224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】
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| >>23 >>24 >>25 ダニエラ 君はやっぱりどこか、自分によく似ていると思った。 どんな理由であれ【A.C.A】に所属していたんだ。 地獄にひとりで落ちてしまえばいい、落ちてしまいたい。 そう思う心はまだ、ずっと、胸の内にあるまま。 だと言うのに、お迎えがなかなか来ないから こんなに留守番して、ここまで残ってしまった。 まぁ 最後じゃなきゃ、未来の話はきっとなかった。 誰かとの未来に笑う自分が、許せなかったから。 別に、今も許せているわけじゃあないが──。 あの物好き達の顔を思い浮かべてまたため息が零れかけた。 多分、惜しいと口にしたのが自分の敗因だった。 案外、責められるよりも責められない方が苦しむらしい。 暫くはそこに身を下ろして、生きていこうと思う。 勿論、石や罵詈雑言も歓迎しているよ。 マゾヒストじゃないけどね。 #specchio▼ (28) 2023/09/24(Sun) 20:18:57 |
| >>23 >>24 >>25 >>28 ダニエラ 「…あぁ、最後だよ。本当の、本当にね」 繰り返すのは、嘘じゃないよともう一度伝えたくて。 君の本当の心までは理解出来ないが、 そのひとつの事実に、男はひとつ安堵する。 もしもまだ心配なら二人の名を伝えようかとも考えたが、 問題なさそうなので浮かべた顔に頭を振ってかき消した。 「………ありがとう」 こんな色気のない口説き文句で、 落とせるとは考えていないし思いもしない。 それでも、真っ直ぐに伝えることが今出来る全てだったから、 君が誘いに乗ってくれたその事実にまた安堵して、 強ばっていた肩の力を抜いた。 ──瞬間、意識が一瞬点滅する。 まだ全てが終わった訳ではないというのに、 どうやら力を抜きすぎたらしい。 再び君の様子を確認すれば、既に君は立ち上がって。 #specchio▼ (29) 2023/09/24(Sun) 20:19:55 |
| >>23 >>24 >>25 >>28 >>29 ダニエラ …まずい。意識が飛んでも何を言いたいかは大体分かる。 「…………はは」 分かるのだが、まずは笑って誤魔化そうとする。 誤魔化す必要はないが、感じた圧から逃げたくなったせいで。 体を逸らして少しだけ距離を取り、悪足掻きをする。 「……いや、えっと。あー………はい、そうだね。 それについては、うん……俺も諦めるとするよ………」 そのまま少しだけ悪足掻きを続けようとするが、 流石に君が諦めたのに、諦めないのはどうかと思った。 病院に行ったら長めに拘束されそうだが──。 「…病院へのデートも付き合ってくれるかい?」 仕方がない。医者に怒られるよりも君の方が恐いんだ。 デートの前にデートに誘って、 君の時間を長めに頂戴するとしよう。 熱の本当の理由を向かう途中で明かそうか。 出来れば、怒らないでいてくれると助かるよ。
…あぁ、そうだ。語るついでに言いたいことがもうひとつあった。 多分、辿り着くまでに時間はまだあるだろうから。 #specchio (30) 2023/09/24(Sun) 20:20:49 |
| (a18) 2023/09/24(Sun) 20:21:15 |
| (a19) 2023/09/24(Sun) 20:21:22 |
| (a20) 2023/09/24(Sun) 20:21:33 |
| (a21) 2023/09/24(Sun) 20:21:42 |
| (a22) 2023/09/24(Sun) 20:22:30 |
| (a23) 2023/09/24(Sun) 20:22:53 |
世界がそうでなかろうとも、本日も
#バー:アマラント
はいつも通り。
いや、正しくはそうとは言えないのだが。
何かの揺れがない限り、今日のこの店に
客は来ない。
酒場でリンゴジュースを頼む物好きの常連も、
日替わりメニューから気になった品を頼む一見さんだって。
そういう日だと知っている。
| マフィアを幇助する目的で、 【A.C.A】のメンバーを探り盗聴器を仕掛けた 出頭し、そのように己の罪を告白した女が逮捕された。 女もまた 波魔であったために、余罪は多いとされ尋問の手配がとられることとなる。 それを待つまでの暫しの時間、檻の中での待機を命じられた女は落ち着いた様子だった。 ただ痛いだけならいくらでも我慢してやれる自信はあったけれど、 爪を剥がれるのは少し嫌だなと小指の爪を撫でていた。 (L4) 2023/09/24(Sun) 22:23:53 公開: 2023/09/24(Sun) 22:30:00 |
