人狼物語 三日月国


223 【身内】夢のあと

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【人】 黒薔薇 フィエ

―翌朝―

[目が覚めたのは、多分彼が目を覚ますよりは少し前。
名残惜しさを感じつつぎゅっと抱きしめ、
キスを唇に一つ落としてから身を起こし、服を着替える。
立つのは台所、フライパンを出して、冷蔵庫を開ける。]

 パンはトースト。マーマレードでいいかな?

 卵は常温に戻し、ザルに空けて水気を切って、
 ベーコンを半分カリカリにしてから低く割って、
 片面半熟の目玉焼き。
 それからハインツ缶のベイクドビーンズに…
 ちょっと奮発してチーズ入りソーセージを半分ずつ。

 飲み物は…食後でいいか。
(5) 2023/09/21(Thu) 1:02:11

【人】 黒薔薇 フィエ

 うん、いい感じ。

[最近は簡素になったとは言え、英国料理の本分は朝ごはん。
美味しいものを食べたいなら3食とも朝食を食べろと言われるのは故あること。

彼が目を覚ます頃はまだ支度中だったけれど、少しすればこたつテーブルの上に二人分、少し豪勢な朝食が並ぶ。
準備ができたら声をかけよう。]

 おはよう。…ジャヤート、朝ごはん、できてるよ。
 一緒に食べましょう?
 飲み物は何がいいかな…

[きっと雨はもうやんで、空気を洗い流していつもより澄んだ晴れ空が覗いているはず。二人そろえば朝食にしようか。]

 そうだ、昨日の約束だけど…
 食べ終わったら私はいつでも大丈夫だから。

 外に出る用事?でなくても… 
 うん、なんでも付き合えるからね。

[マーマレードを塗ったトーストにかぶりつきながら、そう告げて、食後は多分そのまま彼に付きあうはず**]
(6) 2023/09/21(Thu) 1:06:04

【人】 黒薔薇 フィエ

[目覚めてまず初めに感じたのは、
昨日の夕方から昨夜眠りにつくまでの事が夢ではなく、
彼の姿が今もここに在るという事への安堵と喜びだった。
それは彼も同じだったかもしれない。
わからないけれど、そうだったらいいな、と思う。

彼がスマホを触っていたのは、仕事の事だろうか。
映画俳優ともなれば、きっとオフと言えど色々と気は抜けないのだろう。
マネージャーなんかもいたりするのかな。今の家族は…
そんな事を色々考えたりもした。
おいおい聞かせてもらう事になるのだろうけれど。]

 うん、コーヒーね。
 それなら、私も今日はそっちにしようかな。

[そこまで凝ったものとは言えない、インスタント紙パックのコーヒーをエスプレッソで。]
(15) 2023/09/21(Thu) 21:58:30

【人】 黒薔薇 フィエ

 いただきます。

[手を合わせ、マーマレードを塗ったトーストを口に、その後は半熟の黄身をソーセージに絡めながら。トーストを目玉焼きに乗せるのはあまり試したことはないけれど、嫌いじゃない。
彼の連絡先>>10は、どうやら今日時間を取っての約束の件だったらしい。
なんだろう、とそちらに期待を持たせながら、もう一つの提案>>11を聞いて、その真剣な顔に
ふっと顔をほころばせた。]

 私も考えてみたけれど…
 うん、同じ。
 やっぱり私、あなたのところに一緒について行きたい。
 ちょうど仕事も辞めたばかりだし、
 それなら、きっとあなたと一緒になれるにも
 そんなに時間はかからないと思うから。
 
 もちろんジャヤート、あなたの都合もあるだろうし、
 あなたがそれで良ければだけど…
 でも、よかった。あなたにもこっちで仲間や友達が
 いるって聞いて、安心したかな。
(16) 2023/09/21(Thu) 22:07:34

【人】 黒薔薇 フィエ

[今のジャヤートの仲間なら、やっぱりそちらの業界の人だろうか。だったら私も知っている人かもしれない。そう思うとちょっと緊張はするけれど…]

