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【人】 部隊長 シュゼット[―――後ろに吹き飛び、倒れる途中で思い出すのは、 今日ルークへ渡すタブレットに書こうとして 思いとどまって全て消してしまった、 彼女に話していない夢の話だった。 ] (112) 2020/05/28(Thu) 21:45:07 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 気がつくと、宙を見上げていた様な気がした。 いつのまにか近くにいた彼女に、 ( “いのちの危険”がないと、 白昼夢にも見ないから… ) いつのまにか手を取られていて、 そうして視界が回ったのだった。 宙を見て、絨毯を見て、 彼女の顔を見下ろしている。] (113) 2020/05/28(Thu) 21:53:19 |
【人】 部隊長 シュゼット[大きく後ろに吹き飛び、べしゃりと床に叩きつけられる。 数度。床に激突しながらも。兎は後ろに吹っ飛んで。 そして。……義手の一撃の反動が収まったころ。 ルークが居た場所から遠く離れた場所に、僕は倒れていただろう。 傍目ではぴくりとも動く様子はない。]* (114) 2020/05/28(Thu) 21:54:02 |
【人】 楊 宇静[投げ掛けた視線への答えは、その口から告げられることはなくて。 代わりに、スマホが震えた。 その間、考え込む素振りの彼が何を考えているのかなんて、こちらからは解らなくて。 ただ送られた文章に。 やっぱり滲んだ、どこか負けず嫌いというか、自分の日本の足で立ちたいと願う強さと、それでも人が故に完全にそれを叶えられないことも知っている強さが見えて。 ふ、と目許を緩めてしまう。] (115) 2020/05/28(Thu) 22:10:07 |
【人】 楊 宇静[視線をあげようとすれば、そのまま。という要求を出されてしまって。] ……? [脈絡のないそれに、思わず顔まで上げそうになったところで、再び掌に振動が伝わって。] ……谢谢……? [増えた文字を音読してしまうが、疑問に顔の代わりとばかりに言葉尻が上がってしまう。] (116) 2020/05/28(Thu) 22:11:03 |
【人】 楊 宇静[それと同時に、頭に適度な負荷と、髪の毛の分、ちょっと遠い温度が乗って。 学校の中でしていたのと同じように、言い付け通りにしていたから、穂村が何をしているのか、確実に解るわけではない。けれど。 目前の気配が高くなるのと、明らか視界に影が乗って暗くなったから。] ……ホムラ? [やはり、問い掛け口調になってしまう。] (117) 2020/05/28(Thu) 22:12:07 |
【人】 楊 宇静[多分答えられたとしても、違うと否定することはなかっただろうし、嫌だと拒否をすることもなかっただろうけれど。 唐突なふれあいに、いよいよ顔を上げて、穂村の顔を見ようとすれば。 さて、彼はどんな顔をしていた。だろうか。] (118) 2020/05/28(Thu) 22:12:37 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 良くもまあ腕だけでも付いたものだった。 彼女の薄い身体の上に、ぺしゃんと潰れようものなら 格好もつかないし直ぐにでも飛び退いている。 腕をついたから、止まった視界に思考も止まっていた。] (120) 2020/05/28(Thu) 22:15:30 |
【人】 世界の中心 アーサー……ふ、君は時々すごいことをするね。 そうだよ、僕は体幹がゆるふわなのさ… 僕の代わりに、君に踊ってもらおうかな。 [ 暫く驚きに瞳を見開いていたけれど、 言葉を聞き始めてから硬いかんばせが不意、解け 吹き出すわけじゃあなかったけれど、 ため息のよに息が漏れた。] (121) 2020/05/28(Thu) 22:16:15 |
【人】 世界の中心 アーサー…君の記憶にだって、この“アーサー”としてね。 君のことは、僕だけが覚えているっていうのも、 それはそれで良いかもしれないな。 [ 薔薇が香るかのようだ。 隠れていたものが、存在を示すよな 暴かれるよな、解けた声。] (123) 2020/05/28(Thu) 22:20:41 |
【人】 神置 穂村[恐る恐る伸ばした手は、 見事ユージンの頭に触れることが叶った そっと撫でると口元が緩んでいくも 全てが思い通りに行くはずもなく 彼は顔を上げてこちらを見て ── (124) 2020/05/28(Thu) 23:01:02 |
