人狼物語 三日月国


184 【R-18G】ヴンダーカンマーの狂馨

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【人】 給仕 シロタエ

[つい、と頭から最後の血が抜け落ちていくのを感じる
怖くはない、忌避もない、だってこうなるのは当然だから]

 
あは は


[最後まで娘は笑ったまま、ゆっくりと地面に倒れ伏した**]
(41) 2022/11/16(Wed) 1:47:46

【人】 警備員 ジュード

[── かつて、ガライカにはある兄弟が住んでいた。

兄は毒が強く、長く部屋を出る事もままならなかったが、
その中でも、家で行える書籍の翻訳の仕事をしていた。
弟も、その仕事を手伝い暮らしていた。

彼らはそれなりに幸せであった。
隣国からの手紙が、村の長へと届くまでは。


ラング機関に関する記述と
『あなた方の自由のため』、機関を利用した
防毒魔術の開発を計画している。
その協力者を募りたい。と書かれた手紙。


送られた内容は、民に隣国への疑念と
外の世界への希望を抱かせた。]
(42) 2022/11/16(Wed) 18:12:47

【人】 警備員 ジュード

[相談の末、特に強い毒を持つ者を制御できるなら
他の者の毒も制御する事は容易であろう、と
村の人々は、
厄介者であった
兄を送り込む事にした。

兄も迷惑ばかりでなく『やくにたつ』事を願っていたから
均一は、傍目には取れていたのかもしれない。


そうして連れて行かれた兄は
帰ってもこなければ、便りをくれる事さえなく。

交易に訪れる隣国の民も、最近は外では戦が激しいのだと
ぱったりと来る事をやめてしまっていた。


……兄が隣国へ行ってから何年が経った頃だろうか。
弟の元へ、隣国からの小包が送られてきたのは。]
(43) 2022/11/16(Wed) 18:13:20

【人】 警備員 ジュード

[長を通さず商人によって渡されたその中には
一通の手紙と小瓶が入っており、
手紙には以下のような文が書かれていた。


『お兄さんは今でも役に立っている。
 おかげで出来た防毒魔術のテストの為、
 防毒魔術を纏い、”一時返却”するこの瓶を、
 指定の日の夜に我が国の港まで持ってきてほしい。』


確かに同封された書類には、魔術の使用方法が記されていた。

手紙や魔術は読み解ける文字であったのに、
瓶のラベルが古代文字で書かれていたのは
秘匿性の為か、この計画の為だったのか。

どちらにせよ、読み解かない方が幸せだったのだろうけど。
疑念を抱いた弟は、それを読み解いてしまった。


彼らの脅威の片鱗を、知ってしまった。]
(44) 2022/11/16(Wed) 18:14:42

【人】 警備員 ジュード

 

 ── は ?

 
(45) 2022/11/16(Wed) 18:15:14

【人】 警備員 ジュード

 
 ── 朝日の届かない場所で ──

[座り込んでから、どれだけが経った頃か。
頬に当たる冷たい感触に目を開けると、
目の前にはモップの先端があった。

既に床を撫ぜた後なのだろうか。
それは色々な汚物を混じらせたような
粘性を含む汚水を垂らしており、
毛束の隙間には虫の足や潰れた羽さえ紛れている。

ひどい匂いに男が身を引くと、
向こう側にはモップを持つ研究員の姿が見える。

彼の表情は、憤怒を孕んでいた。]
(46) 2022/11/16(Wed) 18:15:40

【人】 警備員 ジュード

 
 「……お前がやったのか?」


[非常に端的な問いかけを、男は理解する。
少し眠ったからか記憶ははっきりとしていた。]

男は逃げ惑う内に、様々なものを侵した。
それはこの水晶宮も例外では無い。

何もかもを崩壊させた後悔は縺れて、
質問に答えようと口を開くも
乾いた喉に声がひきつれる。]


