人狼物語 三日月国


221 Pledge ~sugar days~

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


極夜の季。異形の刃が朱に染まれば、月の女神が蒼ざめる。
地上の民は怯え、惑い、鋭き刃に蹂躙される。
女神はただただ無力を嘆き、涙を零すのみ。

――三日月国の伝承

【人】 同僚 イザヤ


 『兄さん。
  引っ越し先、そろそろ落ち着いた?

  威優さんとは仲良くしてる?
  たまにはこっちにも顔見せてね』
 
(0) 2023/08/07(Mon) 1:31:58
同僚 ルーリが参加しました。

【人】 同僚 ルーリ

 
  田臥ー、今日帰りに飲みに行かね?

  おまえ付き合い悪いからさ、
  たまには一緒に付き合えよ、な?
(1) 2023/08/07(Mon) 1:34:37
田臥 志麻が参加しました。

【人】 田臥 志麻

[────終業前。

 弟である莉久からのメールに目尻が緩む。
 まめに連絡をくれる弟は、今年受験生だ。
 
 番である威優との顔合わせも済ませ、
 最初はぎこちなかったが、今では懐いているようだ。
 また彼の時間が出来れば連れて行くか、と。
 考えていれば、隣の席の同僚から飲みに誘われて。]


  すみません。
  今、資格取りの勉強中なんで。

  また次の機会に。


[お得意の営業スマイルは本日も活躍中である。**]
(2) 2023/08/07(Mon) 1:42:52
大守 威優が参加しました。

【人】 大守 威優

[会食の予定が先方の都合で無しになった。

これまではそういう時には一人でどこかで
食事をして帰ったものだけれど
番が出来てからというもの、極力家で過ごしたくなった。]


 ……志麻からは連絡がない、な?


[大抵己の方が帰りが遅くとも、残業だったり
実家に寄る用事があったりすると連絡がある。
ないということは、通常の時間に帰るということだ。]
(3) 2023/08/07(Mon) 20:58:23

【人】 大守 威優


 ――もしもし?ハザマさん?
 ちょっと聞きたいことがあって………


[帰りの車内で自宅の家事を依頼している家政婦の一人に
電話をかける。

元々家事の出来る人と暮らし始めたからと言って、
家政婦を解雇してはいない。
自分に会食の予定がなく、志麻が作りたい気分ではない時には
今でも夕食を用意してもらうようにしている。

今日は予定があったので夕食の用意は依頼していない。
家政婦の方は今から向かいますと慌てているが、
それを制して、質問に答えてもらう。]
(4) 2023/08/07(Mon) 20:58:43

【人】 大守 威優


 うん、うん、 ……わかった。
 ありがとう。


[電話口の声が弾む。
思いついたことに、わくわくしていた。]
(5) 2023/08/07(Mon) 20:58:55

【人】 大守 威優

――自宅――

[タワーマンションの最上階は風呂と寝室と
ウォークインクローゼット、
その一つ下の階に広いキッチンとちょっとしたパーティが
開ける規模のダイニングスペース、シアタールームがある。

冷蔵庫は一般家庭にあるものと変わらない。
特に節約を意識しなくとも良い生活水準なので
基本的には家政婦は買い置きをせずに
その日に使うものを買って使い切れないものだけを
冷蔵庫や冷凍庫に入れるようにしている。

先程の電話で聞いたのはその中身だ。
まだ普通のスーパーで一人で食材を買うのは
経験値に乏しいので、冷蔵庫にあるもので
何か作れないかと。

志麻の監督がない状態での料理は初めてだが
料理の才能がないこともないのは
卵焼きで実証済だ。]
(6) 2023/08/07(Mon) 20:59:44

【人】 大守 威優

[肉や魚は基本的に使い切るので置いていないと
家政婦は謝ったがこればかりは仕方がない。
鮮度と旨さは当然のことながら密接に関係があるので。

置いてあるもので動物性のたんぱく質なのは
ツナ缶と鮭フレーク。
これらと冷蔵庫にある野菜を使って作れるものを考えてもらった。]


 こんなものか。


[鍋にはツナと大根の和風カレー、
炊飯器でとうもろこしのバターライス、
オーブンでは千切りじゃがいもと鮭フレークのガレット風、
キャベツとにんじんのコールスローはレンジで火を通してある。

志麻が帰って来るのが楽しみだ。*]
(7) 2023/08/07(Mon) 21:00:31

【人】 田臥 志麻

 

 『またぁ〜?
  そういって来た試しないだろ!』


[ブーイングも笑顔であしらえば、終業のチャイムが鳴った。
 スマホを閉じ、パソコンをシャットダウンさせて立ち上がる。
 ペーパーレスになった世の中は後片付けが楽でいい。]


  じゃあ、おつかれさまでした。
  お先に。


[5分前出勤、用がなければ定時退社。
 仕事が終われば会社に未練はない。
 早々に鞄とジャケットを抱え、
 退社時刻を打刻をして、会社を後にした。]
(8) 2023/08/07(Mon) 21:48:04

【人】 田臥 志麻

[住む場所が変わってから、通勤ルートも変わった。
 会社へは以前のマンションより近くなり、
 早くに帰宅出来るようにもなった。

 一つだけ難点を言うとしたら、 
 オフィス街から威優が所有しているマンションまでの
 道のりに庶民向けのスーパーがないことだ。

 暮らしているマンションの傍にスーパーはあるが、
 あれは高級スーパーというもので
 志麻が使っていたスーパーとは値段が違う。

 確かにいい素材を使えば良いものは出来るが、
 慣れ親しんでいた感覚からすれば、
 毎日贅沢をしているような気分になるので。
 早く帰れる日は、少し遠回りになっても
 見慣れた店名のスーパーを使うようにしている。]
(9) 2023/08/07(Mon) 21:48:24

【人】 田臥 志麻

[……とは、言っても。
 威優の自宅のハウスキーパーをしている
 ハザマさんは、まだ雇用中であり、
 志麻もお世話になっている状態だ。

 共働きの状態で家に戻れば家事が粗方済んでいる
 というのは大変重宝している。
 自身よりも凝った料理や、
 志麻の知らない掃除方法などを教えてくれるので、
 家政婦という垣根を越えて仲良くなり始めている。]
(10) 2023/08/07(Mon) 21:48:38

【人】 田臥 志麻

[そんな彼女が買い物も大体済ませてくれるので、
 志麻は自分が作りたい分を買い足すだけで済む。]


  じゃがいもとにんじん……、
  とうもろこしもあったっけ。

  大根とキャベツでサラダ作って……、
  ……夏野菜カレーだな。


[昨晩見た保存室の記憶を頼りに献立を考える。
 威優と暮らし始めたことに不満はないが、
 もし、一つだけわがままを言うならば。

 出先で冷蔵庫の中身がわかるという、
 冷蔵庫カメラ内蔵の冷蔵庫がほしいということだ。]
(11) 2023/08/07(Mon) 21:49:12

【人】 田臥 志麻

[オクラときゅうり、彩りにパプリカを買い込んで。
 スーパーを後にして帰路へ着く。

 遠目に見ても高くそびえるタワーマンションは、
 おかげさまで迷子になりようがない。
 虹彩と指紋認証を済ませて、ロックを外し。
 直通のエレベーターで最上階より一つ下の階を押す。

 音もなく静かに上へ昇っていくエレベーターの中で、
 鼻歌を歌いつつ、目的の階へ辿り着けば。

 ふわりと、嗅ぎ慣れたスパイスの香り。]


  ……あれ?


