人狼物語 三日月国


68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】

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 レグルス

「──シトゥラ。
アンタが殺したいのはこの“僕”です。
こっちにおいで。間違えてはいけません」


清水に落ちた墨汁は、その水を濁らせていく。
黒色が透明を売り潰していくのが見えた。

その侵蝕が、手に取るように判る。
少年の瞳が濁っていく。
正常な判断力や理性が音を立てて砕け落ちて行く。

傍らのハルバードを握り直した。
嗤って、手を振る。

「アハ──おいで、可哀そうな観客。
アンタはどうしたって物語になれない。
あまりにも哀れなので──僕が幕を引いてあげましょう」

 カウス
「落ち着いて良かった、でもそれだけは訂正させて。

 残してきた奴、は
 自分は置いてけぼりにした自覚があります……。

 
自分のことは許さないで
、さっき許してっていったけど。
 だって殺されに動いていたのは真実だから」

サダルの一人称は自分である。
時々ややこしくさせるのは自覚をしている。

「本当にあのときの自分はどうかしていて、
 あの世界が毎日人が死ぬようにみえていたんだ。
 終わることがない絶望の世界、
 犯人が動かなくても死体はできあがる。
 疑心暗鬼と、不安が渦巻く台本。
 だからさ誰かの代わりになれないかと思ったり、
 いろいろ考えて自分で死のうとした。
 犯人を知っていて、犯人の殺す目的も知ったら……
 誰の味方もできなくて、一人で勝手に走ったんだよ」

ダイナミック殺害自殺をかましていたのだと自供。

「カウスは、この世界をどう思っている?
 "また"とか、"設定"っていう気分は……ある?」

深く深呼吸をして、もしかしたら何も思い当たらないかもしれない質問をした。
この世界を死の先だと疑わないだけの存在がどれほど居るのだろうか…まだわかっていない

 ルヴァ

「ああ、これかァ。ありがとうございます」

ルヴァに笑い掛けて、宝石を受け取った。
梔子に添える、紫と白い石。
彼の一番大事な、少女の色。

「約束通りですねェ。
さすが商人──助かりました。
これで、ニアに装飾を作ってやれますね」

【人】 壊れた時報 キュー

/*
 メレフがゲイザーに“お化粧”を施した時よりは後、貧民街寄りの路地裏。

 キューは、「カンカンカーン!!」。
 本人がどんな心境だろうと、時報を鳴らす事は欠かしません。


「──メレフ?
ダメ
でしよ!!」

 キューは、ザザ……メレフの呼びかけと同時に、ノイズ音を聞いた気がした。


/*
 ノイズ音はメレフにも聞こえたかもしれません。
 キューに聞いても分からないだろうことは、何となしに感じられます。


/*
 “何処かの操り人形さん”に行使されたものと、遠くない気配がします。


【路地裏】

(122) 2021/04/29(Thu) 1:33:04
サダル
「殺されに動いてた?
 ……ああ、そっか。やっと意味がわかった。
 何でアンタがルヴァに人を殺したい気分
 なんてものを頼んだか、気になってたんだよね」

それを知ったのはあなたが死んだ後。
そして少年はあなたたちの遺体を調査しなかった。
今ようやく、あなたの死にルヴァから買った気分が
絡んでいたことを理解する。

「……分かってるよ。作り物の世界ってこと。
 最悪の設定だと思う。さっきまでそう思ってた。
 でもさ、この『生きたい』は本物だって
 今は思う。次≠ェあるなら死にやしねーよ」

聡い少年は、目覚めた時には全て理解し、
そんな『設定』に振り回された自分を嘆いた。
でも今は、お陰で『生きたい』を
明確に思うことが出来る。

面倒見よくなんてないと憤慨した。照れ隠しだ。

【人】 壊れた時報 キュー


「 
I don't know what to do.
 」


へぇ。

モスが言うものとは違った形の“死は救い”ですね。

当方、モスの言う救いとは、
死が終着点である故と考えていました。

「愛する者と共に死ぬ」
「つまり永遠の愛になるということだ。素晴らしいね」
「これこそが幸せ。これ以上ないほどの幸せだ!」

ニアとシトゥラは、共に死ぬ事で永遠の幸福を得た
と、当方は受け取りました。

故に当方はモスと共に彼らに祝言を送りましたが……
成程、新たな旅立ちとも取れるのですね。

何にせよ祝いの気持ちは無駄にはならない様で、
当方は胸を撫で下ろしました。

当方は自身の“死”に触れられる。
『壊れた時報』は当方を止めたいという望みも叶えられる。
万々歳じゃありませんか。

『いいもの』とはなんですか、ハマル?
 
