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【人】 きっと教育係 キネレト……なんて語ると少しは教育係らしいかな? 実際は単に僕が言葉遊び好きなだけさ。 [知は力ともなるから、と言えば聞こえも良いが 図書館は一番身近でお金のかからない娯楽施設だ。 幅広く満遍なく揃えられた豊富な蔵書が、 余すことなく彼らの知識欲を満たしてくれる。 強いられるのではなく学ぶ楽しさを覚えた彼らが 自分から興味を持って通い詰めているだけで、 僕は文字を教える以外特に何もしていない。 教育係を自称しておきながら未だ未熟な僕は、 君と言葉や想いを交わすことで 沢山のことを学ばせてもらっている。 人を想う楽しさも難しさも、 君を愛さなければきっと知らないままだった。 ……少しずつではあるし上手くもないけれど 受け取れるようにもなってきたと思う。 元々、君のプライドを傷付けたいわけではないし 君の気持ちを否定したいわけでもない。 自分が君の愛を受けるに足る人間であるのか それだけが懸念だったが、 自己肯定感のなさは君が真摯に愛情を注いでくれることで 徐々に解消され始めている。] (55) 2021/01/10(Sun) 0:14:54 |
【人】 きっと教育係 キネレト[だから、そろそろ。 今日は。今日こそは。 こうして無防備な姿を見せられるくらいに僕は 君に心を許して好きで居るんだと伝われと…… 貞操観念ゆるゆるみたいに思われるならば心外だが 必要以上に警戒するのは違うだろう、もう夫婦なのだし。 そう思っての行動も、ただ単に 無防備なだけだと思われていそうな気はする。 お風呂に入れる子供たちの前で素っ裸で居るのも、 君の反応を見て反省してから止めた。 水着を着る分自分を洗う時間が無いので シャワーが活躍するというわけだ。] …………? 君こそ自分の魅力をもっと自覚した方がいいよ。 僕に魅力があるとすれば、 それは君だけが知っていてくれたらいい。 [なんだかまだ娘のように見られている気がする。 父親的な慈愛のまなざしを感じる。 そんな視線を向けさせてしまう原因は自分にあるのだろう。 もう少し嫁もしくは妻もしくは伴侶として見て欲しい、 そう訴えれば益々子供っぽく見える気がして口を噤んだ。] (56) 2021/01/10(Sun) 0:15:14 |
【人】 きっと教育係 キネレト[あひるちゃん雪だるま化計画が彼の頭の中で 密かに計画されていたことには少しも気付いていない。 そうそのとおり。君の作ったものを僕は壊せない。 けれどもあひるちゃんはあひるちゃんで大切なので 救出したい衝動との狭間で揺れるかもしれない。 君は気付いていないのかもしれないが、 僕は本来依存心が高い。 あひるちゃんや虎ちゃんぬいぐるみを愛でることで 君一人に圧し掛からせてしまいそうな 面倒くさい感情を分散しているのだ。 かかり湯は今度子供たちにもちゃんと教えよう。 案外僕よりも彼らの方が、 きちんと意味を理解しているかもしれないね。] 君となら、雪かきも楽しいと思うけれどね。 後で時間があったら作ってみようか。雪だるま。 [ きっとそんな時間の余裕はないのだけれど 雪だるまを作るよりはかまくらを作って、 中で君とゆっくり寛いでみたいなんて夢を見る。 ああ、でも完成する頃には二人して力尽きてそうだな。 中に入った瞬間爆睡してしまって 起きたら雪に埋もれていた、なんてことになりかねない。] (57) 2021/01/10(Sun) 0:16:05 |
【人】 きっと教育係 キネレト[この場に子供たちが居たらそうは行かない。 やれ雪合戦やれ雪だるまと連れ回されながら 滑って怪我をしてしまわないように、 知らぬ間に体を冷やしすぎてしまわないように 目を配りながら全力で相手をせねばならない。 ……もしそんな場にも君が来てくれたなら。 僕だけでは見落としてしまう場面まで、 君なら見守っていてくれるんだろう。] (58) 2021/01/10(Sun) 0:16:15 |
