人狼物語 三日月国


199 【身内RP村】ラブ♡トライアングル(仮)

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


6票

処刑対象:、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:村人の勝利

【人】 桧垣 やよい

 
 
 

  [ 10年前、お父さんとお母さんが死んだ。 ]
  

 
 
(0) 2023/02/19(Sun) 0:26:12

【人】 桧垣 やよい



[ 無口で真面目だったお父さん
  やさしかったお母さん。
 
  当時のことは鮮明に覚えてる。

  とある夏の日。
 
  ザァァ、という雨の音と、
  だんだん暗くなる外の景色
  お気に入りの
猫の
ぬいぐるみを抱きしめて、
  女の子がひとり、両親の帰りを、待っていた。

  ずっと、ずっと、ずっと。
  ずっと、ずっと、ずっと 待っていたんだ。


  『 夏祭り、楽しみだね! 』


  家族3人で交わした約束は二度と叶わないことを
  まだ知らないまま ……──── ]


 
(1) 2023/02/19(Sun) 0:26:45

【人】 桧垣 やよい

 


[ 交通事故だった。
 
  ひどい雨で夕方薄暗くて視界が悪くて。
  高所から転落したから即死だっただろうって。

  いつもだったら3人でお出掛けするけれど、
  その日は見たいテレビがあって、
  「やよい、もうお姉ちゃんだからお留守番できるよ!」
  なんて張り切っちゃって …………

 
  すぐに帰るよって言われたのに、
  見たかったテレビの方が先に終わっちゃった。

  お母さんとこねたハンバーグは赤いまま、
  晩ご飯の時間も過ぎていった。

  いつもより広く感じる部屋に電話の音が鳴り響いて

  …………

  その後のことを思い出すと
  今でも心が千切れてしまいそう。 ]


  
(2) 2023/02/19(Sun) 0:28:38

【人】 桧垣 やよい





[ 沢山の大人に囲まれて、
  みんながわたしをどうするか、話を繰り返していた。

 
  うちは子供が3人いるから、とか
  うちはそんなに付き合いなかったし…とか、
  両親が亡くなった子のケアなんて無理よ、とか。


  ぜんぶわたしの話なのに、わたしはそっちのけで、
  子供だから分からないって思われたのかな。
  聞きたくない言葉も全部わたしの耳には入ってきたの。

  わたしのお父さんとお母さんが死んだのに、
  騒がしさの中でぽつんと取り残されたみたい。 ]


(3) 2023/02/19(Sun) 0:29:00

【人】 桧垣 やよい




[ そんな中、

  朔也くんだけがわたしを抱きしめてくれた。
  小さな手で、わたしの頭を撫でてくれた。 ]

 
(4) 2023/02/19(Sun) 0:29:47

【人】 桧垣 やよい




       [ すっごく、あったかかった。 ]

 
(5) 2023/02/19(Sun) 0:30:09

【人】 桧垣 やよい




[ その時だけは、ひとりじゃないって思えたけれど
  結局すぐにお別れが決まった。

  わたしたちは自分で何かを選ぶことはできない、
  小さな小さな子供だったの。 ]


(6) 2023/02/19(Sun) 0:30:21

【人】 桧垣 やよい




[ それから、どこへ行ってもうまくいかなかった。

  親戚の家をたらい回しにされながら、
  短い期間で転校を繰り返した。



            わたしはずっと、独りだった。
            ずっとずっと、孤独だった。

            感情を殺して、息だけしてた。 ]
  

(7) 2023/02/19(Sun) 0:30:58

【人】 桧垣 やよい




  [ これからずっとずっとずっと、
 

         そんな毎日が続くと思ってた。 ]



(8) 2023/02/19(Sun) 0:31:34

【人】 桧垣 やよい




   [ そんな暗闇で手を差し伸べてくれたのが、

            やよいちゃん≠セった。 ]


(9) 2023/02/19(Sun) 0:31:50

【人】 桧垣 やよい




 「 わたしと、友だちになってくれますか 」



[ 国語のノート、犬の絵の横に綴られたメッセ―ジ。


  自分でも自分が分からないわたしに、
  彼女は名前をくれた。

  白黒で温度のない毎日に、彩と温もりをくれた。 ]



(10) 2023/02/19(Sun) 0:32:45

【人】 桧垣 やよい




  [ やよいちゃんとふたりになったから、
     わたしはここまで歩いてこれた。 ]


(11) 2023/02/19(Sun) 0:33:20

【人】 桧垣 やよい




 
  [ やよいちゃん ……

    わたしは貴方が大好きなの。 ]



(12) 2023/02/19(Sun) 0:33:32

【人】 桧垣 やよい




  [ わたしの孤独が貴女を生み出してしまったとしても ]

 
(13) 2023/02/19(Sun) 0:34:53

【人】 桧垣 やよい




[ 高校生になって朔也くんと再会した時は驚いた。
 
  もちろん、ずっとちゃんと覚えてたよ。
  忘れられない、特別で大切な、幼馴染の男の子。

  彼に告白された時、戸惑いながらもすごく嬉しかった。

  花束みたいなキャンディも、
  テディベアの小さなぬいぐるみのキーホルダーも。
  全部、すごくすごく嬉しかった。 

  ただ、入学式に助けてもらったって話を聞いて、
  すぐに分かったの。 ]

 
(14) 2023/02/19(Sun) 0:37:40

【人】 桧垣 やよい




[ それはわたし≠カゃないって。


  朔也くんが好きになったのは、
  やよいちゃん≠フ方だって。 ]

   
(15) 2023/02/19(Sun) 0:38:14

【人】 桧垣 やよい




[ うまく伝えられなくて結局、
  彼にはわたしとやよいちゃんのこと、全部説明したの。
  朔也くんなら分かってくれるかなって甘えて。

  それから、お父さんを紹介してもらって、
  カウンセリングを受けるようになったんだったよね。


  全部を知っても尚、わたしを好きだと言ってくれる
  そんな彼に説得され、半ば流されるように
  わたしたちは付き合うことになった。 ]

 
(16) 2023/02/19(Sun) 0:40:18

【人】 桧垣 やよい




[ だけどね、
  わたしはこのことをやよいちゃんに言えなかった。

  なんでなのかな。
  どうしても、メモに残せなった。
 
  「朔也くんがやよいちゃんを好きだ」ってこと、
  わたしはやよいちゃんに、秘密のままにしてしまったの。  ]

 
 
(17) 2023/02/19(Sun) 0:41:06

【人】 桧垣 やよい




[ もしも、

  朔也くんの気持ちをやよいちゃんが知っていたら


      ……… 違う未来はあったのかな  ]

 
(18) 2023/02/19(Sun) 0:41:13

【人】 桧垣 やよい

 
 

  え……?


[ たこ焼きは残り半分。
  今なら冷まさなくても口に頬張れるだろうけど、
  わたしの手は止まったまま。
  全ての神経は、彼の一挙一動へと向けられていた。

  わたしといても、楽しいと言ってくれるのは、
  彼の優しさだろうか。それとも ――― ]

 
(19) 2023/02/19(Sun) 0:41:27

【人】 桧垣 やよい

 
  

  ……………………
 
 

[ わたしがいなくなったら、悲しんでくれる人がいる。

  それはね……分かってる。
 

  だけど、分かってるつもり≠セったのかな。
  顔を浮かべてしまうと、


            
  ――― 痛む。
 ]


  
(20) 2023/02/19(Sun) 0:42:31

【人】 桧垣 やよい

   
 

[ 人の気持ちが分からなかったという愛智くん。

  そんな風に見えなかったから、
  わたしは意外そうな目を向けた。

  やよいちゃんは……そういう話もしてたのかな。


 

  今の愛智くんはそれらを見つけられているのなら、
  それもきっと、やよいちゃんの力じゃないかな。
 

 

  少し悲しそうな微笑みから感じる。
 
  彼はきっと、わたしが思っているよりずっと、…… ]


   
(21) 2023/02/19(Sun) 0:43:02

【人】 桧垣 やよい

  
 
 
   [ そう、やっぱり彼で良かった ]

  
(22) 2023/02/19(Sun) 0:43:24

【人】 桧垣 やよい

 

  ごめんね ……


 
(23) 2023/02/19(Sun) 0:43:32

【人】 桧垣 やよい

 

  ごめんね …… 愛智くん


 
(24) 2023/02/19(Sun) 0:43:41

【人】 桧垣 やよい



 
[ きっとね、愛智くんは
 
 「どうして自分なの?」って思うかもしれないけれど。

  わたしはやよいちゃんを安心して託せる相手がいなければ、
  やよいちゃんを置いてはいけなかったから。

  だから愛智くんに、選んでほしかった。


  彼にしか、わたしを殺せなった。  ]

 
(25) 2023/02/19(Sun) 0:43:59

【人】 桧垣 やよい

 

 
[ その声が震えていることに気が付いた。

  こんな選択をさせてごめんなさい。
  もっとスマートにしなきゃいけなかったのに……

  ごめんなさい。だけどね、 ]


 
(26) 2023/02/19(Sun) 0:44:07

【人】 桧垣 やよい



  
[ 喧騒に消えないように少しだけ顔を近づけて、
  人生で一番の感謝を伝えた。 ]

 

  ……本当に、感謝してる。ありがとう


  わたし、
 
 やよいちゃん≠迎えに行ってくる。
 
 
  だから、続きはやよいちゃんと過ごして?


