えれないだろうがこちらは私性活用のものだ。 風呂で互いの身体を改めて確認してあがる際にこっそりと入れ替えておいたりしておいた。 当然買ってたことなど知られていただろう。 アナトラとの確執を男は知らなかったが仲が良いのは良いことだろう。 何せ三人は同じ紋で繋がっているのだから長い付き合いになることは間違いない] (21) 2023/01/12(Thu) 22:12:13 |
【人】 超福男 ルーナ――男の浪漫―― [『魔』を受け入れた辺りから人間からかけ離れていく。 いつまでも若々しい人間など居らず『都市』が変わらなければいつしか追われる身となるかもしれない。 その時の為に、男は帰るための家が欲しかった。 「おかえり」と言ってくれる人たちがいて。 「ただいま」と返せる自分がいる。 男はからりと笑う] そーそー! それ! ダンジョンの中じゃ風呂入れんじゃん? 水の魔石で身体は洗ったけどさあ。 [それでも一時的に無防備になってしまうのだから安全を提供できるのは強みだし、>>20働き先としても見込める] えっ、俺いつも合意だよ? だから大丈夫だって! [最終的に、合意はするから問題はないだろう。 働くのは嫌いではないが綺麗に整えると言われると眉を顰めて首を傾げた] (22) 2023/01/12(Thu) 22:12:33 |
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