【人】 宵闇 迅そうだね……いや、足を呼びますよ。 そのほうがおれがゆっくりできる。 ほとんどバイクですしね、おれ。 [頷きかけて、少し考えてからゆるく首を振った。>>27 運転しながら、助手席の妹とふたり、でも構わないが、 後部座席に並んで座ったほうが気兼ねなく話もできる。 ――あと、運転は荒いとダメ出しを貰ったこともあるし。] 旅行に行く予定でもあったと? [不思議な話ではあったけれど、 そもそも扉を開いて以下略の時点でもう最大級だ。 準備してた荷物が出てきたのだろうか、と すんなり受け止めて、 そうして多少の戯れを重ねてから見送った] (59) 2021/01/10(Sun) 14:05:34 |
【人】 宵闇 迅うん、 [するすると指の間を滑る髪を編み込みながら、 あのね、と呼びかける声に相槌を。] うん。 [――似たもの兄妹だなあ、と、吐息だけで笑って、 編み込んだ髪をまとめて、ヘアゴムで括ってからお団子に。 簪でもあればいいんだけれど、と少し顔を引いた時に、 視界の隅に銀色の簪を認めて、先程の妹の話に得心する。 そっとそれをさして、できあがりだ。*] (61) 2021/01/10(Sun) 14:06:36 |
【人】 図書館長 アザレアおかしいな。 言葉遊びはわたしも好きだったはずなんだが…… 好きこそ物の上手なれと下手の横好きの 具体例になった気分だ。 [好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早い 下手なくせに、その物事が好きで熱心である 言葉遊びが好きだからこそ言葉選びが達者なきみと 言葉が出てこないものの言葉遊びは好きなわたしと 共通点と相違点を並べてみたらなんだか 今ごちゃごちゃ考えてる事に共通しているように思えて ああ、べつに今のままでもいいのかもしれないと 少しだけ気が軽くなる。 もちろん全く別な問題なので。 全く同じではないけれど。 上手くとも下手でも同じだけ返せているかに拘らずに お互いそうしたいと思う気持ちこそが大事なのかなぁなんて ひとまずは綺麗にまとめておく。 きみと答え合わせをするのはまた今度に。 今は温泉で体を休めに来ているのだから うじうじ悩むのは後でだっていいだろうと 上手く気持ちを切り替えた。] (62) 2021/01/10(Sun) 14:32:42 |
【人】 図書館長 アザレア自覚は正しく持ち合わせているつもりでいるが…… はて。足りてなかったかな? 例えばそう、 きみだけしか見えていない一途なところ、だとか。 きみがいないと成り立たない類の魅力なら 誰にも負けないくらいに持ち合わせているつもりでいる。 きみの魅力もそうだったらあ有難かったんだが きみの場合はそれだけに留まらないから ときどき心配になる…… [情緒が割とぐらぐらしていたのは 寛ぐどころか慣れない場所に逆に少し緊張していたか 或いは知らぬうちに彼女だけでなく わたしも疲れていたのかもしれないなぁなんて 割り切ってしまえば切り替えるのはそれなりに得意な方だ。 伊達に無駄に長く生きていない。 おかげで安定していると思われがちだが、 実際はそうではないと彼女にだけは そろそろ気付かれ始めている気はしている。 割と面倒くさい思考回路をしていることも。] (63) 2021/01/10(Sun) 14:34:35 |
【人】 図書館長 アザレア[きみに惹かれてすぐのころには 知られてしまう事を恐れていた 自分でも好きになれない自分のそんなところも きみならば、きっと しょうがないな、と笑って抱きしめてしまうのだろう。 一片の疑いもなくそう思ってしまうことは果たして きみへの甘えなのか きみを正しく理解しているということなのか 判断するのは難しい。] (64) 2021/01/10(Sun) 14:37:32 |
