人狼物語 三日月国


203 三月うさぎの不思議なテーブル

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[あ。足先といえば。]

あの、あのさ。
ちょっと、渡したいもの?あって。

そのままちょっと、立っててくれる?

[バッグの中から、小さな箱を出し。]

……絶対上向かないから、安心して!


[そう宣言してから、シャミさんの足元、膝をつくようにしゃがむ。]

[真剣に作業に打ち込む彼の傍ら
自分も同じ作業で工程を進める。
あんな風に微笑まれたら
飛び切り良いものを作らないと、
なんて気合も入ろうもの。

そうして出来上がった槌目のリング。
やすりをかけて光に反射するそれは
何だか少し鱗みたいだな、って思った。

ようやく一頻り作業が終わり、
刻印をお願いするべく先生に預けて
やっと一息ついた。

ふと彼の方を見れば目が合って、笑った。]


あ〜〜〜、こんなに集中したの久々かも。
うん、楽しみ〜!いい感じだと良いな〜!

[片付けしながらのんびり待っていると
程なくして刻印が終わったらしい。
頑張って作っただけに思い入れもひとしおで。
出来上がった指輪を目を輝かせて見つめる。]

わー………

[彼が手を取って、それを嵌めてくれる。
過不足なくぴったりと指輪が収まった薬指ごと
左手を思わず光に翳して見つめた。]



………綺麗。


[大胆で力強く、それでいて繊細に
きらきらと模様が刻まれたそれ。
彼が想いを込めて作ったもの。
思わず見入って感想が零れる。

一頻りそうして眺めた後
そっと彼の左手を取って、
薬指に自分が作った指輪を嵌めようか。]

 ― 白うさぎとラム肉の日 ―



[ 美澄指名でのカクテルのご注文が耳に届いても
  そわそわ見守らずに済むようになった。
  郷に入っては郷に従えを強制するつもりはないので
  人体の差に合わせる作り方さえ覚えてくれるなら
  元の能力には特に、不安も心配もないものだし。

  可愛い子ライオンは一瞬で壁を登り終えた。
  代わりに大咲が尻尾を振って懐いている先輩から
  "揚げ物ヘルプコール"が飛んでくる。 ]


  はーい、シャミせんぱーい!
  今私を呼びました?

  ふふん、任せちゃってくださいよ〜っ


[ 下準備やらなにやらは全部遠藤が熟したようだが。
  過日の共同作業のように、揚げ代行は大咲をご指名らしい。
  頼ってもらえたみたいで嬉しくて、
  大咲は「おねがい」へ張り切った声を上げた。 ]

 

[箱に入っていたのは、黒をベースにした様々な布地をひとつに縫いまとめた、バラのコサージュがふたつ。
 異素材を合わせた花は、ところどころ青みがかっていたり、金糸が混じったり。
 クリップピンで止めるタイプのそれを、ピンクベージュのサンダルに左右それぞれ挟んで、つける。]

……うん、やっぱり可愛い。
それ、あげる。

[グリーンの落ち着いたワンピースから、足先がヌーディなイメージになるのを、引き締めてくれる。
 挿し色でバランスが取れて、むしろこの組み合わせなら華やかだ。
 このサンダルにするなら、挿し色で繋ごうと思ってよかった。
 どうでしょう、と立ち上がってから、目線をあわせる*]

 

[ 厚切り大根は、やや大きめの一口サイズ。
  染み込んだスープもあって更に崩れやすい素材である。
  しっかり水気を拭き取ろうと、
  舌でも潰れるくらい柔くなった大根は固くはならない。 ]


  シャミ先輩、結構難題言いますねぇ……?


[ 良い感じに揚げて! と最後全投げされた時も思ったが
  いけるかいけないかの瀬戸際を攻める、その難易度。
  まあ大咲も? 三年は先輩の背を見て育ったので?

