人狼物語 三日月国


203 三月うさぎの不思議なテーブル

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【人】 厨房担当 那岐




  …………
恥ずかしくなるから、やめて……



[本当にもう。
 幼少の頃から知られている従姉妹には、頭が上がらない。**]
(597) 2023/03/18(Sat) 12:07:48

【人】 厨房担当 那岐

[一般の方とか、そんなテレビでよく聞く台詞。>>606
 本当の記者会見でもないのに、
 まるで実際にしているみたいな対応。

 しれっとした顔で準備していたみたいに、
 すらすらと馴れ初めを話さないで欲しい。
 
一目惚れとか寝耳に水です。

 
 茶番のようでそれでも真面目に対応している
 彼とは裏腹に、段々と自分のしでかしたことを
 理解してきて一気に羞恥が襲う。

 酔った勢いって怖いと、まだぐらぐらする頭の中で、
 それでも、真摯に言葉にしてくれるのを耳にして。
 動揺と困惑の中に喜色が僅かに交じる。

 繋がった手を掲げるみたいに、
 披露された時には、もう顔も上げられなかった。

 ああ、もう顔も心もぐちゃぐちゃだ。]
(624) 2023/03/18(Sat) 15:16:13

【人】 厨房担当 那岐

[戸惑うように揺れた視界の隅に、
 驚きを隠せなかった速崎の顔。>>579
 彼女には前もって性別は話していたから、
 その驚きについては相手に対してだろう。

 視線が合い、彼女が笑顔に変わっていけば。
 また、鼻の奥がツンと来るような感覚がして、
 僅かに滲んだ瞳が細くなっていく。

 一瞬、様子を見るように焦った美澄が>>586
 いつの間にか、
 したり顔でギネスビールを傾けている。>>589

 ああ、
かい、な。
 どこも、かしこも。


 そんなつもりじゃなかったのに。

 ――
いてしまいそうだ。]
(625) 2023/03/18(Sat) 15:17:11

【人】 厨房担当 那岐

[保護者の世代交代みたいに、
 傍らでやりとりされる会話が耳に届くけど。>>608
 
 今、口を開いたら何もかも溢れそうになるから。
 杏の名前を呼ぶだけに留めておく。

 大切な人だと伝えたばかりの恋人は、
 さっきまで可愛らしく照れていたはずなのに。
 カメラワークが切り替えられたみたいに
 ポーカーフェイスを貫いている。

 未だ甘やかし上手な従姉妹に、
 両手を広げられて。
 思わず手を伸ばしそうになったけど。>>604

 不意に、陰る

 彼の手で視界が遮られたと気づいた頃には、
 背中に仄かに感じる体温がある。>>609
(626) 2023/03/18(Sat) 15:17:29

【人】 厨房担当 那岐

[嫉妬深い彼は、従姉妹もその対象らしい。
 綺麗に整った横顔が微笑みを浮かべるのを、
 少し呆けたように暫し見つめて。

 自分の耳にだけ届く密やかな音に。>>610
 不意に、ドキリとして。]


  ……――はい、


[こくんと、小さく頷きを返してから。]
(627) 2023/03/18(Sat) 15:17:57

【人】 厨房担当 那岐

[杏に向き直り、はにかむように微笑む。]


  ごめん。


[もう彼女を腕に収まることも、
 反対に閉じ込めることはないけれど。]


  ……でも、杏に認めてもらえてホッとした。


[背伸びしたくて、呼び捨てるようになった彼女の名。
 上司であり、肉親である可愛らしい従姉妹。
 そっと、赤らんでいる頬に顔を寄せて。]
(628) 2023/03/18(Sat) 15:18:16

【人】 厨房担当 那岐

 
 
  好きだ好きだったよ、
杏おねえちゃん。



[ほんの少しだけ、頬に唇を掠める親愛のキス。
 幼い頃にそう呼んでいた愛称で伝えて。離れ。]
(629) 2023/03/18(Sat) 15:19:04

【人】 厨房担当 那岐

[隣にある少し高い肩から、彼の横顔を。
 もう一度、覗く。]


  さっきの景斗さん。
  ――――テレビよりも、格好良かった。


[そう屈託なく笑いかけた。
 滲んだ視界はもう、過去と消えていく。

 彼の手を取り直したなら、
 愛の逃避行に、連れ出してもらおうか。**]
(630) 2023/03/18(Sat) 15:19:34

【人】 厨房担当 那岐

―― レシピの行方 ――


[それは、一大決心をする前だったか。
 それとも一幕あった後のことだったか。

 後でのことだったなら、名前を呼ばれた際、>>646
 少し気恥ずかしさを押し殺しながら
 手にしていた瓶を少し揺らして応え、頭を下げた。
 
 いつかの日に提供したスープ。
 あの日彼女は黒板のおすすめ全部食べたいと、
 言っていたっけ。>>3:80

 帰り際に渡したレシピのメモは、
 役に立ったようで、報告を受けたなら。]


  結構、簡単だったでしょう?