 うん、ぜひ喜んで。
 ジャヤート、あなたのこっちでの友達、
 私も会ってみたいって思うから。
 私の料理が口に合うかは分からないけど… 
 あの時よりももう少し腕は上げたつもりだから。 
 そこは自信あるつもりだけど、ね。

[快く二つ返事を返した。
そうして、食事が終わってコーヒーもゆっくり飲み終え、後片付けが終わったら二人して外に出る。
私はいつもよりは少し良い程度のブラウスにプリーツという私服のままだったけれど、迎えてくれたのがタクシーではなく、いわゆるハイヤーだったのでちょっと驚いた。]

 え…いいの?私、この服で行っても
 大丈夫な場所なのかな…
 あ、首飾りと指輪ね。…じゃあ、お願いします。
(17) 2023/09/21(Thu) 22:13:01

【人】 黒薔薇 フィエ

[きちんと箱に入れ直した二点を彼に託し、エスコートされるまま車に乗り込み、目的地に向かった。
向かった先は程なくわかる。
この辺りでは外出の時に時折目にして、行ってみたいと思いつつも仰ぎ見るばかりだった丘の上の高級なホテル。
私もあの王宮でしか見たことがなかったほどの煌びやかな内装の先、導かれて向かったのはドレスと宝飾品のお店。
結婚式とかでもなければ決して縁がなさそうだという感じの場所だった]

 私を…飾り立てたい、ですか?

[ちょっと恭しくなってしまうのは場のせいだろうか。
彼がこういう場に慣れているのは今の仕事のせいばかりではないかもしれない。
そう言えばこの人は、元々はれっきとした王様なんだった。]
(18) 2023/09/21(Thu) 22:28:27

【人】 黒薔薇 フィエ

 すごいお友達がいるんですね…
 じゃ、じゃあ…せっかくなので。
 よろしくお願い……します。

[肩に触れる手に少しドキリとしつつ、いざドレスを見れば目移りしてしまう。
純白、紫、薄緑、青…思った以上に様々な彩のドレスがそこにはあって、日頃は食の事ばかり考えて衣にまであまり気を回せてこなかった私は圧倒された。

そんな中で彼が差し出してくれた鮮やかなレモン色のドレス。
普段なら身に着けようと思う事はまずない色のチョイス。
だけれど、こんな場で遠慮するのはあまりにも勿体ない。]

 じゃ、じゃあちょっと試着してみてもいいですか?
 えっと、じゃあちょっと待っててね…
(19) 2023/09/21(Thu) 22:28:45

【人】 黒薔薇 フィエ

[店員さんに声をかけ、試着を手伝ってもらう事にする。
彼に待ってもらい、10分弱ほどして再び現れた。
150cmない小柄な体ではあるけれど、
ウエストからしっかりと末に向けてAラインに広がったスカート、詰め物をしなくてもしっかりと盛り上がった上品なハートカットのデコルテ、光沢あるレースも繊細にふわっと盛り上がっている]

 ……ど、どうかな…
 似合う、かな……?
 私は、結構悪くないと思うんだけど…

[少し恥ずかしげに頬を赤らめながら、彼に問いかけた*]
(20) 2023/09/21(Thu) 22:29:28

【人】 黒薔薇 フィエ

[どうやら、私のこのドレス姿は彼に気に入ってもらえた>>23らしい。
平静を装っているようだけれど、そのぐらいは見ればわかる。
彼が見てきた女性はきっと私よりずっと華やいで綺麗な人達だったと思うから、少し苦笑もしてしまったけれど、その言葉が本心なのは確かだと思える。]

 …ありがとう。そう思ってくれたら、嬉しいなって。

[だから、彼の言葉にはにかみつつ、素直にお礼の言葉が出た。
指先への口づけを受けて、首飾りと指輪を飾ってもらう。
紺碧と深紅、鮮やかな黄色。すごく華やかになった]

