239 【身内】ミッドナイト・カマイユ【RP】
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| [大晦日の午前中の間には実家に顔を出し、 久々に両親の顔を見た後、 店はどうだ、とか、杏は元気かという話を聞かれ どちらも順調だと伝えた。
なら、恋人はどうだ。と聞かれて 今度は言葉に詰まる。 長らく独り身を続けていた後の 新しい恋人の情報は杏から既に伝わっているらしい。 (性別はまだ知らないようだが。)
あー……、と言葉を少し濁しつつも、] (7) 2023/12/30(Sat) 4:03:24 |
|
優しい人、だよ。 誰かの為にすぐに手を差し出せるような、 ヒーローみたいな人。
[そう笑えば、格好いい人じゃないと母ははしゃいだ。 写真を見せて、と催促する声を 久しぶりの匂いに尻尾を振り続ける飼い犬へ おいで、と促すことで誤魔化して その場はうやむやにしつつ。
いつか母たちにも彼を紹介する日が来るのだろうか。 景斗さん、犬好きだったっけ。] (8) 2023/12/30(Sat) 4:03:48 |
| [そんなイレギュラーを味わった後、 午後は年末年始をゆっくりと過ごす為に 両手いっぱいに食材を買い込んで彼の家に向かった。 待って居てほしいと言っていたけれど、 自身も共に過ごすつもりだったのもある。
その時話していた土鍋は既に届いていたから、 使う前に軽く洗って火の通り具合を確かめていた。
今日買った食材の中には、 鍋に使う具材ももちろん買ってある。 今度こそこたつに合う料理になるだろう。]
……──、
[鍋の話を聞いた夜。 子供かと言いたくなるくらいに、彼に身を任せ 世話をしてもらったことを思い出す。] (9) 2023/12/30(Sat) 4:04:33 |
| [甘やかして欲しいとは言ったけれど、 甘やかされてだめになる訳にはいかない。
小さく首を振り、いつかの失態を振り払うように。 買い込んだ食料を冷蔵庫へ仕舞い込む。
年越しそばの準備は彼が帰ってきてからにしよう。
それまでに部屋の掃除をして、 早めに風呂に入って。
子供の頃のように夜の番組が始まっても テレビに齧り付いて居られるように。] (10) 2023/12/30(Sat) 4:05:37 |
| [アーティストが次々とステージを入れ替わっていく。 ラジオで耳にしたアーティストも居れば、 初めて耳にするアイドルも居た。 まだ彼の出番は訪れていない。 不意にこたつの上に置いていたスマホが揺れる。 考えていたのが伝わったのか彼からだった。 ふ、と笑って短くメッセージ送り返した後、 再び、メッセージが届く。 それは彼と仲がいい友人からだった。 >>1:0] 『見てますよ』 『年末にテレビ見てるの久しぶりです』 『順番通りなら、そろそろですね』 ……あ、 [そんな短文を送りあった後、テレビを映した画面が届く。 今、自分自身も見ているものと同じものが映っている。] (11) 2023/12/30(Sat) 4:05:50 |
| [大きな画面いっぱいに黒の姿の彼が映る。 何度か見返した、若い頃の彼ではなく 自分自身が知っている”今”の顔をした彼がヒーローの姿で。
ブル、ブル、と手の内で通知を知らせるバイブが 揺れ続けても、暫く画面に魅入ったまま。
すぐに画面は彼を恩人だといったアーティストに切り替わる。 けれど、その後ろに彼が映り込む。 アーティストを見守るように、後ろで。 時に、衣装を翻らせて不敵に笑う姿に。]
『すごいですね、格好いい』
[彼らの出番が終わった頃にようやく遅れて。 葉月さんには返信しただろう。 ヒーローに会えた少年の心を持つアーティストを眺めながら。] (12) 2023/12/30(Sat) 4:06:13 |
| [その後も葉月さんとメッセージを送り合いながら 教えたかぼすの蕎麦の写真に微笑んだりして >>1:n1、 一年の終わりの時間が迫ってくる。 残り一時間もとっくに過ぎて、後十分程で新年 と、いったところで玄関先から慌ただしい音が聞こえた。 帰ってきたのだ、と分かる。 立ち上がり、玄関先へ向かおうとするのと 彼が廊下を過ぎるのはどちらが速かっただろう。 勢いよく飛び込んできた寒さと挨拶と共に 先程画面に映っていた煌めいた笑顔がある。] (13) 2023/12/30(Sat) 4:06:28 |
| [挨拶よりも先にコート姿のままで抱き竦められ その勢いに少し目を見張りながら、]
わ、……ぷ、ははっ、 ──おかえりなさい。
格好良かったですよ もう一度惚れ直すくらい。
[興奮冷めやらぬ様子の彼の背に両手を回して、 少し高い目線を見上げる。] (14) 2023/12/30(Sat) 4:06:46 |
|
誰が見ても憧れのヒーローでしたよ。 おつかれさまでした。