[だからと言って手を抜いた訳でもないけれど。

 料理を提供すると共に、自身で作ってみたいと思う
 お客様も中には時々居るから、その時は
 出来るだけ家でも作れるようにアドバイスも。

 作る楽しみは、料理を作る職だからこそ知っている。]
(652) 2023/03/18(Sat) 17:52:13

【人】 厨房担当 那岐

[それでも、店が一番と言ってもらえたなら。
 それは、誇らしく喜ばしい一言。

 今日もいくつか用意したものも食べてくれたらしい
 彼女は本当に胃袋が二つ在るのかもしれない。
 なんて、密やかに笑いながら。
 クレープの話なれば、ああ、と声を洩らして。]


  あれは、今日だけの『特別』なんです。


[米粉のクレープも、ブルーベリーも。
 リクエストがあれば望まれるままに応じるけれど。
 あの組み合わせのものを次から作る時には、
 たった『一人』の為に、作ることになるだろう。]
(653) 2023/03/18(Sat) 17:52:31

【人】 厨房担当 那岐

[彼女が言葉にしない限り。
 こちらからもその色の意味合いを伝えることはない。

 もし知られたと知ったなら、
 その時ははにかんだだろうけれど。]


  次回にいらっしゃる時は、
  好きな食材を教えて下さい、栗花落さん。


[直接聞いたわけではないけれど、
 何人かのスタッフが口にしていた彼女の名前を。
 今更ながらに口にして瓶を彼女の方へと向けたなら。
 乾杯、と示し合わせるように、瓶を揺らしてみせた。**]
(654) 2023/03/18(Sat) 17:52:53

【人】 厨房担当 那岐

[照れたのか、妬いたのか。
 ぶっきらぼうな返答に少し首を傾げながらも。>>645
 
 手を握り返されたなら、笑う。
 女性のように細くはない互いの手。
 俺の手は水仕事で少し、荒れたりもしているけれど。
 彼の手は長く、大きく包み込むように。

 しっかりとその手を引かれたなら、
 隣に並んで、彼と歩むことを選んでいく。

 格好いいと、言ってくれた手前。
 不格好な姿は見せられないと、応えただろう。

 彼の前でだからこそ、格好良くありたい。
 
だから、滲んだ視界には気づかないで欲しい。
(695) 2023/03/18(Sat) 20:49:30

【人】 厨房担当 那岐

[普通の男女のように、堂々と手を繋ぐことも、
 キスをすることも出来ない。

 それは彼の仕事のこともあるし、
 俺が抱えたマイノリティに対する、
 恐れが完全に払拭できたわけではないから。

 今日みんなに伝えることが出来たのは、
 関係性を築いてきた信頼の下で出来たこと。

 それは一般的にはまだ、
 受け入れられにくいことも知っている。

 だから、ほんの少し。
 そんな夜は、甘えさせて欲しい。

 なんでもない日が、特別な日に変わった夜。

 貰ったうさぎの合鍵で、彼の部屋に訪れたなら。
 彼の背中に擦り寄って、掠めるよりも深い
 恋人だけの、キスをいくつもねだって。

 深い深い
に、溺れていく――。
(696) 2023/03/18(Sat) 20:51:25

【人】 厨房担当 那岐

 
 
[いくつもの夜を彼と重ねて、超えて。

 彼の下半身の傷にも見慣れる程になって。
 その傷を、傷ましいと思うよりも、
 愛おしいと思えるほどに。

 言葉で、唇で、
を注いで。

 注いだ以上の
を、返されて。
 時に、その大きさに翻弄されて、
 酷く掻き乱された
も、あっただろう。]