[ やよいちゃんも何より今日を楽しみにしていたから。

  困ったように笑う彼から一歩、距離を取った。 ]  

 
 
(27) 2023/02/19(Sun) 0:45:34

【人】 桧垣 やよい

   


       ─────────────


  
(28) 2023/02/19(Sun) 0:46:01

【人】 桧垣 やよい


 
      [ その時、ポケットを
        1通のメッセージが振るわせた。 ]

   
(29) 2023/02/19(Sun) 0:47:09

【人】 桧垣 やよい


 
[ 震えたスマホを取り出して、
  映し出された名前を確認すると、動悸は激しくなる。 ]


  ……… 朔也くん
  

[ 通知でメッセージの冒頭が見えてしまう。
  ああ、手に取ってはいけなかった。 ]

 
(30) 2023/02/19(Sun) 0:47:35

【人】 桧垣 やよい

  


   [ 開いちゃ、
だめ …… 
だめ ……
 ]


   
(31) 2023/02/19(Sun) 0:48:09

【人】 桧垣 やよい



[ 中身を見ないように、ギュッとスマホを握りしめる。

  それでも目頭が熱くなって、零れてくる熱に視界は滲む。

  熱くて、痛くて、苦しくて、恋しくて  ──── ]



            …………… ごめんなさい。



[ この場にはいない彼へ向けた言葉が届くことはない。 ]


 
(32) 2023/02/19(Sun) 0:48:54

【人】 桧垣 やよい

 
 

   [ きっと何があってもわたしは、
     やよいちゃん≠ェ大切だから。

     だから、ごめんなさい。
 

     何かを残してしまうことは、
     お互いにツライことだから ……


     だから、このままお別れさせてください。 ]
 
  
(33) 2023/02/19(Sun) 0:50:49

【人】 桧垣 やよい

 

 
 [ わたしの想いは、わたしだけに持って行かせて ]

 
 
(34) 2023/02/19(Sun) 0:51:04

【人】 桧垣 やよい

  
 
 
  愛智くん、やよいちゃんをよろしくね。



[ ─── 行ってきます。


  そう残してその場に倒れ込むと、
  意識の奥の方へと深く深く潜っていった。


        やよいちゃん、帰ってきて。 ]

 
  
(35) 2023/02/19(Sun) 0:53:25

【人】   愛智 哲弥

 

[ 誕生日に何が欲しいかと、
  母に聞かれても、首を傾げるしかできなかった。

  一緒に遊ぼうと言われても、
  肯きはするけど、楽しそうに笑えなかった。

  訝し気に見る両親の顔。
  気味が悪いものを見るような同級生たちの顔。

  小さな頃の記憶が一瞬だけ蘇る。]

 
(36) 2023/02/19(Sun) 12:42:17

【人】   愛智 哲弥

 
[ 人の気持ちが分からなくて、
  自分の気持ちも分からなかった。

  そんな人間だと、君たちに知られたくなかったから
  この話は、したことはなかったよ。

   "君"に出逢って、
   初めて人を好きになる気持ちを知った。

   悲しいも、寂しいも、
   羨ましい、妬ましい。

   そんな感情すら、
   "君"を想うことで初めて知った。


  それは、"君たち"のおかげなんだ。]
 
(37) 2023/02/19(Sun) 12:42:18

【人】   愛智 哲弥

 
[ ごめんね。と繰り返し謝る君に、
  俺は、困ったように笑う。]
 
(38) 2023/02/19(Sun) 12:42:20

【人】   愛智 哲弥

 
 
 
  いいよ、……
 
 
 
(39) 2023/02/19(Sun) 12:42:22

【人】   愛智 哲弥

 
 
 
  大丈夫だよ ……
 
 
 
(40) 2023/02/19(Sun) 12:42:24

【人】   愛智 哲弥

 
[ こんな俺で、本当に良いのか。
  不安がないわけではない。

  ―― それに。
  なんで、好きな子を殺さなければいけないのか

  こんなことをするために、
  俺は"君"を好きになったんじゃないのに。


  ―― だけど。
  俺は、選ぶことを決めた。

  選ばなければ、"君たち"好きな人がいなくなってしまうなら、
  俺にしか、君を殺せないのなら。]
 
(41) 2023/02/19(Sun) 12:42:26

【人】   愛智 哲弥

 
[ 近づく距離に、こんな時でさえ、
  ほんの少し鼓動は早くなる。

  君の感謝の言葉に、胸の奥がずきり、と痛む。
  声が震えてしまったけれど、ちゃんと笑えた。

  こんな時ばかりは、見様見真似してきたこと
  良かったのかもしれないと思う。]
 
 
  …… え、待って


[ 迎えに行くと、離れる君に、
  思わず手を伸ばしたけれど、

それを止める術なんて、         
俺にはないから―――          

  スマホを握って、呟いた名前に
  頬を伝った涙に、言葉を紡げず。]
 
(42) 2023/02/19(Sun) 12:42:28

【人】   愛智 哲弥

 
 
  うん、…… まかせて


[ ――― いってらっしゃい。

  予想はしていたから、
  瞳を閉じて、倒れていく君に腕を伸ばす。

  抱きとめて、もう一度ベンチに座らせれば、
  身体を支えるように隣に座り、
  鞄からハンカチを取り出して、
  濡れている頬をそっと拭う。]
 
(43) 2023/02/19(Sun) 12:42:31

【人】   愛智 哲弥

 
 
  …… ごめんね


[ 君のことなのに、
  彼女あの子と俺で決めてしまった。

  ぽつり、と涙の代わりに呟いて、
  憎々しいほど、良く晴れた空を見上げた。]
 
(44) 2023/02/19(Sun) 12:42:32

【人】   愛智 哲弥

 
[ ちらりと、君と反対側のベンチの上を見る。
  船の中で、半分残ったたこ焼きは、
  もうすっかり冷めてしまって。

  一つ、ひょいと持ち上げて、口に放り込んだ。]
 
(45) 2023/02/19(Sun) 12:42:35

【人】   愛智 哲弥

 

 
  …………



[ ―― 美味しくない、な。**]        

 
(46) 2023/02/19(Sun) 12:42:37

【人】 桧垣 やよい

 


 [ 帰ってきて、と呼ばれた気がした。
   急激に意識が持ち上がる感覚がある。

   頬に何かあたたかなものが触れ、
   私は、ぱちぱち、と目を開ける

   凄くにぎやかな場所にいる。
   それが最初に感じたことで、
   状況を整理するために、
   私は周りを見渡そうとした
 
   この感覚はもう慣れたもの。
   ………そう、ここまではいつも通り、 ]


 
(47) 2023/02/19(Sun) 14:45:07

【人】 桧垣 やよい

 


  
っ、愛智くん…?


[ とても近くに、愛智くんがいた。
  驚いて、ベンチ、一歩後ずさろうとして
  後ろにたこ焼きが置いてあるのに気づく、
  これじゃあ、後ずされない。 ]

 
(48) 2023/02/19(Sun) 14:45:44

【人】 桧垣 やよい

 


[ ………そっか、
  わたし、今までここにいたんだ


           
……わたし?
 ]


 
(49) 2023/02/19(Sun) 14:46:04

【人】 桧垣 やよい

 


  ご、ごめんね、
  なんか、もしかして眠っちゃってた?
  おま、お祭りだよね。疲れちゃったかな…


[ そうやって、きっと誤魔化した
  これは、どこからどう見ても、いつも通りの私。 ]

 
(50) 2023/02/19(Sun) 14:46:39

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私は、わたしと愛智くんの間で、
  どんな話があったのかは知らない。

  だけどひとつ覚えていることがある
  私は、わたしに、託したはずなのに>>2:14
  こうすれば苦しまないんだ、って、
  私が、消えれば解決するはずだったのに、

  でも、わたしは、ここにいて


           
…………わたし?
 ]

 
(51) 2023/02/19(Sun) 14:47:29

【人】 桧垣 やよい

 


  わたしが、いないの、


[ ほんの少し泣きそうな顔になっていただろう
  私は、二人のやりとりを知らないから、
  伝わらないよね、ごめんね、なんて謝った ]


  もう、いないの、


[ ごめんね、愛智くんは何も知らないよね
  いないって言われても、困るよね。 ]

 
(52) 2023/02/19(Sun) 14:48:13

【人】 桧垣 やよい

 


  だけどね、
  ちゃんと、
居る
の。


[ 私は、涙を流して、そう言った。
 
涙を流した私の顔が、ほんの少し笑顔なのはどうして?


