人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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【人】 生贄 セレン

 
[ けして裏切らない、
  どんなときも、嘘を吐かない。

  その主張を通すことも自己だとは、
  未だ、認識できる域にないくらいには殺し慣れていた。 ]
 
(287) 2019/04/09(Tue) 16:15:24

【人】 生贄 セレン


  ……はい


[ 夜気に侵され震える身体を忘れる程に。
  けれど、傍目には震えていたらしく、
  誘う声音に背を伸ばして慌ててその背を追いかけた。

  外套を再び羽織るだけはして城の中へ、
  長身の主とは逆に小柄の己は小走りとなって、
  見たこともない城の荘厳さに息を飲むより先に。

  追いついた主の一歩後ろで、片手をそっと握った。
  子供が逃げ出すのを防ぐ鎖として大人に繋がれるもの。

  ―――というだけではなく、
  置き去りの不安を解消するための無意識の仕草で、
  瞼を閉じて考え込んだ主を見上げ、それから ]
 
(288) 2019/04/09(Tue) 16:24:41

【人】 生贄 セレン


   あの……、あなたの名を、どうか……


[ これまで幾人もの子供が城に送られたと聞いている。
  その行方が不穏にも隠されているのも知っていた。

  生贄として捧げられるのだから主人として扱え、と。
  村ではそう言い聞かされているからこそ、
  幾人もを迎えた男にとって普遍では退屈だろうと察して。

  躊躇いの尾を踏みながら、彼の名を乞い願う ]**
 
(289) 2019/04/09(Tue) 16:33:03

【人】 生贄 セレン


[ ふわふわと浮かぶ心地は口付けの余韻か、
  夜魔の誘惑に惑わされたのかを知る余地もなく。

  繋いだ掌は手袋越しでも人の形をしている。
  そこに自ら繋がれた無意識は不思議そうに、
  問い掛けの意味を理解せず、首を傾げて返せば。>>364

  告げられた名の意味することは知識になく、
  ただ、教えてくれた事実だけを掴み、
  爪先まで満ちていた緊張をそっと紐解くと]
 
(374) 2019/04/09(Tue) 23:18:17

【人】 生贄 セレン


   ニクス、さま……


[ 囁きに近い微かな響きで繰り返し、
  夜の断片に導かれ揺られながら頬を緩めて。>>366

  吸血鬼でも主人でもなくただ名を呼ぶ子供は、
  ほんの僅かでも笑顔を滲ませ、言葉を継いだ。 ]
 
(375) 2019/04/09(Tue) 23:18:43

【人】 生贄 セレン

 
   なにも……何も、しません。
   ただ、ぼくが……。
   あなたをなまえで呼びたかったんです。
  

[ 夜を映す瞳を仄かに燈らせるのは、
  綴る意志の欠片でもあり、感情でもあり。

  怖い、死にたくない――
  なによりも、もう捨てられたくない。


  恐怖は未だ虫喰いのように巣食い、
  その怖れがすぐに剥がれることは今はなくとも。 ]
 
(377) 2019/04/09(Tue) 23:23:35

【人】 生贄 セレン

 
[ 撫でられた箇所が熱を帯びたかのように熱い。

  頬も、顎も、背も、腰も、まるで別物のように、
  ただ熱を放って、制御できずにもどかしい中で。

  伝えた意志は通じただろうか。
  彼の名を呼びたかった、たったそれだけの、
  けれど初めて抱いた、自らの意志を。

  揺れる揺り籠は既に止まって、>>366
  双眸を僅かに寂寥へ揺らしながらその手を引く。

  主が、踏み出しかけていた方向へ。
  落ち着いた色彩の階段の上に、
  おそらく目指す場所があるのだろうと察して ]
 
(381) 2019/04/09(Tue) 23:38:39

【人】 生贄 セレン

 
[ 階段を登る――音もたてずに、その先へ。
  案内される身であるから半歩後ろにはいるものの、
  古城の吸血鬼に連れられる子供にしては鈍さもなく。

  魅了の余韻は確かにあった。
  舌は今頃痺れて舌足らずに陥って、
  背も腰も熱を帯びたまま、
  頬の熱は引かず白い肌を染めている。 

  さりとて、それに酔う様子はなく。
  前の子供の部屋へと導かれて扉を開かれれば、
  その広さに息を飲むくらいには自己を保てている。

  そもそも個室などという発想はなく、
  広いベッドに、衣装入れ、鏡、等々――
  高級品が並ぶことにも己に結び付く現実感がない。 ]
 