【人】 神置 穂村当たり前とはいえ、 不思議そうに名前を呼ばれて 頭の中が真っ白になった パッと手を離せばいいものを それも出来ないくらいになっていて 憎まれ口でも叩こうと、口を開いてはみたが] (126) 2020/05/28(Thu) 23:02:48 |
【人】 神置 穂村[思わぬ本音が出てしまい、狼狽てしまう 必死に、いい繕わなくてはと] ち、ちげぇよ…こっち見んなよ、だ… [言葉を続けてみても、後の祭りであった カーッと頬が熱くなっていき 慌てて口元を手で覆ってはみても 真っ赤な顔をしていたのが ユージンには、分かっただろう**] (127) 2020/05/28(Thu) 23:08:42 |
【人】 軍医 ルーク[ 蛇型が開いた口の中に、赤い光がぎらりと輝く。 それは煮え立つように煌々と光を集め、放ち、 その光は徐々に、赤色から白色に変わってゆく。 ひどく異様な色をした光だ。 その威力は分からずとも、本能的な恐怖が全身を貫き、 瞬間が凍り付く。 瓦礫に挟まれた足が動かない。 もし今この足が抜け出せたとしても、 あの砲撃から逃げ出すことは敵わないだろう。 そのとき――…、 聞こえてきた“ 声 ”に、目を見開いた。それは、一瞬のこと。 触れれば直ぐに飛び去ってしまうほどの、ほんの刹那。 ずっとずっと聞きたかったその声が呼んでくれた、 自分のほんとうの名前。 その音が心臓を強く揺さぶり、 鼓動がひとつ、全身を貫くように強く脈打つ。 身を起こし、その声の聞こえた方角を、真っ直ぐに見た。] (128) 2020/05/28(Thu) 23:10:01 |
【人】 軍医 ルーク[ 離れているはずの距離が、ひどく間近に感じられて、 遠くにある赤い目が、直ぐ目の前にあるようで。 いつかの医務室で、互いの鼓動が聞こえる距離で、 その目を見つめていたときのことを、思い出した。] [ 彼の義手の右腕が、 機獣へと真っ直ぐに、突き出される。] その唇が、“ごめん”と紡ぐ。] [ その瞬間、理解した。 だめ、と、青ざめた唇が震える ] (129) 2020/05/28(Thu) 23:11:13 |
【人】 軍医 ルーク[ 幾つもの記憶が過る。 それは、この戦いが始まるとき、 外壁にいる自分に向けて、ここに居ると教えてくれるように、 大剣を掲げてくれた、姿だとか。>>31 医務室で、通信機を探しに行く道行きで、 幾度となく感じているようだった、 記憶の予兆の頭痛。 義手を使えば、どうなってしまうか分からない。 それなのに、彼は最後まで、 『使わない』と言おうとはしなかったんだ。] 駄目…!!!!! [ 喉を引き裂くほどに強く、強く叫ぶ。 その叫びすらかき消すように、飲み込むように、 義手へと収束した光が膨れ上がり、 視界を白く染め上げてゆく。 そして、開かれた機獣の顎から光が放たれる、その寸前、 義手から放たれた一撃は、 過たずそのコアを一閃に穿った。] (130) 2020/05/28(Thu) 23:11:56 |
【人】 軍医 ルーク[ ぺんぎんを抱え込み、身を伏せた背の上を、 爆風が吹き抜けてゆく。 目は白い光に眩み、何も見えない。 爆風に吹き飛ばされた瓦礫が、 先程の攻撃で崩れかけていた建物の外壁を打ち、 がらがらと破片が崩れ落ちる音がする。 けれど、それは耐えられない衝撃ではなくて、 なにひとつ、自分の周囲に、落ちてくることはなかった。 顔を上げる。 眩んだ視界の中、影絵のように蠢く大蛇の姿がある。 それはゆらり、と大きく左右に揺れて、 コアを貫かれた機獣はのたうつことすらせずに、 その鎌首を建物の一つに預けるようにして、傾いてゆく。 ズ ン…、と、ひどく重いものが斃れる音が、聞こえた 最早動くことのない残骸となったそれの行方を 目で追うことすらせず、 辺りを見回し、必死で赤い姿を探す。] (131) 2020/05/28(Thu) 23:13:19 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也[ ひとはそれを奇跡って言うんやろけど そんなことすら いまはどうでもいい 雨音のいない世界なんて そんなん いらんねん ] 『 せやな 』 [ でもな うでのなかに捕まえてしもたら もうなんぼ濃厚接触やいうたかて 今更遅い ] (132) 2020/05/28(Thu) 23:14:23 |