【駒鳥は誰?】

(129) 2021/04/29(Thu) 2:18:28
絶望≠フ気配が少しなくなったので安心した。

シトゥラ

「頼むぜー。
 すご〜〜く頑張って持って来たんだから!
 シトゥラちゃんと……梔子ちゃんのためにね!」

 具体的には毒を嗅がされ首絞められナイフで滅多刺しにされながらこちらに来た。頑張った方だと思う。

「持って来れなかったらどうしようかと思ったわよ。ポケットに入れてたから衣服とか装飾判定になったのかな? 良かった良かった」

 気分屋は一仕事終えたような顔をした。


「だって、特に自分を殺したいわけじゃ無かったから……
 理由をね、作っておこうと思ったんだよ。
 キューだけは、純粋に人を殺したがっていたっけ…?」

 自分が死ぬために人殺しを犯人にさせたという最悪なシナリオは
 一応作家の手によって消滅しているはずだ。一応は。

「カウスはわかっているんだ。
 そっか、……こんな設定じゃなかったらカウスのために
 みんな必死で生きる方法を探すんだろうな。
 何で言ってくれなかったのって怒るんだよ。

 ……怒られるかな、自分も。

 ううん……いつこの舞台が終わるんだろう。
 いつまでも終わらなければ、待つことになるんだけど。
 それは気が滅入るな、次も嫌な台本が用意されたら……
 
また声でなくなりそう……げほっごほ」


まだ明確にサダルは伝えてはいないが、彼の声の出方は気分の浮き沈みである。とても風邪っぽく。
慰めるときや目の前の少年の前では格好つけたがるが、どうも情緒は不安定になりがちだ。

 ルヴァ

「頭が下がりますねェ。
よーしよし、頑張った頑張った」

ルヴァの頭に手を伸ばして撫でた。
随分乱暴な撫で方をしている。

「梔子ちゃんねえ……そんな可愛らしいモンじゃないんですよね。
ご存じだと思うんですけど、アイツ強情で可愛くないし。
なーに言ってもあれは厭だこれは気に入らないで。
本当に困ります、わがままなお嬢様ですよ」

要はのろけだ。
青年は、言葉にしてはいないが“それが可愛い”と言っている。
青年の声は普段より明らかに柔らかい。

シトゥラに会うと泣くのでちょっと限界をプレイしている

青年は、視界の端にサダルを捉えた。

 シトゥラ

ぴ。

サダルはシトゥラと目が合えば、蛇ににらまれた蛙のように体がこわばり動かなくなる。
首を横に振りながらスケッチブックを抱え、そろりと伺うようにゆっくりと首をかしげその瞳を見つめた

ご用がおありですか……?


口を効くよりよっぽどわかりやすい人間は、あなたが近寄らなければ苦笑いをしてその場を去るのだろう

サダル
「『キュー』は人殺しなんかしたがってないよ。
 でも、『どうかしていた』って言うくらいなんだ
 少しは後悔してんだろ。アンタもさ」

自分の意思で死んだわけではない少年は、
それはそれは大いに後悔をしたが。

「なら、一緒に怒られような。
 ハマルはずっと無理してるし、
 ルヘナもアンタたちが死んだ後様子が変だった。
 ……それ分かってて置いてきた俺も同罪。

 いつ来るかわかんない次のことより、
 今のこと考えた方が効率的だよ。
 
ま、次の話先にしたの俺だけどね

キューは、
おほしさま
と    を、見つめている。
(a142) 2021/04/29(Thu) 10:51:30

シトゥラ

「あんたはやっぱり、胡散臭いしうるさいわね」

 青年の手を取って、薬指に残る痕を見る。
そうして、歯を立てずに食んで。

 顔を上げて、目を細めて。淡く微笑みかける。

「……それじゃ、わたしもそうするわ。
 もうちょっとあんたに付き合ってあげる。
 どう? 寂しがりさん。――――嬉しいかしら」

 そう返す。
――くれたのと、おんなじだけを。

路地裏から姿を消した。

【人】 壊れた時報 キュー

「ジョウダン
じゃない
でしか? えっとー、
 “チョウシ”は
よくない
でしよ?」

 キューは、メレフに頷いた。


「ボクも、
やれない
コトは
フえてない

 
……ラス?
ショウジキ モノ
が どうしたの?