【人】 図書館長 アザレア………雪を舐めてはいけない。 腰が逝くぞ?主に、わたしの。 ああでも、土産にできるくらいの小さいやつなら 作る時間もあるんじゃないかな。 [雪に戯れてはしゃぐ若さは生憎と持ち合わせていない。 物理的に若い時からなかった気もするが。 雪だるまなんか作ったことがあったかな、と 古い古い記憶を漁ってみるが思い出せないだけのか、 全く一度も経験がないのか 思い出せない以上、不明なので早々に切り上げた。 そもそも雪だるまってなんだっただろう。 雪玉を二つ積むだけでは雪だるまと 定義することに躊躇いを覚える。 屋根の向こうに手を伸ばして、 湯気のせいか少し水気が多く感じる雪を 二つかみほど攫ってきて、 定義を躊躇う雪だるまもどきを建設する。 湯船の淵に積まれた少しいびつな雪玉ふたつは すぐに溶けて片付けの手間をかけることもないだろう。] (65) 2021/01/10(Sun) 14:39:56 |
【人】 図書館長 アザレア[これはサイズの問題か、形状の問題か かけた時間による愛着も関与するかもしれない それとも装飾がないことが問題なのか…… 雪だるまとは呼べない気がする。なぜ。] ……なぁ、キネレト。 雪だるまとはなんだっただろう? [真面目な顔をして積まれた雪玉を睨む。 拘り始めたら、時間を忘れて雪と戯れ続ける危険が有るのは 彼女よりも自分の方だなんて自覚はこれっぽっちもない。*] (66) 2021/01/10(Sun) 14:40:22 |
【人】 埋火 真里花 迷ったら、おそろいでもいーよ? [ もう何年も着ていない>>60と兄は言う。 そういうことではないのはわかっていたし、 大人の男が選ぶ柄でもないけど、戯れを口にしてから、 兄に背を向けて、座る。 するり、するり、髪の中を自分じゃない指が滑っていく。 髪が揺れると、シャンプーの香りがする。 妹の髪をこうして結ってあげることはあっても こうして誰かにしてもらうことはない。 交わす言葉は少ない。 でもその一つ一つの、うん>>60という頷きが ちゃんと私の話を聞いてくれていると伝えてくれる。 まとめられた髪に、つ、と冷たいものが 髪の中へと刺される。なんだろ、と思ったまま 振り返って、 ] (67) 2021/01/10(Sun) 21:35:19 |
【人】 埋火 真里花 かわいい? [ そう問いかける。いつかのように。 かみさま、かみさま、ありがとう。 私は悪い子だけど、願いを叶えてくれて。 返事を待つ前に、ぽすり、兄の腕の中へ 飛び込んだ。 抱っこして、とはさすがに、言えないからね。* ] (68) 2021/01/10(Sun) 21:35:33 |
【人】 きっと教育係 キネレト言葉遊び好き、って点では 本質的にはどちらも相違ないだろうし、 君の言葉遊びは心地良いよ。好きだ。 [文脈的に、まさか君は 自分を下手の横好きと評価してるんだろうか。 好きこそ物の上手なれが僕か? 実際は逆なんじゃなかろうか? 上手い言葉がさっぱり出て来ないから 君の言葉選びに惹かれる僕と、 言葉遊びが好きだからひとつの言葉を上手く展開して 僕の世界を広げてくれる君だろう。 そう訴えようとしたところで 君本人がそう言うのだから、 君にとってはそうなんだろうなぁと口篭る。 少し前の僕なら、 君は無理して付き合ってくれているんじゃないかとか こんな話はつまらないんじゃないだろうかとか うじうじ延々と気にしていたと思う。 今も、もっと何か自分に出来ることはないか 何事ももっと上手く出来ないものかと 思い悩むことには変わりない。 けれど、以前よりも随分と気は楽になった。] (69) 2021/01/10(Sun) 21:51:05 |
【人】 きっと教育係 キネレト[上手かろうと下手だろうと、 楽しんでいればきっとそれで良いんだ。 二人で100%を目指すのだからまずは半分の50%を目指して、 僕がめいっぱい楽しめば良いんだと そう教えてくれたのも君だった。] やっぱり自覚が足りないね。 僕が居なくても君の魅力が成り立つのは いろんな人から伝え聞いているよ。 僕も、君が居てくれて初めて成り立つ類の魅力なら 誰にも負けないつもりでいるし、 ……僕には本当に 君しか見えていないのだけれど…… ねぇアザレアくん、 そんなに僕は信用ならないかな……? [まぁ胡散臭そうな顔ではあると自分でも思う。 君みたく眼鏡でも掛けてみれば、 多少今よりかは誠実そうに見えるだろうか。 或いは僕が信用ならないというより、 君が自信を失くしかけているんだろうか。] (70) 2021/01/10(Sun) 21:51:10 |