[ハザマさんには今日は飯は頼んでいないはず。
 ダイニングスペースを抜けてキッチンを覗けば。]
(12) 2023/08/07(Mon) 21:49:30

【人】 田臥 志麻

 
 
  威優?
  今日、帰り遅いんじゃなかった?


[家主の早い帰宅に目を丸くしながら。
 ただいま。と挨拶を交わして。*]
(13) 2023/08/07(Mon) 21:49:55
田臥 志麻は、メモを貼った。
(a0) 2023/08/07(Mon) 21:56:10

【人】 大守 威優

[下層階を通るエレベーターは当然住人が共有して使っているので
外に扉があるが、己の居住区である3階分はフロアすべてが
居住空間なので、3階ともに玄関が存在することになる。

エレベーター自体は静音タイプだが、
志麻が靴を脱ぐ音で帰宅を察した。]


 おかえり。

 今日の予定が先方の都合で無しになったから。

 ハザマさんにアドバイスを貰って
 カレーを作ってみたんだ。


[「ただいま」を迎える喜びを今はじめて知った。
嬉しさに頬が緩む。]
(14) 2023/08/07(Mon) 22:17:16

【人】 大守 威優


 驚かせたかったから連絡しなかったけど……
 買い物の手間を取らせてしまったな。
 すまない。


[志麻の手にあるビニール袋を持ち上げた。
中身は野菜なので野菜室で良いだろう。

こうして志麻も時々買い物をするので
今の冷蔵庫では小さいのかもしれないと思うことがある。

同居も始めたことだし、志麻が欲しいものがあるなら>>11
家電一式買い替えても良いかもしれない。]
(15) 2023/08/07(Mon) 22:17:31

【人】 大守 威優



 初めてにしては上手く出来たと思うよ。
 早く食べてもらいたい。

 ああでも、カレーだから先に着替えた方が良いかな?


[シャワールームとクローゼットはこの階にも存在している。
寝室階のものよりは狭いがそれでも一般家庭のバスルームよりは広い。
仕事帰りで先に汗を流したいなら待つつもりでふと。
思いついた言葉を言ってみたくなった。]
(16) 2023/08/07(Mon) 22:17:43
大守 威優は、メモを貼った。
(a1) 2023/08/07(Mon) 22:21:46

【人】 田臥 志麻

[キッチンを覗く頃には物音で気づいていたのだろう。
 驚くこともなく、威優が表情を緩ませた。

 相変わらず、平日の夜を過ごす時間は少ない。
 それでも、通い妻よろしくしていた頃に比べれば、
 威優はマンションに居る時間が長くなった。

 自身と過ごす時間を大切にしてくれているのだろう。
 そう思えば、自身も目が細まる。]


  そっか。

  威優がカレーを作ったの?
  ……もしかして、エスパー……?


[奇しくも作ろうとしていたものが重なって笑ってしまう。]
(17) 2023/08/07(Mon) 22:54:49

【人】 田臥 志麻

   
  いいよ、あって困るもんじゃないし。
  また別の料理に使えば。

 
[手元に気づいた威優に食材を任せて、
 いい香りのする鍋の方に誘われる。
 
 驚かせたかった、という理由がまた可愛らしい。
 オレが驚くのを考えながらどんな顔をして
 このカレーを作っていたのやら。

 焦げ目もなく大根の浮いたカレーは自身では
 思いつかない組み合わせだ。
 ハザマさんの手が加えられ、
 威優もきっとアイデアを出したのだろう。

 料理を作った経験はまだ浅くとも、
 色んな料理を食べてきた経験があるだけに威優は
 舌が肥えていて、概ねの想像がつくのか勘がいい。

 カレーの傍らにはコールスローとガレットが並ぶ。
 どれも始めて作ったとは思えない出来栄えだ。]
(18) 2023/08/07(Mon) 22:56:05

【人】 田臥 志麻

[すぅ、と鼻先で息を吸い込んで香りを嗅いで。
 食べてほしいという威優に
 大型犬のような耳と尻尾が揺れている気さえした。]


  うん、驚いた。
  いい匂いしてるし、食べるの楽しみ。

  ……だけど、そうだな。
  ワイシャツだと飛ぶかもね。  
 

[言われて自身も恰好を見下ろす。
 二人共まだ仕事上がりの外向きの姿のまま。]
(19) 2023/08/07(Mon) 22:56:27

【人】 田臥 志麻

 
  先にシャワー浴びるかぁ。


[ノットに手をかけネクタイを緩めていたら、
 不意に威優との距離が近づいた。

 声に揶揄と婀娜めいた色が混じる。]


  ……ふはっ、それやりたかったの?


[吹き出し、くすくすと肩を揺らし笑いながら、
 しゅるりとネクタイを抜き取って。
 首元のボタンを、片手で器用に外し、
 こちらも、距離を詰め彼の耳朶に囁く。]
(20) 2023/08/07(Mon) 22:57:31
田臥 志麻は、メモを貼った。
(a2) 2023/08/07(Mon) 23:07:17

【人】 大守 威優

[幾らαが常人よりも優れた才覚を持つとはいえ
超能力のようなものがあるという説は聞いたことがないし
これまでの人生で己が「そう」であると思ったこともない。

ただ]


 志麻限定でエスパーになれたら良いのになとは
 いつも思ってる。


[一緒にいる時間が長ければ、考え方が似てくるという話なら
よく聞くものだ。
冷蔵庫の中身やストック食材のラインナップ、
食べ物の好み。]
(21) 2023/08/07(Mon) 23:35:55

【人】 大守 威優

[これまでカレーは家で食べることはあまりなかった。
家政婦は一緒に食べないので、一人分だとカレーは
余りがちだからかもしれない。

一緒に住む相手が出来て、市販のカレールゥも
スパイスが尖ってなくて食べやすい、とか
二日目に劇的に旨くなる、とかの知識を得た。

一般家庭出身の志麻にはそれは常識のことだし
家族団らんの思い出の味のひとつと知れば
いつかは作ってみたかった。

今日はその絶好のチャンスだったのだ。]
(22) 2023/08/07(Mon) 23:37:05

【人】 大守 威優


 オクラ、きゅうり、パプリカ……
 俺じゃこれで他に何が作れるか思い浮かばないな。
 志麻がどんな風に使うのか楽しみにしてる。


[受け取ったビニルの中身を冷蔵庫に移す。
家政婦は絶対に自分が己の夕食用に購入した分以外は
使わないので、これらは志麻(か或いは二人)で
調理をすることになるのだろう。

ラタトゥイユくらいしか思いつかないが
どんな風に変身するのか楽しみだ。]
(23) 2023/08/07(Mon) 23:37:18

【人】 大守 威優

[他の料理ならともかく、カレーはワイシャツに散った場合
割と悲劇である。
それもあって、己が出した「提案」には風呂が選ばれると
思っていたけれど。]


 ぷっ…… っ
はは!