 あ……そ です、 おれ
 たくさんに、ひ、ひどいこと してしまって
 すっ、すぐ かたづけ を、


[どうしよう、と微熱に苛まれる頭で考えるも、
状況を改善する方法も、事態をなかったことにする
奇跡の一手も思いつかない。

せめて、今すぐにできることをやろうと、
男は座り込んでいた身を起こしかける。

……その喉を、指叉のようにモップが抑え込んだ。]
(47) 2022/11/16(Wed) 18:16:40

【人】 警備員 ジュード

 
 「どういうことだ
  最初にちゃんと毒性の処理は
  できてるのか聞いたよな?
  お前、大丈夫だって言ってたじゃないか。

  薬を飲んでるから大丈夫だって、
  具合の悪い時には来ないからって
  約束したじゃないか。

  なんで来たんだよ
  なんでおれたちの研究室を汚してるんだよ
  
なんで あいつらみんな 死んでるんだよ!



[返答の間も無く、研究員は叫びながら
振り上げたそれで男を殴りつける。

汚水がそこら中に飛び散っても、
硬い固定具が男にぶつかっても
止まることはない。]
(48) 2022/11/16(Wed) 18:17:21

【人】 警備員 ジュード

[男はこの道すがらに
彼の飼育していた希少な小鳥を
侵してしまったのかもしれなかった。

彼と仲の良かった職員が倒れていたのに
躓いてしまったかもしれなかった。

それ以外だって、思い当たる罪はいくらでも。


武器はいつのまにか持ち手の方になっており、
怒号とともに一際高く振り上げられる硬い木の柄。
その下で、男は前かがみにうずくまる。


……男は、自分の命よりも
『宝物』を守ろうとしていた。

目的と主体の優先順位が反転する。
それは正気なのか、狂気なのか。
]
(49) 2022/11/16(Wed) 18:17:36

【人】 警備員 ジュード

 
     [……研究員だって、本心から
     男のせいだと思ってた訳じゃない。
     ただ、宝物を失ったことを受け入れられず、
     一時的に責める対象が欲しかっただけ。
     気が済んだら、やめるつもりだった。

     その思惑は、本人にしかわからなかったけど。]



[── めき、と。
薄く硬質なものが砕ける感覚が
研究員の手に伝わる。]


 「── ぁ、」


[目線の先、床に倒れ伏す”それ”は、
ぼろぼろだった。]
(50) 2022/11/16(Wed) 18:19:07

【人】 警備員 ジュード

[べたべたの身体には、落ち葉、ゴミ、泥、煤、
虫、血液、風に舞った銀の体毛、だれかの体液……
さまざまな狂騒の名残がはりついている。

尾の骨が幾つか砕けているのか、
先端に瘤のような腫れが生じている。

火傷でもしているのか、
服の所々には浸出液が染みを作っている。

細かな切り傷や打撲は数え切れないが
一つ、頭蓋を叩き割った傷からは
滾々と血が流れている。


そして、それぞれの傷には
汚らしい死肉と汚水と毒とが染み込んで、

ぐずぐずと、患部を爛れさせていた。


浅い呼吸をくりかえす"それ"は
うごかないし、おきあがらない。]
(51) 2022/11/16(Wed) 18:19:34

【人】 怪物 ジュード

 
 ── 天舞う鷹は何を知るか ──

[……狂気の収まる頃には誰ともなく、
“この惨状から日常に帰れる”と信じるため、
残骸の片付けを始めるのだろうか。

その中に混じる目撃者や研究員は、
町民や師団員にも散らばる粘液の危険性を説き、
多くの命を救うのだろう。


『甚大な被害を齎した”害獣”は
施設研究員の手によって無事回収され
外部の研究機関へと収容された。』

真実を知らない人たちの間では
そのような推測に話が落ち着くのかもしれない。


混乱の傍、他の怪我人に紛れるように
師団の船へと運び込まれたぼろぼろの青年が
"それ"であると、気付くものはいるだろうか。
]
(52) 2022/11/16(Wed) 18:20:49