 
(697) 2023/03/18(Sat) 20:52:35

【人】 厨房担当 那岐

―― そして、月日は過ぎて ――

[一週間よりも8日。8日よりも一ヶ月。
 一ヶ月よりも、半年。

 そうして、また桜が咲く頃には、
 彼と共に過ごすようになって一年が経っていた。

 うさぎのカバーが少し色濃くなって。
 寒い冬を超えて、またあのヘルメットが
 活躍できるようになってきた季節。

 スキンシップ過多な俺にも、慣れてきたのか。
 この頃には指で触れ合うことも、多くなっていたけど。
 その裏の意味までには、気づけずに。>>370

 今日も飲んでいるコーヒーは、
 いつもの砂糖もミルクも入っていないブラック。]
(698) 2023/03/18(Sat) 20:53:07

【人】 厨房担当 那岐

[テレビのなかった自宅と違って、
 日常のように置いてあるテレビを観るようになった。
 液晶の傍らには、湖で二人で撮った写真と>>4:+165
 その隣には、桜と藤に染まるはにかむ姿。>>549

 流れてくるメロディは、何年か前に流行ったという。
 アップテンポなアイドルソング。>>1:78

 可愛らしい衣装で踊る10代の女の子達に、
 どこか、見覚えのある姿だと既視感を覚えたけれど。
 それが今の貝沢だとまでは繋がらない。

 彼の足音が聞こえれば、視線だけを横に流す。
 テーブルに置かれた書類の束は、
 不動産情報と書かれていただろうか。>>371

 口をつけていたカップを下ろせば、
 おもむろに彼が書類から顔を上げて、口を開く。]
(699) 2023/03/18(Sat) 20:55:35

【人】 厨房担当 那岐

 

  ……緊張?


[いつもと少し違う様子に、
 こちらも聞く姿勢を作る為にテレビの音量を絞った。
 カップをテーブルに置いて、
 身体を傾ければ、意識ごと彼に向かっていく。

 初めて想いを打ち明けてくれた時も>>4:+129
 彼が言っていた『隣の存在』>>372
 
 おはようも、おやすみも。
 この一年の間に、重ね続けてきた。

 持ち上げられた手が、薬指に触れる。
 愛おしむように何度も撫でる仕草に、
 手元に視線を落として、その意味を探る。]
(700) 2023/03/18(Sat) 20:55:51

【人】 厨房担当 那岐

 
 
[人はいつか、死ぬ。
 その時は、きっと。どれ程傍に居ても独りで。

 あれから何度も目にした彼の瑕。
 死ななくて良かった、と、口にする。
 過去を恨むような姿はもうそこにはない。>>6:+230

 
(701) 2023/03/18(Sat) 20:56:27

【人】 厨房担当 那岐

[引き寄せられる手が、口元に運ばれて。
 薬指に誓いみたいに、落とされた唇。

 それから、目を見合せて告げられた言葉に。>>374
 小さく、息を呑んで。目を瞠った。]


  ――――……、


[最期の日まで、共に。
 その相手として選んでくれたこと。
 
 考えてもいなかったキーワードを口にされて。
 ようやく、彼が薬指に触れていた意味を知る。]
(702) 2023/03/18(Sat) 20:56:53

【人】 厨房担当 那岐

 
[一緒に居られるならば、それでいいと思っていた。
 『結婚』という意識がなくても。
 『恋人』として傍にいられるなら、それで。
 十分に満ち足りていた。

 なのに、彼の人生の中に。
 自身が隣に居ることを、当たり前のように。
 考えていてくれたことに、胸が詰まる。

 
(703) 2023/03/18(Sat) 20:57:31

【人】 厨房担当 那岐

[久しぶりに、また込み上げてくる感覚に。
 堪らなくなって、頭を振って。
 微笑いかけて、微笑いきれなくて、崩れて。]


  ……――どうしよう、


[声を震わせて、どうしようもなくなって。
 俯き、彼の肩に頭を埋めた。]
(704) 2023/03/18(Sat) 20:58:03

【人】 厨房担当 那岐





    
言葉にならない。



 
          [口下手な、俺じゃ。とても。]

 
(705) 2023/03/18(Sat) 20:58:40

【人】 厨房担当 那岐

 
[押し付けるみたいに額を、すり、とシャツに擦って。
 噛み締めるように言葉を呑んでから。
 ようやく顔を上げたなら、取られたままの。
 指先に、きゅ、と力を込めて応える。

 言葉にならない分。
 隙間を失くすみたいに、距離を縮めて。
 ゆっくりと唇に唇を、押し当てた。

 今までより一番、柔らかくて優しい
キス
を贈る。

 
(706) 2023/03/18(Sat) 20:59:46

【人】 厨房担当 那岐

 
 
