― ―

[祝賀会の会場は、ミツコママの酒場の姉妹店。
とても。
いつものお店のアットホームさも、ワタクシは好きですけどね。

普通に美味しいお料理やお酒で、
お祝いしてするだけかと思ったのですが、
奥に衣裳部屋まで用意されているのには驚きました。]

　

[そんな風に、独り言ちて鏡台の前に座ります。]

[お店の方が着られるのでしょうか、
ドレスが沢山並んでいました。
目移りしてしまいますね。
その中でワタクシはガラスのように艶やかな、
を選びました。

ドレスなんて着るのは……
あ、ポーカーの時に着ましたね。>>2:135
まぁそれは兎も角、此度はママにアドバイスして頂きながら、
かなりしっかりとも施しました。
今まではしていただくばかりでしたから、
ママも見かねて手伝ってくれたやもしれません。]

　
　
　

[ガラスの靴を託すようなお相手はいませんけれど。
なんて冗談めかして、ワタクシは衣裳部屋を後にしました。*]

― ―

[確かに存在自体に違和感は無いのですが、
女子ではないリクスさんが、
話に乗ってくるかは未知数。
と思っていたのですが、
やはりそこはと考えたのか、
さらりと語ってくれました。

　>>34]

　11歳でお相手が酒場の女性デスカ。>>35
　子供なのか大人なのか評価しづらいデスネ……。
　でも今貴方らしくあるための礎になったのナラ、
　確かにそれはであったのデショウ。

[なんて少し分かった風な事を言ってみます。]

[最後の1人、ステラさんがそこまで逡巡してるとは
思いませんでしたが、だから言ったじゃないですか。
って。>>2:31]

　お父様と……それは何とも親孝行デスネ。
　父と娘の関係は難しいですカラ。

[
と、好みのタイプ事情聴取済みのワタクシも、
便乗して圧力飛ばしました。（笑顔）
>>43は、当然聞き逃すつもりはなく。]

　男性は基本的に鈍感ですカラネ。
　一歩間違えば地雷女かも知れませんガ、
　素直に打ち明けることも必要だと思いマスヨ。

　

[と、ワタクシも小さく落としましたが、
届いたのか、届いたとしてどう受け取られたのか、
そこまで追求するつもりはありません。

― ―

[皆より少し遅れて登場したエルカさんは、>>77
褐色の肌に抜群のプロポーション、
が合わない筈がなく、
同性でありながらも、大分見惚れてしまいました。
他の方々もそうですが、結構差し色で攻める方多いですね。

ピアニストとして現場入りしているとは思っていなかったので、
途中で気が付いてハッとしました。>>2:183
流石センスのいいチョイスですね。
普通に似合っています。言う事は特にありません。
……と思うくらいに、自然でした。

後にステラさんから
着慣れているのかと聞かれてしまいました。>>74]

　
　

[元よりいずれ真実>>51を
打ち明けるつもりでおりましたので、
現状最も真実に近い>>2:149彼女にだけ聞こえる小さな声で、
意味ありげに笑んだのでした。]

[勝負を持ちかけられれば、勿論喜んで。>>75
正直勝てる気は致しませんでしたが、
何か賭けているわけでもありませんし、
純粋にゲームを楽しむことにしました。


と、手札はこのように。

平然とスープカレーを飲んでいるのには少々驚きつつも、>>84
自由な様子がリクスさんらしいなと思いました。*]

― ―

[どうやらギャンブルの才能は
無いらしいわたくしですが、>>88
自分から主張したくはないものの、
それなりに優秀であると思っております。

存在意義がと、しかない。
そんな定めを背負うような身の上では御座いますが……。
それでもわたくしは自分にできることは
やりたいと思う性分なようで、
本来女には身に余るようなことも、
躊躇なくやってのけたのです。

それは、結局はとしか認識して貰えずに、
不興ばかりを買ってしまって……。]

>>51









は檻に入れられて、を被せられました。
積もっていくばかりのそれは、少しずつを蝕み、
その結果生まれたのがであったようなのです。**]
　

― ） ―

[

着替えを済ませたワタクシは、カウンターへ。]