「……あの美人さんが?」
本当にダニエラという名前だったのか、と。
女警官からたった今入ってきた囚人の名前を聞く。
「しかし余計なことをして美人の親衛隊に目をつけられると厄介だな。
それに特に俺に会いたいわけでも……」
「
あるか? 俺は顔がいいからな
」
男は誰かに叩かれ殴られた頬を腫らしながら神妙に考え込んだ。
しばらくして、一つの牢屋に向かって歩いていった。
ニーノ
「ちっちぇえならちっちぇでやりようはあるからな。
背が低いのが好きな女もいる、
お前はツラもいい。大丈夫だ」
な、と。
あなたがどれだけ暴れようと、しっかりと腕の中に収めたままで。
「女を泣かせたら、男として一人前だ」
「……で、泣かせたら、男は絶対女に勝てねえ。
だがそれも、それでこそ男ってもんだから、
つまり男は男にならねえか、女に勝てねえかの二択になるわけだな」
「俺だってたあくさん泣かせてきたし、
これからも多分泣かすさあ」
かいかぶりすぎ、と額を小突く。
「特にフィオがな、あいつ泣かすと怖えから。
お前、俺の代わりにちゃあんと泣き止ませといてくれよ」
#収容所
アリーチェ
「まぁマフィアなんか信頼できねえと思うが、
人格的にじゃなくてもいい。
金でも脅しでも肉体関係でも、なにかしら関係性があるだけで違うもんだからな。
うまく使えってことで…」
顔を見られていることに気付いて、ぱちぱちと瞬き。
…すぐに、片目を閉じる不器用なウインク。
「そうだな。自分のやりたいようにする女が好みでね。
それと若者を応援するのが趣味だ。こっちも趣味と実益を兼ねてるから、Win-Winだな」
部下については気にするなよ、とは──まさか差し入れ持ってくるとは思っていないが――言いつつ。
「当然褒めてるよ、あんたみたいなのは中々いねえから、おもしれえわ。
こんな場所じゃなかったら、珈琲のみに来いっていいたいとこなんだがな」
「ハァ、なんだかな、しっかりしてるね。
俺は嫌な相手の言葉は、それが100点満点の言葉だろうと素直に聞きたくないが。
……まぁあんたが変に絡まれて、迷惑かけちまうのもよくはねえ。
俺の方でちょっとは配慮しようとは思うけど」
とはいいながら、隣に座ったまま。
「まあ、しばらくはいいか。
なあ、……アレどうした?
あれこそ迷惑かけたかもしれんって今思って」
……四角い形をかたどる手ぶり。アタッシュケースだろうか。
#収容所
| ダニエラとの 病院での診察の後、 男もまた出頭し己の罪を告白する。 様子の可笑しい人間で、職務態度も良いとは言えないが、 渡された仕事をきっちり熟す点においては知る人ぞ知る。 勿論、仕事を遣り遂げるのは当たり前のことではあるが、 その速度は人並み以上のものであった。 さて、そんな男の罪は何かと言うと、 どうやら押収品として保管される前のものを 持ち出したらしいが……直接的に行ったのは、 同部署に所属する警部補の一人だと語っている。 実際、やり取りの証拠となる音声が録音された ボイスレコーダーを所持していたことや、 リヴィオ・アリオストによる証言から その警部補へも詳しい事情を確認する運びとなったらしい。 そうして肝心のリヴィオ・アリオストもまた、 詳しい事情の確認が必要となるため、 ダニエラ・エーコと共に檻の中での待機を命じられていた。 (L5) 2023/09/25(Mon) 2:36:15 公開: 2023/09/25(Mon) 2:40:00 |
| 檻の中での男は横になり、動く様子がない。 一見そのまま死んでしまったのではないか、 そう思うほどに微動だにしなかった。 しかしそれもそのはず。 限界を超えた体はすべきことを成し遂げたことで、 電池切れのロボットのようにスイッチオフ状態。 出来ればそのまま起こさないで欲しいと 意識を落とす前に考えはしたものの、 そう上手くいくはずもないと理解していた。 せめてそうなるまでは休息していたい。 それが今の男の願いだ。 何かあった時の世話は 彼 に任せた。 約束通り会いに来たんだ。 それくらいのことは任せて許されるだろう。
増えた仕事の見返りってやつだ。 #収容所 (L6) 2023/09/25(Mon) 2:38:21 公開: 2023/09/25(Mon) 2:45:00 |
一人の放蕩息子が檻の中に入れられた理由は、
だ。
その夜、ルチアーノ・ガッティ・マンチーニは
彼を捕まえたリヴィオ・アリオストとそれはもう仲良く歓談しながら警察に出頭していた。
そのあと知人の女性警官にマフィアであった事を泣かれ、
平手打ちをされ殴られ警察沙汰になりかけたが其処は既に牢屋であったため、
大人しく檻の中に入って何もしなくていい時間を怠惰に過ごすことになる。
因みに男は予め警察に大量の金を握らせて、その日一日だけは
別の女性警官を連れながら比較的自由に牢の廊下を歩き回っていたらしい。