【人】 きっと教育係 キネレト[無事に仕事を納めて開放的な気分になったからか 君と夢にまで見た温泉旅行に来ることが出来たからか、 この宿に足を踏み入れてからというもの 何故か僕はいつも以上に大胆に 積極的に働きかけようとしてしまうから…… 余計に君を不安にさせてしまうんだろうか。 休日も日がな一日、 家でのんびり過ごすことの多い僕らだ。 慣れない環境で逆に落ち着かないのかもしれない。 そんな風に邪推してしまうのは、 彼と接していていつもというわけではないけれど 割と鏡を見ている気分になることが多いからだ。 自分は君を困らせたくなくて なかなか言い出せない仄暗い醜い感情も、 君が似たような想いを抱いてくれているのだと知れば 甘く胸が震える心地がしてしまうから不思議だ。 僕が君をばかだなぁ、と笑って 抱き締めたくなってしまうように、 君もきっとこんな僕の面倒な感情ごと 抱きしめてくれるんだろうな、と自惚れてしまう。 いっそわかりやすく妬いて見せた方が 君は安心出来るんだろうか。 めんどくさいぞ。 君のとこの有能な司書さんたちや教え子にすら妬くぞ僕は。] (71) 2021/01/10(Sun) 21:51:20 |
【人】 きっと教育係 キネレトぶっ……… マッサージも看病もいくらでもするけれど 君が痛い思いをするのは嫌だなぁ。 小さいやつか。なるほどね。 僕も少し作ってみようかな。 [体力無さそうだもんなぁ、君。 ぎっくり腰で君がベッドに寝たきりになってしまえば 君を独占出来るし世話もし放題だな、なんて 一瞬浮かんだ物騒な思考を君に悟られる前に胸の奥に沈める。 私利私欲の為に君の不幸を望むなんて最低だ。 君に倣って湿気を含んだ雪を一掴みして 君がだるま作りに夢中になっている間に、 己を戒めるように雪塊を頬に当ててみた。ひゃっこい。 久方振りに触れる雪は想像以上に冷たくて 素手ではとてもじゃないが二つも握り固められない。 細長い小さなスイートポテトみたいな塊を作って、 体良く落ちていた葉と赤い実で飾って 雪うさぎとしようとしたがすぐに消えた。] (72) 2021/01/10(Sun) 21:51:27 |
【人】 きっと教育係 キネレトどうかな。上手くできたかい? 雪だるま…… ………… ………………? うーん?? [積み重ねられた二つの雪玉のシルエットは 確かに雪だるまのそれだ。たぶん。少し歪ながら。 足りないのは大きさか、装飾か、丸さか…… その辺に落ちていた団栗や小枝で飾ることを提案してみる。 三段重ねにしてみてもいいかもしれない。] 雪だるまとはなんだっただろうか、か。 なかなかに哲学めいていて面白いね…… [ここが温泉でなくて君が裸でもなくて 君の手に手袋が嵌められていたなら、 時も僕も忘れて雪に夢中になる君を 少し淋しくも微笑ましい気持ちで見守りながら 僕も一緒になって雪と戯れただろう。 けれども残念ながらここは露天風呂だ。 キリのいいところですっかり冷たくなった君の手を取って 暖めるように息を吹きかけてから、 お湯の中へと引きずり込んだ。]* (73) 2021/01/10(Sun) 21:51:40 |
【人】 宵闇 迅真里花が可愛くないときがないからね。 似合ってますよ。 [軽い音を立てて胸元に飛び込んできた妹を抱きとめ、>>68 着付けを崩さないように背を撫でる。 指先でさした簪を揺らせば、細工がしゃらりと鳴った。] 先は丸かったけど、 頭に刺さらないように気をつけるんですよ。 畳に寝転んだりしたら、引っ掻いちまうかもしれんから。 [わかってはいたが、細い。 成長途上であるということを差し引いても。 膝に乗せて、背を撫でながら寝かしつけたことを思い出す。 大した重さでないとはいえ、次第に痺れてくる足も、 妹の安らかな寝顔で全く気にならなくなったことを。] (74) 2021/01/10(Sun) 22:16:45 |