[深く長い溜息は、安堵も混ざっているのだろう。 仮面を外した彼を今は緩く、背を撫でて労うように。**] (15) 2023/12/30(Sat) 4:07:02 |
[ 勢いのまま、ただいま、おかえりの
と枕詞が着くには、熱っぽい口づけを
繰り返す。
外気に触れて冷たくなっているであろう
唇は、君の熱を奪うように、熱くなっていく。
キッチンからは彼が丹精込めて作ったであろう
料理の良い匂いがしている。
リビングからはつけたままのテレビの音が
僅かに漏れ聞こえている。
玄関の壁掛け時計の針が時を刻むのと
口内を好き勝手暴れるが故に漏れる水音だけが
響いて、 ]
――ン、……ふ
[ あたたまる、どころか熱を上げ始めたあたりで
名残惜しげに、唇を離した。 ]
テンション上がっちゃって、つい
[ このまま、温めて、と寝具に転がすことも
少しは頭を過ぎった。この次は、という約束も
ついでに掠めていくけれど。
明日は元旦で、今夜はまだ、長い。 ]
続きはあとでね
[ そう言って体も離すと、ゆるやかな仕草で
コートを脱いで。* ]
| [先程見ていたテレビの彼と同じはずなのに 眼の前の彼は全く印象が変わって見える。
依頼があった時は渋面を作っていたけれど、 会場で起きた歓声や、あのアーティストの喜びよう、 それに、達成感に満たされた彼の今の表情を見れば 背中を押して良かったように思えた。
準備期間には長く、時間がかかったけれど。
その分も含めたつもりで背を撫でれば、 不意にぐっと彼の腕の力が籠もる。] (19) 2023/12/31(Sun) 0:06:49 |
? ……──んッ、 ぅ、
[顔を上げると同時に唇がぶつかった。
驚きに微かに上がった声は、すぐさま舌にこじ開けられ
送り返されるように喉奥に注ぎ込まれていく。]
ン、……ん、っ、……ぅ、
〜〜、ッぁ……んんッ、……
[一瞬ひやりとした唇はすぐに温度を分かち合い、
舌を絡め取られ、口蓋を擽られ、身体が震えた。
重ね合わせる角度を変える度に呼気を逃して
声が漏れる。ゾクゾクする。]
[先程まで聞こえていたテレビの音が遠くなる。
とろ、と瞼が落ちてきて、
腰に力が入らなくなってきて、膝が落ちそうになる
──ところで、ようやく唇が解放されて。]
……っ、
は……ぁ、
[惜しむような声を漏らして、彼を見上げた。
突然の情熱的なキスに翻弄されて
まだぼうっとした頭がついていかない。
てんしょん、と彼が口にした言葉を繰り返し
じわりじわりと、大仕事を終えた興奮からだと理解して。]
[ランナーズハイ、みたいなものだったのか。と。
思えば、翻弄された自身が恥ずかしくなる。
キッチン前の通路で、齎されたキスだけで
膝が崩れそうになるくらいになったのはきっと、
彼のランナーズハイだけが理由ではないから。
すれ違いざまに続きを仄めかされる。
それは、どういう意味なのだろう。]
続きって、……、
[自然に脱いだコートを受け取ろうと手を伸ばしながら、
言いかけて、澱み、言葉を切った。
これで、聞いてしまったら期待しているみたいじゃないか?*]
[ するのもされるのも、好むらしい。
のは体感で分かった。
情事の最中も、そうでなくとも
目を細めて、幸せそうに笑うから。
今は少し驚かせてしまったせいで、
あとは口内を弄られて、それどころでは
ない故に、そういった表情は見られない。
代わりに、口づけの隙間から、
艶めいた声が漏れ、とろ、と瞼が落ちてくる
様子が見える。
心ここにあらずというように、
てんしょん、と舌足らずに繰り返し
続きを促すような声が聞こえたら ]
約束したでしょ?
うんと、気持ち良いことしようねって。
忘れちゃった?
[ くすくすと笑って脱いだコートをハンガーに
掛けると、イブの夜の約束、を口にする。 ]
今すぐ、でもいいんだけど。
そしたら朝まで離してあげられないだろうから
夕食、食いっぱぐれちゃいそうだよね
[ 体型維持のため、もあるし、
本番で満腹で体が重い、なんて無様を
晒せないから、最近食事は控えめを心がけていた
つまり、 ]
那岐くん、夕飯作ってくれてるって
思ってたからすごく、楽しみにしてたんだ
[ わりと、空腹であるので。 ]
お風呂、もう済ませちゃった?
まだなら夕飯の後、一緒に入ろうね
[ なんでも無いことのように、そう誘いかけて、
仕事着から部屋着に着替え終えると、
テレビの方へ視線を向けて、なんとなく
悔しげな表情を浮かべる。それに、
気づかれたとしたら ]
……二時間早く、帰れてたらなぁ
[ 大変子供っぽい口調で、 ]
[ さらりと口にした。
無理だろうとは思っていたが、 ]
来年は、そのつもりでいてね
[ と、新年そうそうに、煩悩塗れの約束を
一方的に取り付けると ]
あけまして、おめでとう
今年もよろしく。
[ 食卓へ着こうとしただろう。* ]
[受け取ろうと伸ばした手は空を掴むだけ。
行き場のない手を下ろしながら、
通り過ぎていく声を聞く。]
約束?