[思わず噴出した。]
(24) 2023/08/07(Mon) 23:38:02

【人】 大守 威優


 そういえば、アパレルの関連会社に行った時に
 新商品をもらったんだ。
 「家で洗える寝巻用浴衣」ってやつ。



[当たり前のようにシャワー室について行き、
脱衣スペースに置いてある2組の浴衣を指す。

大守の系列のアパレル会社には、志麻のウェディングドレスの件で
先日挨拶に訪問した。
本格的な打ち合わせは志麻自身の要望も取り入れたいので
これからだが、向こうからは着心地のレビューをしてくれと
浴衣を渡されたのだった。

接触冷感、吸汗速乾素材で着易い浴衣は
己用の大きなものが幾何学模様、志麻の方は偶然か縞模様で
揃いの腰紐と柔らかい黒の角帯で着つけるようになっている。**]
(25) 2023/08/07(Mon) 23:38:36

【人】 田臥 志麻

[この世界に「運命の番」という力にがあったとしても、
 さすがに互いの心まで読むことは叶わないだろう。

 威優がカレーを作ったのも、
 志麻がカレーを食べたいと思ったのも、
 きっと偶然が重なってのことではあるが。
 稀にそういうことがあるからこそ、嬉しくなる。

 冗談で投げかけた言葉に、冗談なのか。
 半ば本気のような振りをして応える様に。]


  へえ……、
  オレの考えてること見抜いてどうするつもり?


[片目を眇め、揶揄を重ねてみるが。]
(26) 2023/08/08(Tue) 1:35:32

【人】 田臥 志麻

[実際、そんな意思疎通が出来てしまえば、
 近頃ようやく威優の好みが分かり始めてきたとか、
 こんな風に不意に早く帰ってきてくれたりしたときに、
 妙に気分が上がってしまうことだとか。

 そんなことを考えていると知られてしまっては
 堪らないので、
 やはり、この世にそんな力がなくて良かったと思う。

 ……ないよな?

 思わず不安になってしまうぐらい、
 威優は、妙に鋭く志麻の思考を読んでくるから侮れない。]
(27) 2023/08/08(Tue) 1:36:26

【人】 田臥 志麻

[田臥家ではカレーは定番メニューだし、
 食べざかりの弟がいる為、
 基本的にはドカンとボリュームのある料理が多い。

 カレーもいつも二日分作る為に大鍋を使う。
 志麻が威優にカレーを始めて作った時にもそうした。
 皿の端に添えた福神漬けやらっきょうを、
 余り食べたことがないという威優に。
 カレーの添え物とはなんたるかを伝えたりもした。

 好みがないと言っていた威優に、
 自身の味や、常識と思っていたものを教えれば、
 彼が少しずつ興味を持ち始めることが擽ったい。]


  オレもカレー作ろうと思って選んだんだけど、
  んー……、オクラは肉巻きにして、
  パプリカときゅうりはピクルスかなー……、

  トマトと茄子足して焼きうどんでも……、


[余った食材を練り直す。
 いくつか思いつくレシピを挙げながらも、
 後は冷蔵庫の中身と相談だし、更に、
 生物は買い足さないといけないだろう。]
(28) 2023/08/08(Tue) 1:37:34

【人】 田臥 志麻

[それは明日以降に考えるとして。
 今は、目の前の『初めてのカレー』を堪能することにする。
 
 香りに刺激されて腹は空腹を訴えるが、
 まずはカレーに挑むための準備が必要だ。

 新婚夫婦のような甘い囁きを交わしあった後、
 案の定、吹き出した威優につられて笑って。]
(29) 2023/08/08(Tue) 1:38:08

【人】 田臥 志麻

[ネクタイとジャケットはダイニングに残して。
 着崩した恰好でシャワールームに向かった。

 後からついてくる威優に気づいても、
 止めることはない。
 離れる時間を僅かでも惜しむように威優は、
 隙あらば傍に居たいと口にもするし、行動も起こす。

 何せ、義従兄の番に逢う時も変装して
 ホテルまで後を追ってきたりしたので。
 
 束縛をあれほど嫌っていた志麻ではあるが、
 威優に至っては束縛されているというよりも
 大きな番犬が纏わりついてくるような感覚に近く。

 つまるところ……それが可愛いと思ってしまうので
 結局全てを許してしまっている。
(30) 2023/08/08(Tue) 1:40:05

【人】 田臥 志麻

[威優の言う通り脱衣スペースには浴衣が置いてあり。
 寝間着用、というキーワードに瞬いた。]


  そんなのあるんだ。
  ……わ、なんかさわっとしてる。
  気持ちよさそ。


[掌で触れてみて、生地の感触を確かめる。
 普通の浴衣よりも柔らかく、なるほど、寝間着と頷いた。
 ニ種類の模様違いに気づき、一つが縞模様だと気づいたら。]


  こっちがオレの?


[くすりと笑い、持ち上げて頬に押し当てる。
 さすが大守の関連会社というところか。
 その仕草からして気に入ったことは伝わるだろう。]
(31) 2023/08/08(Tue) 1:40:37

【人】 大守 威優

[夕食は別々にとることがままあるとはいえ、
朝は大体一緒に食べるし、
昼はどうしても時間がない時以外は
同じ内容の弁当を持つようにしている。

そうなれば身体が欲するもののタイミングも
似たものになるのだろう。

という夢のない推察は置いておいて。]


 見抜いて先回り出来たら
 もっと好きになってもらえるかもしれないだろう?