  だって、確かに
  頬に伝わる涙のあたたかさを、
  私は憶えてる≠だもの
  わたしは、ちゃんと、ここにいるんだって。

          
その意味を、知らないだけで
 ]**

 
(53) 2023/02/19(Sun) 14:51:03

【人】   愛智 哲弥

 
[ 冷めたたこ焼きをごくり、と飲み込んで、
  唇についたソースを拭っていれば、
  隣で人が動く気配がした。

  すい、と視線を向けると、
  驚いて、慌てた様子に、

       ―― あぁ、やよいの方だと、わかる
]
 
(54) 2023/02/19(Sun) 17:03:42

【人】   愛智 哲弥

 
 
  おはよう桧垣さん
  大丈夫だよ


[ 教室で交わす挨拶のように、
  目覚めた君に、優し気な笑みを向けて、
  謝る言葉に、首を横に振った。]
 
(55) 2023/02/19(Sun) 17:03:44

【人】   愛智 哲弥

  
  
[ わたしが、いないの、 ]
 
 
             …… うん、
  
  
[ もう、いないの、 ]
 

             …… そう、
 
 
        [ 君の言葉に、ただ頷き返す。]
 
(56) 2023/02/19(Sun) 17:03:48

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ ―― だけど、
  君は、
居る
と、ほんの少し笑った。]
 
 
(57) 2023/02/19(Sun) 17:03:56

【人】   愛智 哲弥

 
 
  ………… そっか、


[ 頬を流れる涙に指を伸ばす。
  指先から伝わるぬくもりに、俺もまた笑って。
 
  じん、と鼻の奥が熱くなる。
  笑った拍子に目尻の先から落ちそうなものは、
  自分の指先ですぐに払った。 ]
 
(58) 2023/02/19(Sun) 17:03:58

【人】   愛智 哲弥

 
 
  桧垣さん、桧垣やよいさん
  
もう一度
、大事な話してもいい?


              [ そう、もう一度。]
 
(59) 2023/02/19(Sun) 17:04:00

【人】   愛智 哲弥

 
[ 君が頷いてくれるなら、
  俺は鞄の中から、小さな包みを取り出すし、
 
  ダメ、と言われたら、
  少し困った顔をしてから、
  じゃあ、これだけと同じように包みと取り出す。]
 
(60) 2023/02/19(Sun) 17:04:04

【人】   愛智 哲弥

 
 
  俺ね、君が……
好き
、なんだ

  初めて出逢った日から、
  会う度に
好き
になっていった

  おはようって笑ってくれる君が、
  得意料理が一緒って嬉しそうにした君が、

  一人暮らしでも、寂しくないっていった君が、
 
 
(61) 2023/02/19(Sun) 17:04:07

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ そっと手を取って、
  掌の上に包みを置く。

     その中には、
     クローバーのバレッタが入っていた。]
 
(62) 2023/02/19(Sun) 17:04:10

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 外枠に数枚の一葉。
           
―― 始まり、初恋


  一つ内側に二葉。
           
―― 素敵な出会い


  さらに内側に三葉。
           
―― 愛、希望、信頼


  真ん中に四葉。
           
―― 愛情、幸福

              俺のものになって
]
 
 
(63) 2023/02/19(Sun) 17:04:12

【人】   愛智 哲弥

 
 
 
  俺は、君たち
好き
だよ
 
 

[ 四葉の中央に、
  きらりと桃色の小さな丸い硝子が並んで、
  桃の花のような形に控えめに咲いていた。**]
 
 
(64) 2023/02/19(Sun) 17:04:19

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私の言葉に、黙って相槌を打ってくれる
  その仔細を、聞くこともない。>>56

  悟っちゃうよね。

  ああ、そうか、
  愛智くんはもう、知っているんだ。って。 ]


 
(65) 2023/02/19(Sun) 19:55:38

【人】 桧垣 やよい

 


[ 怒るよ。悲しむよ。>>2:121

  愛智くんにすべてを話して、
  きっと、さよならを告げたんだ、って

  私一人をこの世界に残して、
  わたしは、消えてしまったんだ、って


     ……人のこと、言えないか。
     先に、それを選んだのは、私>>2:14
 ]

 
(66) 2023/02/19(Sun) 19:56:14

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私は、わたしで、
  わたしは、私だった。

  立場が逆だったとしても、
  私は、同じ選択を、選んでいた。

  同じなの。
  だって、ふたりでひとりだったから ]


 
(67) 2023/02/19(Sun) 19:56:42

【人】 桧垣 やよい

 


[ きっと、これからも。


  はづきちゃん≠ェ消えてしまっても
  私たちは桧垣やよい≠ニして生きていく


  ここには、
  やよいちゃんも、はづきちゃんも、もういない
  たったひとりの、私なの。


    わたしは厳密には消えたのかもしれない
    だけど、わたしは、なりたい私になったの

    ……そう思えば、いいんだよね。
    
今は… そう思わせてくれたら、嬉しいの。
 ]


 
(68) 2023/02/19(Sun) 19:57:25

【人】 桧垣 やよい

 


  ……もう一度?
  う、うん、いいよ。


[ そうか、もう一度、か
  はづきちゃんが、一度聞いた話なんだ、と
  私は悟って、息を呑む。

  取り出された包み、
  それから、思いがけない告白の言葉>>61

  うそ、愛智くんが私を好き!?
  ほほほほほほんとうですか私もです、って
  飛び上がりそうな気持ちはがんばって抑えた
 ]

 
(69) 2023/02/19(Sun) 19:58:12

【人】 桧垣 やよい

 


[ はじめて逢った日の私。
  おはようって笑う私や、わたし。
  得意料理が一緒だって嬉しそうだったわたし。
  一人暮らしでも淋しくなかった、私たち。>>61


     あなたが好きなのは、
     私?わたし?それとも私たち?

     もう飽きるほど繰り返された問いを
     私は、今初めて、心に抱く。 ]


 
(70) 2023/02/19(Sun) 19:58:38

【人】 桧垣 やよい

 


  ……ありがとう、
  すごく、嬉しい。

  私も、愛智くんのことが、
きです。
  一目見たときから、ずっと。
  
  …… ずっと、ずっと
きなの。


 
(71) 2023/02/19(Sun) 19:59:02

【人】 桧垣 やよい

 


[ 心からの笑顔を見せて、

     一転、不安げな顔をして。 ]


 
(72) 2023/02/19(Sun) 19:59:21

【人】 桧垣 やよい

 


  ……。

  いいん、だよね。
  わたしも、これで。

  ……変なこと、聞くね。
  一度目、わたしは、なんて言ってたかな


[ もう一度って、あなたは言うから。 ]

 
(73) 2023/02/19(Sun) 19:59:45

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私はまだ気づかない。
  はづきちゃんが残したメモアプリの約束も
  はづきちゃんに宛てられたメールの中身も


     尤も。
     あまり相手に届いたメールを
     読むことは過去、なかったから
     これはもしかしたら開かれないまま。

     友だちのメール、
     勝手に見るわけにいかないでしょう?
 ]**

 
(74) 2023/02/19(Sun) 20:00:33

【人】   愛智 哲弥

 
[ もう一度、告白をした。
  一度目は、好いているのならと言われて、
  二度目は、好いていることを伝えたくて。

  君の傍にいたいと思うのは、
  約束をしたという理由だけではない。

  俺がそうしたいって、願っているから。]
 
 
  …… っ、


[ 君から、
好きだ
と、
  返してもらえて、嬉しくて、
  小さくそっと息を飲む。]
 
(75) 2023/02/19(Sun) 21:35:46

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 心の底から嬉しそうに微笑んで、

     不安そうな君に、困ったように笑った。]
 
 
(76) 2023/02/19(Sun) 21:35:48

【人】   愛智 哲弥

 
[ うーん、と、
  少し前の記憶を遡る。

  思い返して、また小さく笑った。]
 
 
  実は…… 傍にいて欲しいって言われたけど、
  返事は…… 貰えなかったんだよね


[ ほんの少し、寂しそうに瞳を伏せる。
  これは言葉にしない方がいいのでは、と
  そう思いながらも。

  俺は君に隠し事をしたくないんだ。
  だからそう、感じたことを、伝えようか。]
 
(77) 2023/02/19(Sun) 21:35:50

【人】   愛智 哲弥

 
 