(388) 2019/04/09(Tue) 23:45:52

【人】 生贄 セレン

 
   ……あ、の……
  

[ 故に、困ったように立ち尽くして。
  背を押されれば部屋に入りはするものの、
  外套を抱くようにして、視線をニクスへ向けた。 ]
 
(395) 2019/04/09(Tue) 23:48:09

【人】 生贄 セレン

 
[ 城内の空気もまた夜の気配に包まれて、
  柔い足音を響かせ、階段を上る最中に降る声に。

  暫し思考を巡らせて瞬きを返した。
  そういえばこんな大きな城でありながら、
  城の主に傅く従者の姿が見つからない。

  隠れている理由などないだろう。
  それに、彼の言葉こそ己にとっては真実で、
  これから自分が呼ぶ名はもう彼の名前だけ───

  そう、理解して。
  命令だという意識はなく、
  自然な仕草で白銀の髪を揺らし頷きながら]
 
(406) 2019/04/10(Wed) 0:55:34

【人】 生贄 セレン

  
   ……ひとりじゃないと、わかるので。


[ 繋がれている間は捨てられない。>>402
  たったそれだけの理由にしては頬を桜に染めたまま、
  柔らかな力に添うように指先を震わせながら。

  部屋の中を見渡し、溜息を吐いた。>>403
  内装の趣味は兎も角として明らかに身に余る部屋は、
  言いようのない不安を呼び、視線を彷徨わせる]
 
(411) 2019/04/10(Wed) 0:58:20

【人】 生贄 セレン

 
   ドレス……


[ 前に居た子供、に胸が痛むかといえば否だ。
  他人を気遣えるほどには落ち着くはずもない現状で、
  繋いだ手だけが居場所を知らせるようで未だ不安の内。

  振り返る仕草を察して彷徨う視線は彼の紅眼へ。
  するりと抜ける指を無意識に掴んで、
  その柔らかな囁きに、やや俯きながら首を振る。

  ここに居て欲しいと、縋るように横へ]
 
(412) 2019/04/10(Wed) 0:59:23

【人】 生贄 セレン

 
[ ――故に、手は繋いだまま。

  自ら手離すなど過りもせず、
  寧ろ、その掌に惹かれるように、
  歴然とした身分差の距離を僅かに縮めて。

  クロゼットの中に並ぶドレスを眺めた。
  いかに小柄とはいえ男の身では、
  目に余るというかなんというか無理が過ぎる。

  心の天秤を傾けた先に在るのは小さな希望。
  生きること以外に生まれたそれを、
  言葉にするには僅かに躊躇いはあったけれど ]
 
(417) 2019/04/10(Wed) 1:21:47

【人】 生贄 セレン

 
   どれも女物なので、その……
   できれば、上着だけでも貸していただけたら。


[ この城に名を呼ぶような存在が、
  彼の他には居ないと告げられたばかりなら。

  残されたドレスでは小さく、
  他に着るものは村で装飾されたシルクの夜着だけ。
  生贄としての衣装がお気に召さないのは既知で、
  なら、他に選ぶものがあるとするならそれしかない。

  未だ手は離さずに。
  肩に羽織っただけの外套をするりと落とし、
  透けた絹地を晒して寒さに身を震わせる。

  嘗ての虐待の傷は癒え、
  村で振りかけられた花の香水だけが香る、
  大人になりきれずにいる無垢さを示すように ]
 
(418) 2019/04/10(Wed) 1:22:49

【人】 生贄 セレン

 
   香が移らないように、
   湯殿で流した方がいいのなら……
   そう…、しま……す……

 
[ 甘い香は微かであれ、薔薇と混じれば毒のようで。
  唇から溢れた呼気に中てられ、>>404
  足した囁きは魅了の楔に囚われ蕩けて拙く。

  差し出された上着を抱く仕草はきっと甘えるように。
  けれどそれ以上は痺れる様子もなく、
  瞬く瞳は自ら主の双眼から逃れず手も繋ぐまま ]
   