 キューは、言った。温度の無い声だった。


あるよ
シってる
ワかってる

 ……
ハナしたくない
でしよ。
 でしけど、
サガしてない
の、
カンガえてない
の」

「やっぱり
シってる


 キューは、もういい?といいたげに首を傾げた。


【路地裏】

/*
 キューにとって、今のラサルハグはウソツキです。
 上位存在からの干渉を仕方のない事だと思っていても、
 事実に悲嘆しています。
 解決するまではこの件については頑なでしょう。
 『壊れた時報』も大概頑固者です。
(140) 2021/04/29(Thu) 11:52:54

【人】 壊れた時報 キュー

 キューは、メレフとの会話は続ける。


「『もうひとり』、は……」

 キューは、あー、うー。口を開いたり閉じたり。
 何かの処理をしているように見えた。


「…… ……」

「『もうひとり』は ソレを ボクが
ツクられなかった

 
ずっとアト
モたなかった
みたいでし」

 キューは、うーん。考えている。


【路地裏】

/*
 『壊れた時報』と『もうひとり』とは、結構価値観が違います。
 彼らはそれをよく知っています。片側についてだけを聞かれる事は、
 珍しくないと考えています。
 間違っている事を言われたら、「ボクは〜」「キューは〜」と正します。

 つまり、今は気付いていません。
(141) 2021/04/29(Thu) 11:55:24
シトゥラ

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ」


 頭をがくがく揺さぶられた……もとい、撫でられた。

「あー、それは全くもってそう。ちょっとあの子とは僕分かり合えないわ……。
 ……まあでも。前のシトゥラちゃんよりは随分幸せ≠サうで、気分屋は恐悦至極でございます」

 気分屋はにやにやしながら言うのだった。

「それじゃ、今後ともお幸せに。」

【人】 壊れた時報 キュー

「ボクも ナニカは
してなかった
でしから。
 ……
デキた
コトは
スクない
でしケド」

 キューは、カウスの名前を小さく復唱した。


「……?」

 キューは、メレフの次いでの言葉に少し止まった。


「どうして
ワけない
でしか……?
 そう
しなかったら
、『もうひとり』は どうなるの……?」

 キューは、「    ?  」


【路地裏】

(148) 2021/04/29(Thu) 13:40:17

【人】 壊れた時報 キュー

/*
 以下、キューの話からこのような事が読み取れます。

 『壊れた時報』は、『壊れた時報』と『もうひとり』はスイッチを切り替えるように急に入れ替わるものだと考えていません。キューの操作権限の変遷は、地続きの緩やかなものです。
 (切り替えにかかる時間が短い為に、結果的にスイッチ切り替えのように見える事はありますが。)

 『もうひとり』も同じように考えています。

 『壊れた時報』は、「『もうひとり』お前お前お前こんなこんなボクのしたくないことやらせんなふざけんな(雑な要約)」というような事は考えていますが、それでも『もうひとり』の事を嫌っていません。

 二年前も「『もうひとり』を消す」等の案は全く出ませんでした。『壊れた時報』は、ボクを悪い子だと言い、キューを悪い子だと言います。メレフの言う、“二人で一つ”の意識が強いのでしょう。
 『壊れた時報』だけがいい子扱いをされる事になるだろう分離案には、積極的ではなさそうですが、「そうされても仕方がない」という空気は滲ませています。