  君のことが大切で、一緒に生きていけないから
  俺に託したいって、言われた

  俺はね、好きな子に、好きな子を託された
  なんだか、変な感じだけど……ね

  あの子の気持ちは、
  直接、聞いたわけではないから
  俺には分からないけど……

  一度目は、返事をくれなかった
  今の君と、違って


[ なんでだろうね。と寂しそうに笑ったのは、
  そこに俺への気持ちがないことを悟っているから]
 
(78) 2023/02/19(Sun) 21:35:52

【人】   愛智 哲弥

 
 
  …… でもね、
  それでも、俺の気持ちは変わらないよ
  君という、一人の人のことが…… 好きだから


[ すっと立ち上がると、
  躊躇いがちに、手を差し出す。

  今日の始まり、お祭りを楽しむために、
  歩き出したのと同じように。]
 
(79) 2023/02/19(Sun) 21:35:53

【人】   愛智 哲弥

 
 
  これでいい、って断言できなくてごめん

  でも、俺は…… 傍にいたいよ
  これから先もずっと


[ ほんの少し緊張を含んだ声で、
  不安そうに覗き込んだ。**]
 
(80) 2023/02/19(Sun) 21:35:55

【人】 桧垣 やよい

 


[ 返事は貰えなかった、
  私の顔も、愛智くんとおなじ、
  ほんの少し、困った顔になる。

  ──── 託された、

  当の本人から聞くと、
  改めて、私たちのことが
  彼に、伝わっているんだなあ、とそう思う


      でも、
      愛智くんは
      私たちのことを否定しなかった

      それは、喜んでいいことだよね? ]


 
(81) 2023/02/19(Sun) 22:20:13

【人】 桧垣 やよい

 


  
……はづ、
……ううん、
  もうひとり、のわたし、でいいのかな
  わたし、が、

  今の私を、
  愛智くんに託した、……なら。

  いいんだよね。信じて。


[ どこかで同じ問いを、
  私は、やよい自身に問いかけた気がする
  そう、それはつい最近のこと >>-37 ]

 
(82) 2023/02/19(Sun) 22:20:36

【人】 桧垣 やよい

 


[ ううん、それだけじゃない ]


 
(83) 2023/02/19(Sun) 22:20:48

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私の中で、誰かが教えてくれている。

  彼で、間違いないのだ、と。>>22
  もう、やよいは一人ではないのだ、と>>-6

  決して一時の恋愛感情からくる、
  私の軽い気持ちじゃない、何かが。


     彼を信じて、と
     私の中に、刻みつけてくれている ]


 
(84) 2023/02/19(Sun) 22:21:13

【人】 桧垣 やよい

 


  ……わかった。私、信じる。
  わたしのことも、愛智くんのことも。
  だから、……私からも、言わせて。


 
(85) 2023/02/19(Sun) 22:22:17

【人】 桧垣 やよい

 


  もしも、
  愛智くんが、私たち
いてくれているのなら
  ………ずっと、傍にいてくれないかな。


 
(86) 2023/02/19(Sun) 22:22:35

【人】 桧垣 やよい

 


[ 紡いだ口が、なぜかデジャヴを覚える>>2:88>>2:89
  だけどそれが二度目だなんて、私は知らない。

  好意を伝えたのは、確かに私だけ。>>2:90
  恋愛感情は、私だけのもの。

  だけど、
  私と、わたしの想いは一緒だよ。 


    だって、愛智くんとの友情は、
    ふたりで積み重ねてきたのだもの。 ]


 
(87) 2023/02/19(Sun) 22:22:55

【人】 桧垣 やよい

 


   [ 愛智くんが傍にいてくれたら
     わたしは、安心できるんだ。>>2:91 ]**


 
(88) 2023/02/19(Sun) 22:23:16

【人】   愛智 哲弥

 
 
  …… うん、信じて


[ 俺のこと。
  彼女のこと。

  それだけは、断言できるから。]
 
 
(89) 2023/02/19(Sun) 23:11:02

【人】   愛智 哲弥

 
 
  うん、傍にいるよ

       ―――― 約束する


[ 紡がれた言葉は、先ほど言われたこと同じ。
  だけど、あえてそれを言うことはしない。

  差し出した手に重なるぬくもり。
  緊張で冷えていた指先が、じわりと温かくなる。

  夏の暑さにも負けないくらい。
  身体の奥から熱が増す。

  嬉しくて、ほっとして。]
 
(90) 2023/02/19(Sun) 23:11:03

【人】   愛智 哲弥

 
 
  お祭りの続き…… 行こうか
  あ、その前に、それ……


[ ベンチに残ったたこ焼きを指さして、
  もったいないから食べちゃおうと笑った。]
 
(91) 2023/02/19(Sun) 23:11:05

【人】   愛智 哲弥

 
[ 俺が三つ食べて、彼女が一つ食べて、
  残ったのは、二つ。

  もう一度、隣に座りなおせば]
 
 
  最後の二つ、半分こしようか


[ 今度は、俺の方から言い出してみる。

  俺の方が多く食べてるって?
  残りの数を分けているってことで許して欲しい。


  一つ持ち上げて、口に放り込めば、
  すっかり冷めてしまったけれど ]
 
(92) 2023/02/19(Sun) 23:11:07

【人】   愛智 哲弥

 
 
  うん、…… 美味しい、な


[ 今度はなぜか、美味しく感じたのは、
  きっと、君が傍にいるおかげかな。]
 
 
(93) 2023/02/19(Sun) 23:11:08

【人】   愛智 哲弥

 
 
  この後、何処に行こうか
  俺ね、色々行きたいって思ってたんだ

  ヨーヨー釣りとか、かたぬきとか、
  射的とか…… あと、食べ物も他にもね


[ 指折り数えて並べ立てると、
  なんだか、はしゃぎすぎかなと、

  少し恥ずかしくなって、
  照れ隠しに、くすりと笑って―― ]
 
(94) 2023/02/19(Sun) 23:11:10

【人】   愛智 哲弥

 
 
  …… そういえば、
  さっき渡したのは、後で開けてみて


       [ 今でもいいんだけど、ね。**]
 
 
(95) 2023/02/19(Sun) 23:11:12

【人】 桧垣 やよい

 

[ 誰かと手を繋ぐなんて、緊張して。
  目の前に愛智くんの笑顔があるだけで、嬉しくて。
  私にとっては、すべて、初めてのこと。 ]


   
ありがとう、愛智くん

   ありがとう、愛智くん


[ 声が、重なった、気がした。 ]

 
(96) 2023/02/20(Mon) 7:57:26

【人】 桧垣 やよい

 


[ どうやらふたりで食べてたらしいたこ焼き、
  半分こには、もちろん頷いた。

  今までどっちが多く食べてた、とか
  そういうのはちょっと分からないけど
  口の中に残る僅かなソースの味が
  わたしも食べていたのだ、と教えてくれる ]


   ん、美味しい。
   誰かと一緒に食べると美味しいね


[ それは冷えちゃってたけど、
  ひとりで食べるご飯の何百倍も美味しくて
  …はづきちゃんも同じ感想だったんじゃないかな
  そんなふうに、思うんだ。>>2:112 ]

 
(97) 2023/02/20(Mon) 7:57:44

【人】 桧垣 やよい

 


[ ヨーヨー釣りに、かたぬき。射的に、食べ物、

  そういえば浴衣、用意すればよかった、って
  ほんのちょっと思ったけれど、
  お気に入りの服を着ているから、まあいっか。
  些細な気遣いには、気づけなかった>>2:29
  それに気づくのはもうすこし後の話。 ]



   うん…
   今開けてもいいかな。


[ 気になってたの、この箱。
  だって好きな人からのプレゼント!
  気にならないわけがない。 ]

 
(98) 2023/02/20(Mon) 7:58:11

【人】 桧垣 やよい

 


[ 蓋を開けばクローバーのバレッタ

  花言葉は詳しくないから、
  私ね、込められた意味はわからない
  だけど、込められた愛智くんの、
  想いならわかる気がするよ。  ]


   私ね、ピンク、好きなんだぁ…


[ お気に入りの色を、指先で撫でる
 
美しい葉っぱは葉月≠フことを思い出す
 ]


   ありがとう。
   今、つけてもいい?