【人】 怪物 ジュード

[研究員は図らずも、”怪物”を仕留めた英雄となった。


怪物を収容しきれなかった点に対しても、
事件時の状況が明らかになる程に

「改善点があるのは事実だが、
一個人を責められる話ではない」

という意見も増えていくのだろう。


何も知らない者が怪物の噂をする中で、
研究者も、いくらかの目撃者も、その真実を語らない。

真実を知らなければその証言は偏見になりうる。
未だ不安定な人々に疑心暗鬼を生ずるだけの話をして
罪人捜しを扇動した所で、何になるのだろう。]
(53) 2022/11/16(Wed) 18:22:40

【人】 怪物 ジュード

[……男は、怪物は、害獣は
自らの手で己が危険なものであることを証明した。
無害であることを証明するよりも、ずっと容易に。


重ねた努力の甲斐もなく、
そこにはなにも、なにも残らない。


鍋に煮込まれた娘のように、
形のない死者は多く居た。
男の不在を訝しむものは少ないだろう。

嘗ての住処も、炎の中で
僅かな私物ごと焼け落ちていた。

もしもあの時、別の選択をしていたら
そんな後悔も脳を零れ落ちて



回収され、元のように収蔵される
兄であったものと、

いずれ、教会で見つかるかもしれない彼と
”関わり”があった者は、一体誰なのか?

そんな謎の他は、なにも。*]
(54) 2022/11/16(Wed) 18:23:08

【人】 医者 ノーヴァ



[神も仏も信じたことはない。
ただの一度も祈りを込めたことなどない。
……けれど、彼等はどんな人でも受け入れられると聞いたから。

この行き場のない感情を、どう持ち歩けばいいのかを。
羽根をもがれた鳥に、自由を手にする手段を。
どうか───どうか、示してほしくて。

彼女の抱えた信仰が、清らかなものであるならば。]


 
(55) 2022/11/16(Wed) 22:10:44

【人】 医者 ノーヴァ



[門が開いた途端、ジェインはすぐさま別室へと連れていかれた。
重傷者への対応として適切なことはわかっている。今は唯、自分の体に伸し掛かっていた負担の大半が覗かれたことに安堵していたのだ。

無残な蹴り跡の残る腹部を見た小僧の目を言葉に表すことはできない。未だ外の奇々怪々とした様相を知らぬ相手に──例えそうでなかったとしても、「自分がやった」ということはおくびにも出さないつもりだった。

全てを見ている神の姿を、この目で見ていない限りは。


( 果たしてどんな姿をしているんだろう? )


疲労の残る自分は休息を許されただけの身であった。
十二分な結界が張り巡らされた難攻不落の要塞は、ほとぼりが冷めるまで息を顰めるのにはぴったりの空間だった。
……けれど、今の自分の目的は、命が可愛いだけの一般市民の持つ其れではないから。探しているのはたったひとつだけ。]

 
(56) 2022/11/16(Wed) 22:10:47

【人】 医者 ノーヴァ



[経年劣化は免れなくとも、日々の清掃によって清められた寺院の中は、線香と木の香が混ざり合った空気が漂っている。
腐臭よりも断然居心地のいいそこを、床を軋ませ暫く行けば、本堂に人の気配を感じ取る。小僧の開門の手つきが手慣れていた理由は、老尼の言いつけ以外にもあったのだと悟った。]


  「全く、災難だったぜ……」  「どこを見ても、臭くてかなわないったらありゃしない!」
「……おい、あの布はちゃんと持ってんのか?」 「今は必要ねぇだろ、少し位寛がさせろよ!」
    「なあ、なんも落っことしてないよな?金貨の枚数は1、2、3、4……」
   「然し、こんな安地があるなんてな……」  「あのクソ狼、どんなコネだってんだ!」



