人狼物語 三日月国


223 【身内】夢のあと

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視点:


極夜の季。異形の刃が朱に染まれば、月の女神が蒼ざめる。
地上の民は怯え、惑い、鋭き刃に蹂躙される。
女神はただただ無力を嘆き、涙を零すのみ。

――三日月国の伝承

【人】 とある書物

選ばなかった道は、覚めてしまった夢と変わらない。
(0) 2023/09/01(Fri) 5:41:40
古城 が参加しました。

【人】 古城

ここにはもう、私たちのほかに誰もいない。

もう、誰も私たちの事を覚えていない。

だから私たちだけで見届けよう。

私たち自身の選んだ結末を。
(1) 2023/09/01(Fri) 5:47:35
黒薔薇 フィエが参加しました。

【人】 黒薔薇 フィエ


 でも、そうですね。

 どんな形であれもしもう一度
 私の近くでお会いすることがあれば、
 その時はなんとか思い出して、私の様子をお伝えします。

 その先のことは、その時にまた。
 …でも、構わないでしょうか?
 
(2) 2023/09/01(Fri) 5:53:02

【人】 黒薔薇 フィエ


  …そんな、長い夢を見ていたような気がする。

 
(3) 2023/09/01(Fri) 5:53:57
村の設定が変更されました。

【人】 黒薔薇 フィエ

 お疲れ様でした。
 今までありがとうございます。

[そう言って、勤めていたお店のオーナーに頭を下げて、店を後にした。これで何軒になるだろう。最近はマシになったとはいえ、時勢で、小規模の飲食店はいつ潰れてもおかしくない。
私がスタッフとしてお世話になるところは、運悪くそんなところばかりらしかった。これじゃ、自分の店を持つには程遠い]
(4) 2023/09/01(Fri) 6:03:19

【人】 黒薔薇 フィエ

 雨、降ってきたな。

[灰色の空、手のひらにぽたりと一滴。
ビニール傘を開いて坂道を下り、アパートへの帰り道、坂を下っていく。今日は自炊する気力もわかなくて、何か買って帰ろうとスーパーに立ち寄る。

あんまり贅沢はできないから、コンビニには寄らない。かごにはトマトパスタと、お茶。それに、いつもは飲まないけど、さすがに今日はカクテルの缶も。
お会計を済ませてマイバッグに入れ、店を出て気づいた。]

 傘が、ない。

[ビニール傘だから、取られてしまったのか。
踏んだり蹴ったりだ。仕方無しにそのまま店を出て歩き出す。
すぐに本降りになってきた。日本の雨は最近すごく急に降る。あっという間にどしゃ降りになってきた。]
(5) 2023/09/01(Fri) 6:13:30

【人】 黒薔薇 フィエ

 早く帰らないと…

[早足になるけれど、そんなにすぐには家にもつかなくて、髪とか、服とか、靴の中までびしょ濡れになってしまう。
幸か不幸か、人は通りがからないけれど家にはまだ遠くて、雨宿りする場所もない]

 ……はあ。

[ため息をついた。]

 もう、やだ…

[どうせ濡れているからわからないか。
私は、雨にずぶ濡れながら泣いていた**]
(6) 2023/09/01(Fri) 6:19:32
客人 ジャヤートが参加しました。

【人】 客人 ジャヤート



……いつか、再び巡り会うことができるまで。
その日までどうか、息災であるように。


そしてなにより、貴女が幸福であるように。


[嘗て、遠い地で交わした約束。

私が何より望むものは。
貴女が幸福で、そして微笑っていてくれること。
あの日の茶会で見た、くるくると移り変わる表情と、
彼女が作る料理や菓子の数々。

其れを思い出す度、胸が温かくなる。
眩しく、温かく、愛おしい其れにもう一度触れたいと、
もう一度、出会うことが叶うなら、と。

そのために、私は]
(7) 2023/09/01(Fri) 20:00:19

【人】 客人 ジャヤート



……、見つからないものですね。


[この国に来れば、彼女ともう一度逢えるのではないか、と。
そんな考えがどれほど浅はかなものであったかを思い知らされる。

旅の果て、やって来た極東の島国は
私が思っていた以上に多くの人や物で溢れていて。
此方が想定していた其れ以上に
私の願いをそう易々とは叶えてはくれないようだ]
(8) 2023/09/01(Fri) 20:02:04

【人】 客人 ジャヤート

[そんなことを思いながら、ふと空を見上げる]


………雨、か。


[お忍び用にと掛けていたアイウェア越しに見る空は
いつの間にか、暗く灰色を滲ませていた。

一先ず、持ち歩いていた傘を取り出す。
此度の探索も空振りだろうかと
ふ、と息を吐いたとき。]
(9) 2023/09/01(Fri) 20:02:46

【人】 客人 ジャヤート

[……暗い空の下、雨にうたれて佇む小柄な影。

その姿を、忘れるはずもない。
無論、見間違えることもある筈もない。

……ああ、でも願わくば。
たとえ其処に私が居なくても
貴女が幸せで、微笑っていてくれればいいと

そう、思っていたのですが]
(10) 2023/09/01(Fri) 20:04:39

【人】 客人 ジャヤート



……探しましたよ、お嬢さん。


[背後から声を掛けるのは無粋だったかもしれない。
そうでなくても今はお忍び用にと
髪を撫でつけた上に黒のアイウェアと
やや着崩した黒のスーツ姿なものだから
怪しく思われても致し方ない。

それでも歩み寄って傘を差し出さずにはいられなくて。]