【路地裏】

(149) 2021/04/29(Thu) 13:43:12

【人】 壊れた時報 キュー

「“
セイ
”への キョウミ ダケなら、
 ボクは もっと
デキない
コトが
スクなくない
でしよ」

 キューは、メレフにギルドカードを見せた。


/*
 キューは、多数の生産系ギルドに籍を置いています。そして彼はそれらの何に対しても「平均的な技術があります」。
 死への興味しかなかったのなら、所属及び技術の習得する必要“は”ないだろうギルドも多く散見されます。
 これらの平均的な技術は、『壊れた時報』が習得したものではありません。
 (今は話されなかったでしょうが、キューは薬と刃物の扱いの技術は突出しています。これは『壊れた時報』が作り出されてから磨かれた技術です。)

 つまり、『壊れた時報』が作り出される以前は、キューは様々な事に手をつけていたという事です。
 (それが「様々な物事に興味があったから」か、「全くないのでとりあえず手をつけてみていたから」かは、今は分かりませんが。)


【路地裏】

(150) 2021/04/29(Thu) 13:46:19
会議の場。いつも座っていた席で不機嫌そうに口を噤んでいる。

ボードを見て複雑そうな顔をしながら唇を噛んだ。女の唇はもうズタズタだ。

 カウス
「カウス……。
 本当にいい子だね
、どうやったらそんなにいい子に育つんだ」

みんなと仲良くしてくれてありがとう、だめなお兄さんたちがおいていってごめんなさいね。

「そうだったんだ?
 ある程度は聞いたけれど知らないことが多すぎる。やっぱり手に余るな彼らは……」

「ブラキウムも心配だ、……実は仕事頼んでしまってるし。
 無理をしなければいいんだけど……人のふり見て我がふり直せだよね」

ふと目をつむって日付は数えた、時間の感覚にめまいをしながらいつか誰かに告げた"解決するであろう日付"は明日だ。

今はたしかに自分をどうにかするべきだろうと軽い散歩に誘うだろう。
しばらく少し寂しい認知のされ方をする世界を歩けば、心をくすぶる闇が少しでも軽くなると思ったのだった

サダル

 しきりに頷いている
わかり手になってしまった
彼を見て、
 思わず、
えー……
という顔になる。
 ちょっと大げさじゃないかしら……?

 しかしすぐに気を取り直して、つんとした表情に戻って。

「物は言いようね。でも、そんなのじゃないわ。
 心の底からの文句よ」

 このひと本当にお人好しね……と思っている。
 こんなに人に甘いから疲れるんだわ、とも考えている。
 その甘さにすこしずつ、寄りかかっている身で。
 
……依怙贔屓全肯定男さんの誕生にはまだ気づいていない。


「そう。……悪いことをしたとは思ってるわ。
 あのひとは随分いろんな人と仲が良かったみたいだし」

 ほんのり嫉妬の色が滲んでいる。優越も、ちょっとばかり。
 それから、問いには不器用な肯定を返す。

「あんたもそうしてくれるなら、話してあげてもいいわ。
 ……わたしだけ弱みを晒すなんて不公平だもの」

ホワイトボード>>G128を眺めて、(朝まで一緒だったって、ほんとなのね)と思った。他意はない。

ボードに書かれる文章を見ていた。無表情だった。

 ニア

「………、アンタは」

やれやれと首を振った。
取られた手を見ている。
唇の感触に目を見開いて。


「降参ですよ、降参だ。厭な女ですよ」
見えないところでばかり素直になる。


青年の目元は僅かに赤くなっているが、前髪で隠れて見えない。
青年はそれに密かに感謝した。

「嬉しいですよ。こうしてまた会えて。
今度は、あんな結末を迎えないことを約束します」

少女の頭に手を伸ばして乱暴に撫でる。
優しく、髪に指を通した。

サダル
は?
 誰がいい子だよ。
 今すぐ認識改めて」

あ、怒った。
刺々しい口調に、少しうにの気配がある。

「アンタが思う以上に、アンタがいなくなって
 落ち込んだやつは多いってこと。
 手に余るなんて言ってやるなよ」

「……ブラキウムは」

その名を口にする時、少年は少し痛ましい顔をする。

「結局よく、分かんなかったな。アイツのこと。
 アイツにも怒られる覚悟しとかないとかも」

怒るだけの自我が、アイツにあるんなら。


重い腰を上げる。ずっと座り込んでいたため、
散歩の提案には賛成した。
確かにただ座っているよりずっといい。

『二人で一つ』という言葉を聞いて黙り込んでしまった。

【人】 壊れた時報 キュー


「 
...That's new to me.
 」

「 
I and "I" are Close.
 」


 神様だったなら 

当方は神様ではありません


当方は『壊れた時報』の神様でもありません
“制限”の点を取って彼が当方を
“神様みたい”と説明する事はありますが
当方は『壊れた時報』の信仰対象ではありません
当方は『壊れた時報』の道標ではありません
当方は『壊れた時報』の
*Close*
ではありません
 