一番の罪状はここであったであろうが、そんな事実は忙しない日々と闇の中に隠されていくのだ。
リヴィオ
男は亡骸のような友人らしき者の前でしゃがみ込んで、暫く観察をしていた。
「お疲れさん」
その頭に手を置いて離せば、緩慢な動きで立ち上がって何処かへ立ち去った。
自分も同じように眠っていたいのだが、これからどれぐらいの時間ここで過ごすのかわからない。
牢獄の中ですら自由に動けるわけもないから、もう少しだけ。
熱は収まったのだろうか、水は多めに頼んでおいてやろう。
あと胃に優しい食事だったか? スープでも構わないか。
劣悪な休暇を少しはいいものに変えて満喫してくれ。
さて、明日からはゆっくり寝られるだろうか。
#収容所
フィオレ
「笑わせてくれる。
本当に静かに咲く花ならどれだけ話しかけようと、
そっちから茎をのばしてくることはないだろうに」
ここから先はどこまで行っても言い合いだ。
なんなら、最初の時点でもう己が言っていたはずだ。よっぽどろくでもない相性≠ネのだ、と。
いよいよもってもう認めざるを得ないのだろう。
「……そうだな」
だからその都合の良い言葉も、ほんの一部分だけ。
ほんの端っこのところだけ認めてやらないでもない。
これは毒気にあてられたのではなく、
皿まで食らってやるほうに舵を切っただけの話。
元より枯れてくれるなと思っていたのはこちら側なのだから。
「あんたを特別に危険視しているのには違いない」
そうしてまた線を引き直す。
危険だから、何をしでかすか分からないから、
それはただ遠ざける以外にも道はあるのだと思って。
「見ていろ。何かしでかしたら迷わず捕まえてやる。
法の導きがなくても、その力は俺にはあるのだからな」
もうじき収容された被疑者の自由時間も終わりの頃、
人も疎になりつつある頃、ふらついた足取りが隅を目指す。
腫れ物のように誰も声をかけない男は、何かの延長線のように出し抜けに声をかけた。
「……お前葉巻持ち込んでやしてねえか」
#収容所
| >>+55 テオ 「花にも蔦があるばっかりに、見誤ったわね?」 可憐な花も、絡めとる蔦も、侵さんとする毒も。迂闊にふれれば傷付ける棘も持っている。 そんな花を相手にした時にはもう手遅れだったのかも。 あなたが突き放そうとするたびに、強固になるものだから。 やはり、どうしたってろくでもない。 「危険な花こそ美しく見えるというものね」 食べさしのサンドを揺らしながら。 満足気に笑ってみせている。内容がどうあれ、特別視されるのは嬉しいものなのだ。 枯葉剤をまかれたって枯れてなんかやらないつもりだ。 「逮捕されてるのによくそんなこと言えるわねえ」 「でも、そうね。 テオに捕まえられるのなら、それはそれで」 良いかもしれないわね。なんて。 嫌な気がしないどころか、楽しげに笑ってみせるのだ。 (31) 2023/09/25(Mon) 9:38:00 |
| 「うお〜、こんな人少ないことあるんだ。 ラッキー?」 こうなればヤケだの思いで有言実行、男は温泉にいた。 白くもくもくと湯煙が立ち込める中、いつもは観光客でごった返すここにも遠くに人がまばらに見えるのみ。 そこらで売っていた水着に着替え浅い湯に足を浸ける。 丸腰になることが躊躇われたのか、背後に感じる視線は遠い。 「でもまあ、低温調理されるわけにもいかないし」 数時間はのんびりとしていてもおかしくないだろう。 これはただの休日、平穏な日常だった。 #温泉 (32) 2023/09/25(Mon) 10:02:57 |
黒眼鏡
「……と言う訳で、はい。頼れるお方は……」
ウインクを返されてしまった。少しの気恥ずかしさに俯きつつ、素直に貴方です。と伝えている。
趣味と実益と聞けば納得したらしく、それでも少し変わっているなとは思ったが突っ込まずにはいる。
「あら、お誘い光栄です。なのですが、
お店の珈琲って慣れてなくて高級でも味がわからなくて恥をかかないかと緊張しますね……」
紅茶派なのを差し引いても小学生のようなことを言っている。
絡まれることについての配慮は、そんな。申し訳ないと最初こそ断ろうとして、しかし今自分の立場を考えれば素直に見極めのタイミングは言葉に甘えたほうが良いだろうとなった。
「あっそうですよ!何がって札束もですが金塊はもっと困ります。換金するにしてもあの量だと怖がられたり怪しまれたりで……
飾り付けにするわけにも行かないからお返しに行くか悩んでいた所、逮捕の知らせを聞いて…今はこっそりしまってあります」
#収容所
黒眼鏡
「別にそこを心配しているわけじゃないし……」
とはいえ貴方に保証されるのは悪い気はしない。
暴れはしないがされっぱなしも感じるところはある。
無意味に寄せた頭をぐりぐりとしていたが、
額を小突かれると「いて」と声を漏らした。
「……その理論でいくと男にはなれたってコト?