そんなに濡れては風邪をひいてしまいます。


[傘を差し出して濡れないようにしながら、
そっと胸ポケットからハンカチを取り出すと、
そっと彼女に差し出す。]*
(11) 2023/09/01(Fri) 20:06:47

【人】 黒薔薇 フィエ

[雨は際限なく降ってくる。泣きたい気分だし、実際本当に泣いている。私の気持ちそのまま。
この分だと家に帰る頃には確実に風邪をひいてるな。こじらせると肺炎とかなるかもしれない。

それでもいい。どうせ何もうまくいかない。
どうにでもなってしまえ…って、そんな風に思いながら濡れていた頃、ふと後ろから声をかけられて、ぎょっとして振り向いた。

そして、それがこのあたりの人ではない…
というより、日本人ではないらしい事に気づいて、二度見して。少しして、もう一度顔を見た]
(12) 2023/09/01(Fri) 21:59:49

【人】 黒薔薇 フィエ

(どこかで、見たことがあるような…)

[良くは思い出せないのだけれど。
確かに会った…いや、見たことがある?
でも、そんな事を聞くよりも]

 探したって、どういう…
 ええと、私迷子とかでは…
 ちゃんと成人してて…
(13) 2023/09/01(Fri) 22:00:16

【人】 黒薔薇 フィエ

[身長が150pないから未だに下手をすれば中学生にも間違われるけれど、私はとうに20代半ば。というより、とっくに後半に差し掛かっている。
てっきりそれで声をかけられたかと思った。

どう見ても、この辺りに住んでいるようには見えない。住む世界が違うようにも見えた。黒のサングラス…アイウェアにスーツで外国人ともなれば、なおさら怪しい。

ただ、不審者には見えなかった。
この状況だからというのもあるけれど、どこかで確かに見た覚えがある。
ただ、思い出せないだけ。

それに、これだけ濡れていれば声をかけても仕方ないか。と]
(14) 2023/09/01(Fri) 22:01:37

【人】 黒薔薇 フィエ

 ……あ、はい。すみません。
 ありがとうございます。

[傘を差し出され、中に入ると降り注ぐ雨は届かなくなる。
それだけで少し人心地ついた気がした。]

 …すみません。
 傘、帰りに取られちゃったみたいで。

[ハンカチを差し出されるまま、ぐっしょり濡れた髪を拭ってハンカチを絞ると、コップをひっくり返したみたいに水が落ちる。髪と、それから顔を拭った。涙は見えないと思うけれど、ついでに拭いてごまかした。]
(15) 2023/09/01(Fri) 22:06:28

【人】 黒薔薇 フィエ

 大丈夫です。…ありがとう。
 すみません、お手数をおかけしました。
 傘、帰るところ近くにあれば良かったんですけど…
 ここからだともう家まで帰る方が近いから。

[見たことはある、けれどどこでだったか思い出せない。
だから、そう言って、別れようかとも思ったのだけど]

 どちらに行かれるんですか?
 …いえ、家の方向なら、歩きでなら、
 途中まで送っていただけたら…
 それは、助かりますが。
 本当はもうタクシーとか呼ぶべきなんでしょうが…

[もし目の前の人が申し出てくれるのなら、
車に乗るとかでなければ、そういう申し出なら受けたと思う。
そのぐらい私は気分が弱っていた*]
(16) 2023/09/01(Fri) 22:09:58

【人】 客人 ジャヤート

[迷子、という言葉にふ、と小さく笑みが零れた。

あの日、茶会で出逢った私と貴女。
何方かといえば、迷子というのは私のほうだったろう。]


驚かせて申し訳ない。
道の向こうに濡れている貴女の姿が見えたので
つい声をかけてしまいました。


[彼女がハンカチを受け取るようならば、
空いたその手で掛けていたアイウェアを外して
胸ポケットにしまう。
そうして撫でつけていた前髪をわしゃわしゃと崩せば。
嘗て出逢ったときとほぼ違わぬ姿。

それでも、彼女に見覚えがない様子であれば
苦笑混じりに目を細めてから]
(17) 2023/09/02(Sat) 5:07:48

【人】 客人 ジャヤート



私はジャヤートと申します。
よければ、送っていきましょうか。
勿論、貴女が嫌でなければ、の話ですが。


[話したいことは、沢山ある。
貴女が夢から醒めた後、私が旅してきた世界のこと。

聞きたいことも、沢山ある。
貴女が夢見たものを、夢の続きを。
取り急いでは貴女の現状についてだろうか?
貴女の憂いの原因を、少しでも知りたくて]
(18) 2023/09/02(Sat) 5:11:10

【人】 客人 ジャヤート


いきましょう、フィエ嬢。


[にこ、と笑みの形を作ってみせる。
彼女が名前を名乗っていたかを気にすることなく。

もし、道中なにかしら話ができたならば其れに応じよう。
それまでは暫し彼女の歩調に合わせながら雨降る道を静かに歩く]*
(19) 2023/09/02(Sat) 5:11:50

【人】 黒薔薇 フィエ

 …いえ。一人で雨の中で濡れてたら驚きますよね。

[私の方こそ、傍から見たら随分異様に見えたかもな、とちょっと反省する。眼の前の人はアイウェアを外して、前髪を崩した。]

(やっぱり見覚えはある。
どこでだかはやっぱり思い出せないけど…)

 あ、すみません。
 ジャヤートさん、ですか?
 ………あの、すみません。もしかしてどこかで…

 ううん、なんでもないです。
(20) 2023/09/02(Sat) 9:28:18

【人】 黒薔薇 フィエ

 それより、すみません。
 嫌というか……初対面の方のはずなのに、って
 ちょっと妙な気分がしてしまっただけで。

[ナンパだろうか、とも一瞬思って打ち消した。
それにしても、こんなずぶ濡れでなくもっとマシな状況を選ぶんじゃないかって。
ともかく、この豪雨で立ち話している場合ではなかった。]

 ええと、行きましょうか。
 はい…… あれ、私、名前言いましたっけ?