 写真…か。いいよ、ちょっと恥ずかしいけど… 
 でも、撮ってくれたら嬉しい。

[両親と友人たちというのは、さっき車の中で話していた人達の事だろうか。]
(31) 2023/09/22(Fri) 22:15:07

【人】 黒薔薇 フィエ

 そう言えば、さっき言ってたものね。
 ご両親とお友達に連絡したんでしょう?
 私のこと…… ちょっと恐縮してしまうけれど、
 会ってみたいな。あなたがこの世界で絆を結んだ人達の事。
 それで、私の両親たちにも逢ってくれたら、とても嬉しい。

 私がお世話になった人達や友達とは、
 もう会うのは大分難しくなっちゃったけど…
 それでも、もし逢えるなら、いつか。

[あのお店の人達にも、縁があるならどこかで再び会う機会があったりするのだろうか。
そんな事を考えつつ、スマホを向けられたら、ちょっと緊張しつつも、少し歯を見せてせいいっぱいの笑顔をぱっと輝かせて笑う。後で見せてもらおう。] 
(32) 2023/09/22(Fri) 22:16:34

【人】 黒薔薇 フィエ

 私の好きな色のドレス…ですか?

[ふと聞かれたから、真面目に考えてみて、口を開く。]

 そうだなあ… 純白のドレスにはやっぱり憧れも
 あるし、ウェディングドレスと言えばやっぱり
 白って感じだけれど…
 薄めのビリジアンとかコーラルピンクとか…
 好き、かな。

 デザインはこういうの、いい感じだって思うかな。
 スカートのラインが広くて、あんまり背も
 低く見えない気がするし…
 胸元が開いてるのはちょっと恥ずかしい気もするけど…
 
[でもスタイルを見せられると思えばそれもありなのかな。
きっとこういうお店の人達はプロだから、しっかり見立ててくれると思う。]
(33) 2023/09/22(Fri) 22:46:55

【人】 黒薔薇 フィエ

 ウェディングドレス、かあ…
 うん。…良かったら、ウェディングドレスも、喜んで。

[改まって言われるとちょっと恥ずかしいけれど、言っている彼自身もなんだか恥ずかしそうなのでくすっと笑う。
せっかくだから、遠慮せずに選ばせてもらった。

終わる頃にはいい時間で、お昼を済ませて向かったのは港の方。ショッピングモールは少し足を伸ばして休みの日に来ることもある場所だけれど、なかなか個人的に買うには重たいものもあったりしたから、これ幸いと目移りしつつ楽しませてもらった。

アルコールの事は元々学生の頃は詳しくはなかったけれど、
バイトしていたお店にはそういうものに詳しい人も多かったし、私も今なら多少は話もできる。
珍しい輸入品や調味料など、互いに手を繋いだまま色々見て、せっかくだからと買ったりもして。
すっかり満喫してハイヤーへと乗り込み、向かった先が、どうやら彼の目当ての場所だった。]
(34) 2023/09/22(Fri) 22:51:05

【人】 黒薔薇 フィエ

 クルーザーまで… え、すごい……。
 養父って、あ、ジャヤートのお父さんの… 
 良くは知らないけど、映画のコーディネーターって
 段取りとかよくないとできないんでしょう?
 すごい、ね……

[今さらに、隣にいるのは本当にすごい人なんだな、と思う。
いや、昔だって魔王だったという事だから、それはもちろんすごいんだけれど、私と会った時はすでにその肩書は昔のものだった…はずだから。

ううん、でも気後れすることはない、と思う。
彼は私を一人の人として愛してくれたわけで…
私にとっても、彼の肩書に惹かれたわけではない。
ただ、純粋に私を好きだと言ってくれて、私に逢う事を人生の一番の目的にしてくれた。そのまっすぐなひたむきさに心を打たれずにはいられなかった。そういうこと。]

 えっと、じゃあお邪魔します。
 ……わ。 ………すごいね…

[クルーザに乗り込めば、さすがに声が漏れる。
青い空と青い海が広がる先の水平線が、切り取られたようにくっきりと。]

 ほんとに……すごい。
 あなたは…私を本当に違う世界に
 連れてってくれる人、なのかもしれない。

[思わずそんな感想を漏らした。]
(35) 2023/09/22(Fri) 23:01:31

【人】 黒薔薇 フィエ

 うん?どうしたの、ジャヤート。
 …うん、昨日話してた誕生日ね。 

 昨日?

