人狼物語 三日月国


65 【ペアRP】記憶の鍵はどこ?【R18】

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視点:



[恋だ愛だと口にする者を愚かと吐き捨てていた自分が
こうなるとは。
過去の自分に言っても恐らくは信じないだろう。

恋する乙女の心情を理解するにはまだ時間を要するらしい。


まさか素質があるなんて全肯定をいただいてるとは知る由もない。
半目のクラヴィーアを前にバツが悪そうに視線を逸らすアマミであったが、こうも人間らしい振る舞いをするのは彼女の前でくらいだ。

自身は彼女へ多大なる感謝の念を抱いている。しかし己はその感謝に報うこが出来ているか、人を遠ざけ続けたツケが今ここに回ってきたのだ。]



[己の辞書に信頼や頼ると言った文字は書き記されていない。
アマミはいつだってそうやって生きてきたのだ。

それが結局彼女を、クラヴィーアを置き去りに独り歩きをしていると、よもや本人に気付かされるなど。

つくづく彼女には舌を巻く。]


   ............そうだな。


[だからだろうか。
ふふ、と思わず笑みが零れてしまう
これではどちらが年長者なのか分かったものじゃない。

彼女の杞憂は声に出されない以上、アマミには届かない。
人間が己の杞憂に気づづくのはいつもギリギリなもの。だから人は杞憂と呼ぶのだと、彼女に語り伝えることは出来ないだろう。


手を触れる彼女からは本を伝い緊張が響いたような気がする。
大丈夫だと呟く自身の言葉は彼女の支えになれるだろうか。
アマミはそう考えずにはいられない。

だが結末は、いつかの願いが叶うかのごとく。
想像よりもずっと幸せなものであった。]



[彼女の中では記憶が戻った混乱も多少なりとも存在するだろう。
直ぐに思いの丈を口にすれば彼女の混乱を招くことにもなりかねない。

いつも言われていた言葉が特別な意味を持って己に問いかけている。

彼女の愛情を受けるかどうか。
覚悟を決める時が来ている。


己は決めなければならないが、ここは夢の中だ。
決断を夢の中で済ませる気などなく、それよりもアマミは言いたいことがある。

同じ言葉であろうとも、今の二人の間では意味が違う。
それこそが、アマミの中で決意がより固まったという証明となる。

だからアマミは2人で目覚める直前、柔らかなほほ笑みと共に彼女をその腕に抱き、一言だけ告げる。]


 
[半目を向ければそらされる視線。
 ……ちょっと可愛いぞ。


 考えて伝えてみた言葉には、同意を零れた笑みと共に頂けたもようだ。
 ……この人はちょっと不器用な人なんだろうな、って感じる。もし、もしも相手が私なら……
きっと私は幸せだったんだろうな。
なんて小さく心の中だけで。


 本に手を触れようとする時、大丈夫と呟かれた言葉。それにしっかり頷いた。
 それは確かに私の力になってくれた。

 そうして記憶は戻すことが出来た。
 一番大事な時間を失わずに済んだ。

 愛しい人の腕に包まれる。
 その言葉は私が言ったばかりの言葉。
 ……記憶を戻してよかった。本当に。

 目を覚ますその時まで私はアマミさんを離したりはしなかった───……。]
 

 
[ 
の音が聞こえる。

      窓の外に 
は 見えない。 ]

 ……っん

[身じろぎして体を起こそうとする。
 ──……
コルセットが苦しい。

 小食気味で痩せてる方の私ですら苦しい、と思う位下着のコルセットはきつく絞られるものなんだ。
 寝てる状態でそれは結構きつかった……。

 なんとか起き上がる。首元に飾られるリボン一つ緩んでない。ただ寝転んでいたからか髪を飾るリボンが落ちた。]

 アマミさん……?

[周りを見渡す。適度な距離感を意識している私は無論寝室に入った覚えはない。ここがどこか少し混乱する。
 あれ、私確か寝る前は一緒に食事してて……。

 あ、やばい。思い出した。
 
私ワイン飲んで寝落ちした。

 ……割と酷いことしたな? 私。


 いや、今はそれどころじゃない。ポケットの中の封筒を取り出してみてみる。封は開いていた。
 うん、夢じゃない。]
 

 
[ベッドから起き上がって髪に軽く手櫛を入れリボンは放置。服の皺を伸ばし身だしなみを整える。招待状はとりあえずまたポケットに突っ込んだ。

 アマミさんの名前を呼びながら相手を探す。
 まだソファーで寝ていただろうか。それならば名前を呼びつつ軽くゆすって起こすことにする。起きていたのなら普通にそのまま顔を合わせる。
 顔を見れれば戻ってこれた事を実感して、酷く安堵を覚える。

 そうしていつも通り、綺麗にカーテシーを。]

 アマミさん、助けてくれて有難うございました。
 おかげで失わずに済みました。

[そう言って笑いかける。
 何から話そうか。何から伝えようか。
 きっとお互い言いたい事が沢山ある。]
 

 
 私のお話をさせてください。
 ……私は実を言うと、アマミさんの過去に踏み込むのを躊躇していました。
 願いでどれだけの記憶を失ったのか。それを知るのが怖かったのです。
 
 記憶を失う事が……死と同義なら、私はアマミさんの死と引き換えに穏やかな未来を貰った事になります。その願いには何度も救って貰っていました。

 ……大事な記憶を失って、戻って……その重さを今すごく実感してます。

[一回一息つく。そうしてまっすぐ顔をあげた。]

 私は今でも貴方の願った理由に足る人間であれていますか?

 

 私はさ、アマミさんに幸せになってほしいってずっとずっと思っているんだ。
 出来るなら、その幸せを与えれるのが私であってほしい。
 

 
 貴方が過去を対価にしたのなら、
私は未来を与えたい。


 アマミさん、私に何か願いはありませんか?
 今度は私に願いを叶えさせてほしい。


[そこまで喋って、次喋るのをどうぞと促した。]**
 


[クラヴィーアが目覚めた時、アマミはまだソファーで眠ったままであった。

どうやら夢の中で一安心したのか、余計に疲れてしまったらしい。
おかげでついさっき目覚めた時には全く眠れた気がせず、今はこうして二度寝を貪る始末。

しかしながらアマミはその苦労が、彼女を迎え入れるために必要な行程だったのだろうという確信めいたものが内にあった。

彼女の記憶が無事戻った今となってはあの館の主の行いも過程のひとつとして許すとしよう。]