[いや、言ってない。間違いなく言ってない。
ということは、本当にどこかで会った?
笑みを浮かべる長身の人を不思議そうに見上げてしまう。]
(21) 2023/09/02(Sat) 9:32:08

【人】 黒薔薇 フィエ

[ひとまず家への道すがら、ぽつりぽつりと話を交わした。
この感じだと、この人には面識があるはずなのだ。
覚えていないだけで。
さすがにそれは少し失礼だろう。
だから、手がかりを掴みたかった]

 名前、ご存知なんですよね。フィエ、です。
 父がインド系イギリス人で、
 10歳の頃までイギリスにいて…
 日本は母の出身地です。
 ジャヤートさんも、もしかして
 同郷の方だったりしましたかね。
(22) 2023/09/02(Sat) 9:40:23

【人】 黒薔薇 フィエ

 昔から料理が好きなんです。
 祖母の…故郷の料理は何でも。
 私も料理人になって自分のお店を持ちたくて…
 アルバイトしながら調理師学校に通って、
 それからいくつかのお店で、厨房のスタッフで
 働かせてもらってました。

 でも、最近はどこも厳しくて、私の働いてるとこは
 全部お店閉めちゃって…
 今勤めてる所も今日で終わりだったんです。

 技術とか知識とかは、同年代の人達と比べても
 いいとこ行ってると思うんですよ。
 もちろん努力もして…
 学生の頃はちょっとしたコンクールで優秀賞も
 もらったり。

 ……でも、世の中うまく行かないなって。
 
(23) 2023/09/02(Sat) 9:44:17

【人】 黒薔薇 フィエ

[そう言えば最近あまり笑ってない。
学生の頃アルバイトしていたお店では、毎日張り切って笑顔だったのに。いつからこうなったかな。傍らに人がいるのに、そんな事を考えてしまっていた]

 …あ、すみません。
 こういう自分の話、面白くないですよね。
 ジャヤートさんは、どうして…

[などと言っているうちに、気づけば結局一人で住んでいるアパートの前まで来てしまっていたらしい。見上げてようやく気づいた。]

 すみません、ここ、私の家です。
 いつの間にかついちゃってましたね。
 ありがとうございました。
 ……助かりました。
(24) 2023/09/02(Sat) 9:48:23

【人】 黒薔薇 フィエ

 ええと、じゃあ、これで……

[と言って別れることもできた。
親切な通りがかりの人にお礼を告げて終わり、でも。
でも]

 ……いえ、あの。
 よければ中、入られますか?
 お茶くらいはお出しできますが…

[なんとなく、気づけばそう告げていた*]
(25) 2023/09/02(Sat) 9:51:19

【人】 黒薔薇 フィエ

[もしジャヤートさんが中に入ると言うなら、それで構わない。
一人暮らしで見ず知らずの人を家にあげるのは普通そんなことはしないけれど、なぜかこの人にはそこまでの警戒はなかった。
というより、おそらく見ず知らずではない、気がする。思い出せないだけで。ただ]

 すみません。お茶はお出しできるのですけど。
 少しだけ外で待っていてもらえますか?
 さすがにこれだけ濡れたらシャワーを浴びてから
 着替えないと風邪ひいてしまうので…

 あ、お急ぎの用事とかありますか…?

[そんな風に尋ねて、とにかく家には入ることにした*]

 
(26) 2023/09/02(Sat) 22:33:39

【人】 客人 ジャヤート

[どこかで、とぽつり呟くような声に小さく苦笑を零す。

あの日の全ては覚えていなくても、それでも。
何もかもを、忘れられた訳ではないのかもしれない。]


…貴女のことはよく存じていますよ。


[というよりも]


ずっと、貴女のことを探していました。


[永かったな、なんて。
そんな呟きは雨音に掻き消されて、
貴女の耳には届かなかったかもしれない]
(27) 2023/09/03(Sun) 12:02:03

【人】 客人 ジャヤート

[道すがらぽつりぽつりと彼女が語る話は
いつか彼女自身から聞いたこと。
もっとも、あの茶会の後の彼女をめぐる状況は
決して善いものとは言えなかった様子]


そう、ですか…。


[歩みをとめて彼女に向き直れば、
そっと彼女の濡れた髪を撫でる。]
(28) 2023/09/03(Sun) 12:04:47

【人】 客人 ジャヤート



ずっと、頑張っていたのですね。
きっと、私が考えるよりもずっと…いえ。
きっと貴女自身が気づかないあいだにも
多くの努力を重ねてきたのでしょう。

だから、自分ではどうにもできないことに悲しくなって、
苦しくなって。
……そうして、雫が零れて、溢れてしまうのでしょう?