[ 髪の毛に添えてみながら、
  愛智くんに向けて、ほほ笑んだ。 ]**

 
(99) 2023/02/20(Mon) 7:58:34

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 手を繋いで笑う君が、 ありがとうと言った声が、
  なぜだか、同じ声が重なって聞こえた気がした。

  それはきっと、気のせいではないよね。]
 
 
(100) 2023/02/20(Mon) 17:58:32

【人】   愛智 哲弥

 
[ 冷えてしまったたこ焼き。
  君が眠ってしまったときは、美味しくなかった。

  だけど、同じものを食べているはずなのに
  今は、美味しく感じていて、
  君も同じように思ってくれたのが嬉しかった。]
 
(101) 2023/02/20(Mon) 17:58:33

【人】   愛智 哲弥

 
[ あとで、と言ったけれど、
  すぐに開けたいと言われれば、
  照れくさそうに、一つ頷き返した。

  気に入ってくれたらいいけれど、
  何を渡したら喜んでくれるか分からなくて、
  色々調べて、君に似合うと思ったものを選んだ。

  花言葉も一緒に調べたのは、
  なんとなく、自分の気持ちを
  上手く言葉にできない気がしたから]
 
 
  そうなんだ
  じゃあ、それにして本当に良かった


[ ピンクが好きと、
  撫でられた桃の花は、少しだけ嬉しそうに
  きらり、と煌めく。

  知っているかな。
  桃の花は、弥生の季節に咲き始めるって。
]
 
(102) 2023/02/20(Mon) 17:58:37

【人】   愛智 哲弥

 
 
  え…… うん、つけてみて


[ つけてもいいか、と聞かれれば、
  そんなに喜んで貰えて、嬉しくて、
  はにかみながら、頷いて。

  彼女の髪に飾られる様子を見守っていた。]
 
(103) 2023/02/20(Mon) 17:58:38

【人】   愛智 哲弥

 
 
  あ、えっと…… 似合ってるよ
  うん、想像してたより、ずっと


[ はっ、と気づいて、
  言おうと思った言葉の方を言い直した。

  顔がまた、薄っすらと赤くなってしまったから
  照れているのは、一目瞭然だったと思う。]
 
 
(104) 2023/02/20(Mon) 17:58:42

【人】   愛智 哲弥

 
 
  ちょっと捨ててくるね
 

[ 食べ終わった入れ物などを袋にいれて、
  お祭り用に用意された、少し離れた場所にある
  くずかごを指さしてから、歩いて少しだけ離れる。

  見える範囲の場所だから、大丈夫だよね。

  ふと、もう一人の君が、倒れる直前。
  彼女のスマホに何かが届いた様子だったこと
  それは覚えているのだけど。

  それは俺から言うことじゃない。
  何が届いているかは見ていないから分からないし、
  見る気もなかったから、画面は暗いまま。
  彼女の鞄の中にしまってある。**]
 
(105) 2023/02/20(Mon) 17:58:43

【人】 桧垣 やよい

 


[ 可愛い、と言われて
  まるで桃の花のように頬をぱっと赤らめる
  だだだだって、そんな、照れる

  でも言った愛智くんも
  なぜか頬が赤い気がしたから、
  お、お揃いっていうことでいいかな。


   愛智くんが感情が乏しい、って
   私ね、感じたことあんまりなかった
   その感情を、私や、わたしが。
   引き出せていたならこんなに嬉しいことはない ]



  うん、
  行ってらっしゃい。


[ ごみを捨てにいく愛智くんを見送って
  私はそっと手を振った。 ]

 
(106) 2023/02/20(Mon) 19:09:25

【人】 桧垣 やよい

 


[ はづきちゃんがいなくなったこと、
  まだ戻って来てくれるんじゃないか、って
  心のどこかでは思ってたりして、
  ………現実味は、まだなくて。

  でも一方でちゃんとわかってる。知ってる。
  もうふたりにはもどれないけど、
  ちゃんとひとりになれたんだってこと。
  ………ここに、いるんだ、って。


   はづきちゃんが、
   望んだ結果なんだって。
   私は、心に刻まれた想いを信じてる。 ]


 
(107) 2023/02/20(Mon) 19:10:16

【人】 桧垣 やよい

 


[ でもね、癖、というのは
  そんなに簡単に治るものじゃないってこと ]


 
(108) 2023/02/20(Mon) 19:10:28

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私は愛智くんが居なくなったタイミングで
  自分のスマホに手を伸ばす。

  開くのはメモアプリだ。
  私たちは何年もずっと、ノートやメモを介して
  逐一自分たちの行動を、記録してきた。

  そうしないと、ズレちゃうから。
  細かいことは記してないけど、
  大抵のことは、今まで欠かさず書いてきた。


     私はだから知らなかった
     わたしが付き合っていた人のことも
     わたしが病院に通っていたことも
     きっとそれはこれからも知らないまま
     
はづきちゃんが望んだとおりに。
 ]


 
(109) 2023/02/20(Mon) 19:11:02

【人】 桧垣 やよい

 


[ メモアプリには、
  私の知らない予定が書かれている。>>2:62

   『夏祭りの後、朔也くんに会う』、だって。 ]


  朔也くんと…?


[ 何か今日も約束をしているのかな。
  別段おかしいことじゃない。
  だって大切な幼馴染なんだもの。

  そうしてきょろきょろした視線の先に、 ]

 
(110) 2023/02/20(Mon) 19:11:45

【人】 桧垣 やよい

 


   [ もし、朔也くんが居たら… ? ]


 
(111) 2023/02/20(Mon) 19:11:56

【人】 桧垣 やよい

 


   [ 本当にいたかはわからないし、
     居たとしても、相手が気づかなければ
     追いかけたりはしなかっただろう。

     そのときは、戻ってきた愛智くんに
     おかえり、って手を振るだけ。
     片手に、スマホは握りしめたまま。 ]*


 
(112) 2023/02/20(Mon) 19:12:09

【人】 結城 朔也

 
[ 僕の送ったメッセージを、君が開くことはなかった。
  もう、いつかの未来は、君にないのだから。

  そして彼女も、恐らく開くことはないのだろう。 ]

 
(113) 2023/02/21(Tue) 0:31:23

【人】 結城 朔也

 
[ 僕の間違いは、告白する相手を間違えたこと、

  君との最後の時、引き止めなかったこと、

  約束を夏祭りの後にしたこと、

  確実に君に伝わる方法でなく、
  メッセージという手段を選んだこと、 ]
 
(114) 2023/02/21(Tue) 0:31:45

【人】 結城 朔也

 
[ だけど一番の間違いは、

  やよい君たちを区別してしまったことだったのかもしれないね ]

 
(115) 2023/02/21(Tue) 0:33:11

【人】 結城 朔也

 
[ ふたりでひとりの『桧垣やよい』を、
  否定していた訳ではない。

  でも、そうだね、
  いつまでふたりのままなのだろうと、
  思わなかったと言えば嘘なんだろうね。

  それは、どちらかが消えることを、
  最初から肯定していたということかもしれないし、

  だからこそ僕は、
  君がひとりで生きていけるようにと願った。>>2:174
 ]
 
(116) 2023/02/21(Tue) 0:33:54

【人】 結城 朔也

 

[ 僕にとっては、どうしたって、

  やよいと、もうひとりのやよいは別の存在だった。 ]

 
(117) 2023/02/21(Tue) 0:34:34

【人】 結城 朔也

 
[ 仮に正しく告白出来ていたとしても、
  彼女は幼馴染のやよいではなかったんだ。
  やよいが生み出した存在で、
  成りたかった存在だとしても、
  あの日抱きしめたのは、ただひとり、なんだよ。>>4


  だからきっと、いつか綻んでいたんじゃないかな。
  幼馴染としても、隣に居られなかったかもしれないね。

  ……なんて、もしも、を離したところで仕方ないね。
  君たちと過ごした2年は、間違いでも嘘でもない、
  大切な思い出、なんだから。
 ]
 
(118) 2023/02/21(Tue) 0:36:20

【人】 結城 朔也

 
[ 彼女は幼い頃の僕たちをあまり知らないのだろうし、
  今の僕たちの関係も知らない。
  それに
今の
君もメッセージを読まなかったのだから、
  やはり宛先は“君”ではないんだろう?


  彼女にとっての僕は、ただの幼馴染だ。
  そして彼女は、愛智くんが好きなんだろう。
  分かるよ、幼馴染と同じ姿なのだから。
 ]
 
(119) 2023/02/21(Tue) 0:38:23

【人】 結城 朔也

 

[ だったら、僕の恋人だったやよいは、
  僕のことを
きだったのだと、思っても良いだろう?

  ―― 例えそれが間違いでも、
  訂正してくれる君はもういない。
 ]

 
(120) 2023/02/21(Tue) 0:39:18

【人】 結城 朔也

 

[ 僕は君が消えるとしても、何かを残したかった。

  だけど君は、何かを残すのは辛いと、思ったんだね。>>33

  訂正される機会はもうないから、すれ違ったまま。
 ]

 
(121) 2023/02/21(Tue) 0:40:44

【人】 結城 朔也

 

[
 だけど僕は、もう君に、       

  たくさんのものをもらってしまった 
]


 
(122) 2023/02/21(Tue) 0:42:28

【人】 結城 朔也

 

[ 僕はこれからもずっと、やよいのことだけが
きだよ

  忘れてなんて願っても、僕にはもう、届かない 
* ]

 
(123) 2023/02/21(Tue) 0:43:28

【人】 結城 朔也

 
[ ―― けれど、まだ知らない僕は、君に問い掛ける。 ]


  ……こんばんは、やよい

  メッセージ、読んでくれた?