[障子の隙間から垣間見てみれば、泥塗れの衣服を身に纏った見覚えのない男たちが広間を陣取り、会話をしている様子があった。
違和感を覚えるのは、狂騒に浸されたこの街の雰囲気に反し、彼らが“冷静すぎている”といったところだろうか。]

 
(57) 2022/11/16(Wed) 22:10:51

【人】 医者 ノーヴァ



[この悲劇のきっかけともいえる───今は正気を失った人狼のこと。彼に連れ立って島内に侵入した者たちがいることを、男は知らない。
……今は油断した彼等の口元から取り去られている呪布の正体でさえも。


その手の中にあるのは、美術館に保管されている筈の特級重要機密作品だったのではないかと思い出す。
他所から来訪した彼等では持ち出すことは愚か、閲覧することも難しくなる代物だった筈だ───微かに顔を顰めたのは一瞬の事。

暫く観察を続けていれば、彼等は束の間の休息と宝の確認を終え、信じられない行動を起こした。
本堂内にある数多の経典を漁り始めたのである。]

 
 
(58) 2022/11/16(Wed) 22:10:53

【人】 医者 ノーヴァ



[信徒にとっては何にも代えがたい宝の山であるのだろう、それを。価値がないモノだと見定めた瞬間、ゴミのように放り投げていた。
唯の偶像でしかない神はものを言わない。“言えない”。
誰にでも救いはあるのだと受け入れ、手を差し伸べる存在だから。自らが保護した者たちだから。銅や鉛で造られただけのがらくただから。

其処に横たわる数多の理由たちが、腐臭に狂わずとも物欲に溺れる盗賊たちを唯見つめている。
そのさまは、この世に蔓延る執着全てを認めでもしているように思える光景だった。]


[今の状況は、起こるべくして起きた事。
その信仰を穢し、踏み入り、崩れ落してしまってもおかしくはないもの。
人はいつまでも過ちを犯し続ける生き物であると。]


 
(59) 2022/11/16(Wed) 22:12:30

【人】 医者 ノーヴァ



[“誰かの大切なものは、壊しちゃいけない”。
嗜められても、何がおかしいのかわからなかった。
否定され続けるだけでは、真に理解する事等できなくて。

…………いつの日か、叱る相手もいなくなったまま、大きくなってしまっている。]


 
(60) 2022/11/16(Wed) 22:12:45

【人】 医者 ノーヴァ




         
壊しつくせる

  「 僕の方が、
切にできる。 」


 
(61) 2022/11/16(Wed) 22:14:40

【人】 医者 ノーヴァ




    [最初から壊れ切っている自分に、
    治す術など存在する事等ないから。]


 
(62) 2022/11/16(Wed) 22:16:11

【人】 医者 ノーヴァ




[例え雨が降ったとしても、火の手が回る木造建築。
木材と肉の灼ける臭いが、壊れた結界の穴から流れ込む腐臭と混ざり合う。悲鳴、残響、断末魔。
きっと誰もが逃げられない。

誰かに穢されるのであれば、自身の手で。己の思う“大切”のやり方を以てして。

   それがせめてもの、彼女への応え方。


燃え落ちる寺院の澄み切った窓硝子には、最早何も捉えることのなくなった彼の虚ろな笑顔がいつまでも映りこんでいた。*]

 
(63) 2022/11/16(Wed) 22:23:02

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 


 ──── 終幕;叡智の代償、そして継承

 [悪夢の様な一夜は過ぎ去り、
  夜明けの翼によって平穏が齎される。

  喪われたもの、残ったものは……]

 
(64) 2022/11/17(Thu) 21:05:42

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [清らかな雨が陽の光と共に降り注ぐ時。
  初めにその場所へ赴いたのは、付近の商店で
  素朴な生計を立てている未亡人だった。