[目線を合わせるように腰を屈める。
拒まれなければそのまま、そっと彼女の目元に触れて
雫を拭おうとするだろう]


貴女が今抱える憂いは、私が知らないあいだ
貴女が頑張って生きてきた証なのですね。

[うまく、笑ってみせることはできているだろうか。
この世界に来てから喜怒哀楽の表現はそれなりに
うまくなったと思っていたのだが、
いざ、心からの言葉を伝えようとすると
こうも難しいものなのだろうかと思う]
(29) 2023/09/03(Sun) 12:11:25

【人】 客人 ジャヤート



貴女と離れているあいだ。
私は、貴女に微笑っていてほしいと。
幸せでいてほしいと願っていました。
たとえ、そこに私がいなくても。


―――今は、貴女が抱えている憂いやそれまでの努力とも
共に在れたらと思っています。


[その言葉の意味を問われる先に]


風が、出てきましたね。
そろそろ行きましょうか。
これ以上、雨が強くなる前に。
(30) 2023/09/03(Sun) 12:16:37

【人】 客人 ジャヤート

[そうして彼女の家に辿り着けば
彼女からの提案に、少しだけ困ったような微苦笑>>25]


…いけませんよ、フィエ嬢?
年頃のお嬢さんがそんな容易に大人の男を家にあげようだなんて。


…。
(31) 2023/09/03(Sun) 12:18:50

【人】 客人 ジャヤート


…そういえば、先程、貴女と話をしているとき
私のことを話していませんでしたね。


「彼女からすれば此方の言葉はあまりにも突然のものだったろう。
胸元に手を添えて、いっそ大仰なほどに恭しく一礼してみせると」


私はジャヤート。
此処ではない世界より貴女に会いにきた、
嘗て人の子に「魔王」と呼ばれた存在です。

もっとも今は魔王としての力はありませんし、
この身体も人間と変わりないものです。
(32) 2023/09/03(Sun) 12:21:12

【人】 客人 ジャヤート



それでも。
ただの人間の男にできることは勿論私にもできるのですよ?


[無論、この言葉の意味をわからないような子供ではないでしょう]

そして、唐突にこのようなことを言い出す男を
貴女の家に入れてしまっても大丈夫なのですか?


[できるだけ冗談めかしてはみたものの、
彼女はどのような反応を返すだろう。

実のところ、少し不安な気持ちがなくもなかったけれど
どのみち何も話さないわけにはいかない。
何も告げないまま、何も明かさないまま
私の願いを叶えようとするのは、
先程、自身の憂いを打ち明けてくれた彼女に大して
あまりにも不誠実だと思うから。


さて、こんな自分に対しても
家に入ることを彼女が了承してくれたならば。
彼女のシャワーと着替えが終わるまで
暫く外で待っていることにしよう。]**
(33) 2023/09/03(Sun) 12:26:27

【人】 黒薔薇 フィエ

 私のこと、ずっと探してた…ですか?

[本当にうまく言う。ナンパにしても少し気障すぎる気もするけれど。
道すがら、歩みを止めてふと振り向くと、髪を撫でられて、目元の雫を拭われた>>28>>29
まるで恋人にするみたいな仕草。私も、バイトしていた10代の頃ならともかく、それにそのまま胸ときめかせるほど子供でもない。こんな土砂降りで、私がもう少しいつも通りの元気があれば、そういうのも一蹴してしまえるかもしれなかったのだけど。]
(34) 2023/09/03(Sun) 15:29:46

【人】 黒薔薇 フィエ

 そう、ですね。頑張ってきました。すごく。
 調理師学校に入って頑張ってバイトして…
 応対がメインでも、デザートはしっかり
 任せてもらえるぐらいに
 認めてもらって、それ以外でも成果もそこそこ出して。

 ……でも、頑張ってるだけならみんな頑張ってますし、
 それに、頑張ってもどうにもならない事なんて、
 世の中にいくらでもありますもんね。

[屈んだ顔に視線を合わせた。
文句なく格好いい。でも、優し気な顔だ。]
(35) 2023/09/03(Sun) 15:30:24

【人】 黒薔薇 フィエ

 そうですよ。今出会ったばかりの人には
 わからないくらい…人生の経験を積んだので。
 それはでも、貴方も同じだと思いますけど。

 随分上手い事言うんですね。
 私達、前世で何か約束でもしたんですか?
 …それとも、色々な人に言うんですかね。

 すみません、親切にしてもらってるのにこういう事。

[それでもいいけど、とぽつり、雨にかき消される程度の声が漏れたのは、多分本当に私が弱気になっている証拠だ。
家について…>>31私の提案に、ジャヤートさんはすぐに乗ってきたわけではなかった。年頃…か。そう言われるには、私も20代半ばすぎと、まあまあの年になってしまった気がするけれど。

なんて考えていた時、彼の身の上(?)>>32を聞いて、思わず吹き出してしまった。]
(36) 2023/09/03(Sun) 15:30:58

【人】 黒薔薇 フィエ

 魔王、……ですか?それは…すごいですね。
 勇者とかそういうのに倒されるやつですよね?
 私ゲームはやらないんですけど…

 昔一回だけそういうファンタジーみたいな
 夢…見たことありましたね。っていうかアリス?
 夢にしてはなんか色もついて長くて…
 細部まではよく覚えてないですけど。
 まだ修行中だったのに、宮廷料理人みたく腕ふるって…
 詳しく覚えてないけど色々な人に私の料理を
 喜んでもらえた覚えが。
 なんか、すごく楽しかった。
 ああいうのが私の夢だったのかなって。


 ずっとあのままだったらよかったのかな…
(37) 2023/09/03(Sun) 15:33:22

【人】 黒薔薇 フィエ

 あ、すみません。また私のことばっかり。

[さすがにちょっと冷えてきた。
確かに会ったばかりの男性を部屋に上げるのは普通ないことだけど…]

 大丈夫かどうかはわかりませんけど…
 聞きたい事もありますし。
 それとも、そういうつもりなんですか? 