[実際にはわからないから、
わからないなりに相手を思ってとる行動が
心を動かすのだと――

己自身の心は知っているのだけれど。]
(32) 2023/08/08(Tue) 9:44:20

【人】 大守 威優


 焼うどん?
 夏野菜で? 食べてみたい。


[家庭用の、らっきょうが添えられたカレーだけではなく、
うどんも家政婦のレパートリーにはない。
勿論、作れるとは思うが、大体作り置きになるので
麺類は用意されないのが決まりのようになっている。

会食でうどんということもないので
人生で食べたことが数少ない。

それに野菜がどう味わいを添えるのか楽しみで
子どものように顔を輝かせた。]


 ピクルスは今日漬けてたら明日のカレーに
 添えられるかな。
 食べた後考えよう。


[いつもより早く始まる「夜」、
食後にその余裕があるかはわからない。]
(33) 2023/08/08(Tue) 9:44:42

【人】 大守 威優

[浴衣の説明という大義名分がなかったとしても
シャワールームにはついて行ったが、
ただカルガモのように後を追うだけではなく
「やること」がある方が己の執着の強さを誤魔化せる気がする。]


 そう。マルチストライプって、シャツではよく見るけど
 浴衣は珍しいよね。
 似合うよ。


[実際、志麻に「しま」模様という洒落は外して考えても
彼の為に誂えたように顔映りが良い。
生成の生地にくすんだブルーとピンク、エメラルドグリーンの
柔らかな配色は、帯ではなくベルトで結んだらまるで
ワンピースのように見えることだろう。

ちなみにもう一組はベースこそ生成で同じだが
紺一色で幾何学模様が描かれていて此方も中々浴衣としては
見かけないデザインだ。
志麻に倣うように頬の近くで「似合うか?」と当ててみた。]
(34) 2023/08/08(Tue) 9:45:17

【人】 田臥 志麻

[夕食を共にする事が少ない分、
 二人で取れる朝食の時間はどちらともなく
 示し合わせるようになり、朝の時間を過ごしている。

 威優と夜を過ごす時間が長過ぎて、起きられない時もあるが、
 それはお互いに予定のない週末であったり。
 時に夜更かしをし過ぎた月曜の朝であったり。

 弁当を作るために平日は志麻の方が早く目を覚まし、
 合わせて朝食も用意することもあれば、
 週末は寝起きから隙を見せることの無い威優が、
 ホテルのビュッフェに出てくるような
 ブランチを用意していることもあった。

 互いの生活のリズムを少しずつ把握してくると共に、
 しばらく一人暮らしに慣れていた身体が、
 人と合わせることを覚えていく。

 威優の言葉に、ぐっ、と言葉に詰まる。]



  …………これ以上…、…?

  

[そうなってしまえば、
 理性が効かなくなってしまいそうで、怖い。]
(35) 2023/08/08(Tue) 19:57:54

【人】 田臥 志麻

[焼きうどんが物珍しいのか、威優の目が輝く。
 ならば、使い道は決まったようなものだ。

 今日が週末で良かった。
 食材は痛むことなく明日の昼ご飯になるだろう。
 ハザマさんは麺類を使うことは無いが、
 志麻は乾麺を使ったり、うどんを冷凍して取り置きしている。
 麺類は一人分の食事を作るのに楽だからだ。

 食後にピクルスを作るなら、
 後でもう一度冷蔵庫の在庫を確認しておこう。]
(36) 2023/08/08(Tue) 19:58:15

【人】 田臥 志麻

[浴衣の流行や良し悪しは、
 和服に慣れてこなかった為によく分からない。

 だけど、]


 浴衣ってもっと昔風っていうか、
 名前も知らないような文様が多いのかなって思ってた。

 色の組み合わせは明るいけど、落ち着いた色だし。
 ……可愛い。


[古めかしいというよりレトロな柄は、好感を誘う。
 派手じゃないピンクの差し色が綺麗だ。
 威優が手にした幾何学模様の方は、
 もう少し色味が暗くてシックな作りだ。

 同じようなポーズを取る威優に、
 「着てるところがみたい」と、
 リクエストを投げて双眸を細めた。]
(37) 2023/08/08(Tue) 19:59:53

【人】 大守 威優

[志麻には同居にあたり此方に生活水準を合わせてもらった。
弁当や普段志麻が作るものは志麻の感覚に任せているが、
己が「合わせている」と感じたことはない。

互いをよく知る前に惹かれ合って番となったが
合わせることに志麻が疲れていたらどうしようと
時々不安になる。

大切にされている、ことはわかる。
もっと好きになってもらいたい、と求めた言葉に
意外な反応が返って来た。]


 …………うん。


[己が思うよりも、志麻は己を好いてくれているのだなと
実感して、じわり体温が上がった。
身体を重ねている時くらいしか本気の「好き」は
中々聞けないので(己が言い過ぎなだけな気もするが)、
「デレた!」という感動が強くて少し震えてしまった。]
(38) 2023/08/08(Tue) 23:43:41

【人】 大守 威優

[明日は休みだ。
カレンダー通りの休日である志麻だけではなく、
久々に此方の方も接待がない完全オフ。

こんな可愛いのを見せられて、健全に寝るなんて
出来る筈がない。
焼うどんを作ってもらう体力を残せるかどうか怪しいが
いざとなったらカレーの残りを昼に、
焼うどんは夜にしてもらおう。]


 お中元でもらったのは素麺だったか……
 焼うどんに使ううどんはどんなのを頼めば良い?
 ストックはあるか?


[志麻は一人の時に麺類を食べることが多いようなので
冷凍庫に入っていたりするだろうか。
もしないならネットスーパーで注文すれば
明日の昼までには届くだろう。]
(39) 2023/08/08(Tue) 23:44:01

【人】 大守 威優

[浴衣の着付に関しては慣れている。
大守の親族会は盆と正月の集まりの時にドレスコードで
和装が指定されることもあり、小学校高学年の頃には
既に浴衣だけではなく紋付き袴も自装できるようになっていた。]


 着物人口が増えたし、昔みたいに和裁士が手縫いするんじゃなく
 機械縫いの着物も出て来たから、素材もデザインも
 自由度が高いものが最近は多いみたいだよ。


[ピンクが配色されているがくすみカラーで落ち着いている。
男性が着ても女装には見えないが、浴衣単体で見た時に
志麻が「可愛い」と思ってくれるなら、今後もアパレル会社と
遣り取りする時の信頼度が上がる。

二人きりでいる時には志麻には「可愛いものの追求」を
諦めてほしくなかったし、
己はそれを余すところなく見たいと思っている。]
(40) 2023/08/08(Tue) 23:44:28

【人】 田臥 志麻

[生活を共にするようになって
 二人の間に差異があったのはやはり金銭感覚だ。
 居室の広さに呆れたり、戸惑ったり。
 ぞんざいに扱われていた物の値段に驚いたり。

 シーツを変える度に焼却していると聞いたときには、
 心の底から「洗えばよくね?」とツッコミが出た。

 ただ、αならではの危機管理だとか、
 彼が利用していることで回る経済だとか。
 誰かが職に就くことができると思い直せば
 それも次第に受け入れていくようになった。

 聞けばシーツに関しては危機管理だけでなく
 自身への独占欲めいたものも含まれていると
 小耳に挟んだ気がするので、何とも言えずにいる。

 彼に「合わせている」というより、
 「慣らされている」ような、感はある。]
(41) 2023/08/09(Wed) 2:47:43

【人】 田臥 志麻

[そのことに不快を感じるのではなく、
 心地良さを覚え始めていたり。
 隠された独占欲も、悪くない、と思ってしまう辺り。

 基準が彼となり、変わり始めていっている。
 威優と過ごす時間を、大切に思うように────。]
(42) 2023/08/09(Wed) 2:48:06

【人】 田臥 志麻

[志麻が「デレている」自覚がないのは
 威優がその時に口にしないから。
 口にしていたら否定するので彼の判断は正解だ。

 番犬を飼っているつもりで実際は飼われていることを
 知らないのは、本人唯一人、である。]