[ 少し前にメッセージを送信してから、
  僕はまた人波を歩き出していた。

  ……そうだね、同じ会場にいるんだから、
  顔を合わせてもおかしくない。
  すっかり、そのことを忘れてたけど。

  誰かを探すように辺りを見回す君と、目があった。>>110
  愛智くんの姿は見えない。
  どこかに行っているんだろうか。 ]
 
(124) 2023/02/21(Tue) 0:44:16

【人】 結城 朔也

 

  君は…………
  この後、僕と約束してない方のやよい、かな


[ “どちら”かと、問い掛けようとした。
  尤も、メッセージはどちらが読んでも良かったから、
  こちらの質問の方が、後になったんだけど。

  話してもないけど、見当をつけたのは、
  ――その髪に、知らない飾りがついていたからだ。>>99

  愛智くんの、だろうか。
  告白は成功したのかな、まで、読んでしまった。* ]
 
(125) 2023/02/21(Tue) 0:45:26

【人】 桧垣 やよい

 


[ 何も知らなかった。
  何も知らない私にとって、
  朔也くんと私は、幼馴染。
  この数年を、一緒に生きてくれた大切な友だち。

 
ふたり
の間に何かあったことなんて
  これっぽっちも知らない。

  しいて言えば、わたしが、
  朔也くんに私のことを相談していた。
  そのことだけは知っている。
  たった、それだけ。

  それ以外のことは、
  徹底的に、わたしは、わたしだけのものに閉じ込めた
  関係も、感情も、思い出も、全部。

  それが良かったのか、悪かったのか、
  何も知らない私は、それすらも分からない。


  私はこちらに気付いてくれた朔也くんに
  私は、いつも通りににこやかに手を振った。 ]

 
(126) 2023/02/21(Tue) 7:42:36

【人】 桧垣 やよい

 


   メッセージ?
   ああ……うん??

   私は、読んでないかな。
   わたしは、読んだかもしれないけど。

   ……って、んんっ…


[ どう伝えたらいいんだろう。
  朔也くんは、そう、わたしのことも知っている。 ]

 
(127) 2023/02/21(Tue) 7:42:50

【人】 桧垣 やよい

 


   …そうだね。
   私は、朔也くんとは、約束してない。
   朔也くんは、全部、知ってたんだね。
   私たちのこと。


[ ばれちゃった、みたいな顔して笑う。
  私は、何も知らないから。
  いつも通り、高校の友人としての顔をして。
 ]**

 
(128) 2023/02/21(Tue) 7:43:16

【人】 結城 朔也

 
[ にこやかに幼馴染に手を振る君のこと、
  可愛いと思うよ。>>126
  恋でもないし、幼馴染と重ねてるわけでもなくて、
  君という存在として、ね。
  だから僕も、少しだけ、笑顔を見せるんだ。 ]

 
  そう


[ 自分は読んでないけど、
  もうひとりは読んだかもしれない、と理解した。
  だけど、彼女があえて読まなかったのなら、
  読んでとも言えなくて。
  それから、やよいが読んだのかどうかは、
  ……知れるとしたら、愛智くんぐらいだろう。
 ]
 
(129) 2023/02/21(Tue) 13:46:25

【人】 結城 朔也

 
[ だからメッセージのことは、一旦そこまで。 ]


  ……そうだね
  知ってた、よ


[ 告白相手を間違えた、その時から。
  と、いうのは、言わないけれど。 

  バツが悪そうな顔の彼女は、
  きっと僕にとっては
いつも通り
だ。
  それが彼女の僕に対する思いだと認識する程度には、 ]


  君と、もうひとりのやよいは、
  僕にとっては、ずっと別の存在だったよ


[ だから僕は、
  きっと君が望まないであろうことを言うんだ。

  僕と一緒にいたときに入れ替わること、
  もしかしたら何回かあったのかもしれないね。
  どう誤魔化そうかな、なんて、思ったりして、ね。
  でもそんな時間は、
  煩わしいとは思わなかったな。不思議と。
 ]
 
(130) 2023/02/21(Tue) 13:47:23

【人】 結城 朔也

 

  ……それでね、
  君たちがどうしなければいけないのかも、知ってるんだ


[ 僕がふたりいることを知ったのは、
  ある意味事故だったのかもしれない。
  教えてくれたのはやよいの意思だろうけど。

  そして僕がその状態を懸念して、父さんに診させたのは、
  あんまり良くなかったのかもしれないね。
  それでも、それでも、君たちを救えたのなら、
  そうして良かったと、思うよ。 ]


  ……君たちは、どうするの?


[ 僕には選べない。
  メッセージも届いたのか分からない。

  だから、
  僕はただ、傍観者として問い掛けるんだ。
  やよいはもういないと、知らない僕は。
* ]
 
(131) 2023/02/21(Tue) 13:48:29

【人】 桧垣 やよい

 


[ ずっと別の存在だった、
  その言葉に、そっか、と頷くけれど
  その真意までは辿り着かない >>130

  そうだよね、ふたりが別だって知ってたら
  私とはづきちゃんは違う風に見えるもんね。
  着てる服も、好きな色も、みんなちがった。
  私の頭は都合よく、そう解釈する。

  それ以上の意味合いなんて、なかった。 ]

 
(132) 2023/02/21(Tue) 15:10:53

【人】 桧垣 やよい

 


[ どうしなければならないか、も知っている
  あなたの口が、どうするのかと問いかける >>131 


           私は ─── 悩んでから、 ]


 
(133) 2023/02/21(Tue) 15:11:05

【人】 桧垣 やよい

 


  ふたりとも、
  自分が消えることを、望んだんだ


[ 私も。そして、わたしも。 ]


  ひとりで生きていくのが
  どうしても、想像できなくて、
  失うのが、いやで


[ 私はもちろんのこと。
  そう、わたしもそうだったのだ、と
  私は、ちゃんと知っている=B ]

 
(134) 2023/02/21(Tue) 15:11:36

【人】 桧垣 やよい

 


  でも、
  わたしは、

  もうひとりの、わたしは、
  最後に、今の私として、
  これから先を生きることを、望んだの。


[ そう、もうあの子はいないんだ、って
  それは、はづきちゃんの望みだったんだって、
  それがどうするの?≠フ答え。

  嘘だ、とか
  それを否定するような言葉が出たら、
  私は、きっと、悲しい顔をするんだろう。

  だって私が、一番傍で、
  わたしの決断を、ちゃんと憶えている≠フだから
  わたしの遺してくれた真実を、疑いたくはなかった
 ]**

 
(135) 2023/02/21(Tue) 15:12:16
村の更新日が延長されました。

【人】 結城 朔也

 
[ どうするのか、との問いかけ。
  これは、やよいに出来なかったこと。
  ……やよいには、僕が“知っている”ということも
  言えなかった。
  僕は、逃げることしか、出来なかった。


  ……でもそうだね、君には、
  幸せを願った君には、優しくありたいと思うから。
  どんな答えを聞いても、平静であるように努めるよ。
  悩んだ君が暫くの後、口を開いたら、>>133 ]


  ……そっか


[ 静かに、相槌を打つ。
  互いに消えようとしていたというのは、
  少し驚いたけど、>>134
  ……それだけ君たちが、互いに大切ということで、
  そこに僕が言えることは何もない。
  僕がこの彼女の代わりになれたかどうかは、
  もう、誰にも分からない。
 ]
 
(136) 2023/02/21(Tue) 20:42:32

【人】 結城 朔也

 

  え……


[ だけど、続いた“答え”には、小さく目を見開いて、
  揺れる声が出た。 ]
 
(137) 2023/02/21(Tue) 20:42:55

【人】 結城 朔也

 
[ それはもう、やよいはいない、ということで、

  最後に話すことも出来ず、
  君は僕の前からいなくなった、ってことで、 ]

 
(138) 2023/02/21(Tue) 20:43:20

【人】 結城 朔也

 

[ 大切なものが、また、零れ落ちていく ]


 
(139) 2023/02/21(Tue) 20:43:57

【人】 結城 朔也

 
[ ……けれど別れとは、
  いつも突然で、理不尽で、どうしようもないものだ。

  繋ぎ止める機会を得ながら逃げたのは、僕。 ]

 
(140) 2023/02/21(Tue) 20:44:26

【人】 結城 朔也

 

  っ、
……………


[ 身を裂かれるような喪失感に、
もう一度
襲われても、
  僕はそれでも、平静であろうとした。

  “ひとり”で生きていけない君たちが、
  ふたりで消えずに、ひとりで生きようとしたこと、
  それはきっと、喜ぶべきことだ。 ]


