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【人】 ミア[ ─── 貴族の馬車が横転してる。 飛び込んできた話なんて、それだけだった。 人の波が向かう理由なんて、 物を漁るためが大半、あとは野次馬と、 底辺から馬鹿にする程度のものだ。 ] (383) 2020/05/31(Sun) 21:46:17 |
【人】 ミア[ 良い男だったらいやね、と言う、 自分の手を引く女のような理由も、あれど。 その自分が出てしまったのは、きっと、 今日が満月の夜であったからだろう。 それから、何より、 ] (384) 2020/05/31(Sun) 21:46:33 |
【人】 ミア[ 波を縫った細い女が、膝をつき、 馬車に埋もれていた男の頭を、其処にのせている。 辿り着くまで、寄りすぎた野次馬と、物取りと、 姿が見えた端から急所を蹴り飛ばしてやった。 ……夢見が悪いから、全部八つ当たりだ。 その、結果の。 懲りずに寄るやつは石を飛ばしたから、 どれだけ矯正されようと、 手を、付けられなかった何時かなんて、 そうそう消えない。 ] (386) 2020/05/31(Sun) 21:48:40 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[その夜、久しぶりに 幼稚園のころの夢を見た。 すごく、いっしょうけんめい がんばってるのに どうしても制服のボタンが 上手く止められなくって。] おかあさん…… [呼びかけてみるのだけれど 『お姉ちゃんなんだから 自分でなんとかして頂戴…!』 返ってくるのは ヒステリックな声ばかり。] (389) 2020/05/31(Sun) 23:01:20 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[部屋には 教育テレビの陽気な歌が 流れているけど アタシの両目は雨もよう。 おかあさんは 弟と妹といっしょだけど アタシのそばには居てくれない。] ひっく… ひっく… [しゃくり上げていたら 『辛気臭いわねぇッ 泣いたって なんの解決にもならないんだから…!』 余計に叱られてしまった。] (390) 2020/05/31(Sun) 23:01:23 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[できない自分が 悪いから ダメだから だから ブラウスの小さなボタンは 止められないまま ブレザーをはおって なんにも気にしてないような 顔もつくって] いってきます、 [通園バスに乗りこむ。] (391) 2020/05/31(Sun) 23:01:29 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[そんな日を 繰り返していたら 気持ちを隠すのが得意になって 逆に わがままを言ったり 泣いたり 甘えたりするのは下手くそになった。 記憶の深いところに しまい込んでいたはずの記憶。] (392) 2020/05/31(Sun) 23:01:34 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[あの頃は きっと余裕がなくて 泣きたいのを、ガマンしていたのは 母もだったんだろうって 思うけど。 本当は… さみしかったんだ。 けど、ね。 それでもアタシの母は ずっと、近くに居てくれたんだって 浮上する意識の中で イリヤから聞いた生い立ちを思い出して 気づく。] (393) 2020/05/31(Sun) 23:01:41 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[きっと… もっともっと さみしかったんじゃないかなぁ、 過去だけじゃなくて 今もかも…って思ったら、 居ても立ってもいられなくなって。 (………イリヤぁ、) 起こさないように そーっと腕を伸ばして 掛け布団の上から 片腕だけで、抱きしめる。 ただの自己満足に過ぎないかもしれないけど さみしいを埋めようとしたら 自分のさみしいも なぜか埋まったような気がして 温 かい気持ちになって、再び眠りに落ちた。]* (394) 2020/05/31(Sun) 23:02:34 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也 [ 中学生は小生意気にも これが幸せの形なんだろうと理解する。 俺が見た夢の話は、 ―――いつか。 思い出話のひとつが語られるときに 一緒に話、しよかな ] (395) 2020/05/31(Sun) 23:17:12 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也 [ 雨音が布団を下ろしたら 目の前にばあ、で そんな、つもりやってんけどな 一瞬にも、とても長い時にも似た ―――そう、雨音と俺だけの、秘密。 ] (396) 2020/05/31(Sun) 23:17:53 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也―――✳✳✳ [ 季節は少しずつ過ぎゆく。 雨音が退院して、学校へ登校してきて ……とはいえ 二人の関係は見た目はさほど変化は どうなんやろうな ] (397) 2020/05/31(Sun) 23:19:20 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也『 図書室いくん? せやったら俺先ノート買いにいってるわ 後でな 』 [ そーしゃるでぃすたんすとやらは 確実に 縮まってたらしい ] (398) 2020/05/31(Sun) 23:19:41 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也 [ 遠くの寮のある男子校に進学予定やったのが 今はちがうとこになったけど 先生も親も応援してくれたから 頑張れる 雨音はどうやろ? 一緒に勉強するようなって、 縮まったそーしゃるでぃすたんすも 口と口が重なるせっぷんとかいう行為には ……その話は、またいつか。 ] (399) 2020/05/31(Sun) 23:20:57 |
【置】 ☆中学生☆ 相星 雪也[ そのうち俺の視線が高くなって 声も低くなって、 知識も、力も伴って 誰もに誇れる 大人になった頃 ] (L0) 2020/05/31(Sun) 23:24:56 公開: 2020/06/01(Mon) 0:00:00 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也『 …… 』 [ いつぞやの図書室。 そっと一冊のノートを棚へと隠す。 内容?何にも書いてなかった。 …………けど。 ] (401) 2020/05/31(Sun) 23:35:25 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也『 ……行かないと。 』 [ そう、俺には だいじな時間が迫ってるんや 予行演習は散々済ませたから、な。 A子にまた、ほんの少しの勇気を貰いに こんなとこまで、来てしもたけど 書こうとした文字は、結局綴ることはなかったけれど きっとそれは また違う絆を 待ち望んでる** ] (402) 2020/05/31(Sun) 23:45:29 |
【人】 世界の中心 アーサー[ …なんて、ピンポイントだったのだろう。 正確性なんてどの程度かという質の悪い銃の音だった。 きっと馬車そのものを狙ったのだろう其れは、 見事に馬とを繋ぐ金具を貫いた。 馬だけが、走り抜けていった。どこか 遠くへ。 ──そう、 出来たらよかったのに。] (404) 2020/05/31(Sun) 23:49:11 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 暴れる馬に引き摺られ、勢いに負けて横転した馬車の中、 “白昼夢”のとおり、紅濡れた景色を茫然と見ている。 生ぬるいものが薔薇色に被るのも気にせず、 夢のつづきを 見ている気分だ。 ──そういえば、断った事は有れ、 受け入れた事などあったろうか。 きっと何処かに打ち付けた額が割れていて、 見た目では酷いことになっているんだろうに 痛みも、 なにも吹っ飛んでしまって。] (405) 2020/05/31(Sun) 23:50:11 |
【人】 世界の中心 アーサー────……… [ 喧騒の中に おちていた。 薄く開いた薔薇色は、未だ何処にも合っていない。 音だって“騒がしい”とは思えど、意味は拾えず。 きっと、幸運でもあったろう。 “きぞくさま”の事故なんて良いネタだ。] (407) 2020/05/31(Sun) 23:52:01 |
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