なんだ、でも、別ににいさんでもそうなんだ」
「ならちょっと安心したけどさあ……」
泣かせてしまうことへの罪悪感はあれど。
貴方だってそうしてしまうことが多くあるなら安堵するような。
でも、最後のはいただけなかった。
「オレはオレが泣かせたねえさんの涙の責任は取るけど。
にいさんがねえさん泣かせたときは自分で責任取れよ」
「代わりになんかは泣き止ませません。
なんなら一緒に抗議しに来る」
#収容所
カンターミネ
「その態度で乙女って言われてもな〜……」
でもまあ傷が深そうなので心配は、している。
やっぱり形にはしないが。
無理に追う程のことが今あるわけでもなく、
手を振って離れる姿は大人しく見送った。
「…………マフィアっていろいろいるんだな」
今更のような理解を最後落としながら。
#収容所
「あるわけねえだろスカタン」
突然降ってきた声には、唐突な言葉が返る。
だがしばらくすると、「…ちょっとまて」と人差し指立てて、
「shhh...」っと一声。
見れば向こうから、巡回の看守が近づいてくる。
#収容所
すぐ背後を通っていく看守を見送ると、
後ろに握っていた手を開いた。
そこにあった葉巻を一本、くるりとペンのように器用に回す。
「いくらだす?」
へらり、と笑み。
#収容所
アリーチェ
「…俺はまあ、頼れて信頼できる男だが。
……そのうち若くてデキそうな男捕まえた方がいいぞ。
そういうやつが出世したとき、メリットがデカい」
「まあ俺も信頼されてる分は、キチンと返すがね。」
世話にもなってるしな、とわはは笑い。
ついでとばかり胸をドンと叩けば、
「大丈夫、俺もよく味なんかわかってねえから。
始めたころは、こんな苦えもんなんでありがたがって飲んでんだと思ったもんだ」
小学生みたいな事を返す。実年齢との差分を考えるなら、こちらのほうが深刻かもしれない。
「マ気が向いたらな。
あー、アレね。悪い悪い」
そして何かあったら頼りなさいみたいなことをいっておきながら、
さっそく金塊の件で平謝り。
「ちょっと別件で使っちまってて、口座にすぐ用意できる分がなくてよぉ。
そうだ、いいじゃん、飾りつけ。ドーンとお供えしてやってくれ」
無茶を言う。
#収容所
ニーノ
「男が他に心配するところはないだろ……?」
あるだろう。
ぐりぐりとした抵抗に、まるで男児のようにわひゃひゃ、と笑う。
ぶらぶらとだらしなく腕を揺らしながら、
「うむ、立派な男になったな。
とかいうとなんかフィオ辺りから怒られそうな気がするが………」
「だが、男ってなそういうもんだ。だろ」
ひどい責任転嫁と自己弁護を展開しながら、そこでやっと手を離した。
その後のあなたの抗議には、
「えー、めんどくせえ。
ガキ同士で片付けといてほしい」
…ろくでもない大人度を高めながら返したりはしたが。
#収容所
でもさあ!しょうがなくね!?自分に言い訳をしている。
黒眼鏡
「あるだろ」
あるだろ。即座にツッコんだ。
色恋から離れて生きてきた男は、兄との価値観の違いを痛感して呆れた様子で溜息を吐いた。
「そうやって結論付けたら何でも良いと思ってない……?」
「つーかフィオねえ泣かせておいて(※仮定です)
めんどくせえじゃねえ」
どん。
手が離れた辺りで軽く肩に頭突きして、また溜息。
まあでも大分と、そう。
いつも通りの会話ができた気がして安心した。
自分の移動もそろそろ近いだろうから、よいしょと立ち上がりながら。
「…………」
「……なあ、にいさん」
最後にと、貴方を見下ろしてひとつ尋ねる。
「クロスタータ、嬉しかった?」
#収容所
ニーノ
「あるか〜〜」
へらへらと。牢屋に入って、マフィア稼業から解放されたのを楽しみでもしているのだろうか?