[彼は>>33そういうようには見えなかったから、そうとだけと言って、ともかく部屋に上がる。
ぐっしょり中まで濡れた服を下着まで脱ぎ捨てて洗濯機に押し込み、熱いシャワーを浴びる。5分くらいで、ようやく体も温まり、人間らしさが戻ってきて、余裕もできた。

部屋着に着替え、お湯を沸かしながら鍵をかけていた玄関の扉を再度開ける。]
(38) 2023/09/03(Sun) 15:41:08

【人】 黒薔薇 フィエ

 すみません、お待たせしました。…どうぞ。

[中に入るとまずキッチンにユニットバス、それからベッドとテレビ、こたつテーブルの置かれた1Kの部屋。中に通して座椅子に座ってもらい、温かい湯気の上るカップを2つ、ロータスのビスケットを2枚の皿に乗せてテーブルに置き、対面に腰かけた。]

 意外と冷えたから、普通の紅茶じゃなくてチャーイです。
 シナモンとカルダモンとクローブ…
 キビ砂糖もたっぷり入れたからすごく甘いですよ。
 どうぞ。

[私も腰かけて温かな甘みを口にしながら、問いかけた。
先ほどよりは顔も血色がよくなって、表情も普段通りに見えるだろうか]
(39) 2023/09/03(Sun) 15:47:27

【人】 黒薔薇 フィエ

 私も普通は男性部屋に上げたりしませんよ。
 正直に言うと、私もなんだかジャヤートさんと
 お会いしたことあるような気、するんです。

 失礼ですが… ジャヤートさんのこと、
 もう少しお聞きしてもいいですか?
 …なんというか、魔王じゃなくて…
 そっちの話も興味深くはあるんですが、
 今のことをもっと詳しく。
 どこで会ったのか…思い出せないかな、と。

[そう言って、今度は彼の話を聞く側にまわらせてもらおうかと*]
(40) 2023/09/03(Sun) 15:47:52
2023/09/03(Sun) 15:50:38

【人】 客人 ジャヤート

[もし、私がただの人間の男で。
そしてこの行動が所謂「ナンパ」と呼ばれるものであったなら。
…眼の前の彼女を愛おしく想う気持ちも、
今の彼女の姿に、胸の痛みを感じることも、
なかったのかもしれない。

雨降る中、こうして傘を差しながら
歩くこともなかっただろう。]


……ええ。そうですね。


[頑張ってもどうにもならないことは、ある。
其れは紛れもない事実だ。]
(41) 2023/09/03(Sun) 19:46:58

【人】 客人 ジャヤート

[嘗て私を倒そうとして、
其れを成すことができなかった数多の命。
成し得なかった彼等に必ずしも慢心があったとは思わない。
必ずしも実力がなかったとは思わない。

ただ、ほんの少しの釦の掛け違いで。
其れだけで、成し遂げた者と
成し遂げられなかった者のあいだには
超えられない大きな壁が生まれてしまう。

そんな光景を
私は魔王として幾度となく繰り返し見てきた]
(42) 2023/09/03(Sun) 19:47:46

【人】 客人 ジャヤート



ですが、フィエ嬢。
私は、夢に向かおうとする人間の願いや努力は
等しく美しいものだと思うのです。

皆がそうしているから当たり前なのではなく、
その一つ一つの想いも努力も、
少なくとも誰かに否定されていいものではない。

綺麗事に聞こえるかもしれません。
今の私の立場であれば尚更。
…其れでも、私はこの考えを譲ることはできない。


[永い刻を生まれては生きて、
そして死と輪廻を繰り返してきた。
その道程で多くの命が志半ばで散る景色を見てきた。
そして其の数少ないに等しいだけの命を
「魔王」として、嘗ての私はこの手で奪ってきた。

時の流れの中で忘れられていった彼等のことを、
せめて私だけは忘れずにいたいから]
(43) 2023/09/03(Sun) 19:48:25

【人】 客人 ジャヤート

[ぽつりとした呟き>>36
雨音に掻き消されて届かなかったけれど。
なんとなくもう一度彼女の頭を撫でてから]


……貴女だけですよ。
私が「約束」をしたのは。
尤も、約束というより
私の一方的な願いではありましたが。

貴女が覚えていなくても。
私にとって、貴女は大切なひとです。


[「魔王」ではなくなった、この身一つの私に
温かな気持ちを興させてくれたひと。

私にとって、彼女はそういう人で
そしてその印象は、今も変わっていない]
(44) 2023/09/03(Sun) 19:50:12

【人】 客人 ジャヤート

[それから。>>36>>37]


…そんなにおかしいですか?


[吹き出した彼女になんとも言えず微苦笑を浮かべる。

ああ、これは信じていませんね。
だからこそ、私も今までこの秘密を
無闇に誰かに打ち明けたことはなかったのですが]


……赤い薔薇の女王様。
美しい庭園と、終わらない午後三時の茶会。

ええ。
あのときは、確かに楽しかったですね。


[大切なものをそっと抱えるように
胸元に手を置きながらぽつりと]
(45) 2023/09/03(Sun) 19:52:27

【人】 客人 ジャヤート

[そうして>>39>>40]


私の話、ですか。


[勿論、話さなければならないだろう。
あらためて言われると少しばかり気恥ずかしくもあるが]


そう、ですね…。
まずはどこから話しましょうか。
(46) 2023/09/03(Sun) 19:54:40

【人】 客人 ジャヤート

[淹れて頂いたチャイを一口。
此方が思っていた以上に、人としての身体は冷えていたのか、
その一口だけで身体の芯が暖かくっなるのを感じる]


今の私について。
そうですね……フィエ嬢は映画はご覧になりますか?