　ミツコママ、
　>>0:116
　1杯お願いします。

[お茶碗を手に取り、優美な手つきで3周ほど回します。
そっと口を付ければ、苦みの中のほのかな甘さ。
薫り高いオリエンタルな味わい……。]

　結構なお点前で……。
　

　の建った家を、
　自力で再興しようとしたのですが。
　ただでさえ手に余る娘が、
　更にになってしまい、>>100
　手に負えなくなった結果、
　容姿の似た少女をとして迎えて、
　ワタクシは用済みとなり今に至ります。

　少女は元奴隷らしくて、
　その後の英才教育は厳しかったでしょうが、
　それなりに豊かな生活が保障された上に玉の輿。
　

　行き場を失ったワタクシは、
　ママの酒場でキヨヒコ殿と出会い、>>0:9
　こうして今は楽しく暮らしております。
　

[まさか本当に次回作フラグを>>0:117
回収することになるとは思いませんでした。
ワタクシの次回作、いかがでした？
64点ですか。そうですか。*]

― ―

[野営地で女子会をしたあの時、>>2:31
面白おかしくするために
嘘をつく局面ではないと思いました。>>2:32
でもわたくしは別の理由で、少し嘘をつきました。


その最たるものが、

>>2:88

本当は、よく覚えています。
ですがそれを言ってしまうと、
自分の出自にも触れることになると思いましたので、
ぼかして誤魔化しました。]

[相手は何と
まだこの時分には、
わたくしのでした。
初めてお目にかかったのは、王国主催のパーティーか、
それとも何かの式典だったか。
一目見た瞬間に、雷が落ちた心地でした。
太陽のように眩くに、瑞々しい。
それだけで、

どういう訳かその王子様、
時折、城下でお見かけしました。
公式の場でお見かけするお姿よりも、
何故か生き生きとしていらっしゃるように見えて。
本当に、わたくしは
相手の身分は知っております。
故に中々話しかけることも叶わなかった。
でも、知らないふりをして、
勇気を出してお声がけしたことも、実はあったのですよ。


王子が姿を見せなくなったのが先か、
わたくしが灰を被ったのが先か……。>>100
*]

[別にアルコールを頂いても良いのですけどね。
目の前に置かれたカクテルはノンアルコールの。
言ってしまえば、ただのミックスフルーツジュースです。
わたくしは伯爵家の出で、
食事に何か盛られる可能性もありましたので、
その耐性を付けるうちにアルコール耐性まで
身についてしまいました。>>0:156
ですから、何を飲んでも基本は同じ。

はしゃぐステラさんを見ると>>154、少し羨ましいだなんて、
言ったら怒られてしまいますかね？
でもステラさんなら、きっと分かってくれると思います。

]

　

[男子メンバーが揃ってお酒を飲むように、
女の子だけでの飲み会の機会もあったでしょうか？
無ければ今度、企画しましょう。
弱いのはステラさんだけっぽいので、
弱みに付け込んで根掘り葉掘り聞きだしましょうね？
なんて、わたくしも随分、慣れてしまいましたね。

初めはこのパーティヤバすぎ問題とか、>>0:37
1番ヤバいであろう、わたくしが思っていたのに。]

[>>2:29
中にはちょっと際どいジェラミケもあって、
誰か着ないかな？なんて思っていたのは秘密です。

>>0:68
本当にマッスルマッチョが大好きなのですね。
ワタクシも首絞めスパダリへの情熱なら負けません。（？）


>>0:122
あの至高の味は、今でも忘れていません。

>>0:53
新曲、いつでもお待ちしております。（特に割り切れねェやつ）

>>1:170
いや、あれ普通に炎上案件でしたからね？（塩）
あと早く好みのタイプ白状してください。>>1:198


実はキヨヒコ殿にだけ、
口止めをした上で事情を全てお話しております。ご協力感謝。

わたくしに見えていたのはだけの世界だったのに、
世界はこんなにも、のですね。

だからもう、これ以上欲しい物なんて何もない。
だからわたくしは、

[などと色々と思案していた所、
ママを呼ぶ明るい声が聞こえてきて。>>164
わたくしは振り返ることが出来ませんでした。


グラスを見つめて硬直する事、数秒。
……隣に座ってしまうのですね。
覚悟していたつもりでも、
甘えた気持ちに揺らいでしまいそうです。]