  あー……、素麺でも出来るな?
  けどもう、気持ちがうどんになっちゃった。

  普通のうどんでいいよ。
  茹でてあって袋に入ってるやつ。
  ストックは確か、凍らせたのが残ってるはず。


[と言いつつ、それも記憶の片隅の話。
 ちなみにネットスーパーなるものは
 同棲し始めてからその便利さを知った。

 便利なものは使わせてもらうに限る。
 ストックは増えても困らないし、
 ついでに肉も頼んでおくことにしよう。]
(43) 2023/08/09(Wed) 2:48:41

【人】 田臥 志麻

[先程の浴衣の説明の仕方で、
 彼が着物に慣れている事は分かった。

 着るに限らずその界隈にも詳しいのか、
 和裁士という初めて聞く単語に、ふぅん?と
 相槌を打って首を傾げた。

 保険会社の専務が、
 アパレル業界に明るいのは何故だろう。
 まだ詳しい事情を知らない>>25ので、
 親しい親族でもその会社に居るのかと邪推する。]
(44) 2023/08/09(Wed) 2:48:58

【人】 田臥 志麻

[志麻は可愛いものが好きだ。
 それもレースやフリルのついたものが。
 総じてそういったものの色に使われるのは、
 大抵のものが白かピンクが多い。

 故に、
ピンク=可愛い
の図式が、
 志麻の頭の中では成り立っている。]


  ……色合いと柄は威優が選んだの?


[偶然か、それとも必然か分からないが。
 業者が選んだのなら趣味が合うだろうし、
 威優が選んだなら好みを分かられている、気がする。]
(45) 2023/08/09(Wed) 2:49:25
田臥 志麻は、メモを貼った。
(a3) 2023/08/09(Wed) 2:56:41

【人】 大守 威優

[同じ大守一族でも、金銭感覚の違いはかなりある。
対外的に自分のものとして見られるものに関しては
金をかけること、というのは当主の意向もあって共通しているが、

サービスに関しては、執事や給仕係が存在する本家から
掃除だけ頼む本家跡取りの真珠星、
殆ど自力で賄える鎮守家の人々など
金の掛け方に違いがある。

己は父親にかなり金をかけて育てられたことが影響しているのか
自身でやっても難なく出来ることも外注を使う癖があった。

物を大切に扱っていないように見えた点は反省し、
管理できるもの以外は手放したり
オフの日でも外食や家政婦に作ってもらう生活は
志麻と一緒に作ったりと変わっている。

それでもまだ使用済みのシーツやその場で自力で洗える衣類以外は
(今度は主に独占欲で)焼却処分をしているし
家政婦の仕事量が減って給与が減らないよう、
キャンピングカーの掃除など新しい仕事を作り
変えられない部分もある。]
(46) 2023/08/09(Wed) 8:39:17

【人】 大守 威優

[二色の絵の具を混ぜたら別の色になるように
二人の生活にそれぞれの色を混ぜて新しい形にしたり

繋いだ手が同じ温度になるように
いつかふとした時に同じ判断が出来るような二人に
なれるといい。]
(47) 2023/08/09(Wed) 8:39:32

【人】 大守 威優

[貴重なデレを目撃し感動した気持ちを胸に仕舞う。
下手につついて機嫌を損ねたくはない。

届いたその日に食すのだからと茹でたものがパックになっている
チルドうどんと肉をカートに入れ、注文ボタンを押しておいた。]
(48) 2023/08/09(Wed) 8:40:00

【人】 大守 威優

[アパレル会社に勤めているのは父の従妹にあたる人物だ。
本家筋の姉たちにライバル意識を勝手に燃やして
近寄らなかった父だが、ライバルにならないと思っているからか
従妹には随分優しかったようで、父の死後、叔母たちよりも
可愛がってくれた。

海外勤務が多いのでまだ志麻を直接紹介できてはいないが
写真と簡単なサイズだけで新作の寝巻浴衣を用意させることが
できるのだからすごい。

選んだのか、という問いに対しては
その優秀な父の従妹の話になった。
本当ならストライプもピンクも己が選びたかったので
悔しさを滲ませつつ。]


 大守は女系家族なんだよ。


[因みに件の人物の番や子も女性である。]
(49) 2023/08/09(Wed) 8:40:17

【人】 田臥 志麻

 
[洗えば良くないか?と疑問に浮かんだ疑問は、
 違った形で彼を肯定することになる。

 もし汚してしまったシーツを顔見知りになった
 ハザマさんに綺麗に洗われていたりすれば、
 きっと顔を合わせづらかっただろう。
 
 それでも汚したシーツを焼却している頻度が、
 多いことは知られているのだが……。
 そこに至ってはもう観念している。
 
 頻度を減らす、……ことは、出来そうにないから。]

 
(50) 2023/08/09(Wed) 13:20:31

【人】 田臥 志麻

[引っ越す際にもってきた志麻の荷物は意外と少ない。
 ものにあまり執着しないのは元来の性格であり、
 収集癖のようなものもない。
 唯一拘っているのが下着ぐらいだ。

 今やネットやクラウドシステムが主流になり、
 殆どのものがサブスクで利用できる時代。

 通勤中に音楽を聴いたり、空き時間にはアプリを
 ダウンロードしてゲームで通信したしたり。
 ときには少し前に流行ったドラマを
 動画配信サービスで一気見したり。

 若者らしくスマホは手放せない生活は送っているが、
 そんな志麻が引っ越してきて目を輝かせたのは、
 大きなシアタールームである。

 JPOPが好きな志麻は時折、その場所で
 アーティストのライブ配信を見たりしているし、
 威優にも勧めたりする機会が増えている。]
(51) 2023/08/09(Wed) 13:21:04

【人】 田臥 志麻

[大守家は親族が多い。
 それは以前に参加したパーティでも理解していたが、
 まだ把握していなかった叔従母の名を出され、
 威優が可愛がられていると聞けば目を細めた。

 威優が海外留学していたのは叔従母の影響も
 あるのかもしれない。
 国内に落ち着いていないからこその発想や、
 センスに感嘆符を打ちながら勝手に好感度を上げて。
 女系家族との紹介に、ぱち、と瞬いた。
 なるほど、確かに当主も遺伝子の強そうな女性だった。]


  ……じゃあ、女の子産んだ方がいい?


[性別は選べるものではないがなんとなく口にした。
 それとも、威優のように男の子の方がいいだろうか?