【人】 軍医 ルーク――…! [ 此処からは遠く離れた場所に、倒れ伏す赤い姿を見つける。 ぴくりとも動く様子はない。 どきり、と、また一つ鼓動が跳ねる。] 嘘……、 [ 茫然と、音を吐き出して。 這うように、両腕に思い切り力を籠める。 一つだけ幸いしたのは、 今の衝撃で足を挟んでいた瓦礫が再び動いたことだ。 挟まれていた義足を引き抜けば、 折れて捻じれたそれは足としての体を為さず、 動かそうとしても、棒切れのように動かない。 残った片足で歩こうとしても、 直ぐに足を取られてぐしゃりと土に転んだ。 この調子で歩いていくよりは――、と、 両腕と片足で、這うように前に進む。 基地の喧騒が遠くに聞こえる、 まだ遠くに響く戦闘の破壊音も、何もかも。] (133) 2020/05/28(Thu) 23:15:05 |
【人】 軍医 ルーク[ 飛び散った硝子の破片が、砕けた瓦礫が、 ずるずると這う両腕を裂いていくつもの傷をつけてゆく。 痛みも、何一つ気にならなかった。 この手足の歩みの遅さが、 これほどまでに歯痒かったことはない。 心臓を鷲掴みにされたような恐怖の底で、 懸命に這って近づく。] シュゼット!! [ 漸く近くに辿り着き、肩に手をかける。 消された日記の内容を知ることはない。 けれど、ひどく不吉な予感が黒雲のように心に広がる。] (136) 2020/05/28(Thu) 23:17:21 |
【人】 軍医 ルーク[ 彼は最初の襲撃で、義手を使って機獣を葬った。 そのことは、話してくれた通りだ。 そうだ、そして、 “そのあと記憶を失った状態で発見された”。 その後も義手を使った反動は、 その都度大きなダメージとなっていたはずだ。 過去の記憶を運んでくる頭痛は、今もその身を蝕んでいる。 そのような状態で、あれほどの威力の一撃を放ったなら? かたり、震える手。 白く色を失った唇が、声を失う。 言うことを聞かない全身が、崩れ落ちそうになる。] (137) 2020/05/28(Thu) 23:17:34 |
【人】 軍医 ルーク嫌…、やだ、 [ いなくならないで。 置いていかないで、お願いだから、 泣き出して、縋りつきたくなる。 恐怖は別離の姿をしている、 それは、ひと一人の亡骸にしてはあまりにも小さく軽い 遺体袋の傍にあった、一枚だけの家族写真のかたち。 赤く染まった小さな手のかたち。 赤く、赤く、広がってゆく血の沼の底に手足を絡めとられ、 叫び出しそうになる。 ――それでも、] (138) 2020/05/28(Thu) 23:19:23 |
【人】 軍医 ルーク――、 君は、医務室から救急キットを持ってきて! 前線に従軍する連中が持ってる奴だ、 三番の棚にある! [ ぺんぎんにそう頼み、全身の力で彼の身体を仰向けにして、 口元に耳を寄せ、呼吸を確かめる。 此処まで手当一つすらせず駆け抜けてきたのだろうか、 全身が傷だらけで、血まみれで、>>103 今は吹き飛ばされた衝撃で打ち付けた傷もあるだろう。 呼吸は問題なし、 続いて直ぐに止血が必要な傷の有無を見てゆく。 ぺんぎんが戻ってくるまでは当座の応急処置で問題ないだろう ――体のほうは。 フードを、ローブを脱ぎ捨て、引き裂き、 手早く止血をしてゆく。] (139) 2020/05/28(Thu) 23:19:32 |
【人】 軍医 ルーク ……、 約束した、そのときは、手を握ってるって。 起きて。 [ 震える手を励まして、動かない左手を取る。 この両手で、包むように。 ――… どうしようもない恐怖に、飲み込まれそうで。 出来るなら、自分のすべてで、 繋ぎ止めることが出来たならと、そう思うほどだ。 ごめん、と、悲しそうに笑った笑顔が瞼に蘇る。 これまでにくれた、幾つもの笑顔だとか、 医務室で過去を告げてくれた日の泣き顔、 手を握ってくれた、穏やかな笑顔、 いつもの医務室で自分が脅かしたときの、 何をされるのかと震える耳だとか――… 通信機を探しに行ったあのとき、 飴をくれたときのこと。 そのような、ひとつひとつの瞬間まで。 この身体を、伽藍洞だった心の中を、 いつの間にかこんなにも、君が満たしていた。] (140) 2020/05/28(Thu) 23:21:08 |
【人】 ☆中学生☆ 相星 雪也[ 大人の階段登る最中の男子は こっそり浮かべたはすの涙 ……結局堪えきれんくて 二人で何回も名前を呼び合った ] (141) 2020/05/28(Thu) 23:21:51 |
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