　ええ、折角の機会ですので。
　ママにも少し、手伝って頂きましたの。

　

[隣に差し出される、フェアリーランド。
流石ママ、粋な計らいをしますね。
丁度グラスの目の前にいる人の瞳と、同じ美しい。]

[初めて気が付いた時は、顔をじっと見つめて、
元美少年の面影を追った時でした。>>0:85
目の前にいる彼の顔を幼くして、
私に見えたのは……

勿論、思い出が美化されて現れた錯覚だと、
最初は思ったのですよ？
でも、いくら考えても、いくら今の貴方を知っても、
思い出の中の姿と、ずれてしまう事はなかったのです。]

　わたくし、実は伯爵家の人間でした。
　名前を、と言いました。
　色々あって今は、嘗ての姓を名乗る事は出来ないのですが。

　野営地で恋バナをしたの、おぼえていますか？
　わたくしの初恋の相手は、
　金髪に萌黄色の瞳の、自由を愛する……
　城下町に頻繁に遊びに行くような、
　それでいて街の人たちに愛されていた

　　　　　　　　　　　　　　　*
　

[「駄目かしら？」>>179の言葉に思わずクスリとなる。]

　駄目ではありませんよ？
　同じ様な事を言って褒めること自体は。

　駄目なのは、そう聞かれて。
　
　まぁ、似合ってなかったら言わないで、
　オマケして相殺してあげますわね。

[と、無駄に意味ありげに言ってみました。
こんなに簡単に罠にかかって大丈夫ですの？
思いの外、無防備でいらっしゃるのね。
わたくしよりも、ずっと大人の男性であるはずの貴方が。]

[まぁ、狼狽するのも当然です。
わたくしとて、こんなことを間違えたら
恥どころではありません。
決して気取られないようには……一応していました。
ただこのように直談判しなくても、
確認できるに越したことはありませんので、
あの日に初恋の話題を持ち出したのは、

まったく引っ掛かりませんでしたが、
まさか欠片も自分のことだと思っていなかったとは……。


　連れ戻す？お国へという事ですか？まさか。
　ユラルネア＝ドクス・パラキシカルが
　関わる地に近づくことは、
　今のわたくしにとっては危険な事です。
　わたくしは非公式の純正品。
　"本物"に差しさわりが出てしまかねませんので。

[敏い人ならもしかしたら察しが付くかもしれない、
ざっくりとした説明を交えて。
まぁのっぴきならない事情があったことは伝わるでしょう。]

　それに、もしわたくしが貴方を連れ戻す目的で
　近づいたのなら、
　こんなお話をするとお思いになりますかしら？

[そうですね。もしそうなのだとしたら……。
わたくしならまずに頼りますけれど？と言外に込めて。]

　覚えていらっしゃらないのも当然ですし、
　あの日話した通り昔のお話ですから。
　わたくしが貴方に気付いたのも奇跡的。

　どちらが先かは判然としませんが、
　わたくしと貴方が外に出られなくなったことによって、
　プツリと糸が切れたように、全てが終わってしまいました。
　わたくしの目的は、
　
　突然付き合わせて申し訳ないとは思いますが、
　わたくしの奇行には、もう慣れましたでしょう？

[と、余裕ありげに語っておりますわたくし。

貴方も大分変られましたが、
わたくしの比では全然ありませんので。
に、自らスパイクで踏み躙るレベルでの、
奇行、奇行……そして奇行。

　まぁ色々とありましたけど、
　残念ながらわたくしの中にはまだ、
　貴方というが残っていて。
　勝手ににしていたのです。

　もう二度と会うことは無いでしょう……完！
　のつもりでしたが、何故かこんな展開になってしまって、
　正直な所、わたくしとしても困惑しております。

[困惑しているのは貴方だけではありません。
言葉の合間に耳に届く音楽は、
内心にそぐわない柔らかなものでした。**]

[やっぱり律儀な人ですね。>>0:84>>214
だから見抜かれるのですよ。

わたくしは思うのです、
貴方の人生の全てを知っているわけではありませんが、
きっと逃げずにい続けた方が、
立派な大人からは遠ざかっていたんじゃないかしらって。

もう少しヒントをお出しすることも考えました。
ですが女の感は鋭いですから、
悟られてはまずい人に悟られてしまう
可能性がありますでしょう？
今と違って、他の方の目もありました。
私が敏く感づいたように>>0:168、
気付いてしまう方もいるやもしれません。
逃げ道を確保した上で出せるヒントは、あれが限界でした。]