  余裕
(と思われて褒められたい)
なんですねこれは〜! ]

 

 

[ 衣の片栗粉に、味を引き立てるための塩胡椒。
  カツのように徐々に少しずつではなく、一気に衣をまぶし
  時間との真剣勝負、素早さ競争。対戦者は大根。

  ────先輩せんぱい!
  大咲ちゃんと勝ちましたよ!
  まで思って我に返る。一体何と戦っていたのか?
  ……強いて言うなら自分自身か。なんだこれぇ。

  とかなんとかなっている大咲はともかくとして。
  オーダーが続くなら大咲は再戦も受けて立ちますし
  ラムは羊ですよ、同士よ。認めてないけど。 ]

 

 

[ 猥談再来(ではない)は露知らず。
  ついでに惚気(これは確かにそう)の横流しも知らず。
  大咲は良いラム肉の仕入れでややご機嫌な店長を
  ふ、と思い返し、そういえば──と。 ]


  ( まあ、スタッフ全員かわいいんだけど
    店長はどちらかというと綺麗の方が近いような )


[ 大人のお姉さんと聞けばまず真っ先に
  店長を大咲は思い浮かべてしまうので。* ]

 

[模様は恐らく気持ち彼のものよりも
細かな模様が沢山ついている感じになったろうか。
裏には R to Eと刻印が入っている、筈。

指の付け根までそれを通し、彼の顔を見て。
自分の手を彼の手に並べる。]

………ふふふ。
なんか、ちょっと感動しちゃうね。

[頬を染め、嬉しそうにはにかんだ。**]



 うん……本当に可愛いね。すごく可愛い
 生まれて初めてだよこんなに可愛いの


[少し内踝をこすり合わせる]


 チエのイメチェンもすごくいいよ。こんなに雰囲気が違うと……


[緊張してしまうな、と]


 あ、そうか。緑。並んで立つコーデだ

[足元にしゃがむ仕草に目を見開いて。
下がろうとする体を、浅い呼吸で止める]


 あの……


[なんだろう。スネ? スネを出してるのはダメ?]



 あ


[片足を下げる。
重心を後ろに。チエの膝の近くに残された片足が見える]


 …… すごい


[最初からそうであったみたいに、しっくりと馴染む薔薇。
すーすーするような、なんとも心許ないような感覚が消えていく]


 すごいね──


[立ち上がったチエと視線が交わった]



 そうだ。これを
 ──君に


[花束のメインは赤。
背が高いのは淡い色の桃の花、落ち着いた赤いフリンジ咲きのチューリップ。グリーンのラナンキュラスと霞草。
ミモザは含んでいない]


 はじめて。好きな子ができたら
 花束を持って行ってご覧って、昔ね、友達が


[その人、ゴリゴリの欧米人だけども]



 チエ、最初に言うけど
 私は君に恋をしている  かもしれない


[この気持ちもまた、恋と呼ばれるものらしいから]


 そうするとね
 年甲斐もないんだけど、これは初恋ということになるのかも

 なので
 おかしなことを口走っても、大目にみてもらいたいな
 二人っきりだし君は素敵だし──


[本物のデートに慣れてないからね、と*]

[玲羅と目が合って。微笑み合う。


俺も〜〜。こんな集中したの試験以来かも。
いや、もしかしたら試験以上かも。

ね〜〜。玲羅に似合うと良いな〜。


[笑い合って。待って居た。

[彼女の指に嵌った指輪。
左手ごと、光に翳す姿。
魅入ってしまって、胸が熱くなる。
『綺麗』なのは、君の方だ。]


…………っ。ああ。


[魅入っていたから、玲羅が俺に向き直った時。
一瞬反応が遅れた。
彼女が俺の手を取って、指輪を嵌めてくれる。
ぴたりとおさまる指輪。
見えないところには、彼女と自分のイニシャルが刻印されている。]

[胸が熱いだけじゃなくて。
ふいに、込み上げる物もあって。]


……っ。ふふっ。


[込み上げた物を。
涙ではなく、笑顔で零した。]


確かに……

感動しちゃうね。


[笑いかけて。
あーあ。ここは外どころか、人目がたくさんある教室で。
どこかで2人きりになれたらいいのに。と思った。
散々お世話になった先生ごめんなさい。でも。
今は彼女を、独り占めしたいなって、そう思った。]

[玲羅の左手をそっと取る。
少し槌目の大きな指輪。]


玲羅には、ちょっとゴツかったかな。


[決して彼女が満足しないとは思わない。
ただ素直な感想を零して。]


……大事にするね。


[愛おし気に呟いて。]



ああ。2人きりになれたらいいのに。



[結局は。自分の内心を吐露していた。*]

─ スプリングラム・デーのある勝利 ─

[君なら勝てると思ってた! ]


 さすが、真白
 このくらいは余裕だったね


[美味しい大根の揚げ出しは、お客様の箸を止まらなくさせた
いいよ、煮付けた大根たくさんあるしどんどん注文が来てもどんどん(真白が)受けて立つよ!]