 まだ、先の話ではあるけれど。
 どちらにしても可愛がることには変わりない。]
(52) 2023/08/09(Wed) 13:21:54

【人】 大守 威優

[二人でいる事に飽きる日は永遠に来ないけれど
母体のリスクを考えたら数年以内には子どもが
増えることになるだろう。

そうしたら焼却処分に回すものよりも
洗濯物が増えていくかもしれない。

そして更に数年後、数十年後には
焼却するものがなくなるかもしれない。


今のところは瞬きの間も惜しむかのように
抱き合って、贅沢な資源の使い方に溺れている。]
(53) 2023/08/09(Wed) 16:04:51

【人】 大守 威優

[女系家族にあっても父は男として生まれたし、
宛がわれた番は女性であったものの
生まれたのは己という男児だった。

母は兄弟を生みたかったらしいが
増えれば争いの種になると父が断固として
許さなかったという。
父を見ていると、兄弟がいて実際に家の中で
比べられたりしなくて良かったと思うけれど。]


 性別にこだわりはないけど、
 叶うならふたりは欲しいよ。


[弟を慈しむ志麻を見ていれば、
きょうだいも「争いの種」だけとは思えなくなったから。]
(54) 2023/08/09(Wed) 16:05:04

【人】 田臥 志麻

[威優のように可愛らがれていることもあるし、
 女系家族ではあるものの、
 女尊男卑という感じではないらしい。

 大守の中にはαだけでなくΩ性の人もいると聞く。
 性別にこだわりがないと聞いたなら、
 ふむ、と納得したように首を引いた。]


  じゃ、女の子と男の子がいいな。
  オレ似の女の子と、威優似の男の子。

  絶対可愛い。


[まるで確信を得たように言いながら、頬に口づけた。
 
 兄弟はいいものだということを知っている。
 親族は多くとも、今は母しか居ない威優の為に、
 家族を増やしたい気持ちが前々からあった。
 
 二人欲しいというのなら、望みのままに。
 密かに意気込むのは心の中だけにしておこう。]
(55) 2023/08/09(Wed) 17:31:02

【人】 大守 威優

[繁栄の為に大掛かりな見合いパーティを計画する一族だが
稀に生まれるΩを虐げたりはしない。
寧ろ一族に相応しい教育や生活を与えない側を
罰する風潮がある為、大企業を幾つも抱える家にしては
差別が少ない方だろうと思う。

少ない、というのは
己の与り知らぬところで起きている可能性を
完全には否定できないからである。

実際、父の姉妹に対するライバル心は憎しみにも近いと
感じていたので、父は明かさなかったものの
何かしらの理不尽を感じながら育ったのかもしれなかった。

己にとって幸いだったのは、その厳しい父が
誰かを差別するように己を育てなかったことだろう。

「誰かの為に自然と手を貸せる」価値観を持てたことを
己は誇りに思っている。]
(56) 2023/08/09(Wed) 20:31:14

【人】 大守 威優

[拘りはないが、志麻に言われると
彼に似た女の子と己に似た男の子との4人家族は
とても理想的に思える。

可愛いものが好きな志麻が己似の男児に対し
「絶対可愛い」と言い切ってくれるところに
愛情を感じて目を細めた。

家族を増やしたいという想いの中に、
己が父を早くに亡くしているからという思いやりがあることはまだ知らない。
ラウンジで従兄の番と話していた内容は
詳しく聞く前にバックルームに引き上げたので聞けていないのだった。]
(57) 2023/08/09(Wed) 20:31:26

【人】 田臥 志麻

[威優の家族構成については知っているが、
 実のところ、同棲に至っても尚。
 彼の母親と対面したことはない。

 大企業である社長をしているらしいこと、
 出自は自動車会社の令嬢であること。
 自身と同じΩでありながら雲の上のような存在だ。
 
 早くに亡くなった父が厳しい人であったと威優は、
 時々口にすることがあるけれど、
 亡父に対しても、母親に対しても、
 彼の口から悪口のようなものは聞いたことがない。

 そういう風に彼を育ててきた母親ならば、
 信用に値するだろうことは知れる。

 多忙な彼女とのスケジュールが合い次第、
 改めて挨拶をする機会を儲けようという話はしている。]
(58) 2023/08/09(Wed) 23:05:17

【人】 田臥 志麻

[ちなみに志麻の家族には既に威優を紹介済みである。

 柔和な話口調の威優は、両親たちにも弟にも
 αの圧を与えることはなかったらしく、
 優しそうな人ね、とウケがよかった。

 番を作るつもりがなかった長男が、
 相手を連れてきたことには驚いていたし、
 身元の確かな大守であり、何よりも、
 彼の誠実さが両親の心を打ったのだろう。

 「番なんていらないって言ってた志麻が、まさか」
 「結婚なんてするつもりないって言ってた志麻が」
 「一生兄弟で暮らすとか、言ってた兄さんが」

 口を揃えたように言う家族に咳払いをしながら。]

 
  ……まあ、そういうことだから。


[と、耳朶を染めていたのは隣の威優には
 きっと気づかれていただろう。] 
(59) 2023/08/09(Wed) 23:05:34

【人】 田臥 志麻

[怒ったところを見たことがない父と、
 厳しいけれどその分だけ、優しくしてくれた母。
 Ωである志麻を兄として純粋に慕ってくれる弟。

 自身がΩであるが故に、
 掛けた苦労は計り知れない。
 志麻の預かり知らぬところで彼らも、
 糾弾されるようなこともあったかもしれない。

 だからこそ、威優と一緒になると決めた後も、
 家族を大切にしていきたい。

 自身が選んだ相手を、少し誇らしげに。
 家族に紹介するのは、面映ゆいながらも。
 幸せで、胸が温かくなって。

 家族の前で、並んで座るテーブルの下、
 そっと威優の手を握ったのは記憶にまだ新しい。*]
(60) 2023/08/09(Wed) 23:05:51

【人】 大守 威優

[出自が令嬢とはいえ母はΩである。
αの父の急死で会社を継ぐことに相当の苦労があったと
推察される。
推察の域を出ないのは、当時まだ学生という身分で
会社の経営に口を出せる立場ではなかった故に。

ただ己が他の企業ではなく母の会社を選んだのは
後々継ぐ予定だからという以上に
母を支えたかったからだ。

成人してからは滅多に顔を合わさないが
煙たがられている訳ではないことは知っている。

番が出来たとビデオ通話で報告した時には
夜中だったにも関わらず狂喜乱舞だった。
あの調子で志麻に会ったら熱い抱擁をしかねないので
今から警戒している。]
(61) 2023/08/09(Wed) 23:33:26

【人】 大守 威優

[先んじて志麻の方には都合を合わせて貰い
事後報告になるが番関係の報告をした。

見た目に威圧感があるので少し心配ではあったが
そこは大守の名が役立った。

大守は番となる者を大切にし、死ぬまで添い遂げるという
先祖代々培ってきた信用は、Ωの長男を心配する家族には
特大の安心材料となったことだろう。

社会的に守られるという安心感からか
口々にかつての志麻が如何に番というものに興味がなかったかが
語られて、志麻が咳ばらいをする様子をクスクス見守った。
染まった耳朶が愛おしい。]
(62) 2023/08/09(Wed) 23:33:48