…………ぁ、……あー
[きょと、と一瞬疑問符が浮かんだものの、
後の言葉が続けば、すぐに理解はできたので。
意味のない母音を伸ばして、視線を泳がせた。
朝まで、という宣言に嘘はないのだろう。
実際にそういった日がないわけでもなかったし。
夕食というにはあまりにも遅すぎる時間。
時計を見れば長針と短針が今にも重なるところだった。
一年が、終わろうとしている。]
[テレビの中では除夜の鐘がまだ鳴り響いている。
煩悩を消すという鐘が聞こえる中で、
こんな話をしていると怒られてしまうだろうか。
キスで上げられた熱が頬をまだ赤く染めている。
いくつめか分からない鐘を聞きながら、
テレビの中のアナウンサーが新年を告げた。
部屋着に着替えた彼がくつろいで呟く声に戸惑う。
けれど。]
お風呂は先に済ませましたけど、
[年末はゆっくりする為に、早めに風呂に入る習慣がある。
けれど、今日早くに入った理由はそれだけじゃない。]
一緒に入り直すのも、いいですね。
だけど、食事も食べられてないなら、
蕎麦作りますよ、先に年は越しちゃいましたけど。
[伝えるには照れが勝り、小声で絞り出すようになった後。
入りたいなら、と顔を上げて微笑み。
ひとまず彼がお腹を空かせているのならば腕を振るおうか。]
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
[新年を迎える言葉を口にして、
赤く染まった顔を隠すみたいに
足早にキッチンに逃げ込んだだろう。]
[準備と行っても、蕎麦は事前に出汁を取っておくくらい。
天ぷらは時間がかかるから番組が始まる前に
揚げていた大きな海老がラップに包んである。
蕎麦の上に乗る主役だ。
コンロに乗せたままだったそばつゆに再び火を掛ける。
蕎麦だけでは足りないだろうかと、
海老と一緒に揚げたかぼちゃやまいたけの天ぷらは
後で蕎麦が出来上がる頃にもう一度
電子レンジで温めることになるだろう。
今の電子レンジは揚げ物もからりと仕上げてくれる。
便利な文明の利器だ。]
[いつもは食事を作る楽しみも、
食べてもらえる楽しみも、あるけれど。
先程口にした自身の言葉が、微かに脳裏に残っている。
彼が小さく口にした、言葉も。
蕎麦つゆが煮えて泡立つまで
小ネギを切りながら、ふと。
先程交わした、キスを思い出して。]
…………、
[そっと、自身の唇をなぞり、ため息をつく。
少しだけ炙られた熱が、身体の奥で燻っているみたいだ。*]
[ 脱いだコートを受け取るために
伸ばされた手
に、小さく首を降ったのは
ただでさえ諸々を一手に引き受けて
くれているから、このくらいは自分で。
と思ったため。
買い出しに炊事に、もしかしたら
浴室なども軽く掃除してくれているの
かもしれない。使った、というなら多分。
普段から汚さないように、散らかさないように
と意識している故に、それほど大掛かりでは
なかったのだろうが。
あれもこれも、甘えてしまっているなと
図らずとも似たような物思いを数秒。
――え、結婚したっけ。
したかもしれない
いやまだか、しよう
と物思いがふっと
遠くに飛んでいく直前、歯切れの悪い返事が返り
物思いは霧散する。 ]
なんだ、忘れてないんだね?
[ 先に済ませた
その後に続く言葉に ]
あぁ、……期待してた?
[ それは悪いことをしてしまった、とは胸中のみで
呟いて。一緒に入り直す、にはうん、と頷いた。
空腹を訴えたためか、――それとも、
何度言われても、また何度しても、恥ずかしいのか
足早にキッチンに向かっていく姿を見て、
するり、と己の腹を撫でた後、自分も
キッチンの方へ向かう。
そこでコンロに火を入れ、包丁に手を掛けるのを
見て ]
………、気が変わっちゃったな
[ コンロの火を止め、後ろからそっと両手を
制すように被さって、 ]
危ないから包丁置いて?
で、手を洗って
[ 親が子にしてやるように、重ねたままの手を
流し場に引いて手を洗わせる。手元付近に
キッチン特有の、危険がなくなったところで、
はむ、と耳朶を口に含んだ。
何がスイッチとなり、己をこう駆り立てるのか
正直な所自分でもわからないが、 ]
いつしても、良いように
準備してくれてたって聞いたら、こうなっちゃった
先に、那岐くん食べていい?
[ 問う声に甘さが滲むあたり、多分君が
何らかのスイッチを押したに違いない、とは
責任転嫁、だろうか。 ]
ここで、して
お風呂でもして、ベッドでも、しよ
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