 ありがとう、今日は揚げ物むりかなって日でね
 真白が助けてくれるから作りたいものを作れた


[一緒に作れるのは楽しいね。無理難題? そんなわけないじゃないおおげさだなあ**]

メモを貼った。

生まれてはじめて?
これから、何度もしよ。イメチェン。
イメチェンになんないくらい、しよ。

[グリーンのワンピースは、すごくよく似合う。丈もおおよそ、想定通り。スネは出てるけど、それくらいになるだろなとは思ってた。
 あまりこういう服のモデルは高身長でないことも多いけれど、それを拭い去るくらい、似合ってる。すらりと長い手足がむしろ華だ。

 ちょっとだけ、隣との高低差が気にならなくはないけど。
 それ以上に、誇らしいくらい可愛い。]

ふふ。雰囲気、違う?
そーかも。いつもなら逆、かもね。
ボクがお茶会服で、シャミさんが王子系。

ん、イイ感じ?
ごめんね、急でびっくりしたよね。

[あと、生花と違って布の花でごめん。
 それは心の中にだけ。]

このワンピースとサンダルなら、挿し色入れたら似合うだろうなって思ってて。
サイズとかもちょうどよさそう。

[そうなるように探したんだけどね!]

[一瞬遅れる反応を不思議に思う間もなく。
顔を見て笑えば彼も笑顔を返してくれる。
それだけで今日ここに来て良かったな、って。
幸せだなあって思って。]

そっかな?
でも、手見た時にパッと目に入るのはさ、
なんかちょっと嬉しいじゃん。

[ネイルで彩られた細長い指先には
確かに少し主張が強く見えるかもしれないけれど。
でも、これがいい。これでいいのだ。]

私も、大事にするね。

[しみじみとそう伝えて。]

[……はぁ、けど、よかった、死ぬかと思った。
 まだ、片想いで女の子同士みたいな関係のままだったら、ちょっとカッコつけてみるのもジョークの範囲内で出来るかと思ってたけど。
 一応思いを通わせたらしき関係で、ひざまづいて足元に顔を寄せて――とか、
ファンタジーの少女漫画かよ
って思って、本当に本当に心臓が爆発するかと思ったんだからな。

 サプライズにしようと思って何も言わずにポチったあの日のボク、やっぱり一回死んでおいてほしい。]

……わ、すご。

[花を持ってたのは気づいてたけど、結構いろんな種類が混じってる。
 桃に、チューリップに、緑色のフリルみたいな花、かすみ草。
 ――ピンクに、赤に、緑だ。気づいた瞬間、胸の奥がぎゅっとして、全身に血を送り出す。]

友達、が?

[や、ちょっと待って。
 ――……
はじめて
?]

お、おぉ……

[恋をしている、が『かもしれない』になった。
 これは、これは一体どこまで自惚れて大丈夫なやつなんだ。ブレーキが必要ですか? 一歩ずつ?]

はつ、こい。
ボクでよかったの、かな……?

[大役を担った。これは大役だ。
 花束が急に重くなった気さえする。]



―――、


[それは無意識か意識的か、
ぽろりと口から零れたような言葉に、
ドキリとして思わず一瞬言葉を飲んだ。

ここは店内で、周囲にはまだ
お世話になった講師の方々の目がいるから、
あんまり大っぴらに二人の世界に入るのは躊躇いがある。

なのでその場で彼に返すことはせずに
ひと先ずありがとうございましたと礼を言い、
彼の手を取って店を辞そうか。]

[そうして、店を出て。
特にどこに向かうでもなく少し歩いて。]

瑛斗、……この後さ。
どうするかとか、考えてる?

[時刻は3時のおやつ時。
一日デートしようとは言ったものの、
予定があったのは此処までで、
この後のことは何も考えていない。

だから、もし彼の方に
何かプランややりたいことがなければ、だけど…。]

 


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