 
  こちらこそ、末永く。
  あなたの傍に、居させてください。



[健やかなる時も、病める時も。
 敬い、慰め合い、共に助け合い、
 その
ある限り
真心
を――――、尽くして。**]

 
(707) 2023/03/18(Sat) 21:00:54

【人】 厨房担当 那岐

―― 時は少し遡る ――

[それは、幾つかの季節を過ぎた冬。
 いわゆる年末と呼ばれる時期のこと。

 クリスマスシーズンを迎え、
 予約客がいつもの倍以上に増え。
 忙しくなってきたMadam March Hareは、
 いつものメンバーもさすがの疲労を訴えるほど、
 連日連夜の賑わいだった。

 速崎は新たに増えた新規の客にまた
愛称
を付け、
 
沙弥
はケータリングとの二足草鞋も相変わらず、忙しい。
 大咲の
デザート
の腕はめきめきと上達し、
 
黒原
にも追いついてきている程。
 知恵は沙弥の手伝いをすることで少し
自信
がついた様子。
 美澄は一年も経たないのに既に
折り紙
付きになっている。

 12月は慌ただしく過ぎていく。
 年末の大舞台に出演を決めた彼と、
 おはようとおやすみの挨拶も出来ないまま、
 擦れ違う日も、増えてきていた。]
(822) 2023/03/19(Sun) 0:50:05

【人】 厨房担当 那岐

[そんな修羅の日々をくぐり抜けて、
 年末年始のだけは、うさぎたちも本当の穴ぐらへと帰る。 
 出演時間にはまだ早い。
 テレビの放送すら始まっていない時間。

 スマホの着信音が鳴って、手に取れば。
 彼の名前が表示されていた。>>775

 少し柔らかさがくたびれたソファに埋もれながら、
 好きな彼の声に耳を傾ける。

 たった数分間だけ交わす会話。
 これから出番だという彼のおねだりに。
 肩を揺らして笑って、より近く声が聞こえるように。
 スピーカーを耳に当てながら。]


  誰よりも格好いい姿を見せてきてください。

  愛してますよ、景斗さん。
  ……画面越しに、惚れさせて。


[もう何度も、恋に落ちているというのに。
 この人と来たら、まだ足りないらしい。]
(823) 2023/03/19(Sun) 0:50:33

【人】 厨房担当 那岐



  [ そんな冬を超えて、春が訪れて。
       大きな約束を一つ、交わし合って。 ]
 
 
(824) 2023/03/19(Sun) 0:51:09

【人】 厨房担当 那岐

[また季節が巡る頃。

 いつもの時間に始まる彼のラジオ。
 少し広くなった家で、男二人でも余るベッドの中。

 音声アシスタントから今日も彼の声が聞こえてくる。
 はじめの挨拶はいつも名乗りから。>>711
 
 ただその日は、少しばかり声が畏まっていただろうか。
 僅かな変化に気づくほど彼の声を覚えたから、
 ベッドに横になって隣で聞いている彼と、
 顔を見合わせれば、微笑まれた後。

 唐突の発表が流れた。>>715


  ……――景斗さ、……!?


[隣を見れば、してやったりの顔。]
(827) 2023/03/19(Sun) 0:51:42

【人】 厨房担当 那岐

[突然のサプライズ報告に。
 目を大きく瞠って、彼を凝視ししてしまった。
 聞いてない。こんなの。
 ラジオから流れてくる内容も頭に入ってこない。

 そんな発表して良いのかとか。
 事前に伝えておいて欲しいとか。
 言いたいことは、山程あったけれど。

 嬉しそうに笑っている彼を見てしまったら、
 もう言葉を返すことも出来なくて。]


  ……もう、知りませんよ。
  明日からどうなっても。


[どうなったとしても。
 離れるつもりは、こちらも毛頭ないけれど。
 翌週以降を落ち着いて聴けるだろうか。]
(828) 2023/03/19(Sun) 0:52:02

【人】 厨房担当 那岐

[子供のように目を細める彼が愛おしくて、
 シーツの中で、足を絡める。

 沢山ある中から、選んでくれた俺の音色。
 彼の音色と混じり合って、より深い色へ。

 こつんと、額を突き合わせて。]



    貴方に会えて、良かった――。



[それが、最高の。『なんでもない日』。**]
(831) 2023/03/19(Sun) 0:53:51