「そうそう、俺の言うことを疑うことから始めなさい。
マお前は賢いからよ、大丈夫だとは思ってるが。
それでもな」
あなたが溜息をつけば、それこそを喜ぶように目を細める。
「俺はその結論でいいのだ。
お前がそれではダメだと思うのも自由だが」
「ははは、いや、まだ泣かせて……いやたまに啼かせてはいるが……」
「まだ泣かせてないから」
多分。と自信なさげに言って、ついでに小声でなんか言っている。
そうしていつも通りの会話も、ざわざわと過ぎゆく看守や囚人たちに紛れていって。
「おう」
あなたを見上げて。
「すげぇ嬉しかったよ。いい土産をもらったわ」
にか、と、子供のように笑った。
#収容所
アレッサンドロ
指の上の葉巻をぱっとひったくるように取り上げる。
火のアテもないそれを手の中に仕舞い込んでしまって、
振り向きもしないまま踵を返す。
「ガキはさっさと家に帰れ」
黒眼鏡
「い、いえ……そう言う方を作るのは、今は……
その、今で精一杯と、言いますか……」
ごにょごにょ。急に口籠ってしまう。
意中の相手がどこかにいますとバレバレありありな所作。
「飲み始めは皆さんそうだと聞きますが今でも何ですか?
……じゃあ、雰囲気を楽しんでおられる方が多い……」
微妙に失礼だ。
「えぇ、そんな事したらあっという間に泥棒に入られてしまって、教会内の治安、一気に悪化しますよ。だめですだめ!
もう、もし長期間口座が用意できなさそうなら取りに来てくださいね!返品です返品!なんたって、あれ隠しておくのも、結構勇気がいるんですよぉ……」
#収容所
| ダヴィードは、メッセージを送ってから、やっぱりちょっと恥ずかしくなった。 (a24) 2023/09/25(Mon) 22:02:54 |
| ロメオは、生きとし生ける人間は皆病気だと思っている。 (a25) 2023/09/25(Mon) 22:38:58 |
| (a26) 2023/09/25(Mon) 23:37:01 |
ヴィト
「カッチーン」
唇を尖らせるように不満を示しながら、擬音。
「あんたら警察がここに泊まれって言ってるんですけどォー。
ドロボー。もどってこーい」
その背中にぎゃあぎゃあと悪態を投げかけながら、小さく舌打ちした。
アリーチェ
「………ハァ〜〜、まったく、若いってのはいいなァ〜〜!」
ぐいんとのけぞるほどに天を仰いで、随分楽しそうに声が弾む。
オッサンは若者のコイバナだって好きなのだ。
「まぁソウ。いや、珈琲を摂取すること自体には意味があるんだよ。
忘れがちだが結構な刺激物だからな、あれは。
そんで不味い珈琲は露骨に不味かったり臭かったり、
なんだかんだ少しは『あーこれチョット違うな』ってわかるものもあるワケ。
ただまぁ……俺は六割雰囲気だな……サイフォンで淹れると美味いっていうより、あれつかうとカッコイイって理由で使ってるし……」
特に失礼ではなさそうだ。
「大丈夫大丈夫。教会に盗みに入ったらあれだろ、神罰がドーンって下ってオシャカさ。
どーーしても心配なら、あれファミリーの誰かに渡してみ。
多分嘘みたいに言うこと聞くぜ。
ハイハイ、気が向いたら…いや暇が出来たら取りに行きますよ〜。
……マフィアの中に突っ込んで調査しにくるほど、勇気がいることはないと思うんだがね」
嘲笑と苦笑をブレンドして、そこに興味と愉快をぶちこんだような複雑な顔で笑った。
#収容所
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