  …………そっ、か、

  ……生きてくれて、ありがとう


[ 自分の声がいつも通りかは分からない。
  それでも君と、それからやよいの選択に、祝福を。

  君の言っていること、嘘だとは、思わないよ。
  幼馴染じゃなくなって、君が嘘を吐く子ではないと、
  思える程度には、近くにいた。 ]
 
(141) 2023/02/21(Tue) 20:45:29

【人】 結城 朔也

 

[ やよいが望んだのなら、僕はそれを受け入れるよ ]


 
(142) 2023/02/21(Tue) 20:46:42

【人】 結城 朔也

 

[ ……そう言えるような、大人になりたい、と思う。


  今はまだ、納得出来そうに、ないんだ。 ]
 

 
(143) 2023/02/21(Tue) 20:47:40

【人】 結城 朔也

 

  幸せに、ね、 やよい

  君は、幸せで、いて


[ 潤んで、揺れる瞳で、君を見つめて、
  手の中の、桜の形の飴細工、君に渡そうとするんだ。
  そういえば、最初から1つしか買ってなかった。
  気が利かないな。
  元々、僕との約束に来た方にあげるつもりだったんだ。
  君たちを別と見るならば、2つ買うべきだった。
  おかしいね。


  妹みたいな君、幸せであってほしかった君。
  やよいの分まで、と、僕が言う資格はないから、
  僕の分まで、君は、幸せに、と。 ]


  ……君も、ね 愛智くん


[ もし彼が戻ってくるのなら、君にも声を掛けるんだ。
  彼女と、それからやよいに選ばれた君は、
  きっとちゃんと、選べたのだろうから。 ]
 
(144) 2023/02/21(Tue) 20:48:47

【人】 結城 朔也

 

  ふたりとも、お
せに

 
(145) 2023/02/21(Tue) 20:49:56

【人】 結城 朔也

 
[ そして僕は、そこから去ろうとするんだ。

  涙が、零れ落ちてしまう前に。
 ]
 
(146) 2023/02/21(Tue) 20:50:36

【人】 結城 朔也

 

[ 
はちがつ
の綺麗な空が、滲んでしまう前に * ]

 
(147) 2023/02/21(Tue) 20:51:01

【人】 桧垣 やよい

 


[ 生きてくれてありがとう、と
  朔也くんは、言う。>>141

  それが正解なのかどうなのか、
  わからないのはきっと、朔也くんも私も一緒。
 
  はづきちゃんはここにいる。
  そう思えたとしても、居なくなったのは事実で
  朔也くんに言われてより、淋しさは募る。

  だからね。
  祝福も、幸せを願う言葉も>>144
  ありがとう、とは言えなかった

  うん…、って曖昧な返事で中途半端に俯いたから
  より、朔也くんを不安にさせてたらごめんね。 ]

 
(148) 2023/02/21(Tue) 21:49:51

【人】 桧垣 やよい

 


[ 受け取った桜の形の飴細工
  朔也くんは約束に来た方にあげるつもりだった≠ニ
  そういう意図があったのかもしれないけれど、
  私はこうも思う、

    朔也くんと約束していたのははづきちゃん
    これはわたしが受け取るはずだったもの。
    ごめんね、私が。受け取っちゃって。
 ]


  かわいい。ありがと。
  食べるの、もったいないね


[ 手の中の飴細工をくるくると弄べば
  季節外れの桜が夏の夜空に煌めく。
  春に生まれた、私たちのことを、……想う。 ]

 
(149) 2023/02/21(Tue) 21:50:40

【人】 桧垣 やよい

 


  [ 本当は、春に生まれたのがどちらだったのか
    今でも、私は真実を知らない。

    だけど、そんなことはどちらでもよかった
    わたしか、私。どちらでも変わらない。

    桧垣やよいが大切な人に見守られながら
    春に生まれてきてくれたこと

    やよい、と名前を貰ったこと

    それがなかったら、
    私ははづきちゃんに出会うこともなかった
    あなたがはづきちゃんになることもなかった

    特別な友だちに、
    出会うことは、なかったんだよ。 ]


 
(150) 2023/02/21(Tue) 21:52:29

【人】 桧垣 やよい

 


[ けれど
  春を残して、朔也くんは去っていく ]


 
(151) 2023/02/21(Tue) 21:52:43

【人】 桧垣 やよい

 


   
朔也くん!



[ 私が驚いてしまったのは、
  思いのほか大きな声が出たからじゃない。 ]
 
(152) 2023/02/21(Tue) 21:53:31

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私には呼び止める理由がなかった
  ありがとう、って見送ればよかった

    じゃあ、呼び止めたのは誰=H ]


 
(153) 2023/02/21(Tue) 21:53:47

【人】 桧垣 やよい

 


     [ 一瞬、眩暈がした ]


 
(154) 2023/02/21(Tue) 21:54:01

【人】 桧垣 やよい

 


     [ この感覚、知ってるなあ、って ]


 
(155) 2023/02/21(Tue) 21:54:14

【人】 桧垣 やよい

 


     [ これが、本当に最後なのだと、
       私は、
わたしは、
理解していた。 ]


 
(156) 2023/02/21(Tue) 21:54:38

【人】 桧垣 やよい

 


[ 一瞬の眩暈ののち、
  私はすぐに、朔也くんの後ろ姿を見ることになる
  ぱち、と瞬きして、今度こそ見送るんだ。

  もしまだこちらを向いていたならば
  なんで呼び止めたのかわからない私は、

  そうだなあ、

  「飴細工、ありがと」って言って微笑もうかな。 ]**

 
(157) 2023/02/21(Tue) 21:56:09

【人】 結城 朔也

 
[ 正解かは分からない。
  君と同じように、僕も、
  そう思いたいだけなのかもしれない。

  だから、祝福が受け取られなくても、>>148
  仕方ないのだと僕は思う。
  身勝手で、押し付けの言葉だから。
  自分がそう願いたいだけ、の。


  桜の飴細工、
  受け取ってもらえたことに、>>149
  どこかほっとした僕がいた。
  いつか、お礼で渡した花束のキャンディ。
  その代わりに、君にお礼を言えたようだ、なんて。
  きっとそれだけじゃ、ないけれど。


  食べてとも、食べないでとも言えなくて、
  曖昧に微笑んだ。 ]
 
(158) 2023/02/22(Wed) 0:50:51

【人】 結城 朔也

 
[ 愛智くんにも何か言われたかもしれないけれど。
  それでも僕は、なるべく足早に、
  そこを去ろうとしたんだ。
  春を託して、夏を失くしてしまう前に。
 ]


  ?


[ だけど、君の大きな声には、振り返った。>>152 ]
 
(159) 2023/02/22(Wed) 0:51:13

【人】 結城 朔也

 

  あ 、

 
(160) 2023/02/22(Wed) 0:51:38

【人】 結城 朔也

 

[ 
せそうな笑顔が、僕に、向けられていた。 ]


 
(161) 2023/02/22(Wed) 0:52:15

【人】 結城 朔也

 
[ 分かるよ、幼馴染だから。

  そしてそれは、ずっと僕にも向けられていたもの、
  だったかな。

  どうして、気付かなかったのだろう。
  彼女が愛智くんを想う表情と、
  やよいが僕を見る顔が、同じということ。 ]
 
(162) 2023/02/22(Wed) 0:52:36

【人】 結城 朔也

 

 [
 きっと、思い込まなくたって、>>120


    答えは思い出の中、すぐ見つかる場所に。 
]
 
 
(163) 2023/02/22(Wed) 0:54:53

【人】 結城 朔也

 
[ 僕の耳に届く音はない。

  だけど、言葉は聞こえた……気がした。>>-125 ]

 
(164) 2023/02/22(Wed) 0:55:26

【人】 結城 朔也

 
[ いや、確かに、聞こえていたんだよ。 ]
 
(165) 2023/02/22(Wed) 0:56:12

【人】 結城 朔也

 
[ それは、直接、伝えられたかな。 ]
 
(166) 2023/02/22(Wed) 0:58:23

【人】 結城 朔也

 
[ 一瞬の夢のような出来事。
  君が、無邪気に微笑むなら、>>157
  僕は、 ]
 
(167) 2023/02/22(Wed) 0:58:43

【人】 結城 朔也

 

[ 涙を零した顔で
を見て、笑ってるんだ。

  そして手を、振るんだ。 ]

 
(168) 2023/02/22(Wed) 0:59:56

【人】 結城 朔也

 

[ 君たちに背を向ける。

  これが葉月はちがつの、僕の
の終わり、だった。* ]

 
(169) 2023/02/22(Wed) 1:00:56

【人】   愛智 哲弥

 
[ 桃の花が咲いたように
  同じように頬を色付かせて、
  そういうお揃いというのは、悪くない。

  ふふ、と照れ半分、嬉しさ半分で
  小さく笑みを零すと、軽い足取りで歩き出した。

  少し離れた場所にかしゃん、と
  軽い金属音を響かせて包んだものを投げ込む。

  振り返ってみれば、彼女と話す結城君の姿が見える。]
 