【人】 大守 威優



 私が志麻さんをどうしても番にしたくて。
 結婚という形で傍にいて貰いたくて。
 兄弟で暮らす約束を破らせてしまって申し訳ない。


[テーブルの下で手をしっかり握りながら
如何に己が彼に惚れているかということは
言葉や表情で読み取って貰えたと思う。

彼等に提案した引っ越しにも裏がある訳ではなく
純粋にそれが己の家族を大切にする方法のひとつだと
伝わっていただろう。*]
(63) 2023/08/09(Wed) 23:34:00
村の設定が変更されました。

村の設定が変更されました。

【人】 田臥 志麻

[威優が現在の会社を選んだ理由を聞いた時、
 志麻は笑っただろう。
 母を支えたいという理由に目を細めて。

 彼が母を、大事に思う人で良かった。
 一緒になっても、きっと同じように
 家族を大切にしてくれるだろうから。

 家族に報告をしたという時にはまだ、
 通い妻をしていたのでビデオ通話には参加していない。
 威優からの報告で喜んでいたと耳にして、
 彼をこのように育てた人に早く会ってみたいと
 伝えれば、少し複雑そうな顔をされた。

 威優の母だけでもなく、ご当主とも
 いつか顔合わせをすることになるだろう。

 パーティで見かけた存在感を思い出して、
 そちらは少し、覚悟が必要そうだなと感じながら。]
(64) 2023/08/10(Thu) 20:08:20

【人】 田臥 志麻

[結婚するということは、一人が二人になること。
 二人になれば二倍付き合いも増えていくことになる。

 自身の家族に威優を紹介しながら、
 彼が不愉快な思いをしなければいいと考えていたが、
 それも隣で見ている限り、杞憂に終わった。

 名を大きくし続ける大守の昔ながらの評判は
 自身よりも遥かに両親のほうが詳しく、
 いい人に選ばれたわね、と両親は喜んでいた。

 威優が提示した引っ越しへの提案も、
 渋ることなく受け入れ、
 いずれ子どもが出来るなら手が必要だろうと
 寧ろ率先して意図を汲んでくれた。

 家族からも、威優からも。
 穏やかで温かな空気を感じて小さく唇を噛む。
 
 手に入れようとしていなかったものが、
 こんなに胸を熱くさせるとは思わなかった。]
(65) 2023/08/10(Thu) 20:08:35

【人】 田臥 志麻

[伸ばした手を威優が大きな手で包み込んでくれる。
 家族の驚きに一つ一つ応えながら、
 口約束だけのことまで謝罪の言葉を口にする。
 
 うっかり涙腺が潤みそうになるのを堪え、
 手を繋ぎ合わせたなら。]


  ……威優は、こう言ってるけど。

  ちゃんと、オレの意志で選んだから。
  威優と番になることも、結婚することも。

  だから、これからは。
  ……威優ともども、よろしくおねがいシマス。


[改めて、育ててくれた両親に頭を下げた。
 新しい家族を作っても、
 両親の前ではずっと子どものままだ。]
(66) 2023/08/10(Thu) 20:09:08

【人】 田臥 志麻


  ……莉ー久ー。
  おまえには兄ちゃんが増えるんだからな?


[妙に優しくて温かい空気を吹き飛ばすように、
 物珍しそうに見る弟の視線を振り払う為、
 わしゃわしゃと乱雑にかき混ぜる。

 その日の夕飯は、
 母お得意のチーズハンバーグにしてもらった。*]
(67) 2023/08/10(Thu) 20:09:16

【人】 大守 威優

[大守の親族はアポイントを取るのが難しい程に多忙な者も多い。
母もその一人ではあるが、他の親族へのお披露目を兼ねた披露宴よりも
先に直接会いたいからと、今必死に調整をしているようだ。
あまり長く待ちたくないとごねれば
息子の我儘に画面越しにケラケラと笑われた。

今はもう一緒に住んでいると言ってあるので、
もしかすると夜に訪ねてくることになるかもしれない。

因みに志麻は引っ越しはしたが人事部に住所を知られると
面倒なことになりそうだったので、住民票はそのまま、
前の住居の家賃もまだ払っている。
籍を入れるのも住民票を移すのも、志麻の転職が終わってからだ。]
(68) 2023/08/10(Thu) 20:57:19

【人】 大守 威優

[志麻の泣き顔も好きだけれど
泣くのを堪えたいのなら促したりはしない。
強く繋ぎ直される手の力を感じながら、
彼と一緒に頭を下げた。

ご両親は子どもが生まれた後のことも考えてくれたようで
それをあてにした提案ではなかったのだが

「その際はお世話になることもあろうかと思います。
ありがとうございます。」

と微笑んだ。]
(69) 2023/08/10(Thu) 20:57:32

【人】 大守 威優

[手土産のワインは正月の番組で芸能人が飲み比べるものと
同じような値段のものにしようかと思ったが
飲みなれていないと澱を不味く感じる人がいると知り、
年数は若いが国産で品質の良いものを選んだ。

志麻の母作のチーズハンバーグは
驚く程柔らかく、成程これは志麻が大好物になる訳だと納得する。

食べた皿を下げる時に
(しなくて良いと言われたが、己は客ではなく家族だからと押し切った)
こっそり母親にレシピとコツを聞いておいた。

志麻を喜ばせたいと言う己の姿勢が微笑ましかったのか
彼女はずっと穏やかに笑っていた。

笑顔が志麻を彷彿とさせる。
志麻との子にも笑顔の造形が遺伝してほしい。]
(70) 2023/08/10(Thu) 20:57:51

【人】 大守 威優

[そして弟に対する「お兄ちゃん」の顔にも改めて
惚れ直すことになる。

「子ども」である志麻
「お兄ちゃん」である志麻

そんな新しい顔に出会えた顔合わせから
まだそれ程経っていないが、
向こうの引っ越し準備も着々と進んでいるようだ。

終わったら、志麻がどんなところで暮らしているか
此方にも招待したいと思っている。

キッチンの下の階は主に客間と書庫と倉庫になっている。
良ければ泊まってもらっても構わない。

そうしたら、朝食は二人で作ったものを振舞おうか。
最近では卵焼きのバリエーションも増えて目玉焼きも覚えた。
世間では目玉焼きに何をかけるか論争があるらしい。
何をかけても旨いと思うからあまり理解できないこだわりだ。*]
(71) 2023/08/10(Thu) 20:58:14
田臥 志麻は、メモを貼った。
(a4) 2023/08/10(Thu) 21:52:32

大守 威優は、メモを貼った。
(a5) 2023/08/10(Thu) 22:33:54

【人】 田臥 志麻

[引っ越しを終えて一緒に暮らし始めてた後も、
 借りたままのマンションは、時々、
 荷物を引き取りにいったり掃除にと戻ることもあった。
 いずれは弟が使いたいという話も上がっている。