【人】 宵闇 迅[徹夜明けで、寝る前にシャワー、というタイミングだったから。 それに、女性は近しい男性親族の匂いを嫌うというけれど。 離れるまでは好きにそうさせておくとして、 身を起こすなり、微睡むのならそのタイミングで] さて、それじゃあ、おれも浴びるかな。 ――あのマスコットのビビッドカラー浴衣しかない、なんて ことになったら、同じのを選ぶので。 [おそろいでもいいなんて戯れを引き継いで戯言を。*] (75) 2021/01/10(Sun) 22:16:55 |
【人】 宵闇 迅 ―部屋に帰りたい(心からの叫び)― [思わず題字になるほどには寒い。 降り積もる雪を心底、ウワァ、という顔で見上げて、 ただ、晴れ間でないだけ気分はいい。ひたすら寒い。 鳥肌が立った腕をさすって、 修行もかくやといわんばかり、勢いよく掛け湯をしてから、 端の方にずるずると身体を滑り込ませた。 尻の下で少しぬるついているのは泉質によるものだろうか。 ほかほかと立ち上る湯気に蒸されている気分だった。 室内にいるときも思っていたが、 雪が降ると本当に静かだ。 水面を打つ源泉と、自分の身動ぎでたつ水音しかない。 地元では雪なんてそうそう降るものじゃない。 降ったとして、積もることなんて稀だ。 よくて地面に残っている程度。山間部は多少積もるようだが] (80) 2021/01/10(Sun) 23:28:09 |
【人】 宵闇 迅[だらしなく預けた首を逸らして、空を見上げる。 切り取られた景色は十分非日常を示しているのに、 髄まで染み渡るようなお湯の温度だけはいやにリアルだった。 思考に暗幕を下げられたように鈍る。 ――静かすぎるのは実際のところ、あまり得意でない。 ただ、辺りに漂う空気感が、そっと自罰に蓋をする。 無心で雪が踊るのを眺めながら、 手足を投げ出して暫くそうしていた] (81) 2021/01/10(Sun) 23:28:20 |
【人】 宵闇 迅 ―長風呂(当社比)― [烏の行水とは呼べない時間ではあったけれど、 それでも身綺麗にして室内に戻ってくるまでの時間は、 世間一般でいうところの長風呂には当てはまらないだろう。 ビビッドカラーのマスコット浴衣、は、 幸いか生憎かなかったので、 黒地に流水柄のシンプルなものを選んで身につけた。 芯まで温まれば、普段から血行が悪いと揶揄される顔色にも 僅かばかり血色が戻るというものだ。 これで肩凝りが多少マシになればいいのだけど、と、 軽く肩を回しながら、自分のポケットに入れていた荷物を 引きずり出して、もう一度露天にリターン。 ――流石に妹が居る室内で、受動喫煙させるのは頂けない。 ここが禁煙であるかどうかよりそちらのほうが重要だ。 携帯灰皿を片手に、慣れた手付きで火を灯す。 冷え切ってしまう前に戻るけれども、 こればっかりはルーティンとして譲れないので。 いつもより手早く一服を済ませてから、漸く。 室内に戻って、片手をあげた。流石にもう畳とは決別したろう] (82) 2021/01/10(Sun) 23:28:32 |
【人】 埋火 真里花 ふ、ふふ…… [ 兄が浴室へと消えてから、私はまだ畳と戯れていた。 ひとりで笑っている。 家族が見たら変な顔されそうだけど。 いつぞや。 同級生に兄の写真を見せたことがある。 たくさんはなかったから、今よりもっと若いときの。 似てるね、の後にかっこいいね、いいな、と 同級生は言った。でしょ?と笑ったら まりーはブラコンだね?って友人は笑った。 私もそう思う。 けど、 ] (83) 2021/01/11(Mon) 0:05:37 |
【人】 埋火 真里花 かわいくないときがない かぁ [ お兄ちゃんもなかなかにシスコン。 あにばか、だと思う。 ――私は私のことを、平均、平々凡々 と分析している。 同級生が持っているような華やかな顔立ちや ふくよかな胸はないし。 それでも兄には、世界で一番、可愛い生き物 に、見えているらしい。 ] (84) 2021/01/11(Mon) 0:05:52 |
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