[ちょっと意外な答えだったので、一瞬小首をかしげる。
でも、すぐに理解した。
彼が私に逢うために生まれてきてくれたこと。
それを思えば、むしろその答えは当然だったかもしれない]

 それは…私も同じかもしれない。

 私の時間も、なんだか長い間止まっていて、
 同じところで足踏みしていたような、
 そんな気がしてたから。
 色々と奇妙な縁だったのかもしれないけれど、
 あなたとこうして巡りあえて…
 私の時間も、また動き出してるみたいな、
 そんな気がする。
(36) 2023/09/22(Fri) 23:09:40

【人】 黒薔薇 フィエ

 Unbelievable sights ˌ
 Indescribable feeling ˌ
 Soaring, tumbling, freewheeling
 Through an endless diamond sky……♪

[ふとそんなメロディが唇から漏れたのは、昔見た映画のせいだろう]

 ……あ、ううん。あなたは… 
 アラジンみたいだなっていう意味。
 見たことある…かな?

 うん、それならやっぱりお誕生会をしましょう。
 あなたがこの世界に生まれてきてくれた事…
 そんな素敵なこと、お祝いしなくちゃ、ね。

[そう言って彼…ジャヤートの顔を見つめ、顔を上げて私から唇をかわそう。] 

 あなたは私にまだ見たことのない景色を見せてくれて…
 代わりに私はあなたに、人として生きる喜びを
 いっぱい教えてあげられたら…
 そうしているうちに、私達は世界の果てまででも、
 一緒に行けるかなって。
 そんな気がしたの。
 
 だから… これからもよろしくね。
 ジャヤート… 私も、あなたの事、愛してます**
(37) 2023/09/22(Fri) 23:16:38

【人】 黒薔薇 フィエ

 これから私達はどうなるんだろう。

 先の事はまだわからない。
 でも、きっと私はほどなく今いる住まいを離れて、
 彼と共にアメリカに渡る。
 その前に両親には会って伝えておかないといけないけれど…
 二人とも、住む国には拘らない人だからきっと大丈夫。

 ジャヤートの養父という人とその家族に会って…
 それから友達にも逢おう。
 私の料理の腕をぜひ見てもらいたい。

 そうして…二人少し落ち着いた頃には式を挙げて、
 あのレモンイエローのドレスもどこかできっと着て…
 彼の仕事を傍で見守り支えもしながら、
 あるいは先に家族が増えたりするのかもしれないけれど…
(38) 2023/09/22(Fri) 23:38:02

【人】 黒薔薇 フィエ

 落ち着いた頃には、私も自分の持ち続けている
 夢を叶えられたらいい。
 あのお店の名前は確か、次に何が起こるのか
 来客を楽しみにさせたい、
 そんな思いでつけられたものだったはず。
 それなら、私もそれに倣おう。

 ――「Lord and Black Hare」。

 きっとそのお店にはそんな名前がついていて、
 訪れるお客様の数は少なくても一人一人に、
 心行くまで日常の喧騒を忘れた素敵な一時を
 過ごしてもらえる場所で…

 そうなれたら素敵だなって思う。
(39) 2023/09/22(Fri) 23:39:41

【人】 黒薔薇 フィエ

 ……ううん、なんでもない。
 これからの事、考えてたの。
 
 ね、この船、今からどこに行くのかな。
 ……ううん、どこでもいい。

 好きなところに連れて行って?


[彼に聞かれたら、私は笑ってそう答えたはず。

ここですらまだ道の途中。
私たちの人生は冒険で、これからもずっと続いていく。
だけど、これで私の話はひとまずおしまい。

とても長い時間がかかってしまったけれど、
私たちの道はこうしてつながって、

私は、私の隣にいるこの人と一緒に、
ずっと二人の道を歩いていく**]
(40) 2023/09/22(Fri) 23:44:33