　ですか。
　嬉しい事を言ってくださいますのね？

[芽生えた喜びが、いずれと知っていても。
ゴセンチョ・ウェンホスィ城にいらっしゃった時も、>>215
わたくしは実は心待ちにして、
入り待ち出待ちしておりましたの。
……もはやストーカーの域。おかしいですわね。
まだこの頃は、まともであったはずなのに。

ご挨拶に伺った時>>-374などは、あまりに緊張してしまって。
何を言ったのかもろくに覚えておりません。
ヤバい発言などしていないと良いのですが……。

　力になれない？何を言っているのですか？
　力になって下さっていたのは過去形で
　今更何か手を貸していただこうなどとは思っておりません。

　家は"本物の"ユラルネアが嫁ぐことで再興しましたし、
　"本物の"ユラルネアの居場所に
　今更帰ってどうするのですか？
　わたくしも今、この場所で人生をしておりますので。

[「ご心配なく」と最後に付け加えました。]

[店内に、麗しいワルツが流れました。]

　元王子様ですもの、
　ダンスの嗜みくらいは御座いますわよね？

　そうでなくても、わたくしはワルツの名手として
　名を馳せたこともありました。
　足を踏んだり踏まれたりするような、
　無様は晒しませんことよ？

　

[最後の舞踏会、お受けいただけるかしら？*]

[婚約者が決まった時は、別段驚くこともなく。
誰が選ばれるのかなんて、
ほぼほぼ出来レースみたいなもので。
候補に入って、お目通りが叶っただけで
わたくしは満足していました。

グラスと掲げられると、>>235
初めてパーティに正式加入した時>>0:162
のことを思い起こします。
素直にわたくしもグラスを掲げて。]

　

[控えめにそう言いました。
傾けられたグラスに注がれた色は、
片や貴方の。片や貴方の。
皮肉に感じてしまうくらい符合してしまって、
きっとそんな共通点を見出そうとしてしまうのは、
わたくしだけなんでしょうねって、
苦い笑みが浮かびました。]

[内心かなり胃痛でしたが、
ダンスのお誘いには承諾して頂けました。>>236
知人は見えないように思いましたけれど、
踊っている方は他にも数人いらっしゃいました。]

　わたくしは有能ですのよ？
　性別さえ違えば、相当大成できたかと。

　失望だなんて意地悪を言いますね？
　
　

[おずおずと、差し出された手を取ります。
ほらやっぱり、
卒なくエスコートしてしているではないですか。
なんて、小さく笑みを零しました。]

[向かい合い、自然と手を取り合って……。
触れ合う手が熱くなって、
そのまま全身を駆け巡るようで。
おかしいわ。わたくし、
アルコールなど1滴も飲んでいないのに。
酩酊するように、ふわふわと。
"酔う"というのは、こういった心地なのですね。


傍から見たら、どういう状況なのでしょうね。
片やドレス姿の淑女。片や伝説装備の紳士。

体はしっかりと3拍子を捉えて。
先ほどはあんな風に言いましたが、
わたくしにだってブランクは御座います。
でも少しも、そんな風には感じなかった。
或いはわたくしに、それを感じる
余裕がなかっただけかもしれませんが。

美しい……今は見るのが怖い。
溺れて、沈んでしまいそうで。
その瞳が何に揺れているのか。
想像するだけで、のです。]

[シンデレラの魔法は、永遠にはかかりません。
わたくしの呪術が、生涯かかり続けることなどないように。
ピアノの音が止み、足が止まり、手を放して……。
舞踏会は終わるのです。

魔法が解けても尚残る、思い出という名の美しいガラスの靴。
片方は、もう王子様ではなくなってしまった貴方の心に。
もう片方は、もう伯爵令嬢では
なくなってしまった、わたくしの心に。]

　迎えなどいりません。
　ただどうか、わたくしが落としたを、
　無くさないで下さいね。

[　もうわたくしはただの。

　　
　　ですら、ありません。