[言いながらポケットから取り出した情報端末を弄ること暫し]


これが、一番新しい物語ですね。
今の私は、こういうことを生業にしています。


[そう言って差し出した情報端末に映っているのは
今劇場で公開されている映画の公式ホームページ。

1930年代、大戦前夜の欧州を舞台に、とある英国貴族によって集められた七人のメンバー。
生まれも立場も異なる彼等が時に対立しながらも絆を結びナチスに奪われた秘宝を奪還するという王道のアクション映画。

その主役七人のなかの一人として映っているのが、私だった]
(47) 2023/09/03(Sun) 19:55:47

【人】 客人 ジャヤート



ジャヤート=アクタル・ヴァルマ=メディナ。
米国カルフォルニア出身。
父はインド系英国人、母は日系ブラジル人。
この映画の他にも幾つかのTVドラマと映画に参加していますね。


[この世界でのフルネームで検索すれば、
今は日本語でもWikipediaにてプロフィールを
閲覧することができる。
特に昨年公開された映画は日本でも好評だったとのこと。

家族構成等多少の虚構は交れども
これがこの世界で生きる人間としての私の顔]*
(48) 2023/09/03(Sun) 20:02:37
客人 ジャヤートは、メモを貼った。
(a0) 2023/09/03(Sun) 21:01:01

【人】 黒薔薇 フィエ

[何気ないはずの部屋の中にその人がいる>>46だけで、いつもとは違うという気がした。少なくとも、さっきまでの土砂降りの中途方に暮れるような気持ちはひとまず治まっていた。
といって、外は相変わらず土砂降りだったのだけど。]

 台風が近いみたいなことは聞きましたけど、
 多分まだのはず…なんですけどね。
 テレビつけないとわからないけど…

[あまり長居してもらうのは、そういう意味ではまずかったりするのだろうか。もし帰れなくなるといけない。
でも、その人の話は気になったから、>>47私もまずは耳を傾ける。買ってきたトマトパスタとカクテルの缶はひとまず冷蔵庫にしまい込んで、私もチャイを一口啜った。これは本式のアフタヌーンティーよりも自信がある。目をつぶってても絶対に失敗はしない]
(49) 2023/09/03(Sun) 21:47:12

【人】 黒薔薇 フィエ

 映画ですか?
 はい、見ます。邦画のアニメとかは口コミで
 評判良ければ。でもレイトショーで安い時に
 洋画見る方が多いかな。
 人も少なくてゆったりしてますしね…
 
[差し出された端末に表示されている画像とかトレイラー映像には見覚えがあった。CG全盛の現代において少し古き良き感じすら漂わせる、アクション映画。メインの7人は国籍も背景も様々で協力して悪というかナチスに立ち向かう…
王道と言えば王道作品で、それだけに私も知っていた]

 あ、これは…今やってるやつですよね。
 近所で上映してるうちに見に行こうと思ってたんです。
 格好いいですよね、こういうの好きなんです、
 インディーみたいな…

 ………あれ。ジャヤート。さんでしたよね。
(50) 2023/09/03(Sun) 21:48:02

【人】 黒薔薇 フィエ

 え、あれっ… 確かキャストの人…

[メインキャストにそんな名前の人がいなかったか?
はっと思い立って、自分の端末で名前を検索してみる。
すぐにWikiに載っている名前に行きついた。]

 ジャヤート=アクタル・ヴァルマ=メディナ。

 そう、私も去年見た映画で、
 主役じゃないけどいい活躍してる俳優さんがいて…
 後で調べたら父親がインド系の英国の人で、
 私と同じだなって、
 だからなんとなく覚えてました、けど…
(51) 2023/09/03(Sun) 21:48:25

【人】 黒薔薇 フィエ

 えっ。じゃあ……
 ジャヤートさんって、この……?
 確かにそう言われれば、そうですけど…

 え、ちょっと待ってください。
 すごい有名人…じゃないですか。 
 確かに私知ってます。だから見覚えあったんですね…
 でも、直接会った事は…


[なんでそんな人がここにいるんだろう?
テンションが上がるのと、困惑と。気持ちはない交ぜになっていた。少なくとも、私の記憶にある限りで会った事はない…はずだけど。]

 もしかして すごく小さい頃とかに
 イギリスでお会いしてました?
 でも……

[いや、待てよ…]
(52) 2023/09/03(Sun) 21:49:40

【人】 黒薔薇 フィエ

 もしかしてすごく小さい頃の話ですか?
 でないなら、すみません、ピンとは来てない…
 「約束」、私が、ジャヤートさんとしたんですか…
 多分それってすごい大事な約束だったんですかね。
 それはわかります。
 そのために私を探して…って言ってましたよね。

 なんでだろう、私、そんな大事なこと
 忘れちゃってるんですか。
 私の事大事だって言ってくれる>>44
 思い出せたらいいんですけど…

[なんだか、思い出せないことに申し訳なさすら感じてしまう。
幼少の頃でないなら、こんなに私の方が思い出せないというのは何かおかしい気がする。どうにか記憶を絞り出そうと考えるうち、ふとさっきの一言>>45に思い至った。]
(53) 2023/09/03(Sun) 22:03:21

【人】 黒薔薇 フィエ

 そう言えば、さっきの私の夢の話…
 そう、女王様とか赤い薔薇の庭園とか、
 ずっと続くお茶会…
 そんな感じだったかもしれません。
 私、とにかくいっぱい料理作った覚えがあります。
 全身全霊で知識と腕前ふるって、
 みんなに喜んでほしいって。
 
