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【人】 大学生 廣岡 珠莉[次に目が覚めたのは、あなたの腕の中 だっただろうか。 少しスッキリした体だけれど、 どうしようもないほどだるくて。 重い瞼をゆっくり上げて、首をかしげた。] ん ……はじめさ、…ん、 ……わたし、 また…… [そう尋ねて眉尻を下げれば、 そのまま彼に抱きついた。] ………強く、抱きしめて、ください [そうお願いをして、胸板に頬を擦り寄せる。] (108) 2021/07/17(Sat) 22:38:14 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉……おなか、すいたけど、 くっついてたくて、それに、ねむくて ……抱きしめて朝まで、眠って? [終わりが見えるまではどうか、 わたしの未来からは目を逸らして。 わからないの。どうしてこんな気持ちに なってしまうのか。お父様は正しいはずなのに。 だからね、もう少し、目を背けさせて。] ───……… [決まりきった結論を享受する前に もうすこしだけ、この気持ちを。]* (109) 2021/07/17(Sat) 22:38:30 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[きっとわたしの瞳は揺れていた。 知らぬ初恋が胸をときめかせる感覚に、 とく、とく、と心臓の音がする。 何も知らない生娘だから? 始めてくれた男性だから? ええ、そうかもしれない。 ただ、この熱を話すことが寂しいと思うのは きっとそう、間違いなく、わたしの意思で。 乱された心に、うまく返事ができないまま、 わたしはその胸に顔を埋めて眠ったのだ。] (120) 2021/07/17(Sat) 23:58:06 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[ねえ、先生。 何もかも、不自由なく暮らしてきたわたしなのに、 どうしていまこんなにも こんなにも、不自由を、─── この身のままならなさを呪っているのだろう。 ───答えは出せない。わたしには。 まだ、なにも、わからない、触れられない、 ただ、芽生えたこの気持ちだけは、 わたしにとって大切なものだから ───だから。] (121) 2021/07/17(Sat) 23:58:20 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[わたしはなにも返事ができないまま きっとあなたに笑顔で別れを告げるでしょう。 でもね、忘れてないの。だからきっと───] 星条先生 [大学で会ったら、そう声をかけて。] ………はじめさん [そう、耳打ちをして。] ……… [もう少し、まって。 もうすこしだけ、誰かのものにはならないで。 わたし─── わたしね] (122) 2021/07/17(Sat) 23:58:50 |
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