(421) 2019/04/10(Wed) 1:29:44

【人】 生贄 セレン


[ 聞き分けの良いはずの生贄は、
  繋いだ掌を引き寄せ、その甲へと唇を触れさせた。

  敬愛とするには熱めいて
  親愛とするには戸惑いの滲む
  
  ささやかな接触を手袋越しに ]**
 
(422) 2019/04/10(Wed) 1:34:21

【人】 生贄 セレン

 
[ ふたり。そう、今はふたりきり。
  柔らかな足音すら響く城内にたったふたり、
  だからこそ怖いなんてどんな言葉を綴れば通じるか。

  人がいないから怖いのではなく、
  手を繋いだ主が夜の怪物だから怖いのでもなく。
  その場から放り出されることが怖いだなんて、
  だから手を繋ぐのだなど言葉を織っても伝わるまい。
 
  肩に掛けられた上着の重みに安堵するなど、
  置き去りの生贄に慣れているだろう彼にはきっと ]

   
   綺麗に、してきます。


[ 退屈を癒すだけの玩具だろうか、今は。
  それとも、己は何か興味を引かれたのだろうか。

  薔薇の香りに包まれ上目遣いで見上げるも、
  反応は僅かに瞼が震えるだけで怒る様子はなく。
  寧ろ、空気を揺らして笑う彼に ]
 
(470) 2019/04/10(Wed) 20:23:23

【人】 生贄 セレン

 
   ぼく、は……


[ 何がしたいかと問われて、瞬く双眸の光は淡く。
  頑なに夜だけを映す異色の彩を緩ませれば、
  視界に映る主の蠱惑にこれ以上揺らぐこともなく。

  頬を撫でる仕草に、そっと柔らかな吐息を絡め、
  直に触れてくれればもっとこの冷たさを温められるのに。

  そう考えながら稚く髪を揺らし、緩く頷いて ]
 
(471) 2019/04/10(Wed) 20:27:26

【人】 生贄 セレン


   ニクスさまの役に立ちたい……
   でもぼくに何ができるか、分からなくて。


[ 捨てられたくないから、ではなく、
  羽織らされた上着の重みに引き出された安堵を綴る。
  魅了の余韻であるふわりとした物言いも落ち、
  浮かび上がった言葉をただ素直に、真摯に ]
 
(472) 2019/04/10(Wed) 20:28:29

【人】 生贄 セレン

 
   ぼくの番だと知らされてから、たくさん学びました。
   文字の読み方、書き方、楽器の奏で方、歌い方。
   夜伽も出来るように教わってきたけれど、でも……


[ 吐き出す吐息は細く不安定で、
  撫でられていた頬だけが赤いまま。 

  掌を繋いでいた手指は自然と剥がれて主へと伸びた。
  何処にも縋らず、掴みもせず、ただ胸板に添えるだけで、
  手離されても大丈夫だと自らに言い聞かせるように ]
 
(475) 2019/04/10(Wed) 20:33:39

【人】 生贄 セレン

 
  あなたの退屈を、
  ……空腹を満たすことではなくて退屈を埋めるには。
  何を……出来ることを、してもいい、なら。
 
 
[ もう一つ、村で聞いた生贄の子供の用途があった。
  古城の怪物は人の血を啜って枯らす悪い化け物で、 
  それを恐れ、この豊かな土地には他に村が成り立たない。

  子供を差し出すことで村の豊穣の独占は続く。
  つまりは行き場のない生贄の最後は戻ることではなく、
  この主に食われることなのだろう、きっと。

  なら、この願いもきっと、自己の発露に近いと信じて ]
 