 何作ったかな。ミートパイとか、サンドイッチとか、
 タルトにキッシュにオムライス、
 それに…
(54) 2023/09/03(Sun) 22:03:49

【人】 黒薔薇 フィエ

 確かに作った覚えがある、ような…

 ………まさか。

[帰る途中の話>>43を思い返す。
人間の願いや努力は美しくて、その思いや努力は否定されるべきものではなくて…
そんな温かな話をいつかどこかで聞いたような覚えが、確かにある。]

 お会いしてるんですか?
 もしかして、その時に。

[俄かには信じられないけれど、そうなのだろうか。
あれが本当のこと、になるわけだけど…
まじまじとジャヤートさんを見つめた*]
(55) 2023/09/03(Sun) 22:09:57

【人】 客人 ジャヤート



…貴女が、申し訳なく思う必要等ないのですよ。


[あの時の彼女も言っていた。
元の世界に帰ったら忘れてしまうかもしれないと。
或いは此処での出逢いを夢と思って思い出さなくなってしまうかもしれない、と。

其れでも構わないといったのは私のほうだ。
彼女が忘れてしまうというのなら、私が忘れずにいればいい。
ただ、言質だけは取っておきたいと
そんな想いと共に交わした『約束』]
(56) 2023/09/04(Mon) 10:04:13

【人】 客人 ジャヤート

[この世界は広く、人も物語も豊かで、
此方が想定していた以上に時間はかかってしまったけれど。でも、こうして再び巡り会えることができた。
其れだけでも十分すぎるほど、
嬉しかったというのに。>>54>>55]


…。

 
(57) 2023/09/04(Mon) 10:05:17

【人】 客人 ジャヤート



――…ええ、そうですよ。


[微かに目を見開いた後、
自然、はにかむような笑みが浮かぶ。

覚えていなくても。
忘れられていても構わないと。
そう、思っていたけれど。

…交わした言葉を思い出してもらえたということが、
其れが、こんなにも胸を温かくするものだったとは。]
(58) 2023/09/04(Mon) 10:06:17

【人】 客人 ジャヤート



貴女にとっては一睡の夢のようなものだったのかもしれません。
其れでも、私にとっては、かけがえのない唯一無二の思い出なのです。


[そして。]


…あらためて、フィエ嬢。


[こたつテーブルを挟んだ対面越しに恭しく一礼して見せると、そっと立ち上がる。
そうして、彼女の傍らへと移動すると]


思っていたよりも時間がかかってしまい、申し訳ありませんでした。
ですが、またこうしてお会いすることができて、とても嬉しく思います。

[いつかの茶会でそうしてみせたように。
彼女の手をとって、その手の甲にそっと口づけた]**
(59) 2023/09/04(Mon) 10:08:37

【人】 客人 ジャヤート

[其れから、二つ三つ言葉を交わした後になるだろうか]


フィエ嬢。
もし、ご都合が良ければ
明日お時間を頂いてもよろしいでしょうか?


[先程の彼女の様子を思い出す。
今、彼女に必要なものは
心と体を休めることではないだろうかと。

どんな屈強な勇者や戦士、魔法使いだとて
常に頑張って張り詰めるばかりでは疲弊してしまうから。

何より、張り詰めて疲弊しきった心では
楽しさも喜びも、何かを美味しいと感じることも
上手くできなくなってしまうと思うから。
そうなる前に休息は必要だ]
(60) 2023/09/04(Mon) 12:32:41

【人】 客人 ジャヤート



…どう、でしょうか?
勿論、都合が悪ければフィエ嬢の都合に合わせます。


[彼女を気遣う気持ちが半分、
彼女と共にいたい気持ちも半分。
心が二つある、とはこういうことだろうかと
そんなことを考えながら、真っ直ぐ彼女の瞳を見つめた]**
(61) 2023/09/04(Mon) 12:32:53

【人】 黒薔薇 フィエ

 本当に、そうなんですか。
 にわかに信じられはしないです、けど…

[あの場所に行ったことも、あそこで起こったことも夢ではなくて、目の前にいる人は、そのまま信じるなら私に逢うためだけにこの場所まで私を探しに来てくれた人だということになる。

そんな事があるものか、と思うくらいに今の私は自分への肯定感を亡くしていたのだけれど。
嬉しくないかと言われたら、嬉しくない訳はなかった…けど。]

 ……ふふ。

[はにかむような笑みにつられて少しだけ笑ってしまった。]
(62) 2023/09/04(Mon) 20:13:11

【人】 黒薔薇 フィエ

 …そうなんですか。
 ごめんなさい、そういう人とお話した覚えはあります。
 それでちょっと…いえ、かなりびっくりしたけれど
 温かな気持ちを覚えたのも、感情に覚えがあります。

 ただ、話の細部までは覚えていないですけど。

 まだ信じられない気持ちのほうが強いですが…

[側に寄って>>59恭しく口づけする姿は、そんな事があったような気がして、くすぐったくて、少し嬉しくて、温かくて、
なんだか申し訳なかった。きちんと覚えていないせいもあるけど、私はそんなプリンセスみたいな存在ではないんだから。
]
(63) 2023/09/04(Mon) 20:18:47

【人】 黒薔薇 フィエ

[それからいくつか話も交わしたけれど、雨は止む気配もない。むしろ窓を叩く雨の音はますます強くなっていそうだった。]

 明日、ですか?
 はい、もちろん空いてます。
 新しい仕事も全然見つかってないし…
 時間はいくらでもありますから。

[なんだろう。と純粋に不思議に思うけれど、多分悪いことではないはず。]