 目指している大学からは
 少し距離があるんじゃないかと聞いてみたが、
 どうやら、兄が暮らしていたという点が
 弟いわく気に入っているらしい。
 
 思った以上に懐いているな、と実感しつつ、
 使うならば春先までは維持しておくべきだろうが、
 その間にも着々と転職への準備は進んでいる。

 週末は時間が取れる分、試験勉強に費やしている。
 時々威優も家庭教師を引き受けてくれていた。

 その話をすれば、弟も是非して欲しいと、
 名乗りを上げたが返事は威優に委ねた。

 もし彼が引き受けたのなら、
 タワーマンションに慄く莉久の姿が見られるだろう。]
(72) 2023/08/11(Fri) 2:38:40

【人】 田臥 志麻

[弟と威優が仲良くなるのは吝かではない。
 
 が、

 ただでさえ威優も多忙であるのに
 受験生の面倒まで見てくれとは言い難い上に、
 その時間を自分に使って欲しい、
 というわがままは、兄の建前上言えないので。
(73) 2023/08/11(Fri) 2:39:10

【人】 田臥 志麻

[涙を堪えて挨拶を終えた後、
 ワインでほろ酔いになった父の面倒を見ていれば、
 威優はキッチンで母と仲良くやっているようだった。

 キッチンでの会話はリビングには届くことは
 なかったが、ハンバーグを褒めていたので
 その感想などを伝えていたのかも知れない。

 酒のほうはうわばみである志麻は、
 ワイン一本ではまだ飲み足りない気分で居たが、
 手土産を自分たちで空けきってしまうのも
 どうかと思い、量は控えめにして弟相手に
 ソーシャルゲームの手伝いをしていた。 

 『…
玉ねぎと
パン
粉を増や
して入れて……、』

 途切れ途切れに母親と威優の声が聞こえる。
 つれない息子よりも聞き上手な、
 娘(?)婿のほうが話が弾むのだろう。]
(74) 2023/08/11(Fri) 2:41:23

【人】 田臥 志麻

[早々に家族の片鱗が垣間見れたような気がして、
 思わず目を細める。

 彼らが話している食卓の脇には、
 いくつかの調味料が並べられていた。
 目玉焼きには醤油派の弟と母、塩派の父。

 ソース派である志麻の分も、今でも置かれている。**]
(75) 2023/08/11(Fri) 2:42:30
村の設定が変更されました。

田臥 志麻は、メモを貼った。
(a6) 2023/08/11(Fri) 2:55:06

【人】 大守 威優

[挨拶の時に教わったチーズハンバーグのレシピは
まだ実践に移せていない。
志麻の誕生日が近いならと思ったが
残念ながら己と同じ4月生まれらしい。

そこまでは待てないので
もし時間が取れるならクリスマスだなと
密かに計画を練っている。

その頃にはもう少しレパートリーも増えているだろうし
沢山作ったハンバーグを翌朝に
目玉焼きとパイナップルの輪切りと一緒にロコモコ丼に
するのも楽しそうだ。

卵にはケチャップ派の己だが、ソース派の志麻と合わせれば
ロコモコ丼にはちょうど良い味付けになると思っている。]
(76) 2023/08/11(Fri) 20:06:20

【人】 大守 威優

[志麻の試験勉強は順調で、地頭の良さが伺える。
番を得たことで身体のバイオリズムが整ったのか
ヒート休暇で長らく伏せることもないので
勉強にも身が入るようだ。

家庭教師の話になった時、受験生の弟にも打診された。
それに関しては条件付きでOKを出している。]
(77) 2023/08/11(Fri) 20:06:35

【人】 大守 威優

[一つは、夜遅くは危ないので客間に泊まっていくこと。
必然的に翌日が休みの日だけ家庭教師を請け負うことになる。

もう一つは、己が帰る時間までに1時間、
家政婦から家事を教わること。

志麻が使っていた部屋で一人暮らしをするならば、
一人で暮らせる力が必要となる。

買い物、料理、洗濯、掃除、
彼がもしこの先伴侶を得て、その伴侶が家事が得意な人であっても
やらなくて良いということはないだろうし
覚えておいて損はないだろう。

家政婦には新しい仕事として給与を上乗せし、
一緒に料理や掃除をすることを彼の給料として
家庭教師代と相殺することにした。

――弟から「キス」を代金として貰う訳にはいかないので。]
(78) 2023/08/11(Fri) 20:06:46

【人】 大守 威優

[客間は階が違うし、寝室のある最上階には入れない。
家庭教師の後、寝る前の時間は
兄の方が寂しくないように、たっぷり愛を囁くようにしている。*]
(79) 2023/08/11(Fri) 20:07:14

【人】 田臥 志麻

[試験勉強はそれほど苦ではなかった。
 
 暗記モノであれば学生の頃の勉強法が今でも使える。
 仕事以外で机に向き合うことなど、
 大学を最後になかったけれど、案外。
 そういった作業は好ましい方だと気づいた。

 体調が物を言うのであれば、
 威優との暮らしが心身ともに安定を齎しているのだろう。

 弟の家庭教師を引き受けた威優の条件から、
 ときどき弟が訪れるようになった。
 月に一度、二度ぐらいの割合で。

 威優が居なければこの広い家を持て余してしまうので、
 客が来るのは嬉しくもあり、弟の顔も見れる。

 実家に戻らずに弟にも飯を食わせることが出来るので
 一石二鳥でもあった。]
(80) 2023/08/11(Fri) 21:30:27

【人】 田臥 志麻

[家事を覚えることを条件の一つにした威優のお陰で、
 弟は実家でも少しずつ手伝いを始めているらしい。

 買い物って意外と頭使うんだね。
 という感想に笑いながら、成長していく姿を
 見られるのは微笑ましい。

 ハザマさんとも仲良くしているらしく、
 弟の人懐っこいところは見習うべきかと思う。

 四苦八苦しながらも、まだ慣れない家事のいろはを
 覚えていく弟の傍らで様子を見守り、
 威優が帰ってきたら「おかえり」と迎える。

 二人だけで穏やかに睦まじく過ごす夜もいいけれど、
 ときにはこんな騒がしい夜も楽しく。]
(81) 2023/08/11(Fri) 21:31:09

【人】 田臥 志麻

[……だけど、弟が寝静まった後。

 たっぷりと愛されて散々啼かされた翌日に
 朗らかな弟と顔を合わせるのはさすがに恥ずかしい。
 
 フロアが違うとは言え、声が聞こえないかと
 ひやひやする反面、
 その日は妙に盛り上がってしまうからタチが悪い。*]
(82) 2023/08/11(Fri) 21:31:42

【人】 大守 威優

[防音は完璧だし、万が一にも志麻の喘ぎを含めた
情事の気配が弟に知られることはないけれど、

「悪いお兄ちゃんだな」とか
「朝にお兄ちゃんの顔に戻れる?」とか

煽るようなことを言うと
志麻が殊更感じ入るので、今後も止められないだろう。

翌朝寝不足の顔をした兄を見て
弟が何を思っているかは定かではない。*]
(83) 2023/08/11(Fri) 22:35:18