キューは神様ではありません

 

/*
*Close*
は、耳に届くものと似たような音の羅列でした。
そして、それと同じ音の羅列が聞こえていたような気がします。


【駒鳥は誰?】

/*
・「神様だったなら」
 無意味な仮定をする思考は削除されました。
(156) 2021/04/29(Thu) 16:38:04

【人】 壊れた時報 キュー


「 
I and "I"
 」

「 
are in the same boat.
 」


ハマル、貴方が当方に、
キューに死を与えるのではなかったのですか?

渡したところで当方は自身でそれを飲みませんよ。
当方、可能な限り“死”に触れ続けたいのです。

貴方は「“死”の結果次の旅路へ至る為もの」
と考えているようですが、当方はそうでもないのです。

当方は貴方の考えを聞きましたが、
意味の理解こそすれど、共感はしていません。

当方は、自身に死を与える事はありません。

「殺すときは『そうしたい』ではなく、」
「『そうしなくてはならない』覚悟で行うものだろう?」

貴方は少し前の自身の発言を覆しかねない様な、
軽い気持ちでキューの“死”を提案したのですか?

違うでしょう、ハマル。
 
【駒鳥は誰?】

(157) 2021/04/29(Thu) 16:39:04

【人】 壊れた時報 キュー


「 
I'm here, Hamal.
 」


ですから、ハマル。
どうぞおいでになってください。

当方は、“キュー”は此処にいますよ。
 

/*耳に届く意味の分からない音の一部が、
あなたの名前を呼んだ気がしました。
【駒鳥は誰?】

/*
 ハマルは、キューのいる場所へ向かおうと思えば、
 いつでも向かうことが出来ます。そこにいると分かります。
 貴方は呼ばれています。
(158) 2021/04/29(Thu) 16:40:25
 サダル

「アンタもこっちに来たんですねェ。
随分無茶をしたみたいですけど?」

つかつかと彼の元へ歩み寄る。
肩を掴んだ。逃げられない!

 メサ

サダルはゆっくり書いた、
それは後で"なにかからの補完"があるとすべて明かされる台本。
今はサダルの視点だけで、
憐れな台本作家の言葉だけで綴られれた。

犯人と出会うことができて、作られた恋に落ちて、
幸せをつかもうとしたが絶望をし、
彼らと朽ちた報われない物語だった。
長すぎてすぐにはわからない
持ち帰れるようにまとめられるだろう。

『メサ 自分は"まだ"他の世界が見えるんだ 星が導いてくれるらしい 幸せがあるか不幸があるかわからない またこんな死が訪れる台本の世界かもしれない』

『それは どんな場所かは行かないとわからない それでも存在している 死の先でもない場所だ』

『メサ 君は 自分の世界にいる立派な役者だった』

『君がいた世界に自分はいた 他の世界でも 新しい世界が訪れたとしても 君のことは忘れないしまた会いたいと思う』

最悪な台本だと、悲しい物語だと、
望まれなかった結末と誰かはいう。
それでもこの台本がなければ始まらなかったものがある。

『メサは そうおもえるような人達にこの物語で会えたのかな』

 ルヴァ

「ああ、勿論。
ありがとうございます──ルヴァ」

にやけ面は気に入らないと思ったので頬を引っ張っておく。
青年は笑った。手を振って、踵を返して。
青年はまた、少女の元へ戻っていく。

【人】 壊れた時報 キュー

「……
イイエ
、オネガイ
しない
でし」

 キューは、頷いた。期待半分、諦め半分。


「ボクも
ハナせないで
よくなかった
でし。
 ……
マたないよ
ごめんなさい
、メレフ」

 キューは、メレフを見送った。
 そして、キューも路地裏を去った。


【路地裏】

(159) 2021/04/29(Thu) 17:00:54
 




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