 都合なら私は全然構いません。けど…
(64) 2023/09/04(Mon) 20:22:43

【人】 黒薔薇 フィエ

 あ、すみません。

 …そうですよね。雨も強いし、今帰らないと
 今夜は帰れなくなっちゃうかも。
 こっちではホテルとか取ってるんですよね?なら…

[と気を取り直して送り出そうとしてふと]

 ……そうだ。これだけ…すみません。

[部屋の隅の衣装棚の中を探って、10センチ四方ほどの木箱を取り出し、ジャヤートさんの前に置いた。]

 帰る前にこれだけ、聞かせてもらえませんか。
(65) 2023/09/04(Mon) 20:28:21

【人】 黒薔薇 フィエ

 この箱、前はお店でつけてた紫の蝶の
 髪留めが入ってたんです。

 いつの間にかそれがなくなって……

 もしかして、今「代わりに何が入っているか」、
 ジャヤートさんはご存知ですか?

[真剣な、もしかしたら悲愴にも見えるような顔で、私は尋ねた*]
(66) 2023/09/04(Mon) 20:34:03

【人】 客人 ジャヤート

[ーーー…ああ、と。>>62
はにかむその顔に知らず息を呑む。]


…よかった。
漸く笑ってくれましたね。


[まだまだ本調子とは言えないかもしれないけれど。
それでも、いつかの貴女の面影を垣間見たことに。

安堵にも、懐かしさにも、切なさにも似た感慨が胸を満たす。

先程口づけた彼女の掌を、そのまま此方へと寄せれば
此方の頬へと添えさせて]


覚えていないのなら、それでも構わないのです。
少なくとも、私にとって其れは些末なこと。

信じられないというのなら、
信じてもらえるように言葉と行動で示すだけです。
(67) 2023/09/05(Tue) 0:56:20

【人】 客人 ジャヤート



…………。


[差し出された小箱と>>65
彼女の問い掛け。>>66


忘れる筈もない。
何よりも箱の中から感じ取れる懐かしい気配は
嘗ての私の残滓そのものだったから]


…懐かしいですね。


[彼女の頬に添えていた手を、今度は小箱のほうへと添えて]
(68) 2023/09/05(Tue) 0:59:32

【人】 客人 ジャヤート



ガーネットの首飾り、でしょう?


[微笑って首を傾げてから]


そうですね。
…材質は台座、チェーン共に白金、
長さは確かそう…このくらいでしたね。


[親指と人差し指をそっと
彼女の首周りを半円をなぞるように滑らせると]
(69) 2023/09/05(Tue) 1:09:17

【人】 客人 ジャヤート



ガーネットの紅が引き立つように、
そして石の加護があるようにと
ガーネットの周囲には金剛石を添えました。

貴女の行く末に幸あれと。
そう願って作り出したことを覚えていますよ。


[ひらりと、此方の掌と指先とを見せながら。
あのとき指先につけた傷は、今はもう消えてしまっているが
もしかしたら、この仕草で何かを思い出すこともあるかもしれないと。

小箱に手を添えながら、彼女の言葉を待つ。
さて、答えはどうだったろうか?]**
(70) 2023/09/05(Tue) 1:10:13

【人】 黒薔薇 フィエ

 よかったですか?
 …そう言えば、なんか最近、笑えてなかった気がする。
 大人になると、世の中考える事が増えすぎるんですよ。
 でもうらやましい。…ジャヤートさんは、映画スターで…
 もう色々なもの、持ってるんですよね。
 …ううん、僻みとかじゃなくて。

[笑っていると言われて、>>67自分でも少し驚いて、ジャヤートさんを改めて見つめた。掌を頬へ添える仕草はやっぱりちょっと気障な気もするけれど、あの時はたしかお茶会の場だったから、こうして距離が近いとそんな風に思ったりするのだろうか。

でも、今の自分にはそれは効いた。
温かくて、
やっぱり申し訳なくなる。
]
(71) 2023/09/05(Tue) 7:35:55

【人】 黒薔薇 フィエ

[そして、告げられる答え。>>69]

 ……………

[黙って、箱の中を開ける。
中にはな大きめの、鉄礬柘榴石のついた首飾り。
台座もチェーンも白金。
取り出して持ち上げ、首にかけてみた。

ジャヤートさんの指し示した首周りのライン>>69にそのままぴったりと納まった。]

 あたり、です。

 この間まで、いつの間にかなくなったって
 思ってたけど…そう言えば、
 紫の蝶は私が持っていてほしいって
 その人にあげたんでした。
 私が確かにその人と話したっていう思い出で…
 
 私が何か代わりの思い出になるものをってお願いして…

[じっとジャヤートさんを見つめる。
眼の縁に熱いものが溜まっていくのを感じた。]
(72) 2023/09/05(Tue) 7:46:57

【人】 黒薔薇 フィエ



 ジャヤートさん、……… ですね。

 
(73) 2023/09/05(Tue) 7:47:24

【人】 黒薔薇 フィエ

[ジャヤートさんの答は…どちらにしても、少し話が落ち着いたところで席を立つ。テレビはつけず、端末で天気を見た。]

 台風…ではないけど、今夜はずっと雨、
 激しく降りそうですね。
 明日は晴れるだろうから、
 用事は問題ないと思いますけど。

 …ジャヤートさん、ご飯はまだですか?
 私は買ったのもありますけど、せっかくなら
 何かありあわせででも作りますが…

[多分お風呂とかもいるよね、と思いつつ、そう声をかけた*]
(74) 2023/09/05(Tue) 12:11:42