(476) 2019/04/10(Wed) 20:49:53

【人】 生贄 セレン


  湯浴みは、されませんか。
  一緒に……背を、流します……から。

[ 胸に添えただけの掌は知らずに動いて、服を掴んで。
  小さくなった声音で、そっと懇願を囁いた ]*
 
(477) 2019/04/10(Wed) 20:51:35

【人】 生贄 セレン

 
[ 唇の動きを読むかのように視線をそこへ。
  紅眼に囚われ動けない愚かな子供はおらず、
  目許を染めて酔いはすれどその言葉を素直に聞く。

  諭すような口調に罪悪感を育てる意はないのか、
  問い掛けに続く言葉に棘もなくゆるりと首を横へ。
  帰ってきた子供たちからの情報など無きに等しく、
  口減らしに子を売るのが普遍な時世に、
  用済みの行く末がどうなるかは想像に難くない ]
 
(522) 2019/04/10(Wed) 23:17:32

【人】 生贄 セレン


   ごめんなさい。


[ 湯浴みもそのひとつ。
  媚を売るための術として詰め込まれた知識でも、
  慰めや退屈を埋める一石になるのなら――

  冷たい指を温めて少しでも近付ければ、
  今宵の時くらいは彼を満たすことが出来るかも。

  そんな稚い発想は優しい声音に打ち砕かれて、
  ほんのり声を沈ませて、素直に謝りながら ]
 
(523) 2019/04/10(Wed) 23:18:25

【人】 生贄 セレン

 
   教えられたときは、生きる為に。
   今は、ニクスさまの為……です……


[ 捨てられ、裏切られ、挙句に捧げられ、
  要らない子供だと言外に位置付けられた自分へ、
  退屈を癒せば居場所をくれると囁く主に。

  少しでも、僅かだけでも届けば。
  契約の楔が撃ち込まれたことを意識してはおらず、
  ただ、己にも出来ることがあるならばと手を伸ばしただけ。

  未だ、距離感を測りかねて届かない願いだったけれど。
  それでも意志は見せるべく俯きがちの顔を上げて ]
 
(524) 2019/04/10(Wed) 23:21:09

【人】 生贄 セレン

 
   こわいです。
   独りは、もう嫌で……


[ それは、孤独の意味を知る寂寥を滲ませる声音。
  けれど言葉とは裏腹に、灰と蒼の双眸を紅眼に捧ぐ ]
 
(525) 2019/04/10(Wed) 23:31:56

【人】 生贄 セレン

  
   一緒に、居させてください。


[ 生贄として捧げられて、ものだと言い切った影はなく。
  足元の不安定さに怯えて震えはすれど、
  掴んでいた服を自ら離し、一歩後ろへと下がる。。
  
  両手は羽織るに大きい彼の上着へ。
  袖が長くて指先しか出ない大きさに苦心しながら、
  どうにか頭を下げるに邪魔にならないよう抑えて。
  ぺこんと髪を揺らし下げてみたものの案の定、
  借り物の上着は肩から落ちそうにもなっている。

  まるで滑稽な人形劇にしか見えないだろう。
  実際、村出来せられた絹地もすぐに脱ぐと目されて、
  危ういことこの上ないのを必死に留めていた ]
 
   
(526) 2019/04/10(Wed) 23:35:17

【人】 生贄 セレン


   あなたを知るためにも。
   そばに……いたい、です。


[ 風呂はひとりで済ませるにせよ、。
  その後を心配する一言は、どうにも自信なさそうに。
  
  おねだりのように甘くはなく、
  懇願のようにただただ必死でもなく。
   
  ぎこちなく表情を崩してみせながらいい添えた ]*
 
(527) 2019/04/10(Wed) 23:44:04

【人】 生贄 セレン

 
   …………。
 

[ もしかして。
  そう、本当に、もしかしてだけれど。

  重ねた言葉は露も届かないように、>>551
  彼の言葉には玩弄の意しかないのだとしたら。

  交わすことすら無駄なのかもしれない。
  夜の怪物は怪物で、人間は人間で、
  相容れないのだとしたら、会話は意味のないことで――

  そう、過ってしまったけれど ]
 
(556) 2019/04/11(Thu) 0:54:36

【人】 生贄 セレン


   ……はい。


[ すん、と鼻を鳴らし、滲もうとする涙を留めた。

  死ぬのも、ひとりも、恐ろしい。
  けれど古城の主が怖いとは思えずにいるのを、
  内側へと呑み込み、大人しく頷きを返して ]
 
(557) 2019/04/11(Thu) 0:55:08
 




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