  夫に先立たれた彼女は聖堂で行われる祭儀を楽しみに
  足繁くこの場所に通っていたが、
  混沌の晩には自ら卸した商品を独り占めにし
  自室で暴食暴飲の限りを尽くしていたのだという。

  小さな店故に誰の目に止まることもなく、
  交流も僅かだった為に悪意に曝されずに済んだ。

  そんな、“幸運な”女が正気を取り戻したいの一番に
  向かったのが神の御前だったという訳だ。]
 
(65) 2022/11/17(Thu) 21:05:58

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [惨状を目の当たりにした女は迷わず保安局に駆け込んだ。
  彼等までもが被害者だったとは露知らずに。

  その保安官は外部から来た医療部隊の拠点になっていた。
  当然彼女はそこで何が起きていたのかを聞いた。

  行動を開始した組織の分隊が聖堂へ突入した。
  その場で死亡が確認された一体の亡骸と、
  現場に残されていた成分を含む押収品が運び出された。

  学星院の学者達が、行動し始めるより早く。
  彼らが消耗し切った“抽出源”を確保するよりも早く。
  計画通り、必要な品は在るべき人の手に渡ったのである。

  この時回収された鞄と文書、及び複数の写真は
  部隊が“お上”へ持ち寄るのを検討する程度には
  深刻な事実を含んでいた。]
 
(66) 2022/11/17(Thu) 21:06:11

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [画像データ。
  欲望に駆られた人々の暴動の数々。
  画角から所謂隠し撮りである事が分かる。
  かなりの枚数があり、非常にショッキングな場面を
  写し取っている為、箱に入れて保存された。

  音声データ。
  どの一般市民の供述からも一切出てこなかった
  指導者ブランドンと首謀者の関わりについて
  言及された複数人の会話。
  しかし声の主らは別所で焼死体になって発見された。

  現場から検出された劇物。
  学星院由来のものでないとだけ断定。
  詳細不明につき以降は████による██████
  ██████████████████████]

 
(67) 2022/11/17(Thu) 21:06:25

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [やがて。
  再び飛行船がキュラステル上空に現れた時────
  それは銀鷹公との協定による権利行使を意味する。

  法官らが機動部隊と共に学星院内部へ立ち入り、
  上層部までをくまなく捜索した。
  幾重にも証拠隠滅を図った痕跡こそあれど、
  重要参考人ジェイク・アスターの証言に始まり
  ブランドンをその場で拘留可能になるまでの
  情報が集まったのである。

  一連の流れは人員と運営資金に大打撃を受けた
  各新聞社でさえも挙ってスクープにする程だった。

  その後、ジェイク立会の元行われた家宅捜索により
  重要な証拠品が押収される。

  それは奇しくも、偶然処分しそびれた
  “漁船借用費の領収証”だった────]
 
(68) 2022/11/17(Thu) 21:06:40

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [結論から言えば、ブランドンは失脚した。
  同時に、プロジェクトの大部分が明るみに出た。

  人間の欲望からエネルギーを抽出する試みは
  理性を失った人間を支配下に置いて成立するものであり
  人道的観点からこの実験は永久に凍結された。

  此度の学星院の行いから、組織的な縮小が決定され
  新たな指導者ジェイクは専ら机仕事に追われている。]
 
(69) 2022/11/17(Thu) 21:06:51

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [────そして、遠くない未来。

  崩壊した家屋、喪われた資源、追悼の日々。
  人々の営みは以前の勢いを欠いてこそいるが、
  穏やかな日常が取り戻されつつあった。

  しかしそれは表面上だけの話。
  隣人に家族を殺された者、
  忌み嫌っていた種族に財産を損なわれた者、
  その他数多の問題が山積みになっている。

  水面下での混沌が煮え立っている中、
  辛うじてキュラステルの交流と経済を繋いでいるのが
  ある焼け跡に建てられた写真館だった。]
 
(70) 2022/11/17(Thu) 21:07:04
 




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