(170) 2023/02/22(Wed) 19:00:56

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ ―― ざわり、
  胸の奥から吹き上がる感情に、
  僅かに眉を寄せて、意味もなく胸を押さえる。]

 
 
(171) 2023/02/22(Wed) 19:00:58

【人】   愛智 哲弥

 
[ それでも、
  彼女と話をするべきだと、
  思った気持ちは、嘘ではなかったから、
  ほんの少し、進む歩調を緩めて。

  会話が途切れたらしい頃を見計らって、
  彼女の背後から近づけば、気づいた様子の
  彼が俺を見て声をかけてくる。>>144

  君"も"という言葉に、首を傾げるが、
  続いた言葉に、数度瞬いて、]
 
 
  うん…… 約束したから……
  彼女と、…… 君とも、ね


[ 足早に踵を返す背に、
  何か言おうと、唇を僅かに動かしたけれど、
  ただ、ぽつり、と一言返して見送ろうと思った。]
 
(172) 2023/02/22(Wed) 19:01:00

【人】   愛智 哲弥

 
 
  あ……


[ ふいに大きく彼に呼びかける彼女の声に>>152
  一瞬だけ、驚いて目を見開くけれど、
  二人にだけわかる、沈黙の時間に、
  瞳を閉じて、ただ知らないふりをした。]
 
(173) 2023/02/22(Wed) 19:01:02

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 彼が去る足音に、再び目を開けば、]
 
 
  …… 桧垣さん


[ そっと名前を呼ぶ。
  いつも通りの音の並びを、
  いつもより温度の高い響きで。]
 
 
(174) 2023/02/22(Wed) 19:01:06

【人】   愛智 哲弥

 
 
  話…… できた?


[ 顔を覗き込みながら、問いかけて
  彼女の表情をじぃとみる。

  ちゃんとできた様子を感じ取れれば、
  うん、と一つ頷き返して、
  また、手を差し出す。]
 
 
  行こうか


[ 手を重ねて、ぬくもりを重ねて、
  失った夏の暑さを感じながら、
  祭りの喧騒へと歩き出そうと、足を踏みだす]
 
(175) 2023/02/22(Wed) 19:01:08

【人】   愛智 哲弥

 
 
  あ、そうだ……


           [ ふと、立ち止まって、]
 
 
(176) 2023/02/22(Wed) 19:01:09

【人】   愛智 哲弥

 
 
  やよいちゃん、って呼んでもいい?
 
 
[ 振り返って、微笑んで、
  託した彼女と同じ音で、君を呼んだ。

  許してくれるなら、
  また一つ、夢が叶ったと、
  待ち合わせの時と同じように
  至極、
幸せ
そうに微笑んだ。**]
 
(177) 2023/02/22(Wed) 19:01:11

【人】 桧垣 やよい

 


[ 話できた?と聞かれたら、
  一瞬悩んで、考えて、
心に問いかけて

  それからようやく、首を縦に振ったかな ]


   大丈夫。


[ 大丈夫だよね、はづきちゃん。
  その問いかけに、返る声はもうない。

 
私は、ひとりになったんだ。
 ]

 
(178) 2023/02/22(Wed) 19:26:46

【人】 桧垣 やよい

 


[ 手を差し出されたら一度瞬きして。
  それから自分の手を、愛智くんの手に重ねた

  だって、慣れない、
  愛智くんだからどきどきするのはもちろん、
  人と手を繋ぐ経験すら、私は、乏しい。

  わたしは、どうだったのかな。
  誰かと手を繋いだこと、あったかな。
  なんて聞いても、答えは返らない。
 ]



 
(179) 2023/02/22(Wed) 19:27:30

【人】 桧垣 やよい

 


[ あなたが私の名前を呼ぶ

  もともとは、私たちの名前。
  いまは、私ひとりの名前。
 
  愛智くんに呼ばれる、特別な名前。

  名前を呼ばれて嬉しい、なんて
  私、初めての経験かもしれないな。

  状況は全く違っても、
  はづきちゃんが喜んでいたのも
  こんな気持ち、だったのかな。 ]


 
(180) 2023/02/22(Wed) 19:28:04

【人】 桧垣 やよい

 


── 思い描いた未来の先に ──


[ うさぎに猫、犬のぬいぐるみ。
  ベッドに並べられたいくつかのぬいぐるみが
  私の目覚めと眠りを見守っている。

  古びたぬいぐるみたち。
  どこに行くにも、一緒だった。

  抱きしめていたその子たちを枕元に並べ直して
  小さく笑ってその子たちを撫でた

  私は、もう夏だねえ、と独り言を言う。>>0:5

  カレンダーに書かれた『葉月』という文字を見て
  私は緩く目を細めた。 ]


 
(181) 2023/02/22(Wed) 20:57:48

【人】 桧垣 やよい

 


[ いつか
私が
思い描いた未来の先に、私はいる>>0:64 ]


 
 
(182) 2023/02/22(Wed) 20:58:29

【人】 桧垣 やよい

 


[ 並べられた大切なものや、好きなもの
  それを見るたびに、
  一人だけど一人じゃない気がする >>0:21


  
‥‥だけど並べられてないものもあるよ
 ]


 
(183) 2023/02/22(Wed) 20:58:44

【人】 桧垣 やよい

 


[ テディベアの小さなぬいぐるみのキーホルダー
  はづきちゃんが大切にしていたものだというのは
  教えてもらえなくても、わかってた。

  もしそれがいつも身につけられていたなら勿論
  どこかにしまってあったとしても、
  私は、見つけてしまったのだろう。


  だけど、私はそれを
  あの日以来、使うことはしなかった。

  私はそれを鍵のかかる箱に入れて
  クローゼットに入れてある
  一緒に添えられているのは国語のノートと
  当時使っていた、スマートフォン。


        私たちの、思い出の箱として。 ]


 
(184) 2023/02/22(Wed) 20:59:19

【人】 桧垣 やよい

 


[ 私はクローゼットを開く。

  思い出の箱は目にするけれど、
  別に手を伸ばすわけじゃない。

  取り出したのは水色を基調とした服。
  昔、はづきちゃんが好きだったような服。

  ……なんでかな、
  私ね、あのあとからずっと、
  水色もピンクも、両方とっても好きなんだ。


    枕元にはさっきまで抱きしめられていた
    猫と犬のぬいぐるみが揃って並んでる。 ]

 
(185) 2023/02/22(Wed) 20:59:43

【人】 桧垣 やよい

 


[ あのあと生活はだいぶ変わった。
  一日はだいぶ長くなったし、
  全部ひとりでこなすのってすっごく大変なの。

  だけど傍には哲弥くんが居てくれる。
  私は、ひとりじゃなくなった。

  変わらないことだってたくさんあるよ
  私の髪にはまだあの日の桃の花が煌めいてる

  お気に入りのぬいぐるみ、お気に入りの服
  私たちが大切にしていたものは、変わらない。 ]


 
(186) 2023/02/22(Wed) 21:01:12

【人】 桧垣 やよい

 


[ それにね、
  私、今は日記を、つけてるんだ。

  国語のノートでもメモアプリでもない
  私以外の誰が、見るわけでもないけれど
  私は、ずっと、あなた宛てに書き続けてる ]


 
(187) 2023/02/22(Wed) 21:01:24

【人】 桧垣 やよい

 


[ 春を迎えて、夏を越え、秋が巡って、冬が来る
  私とわたしが生きてきた、十二か月は
  いつの時代も同じように繰り返す。 ]


 
(188) 2023/02/22(Wed) 21:03:18

【人】 桧垣 やよい

 


[ だれもいない、一人きりの家。>>2:29
  投げかけても何かが返ってくるわけじゃない。

  でも私はずっとひとりじゃなかった。
  私が生まれてからいままで、
  あなたはずっと、そばにいてくれたでしょう?

  それに。きっとこれからは、違うよね。
  おはよう、おやすみ、行ってきます、ただいま。
 
  私たちを出迎えてくれる、家族ができるの。 ]


   行ってきます。


[ 私は、最後に一人きり私たちの家に声をかけた。 ]**


 
(189) 2023/02/22(Wed) 21:04:25

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 一目惚れなんて、
  俺は絶対にしないと思っていたんだ ]
 
 
(190) 2023/02/22(Wed) 21:43:01

【人】   愛智 哲弥

 
 
 
[ 桧垣やよい。
  彼女に出逢うまでは―― ]
 
 
 
(191) 2023/02/22(Wed) 21:43:03

【人】   愛智 哲弥

 
[ 春に出逢って、初めて
を知った。

  君を想うと、胸を打つ鼓動が早くなる。
  君のことを、自然と目で追ってしまう。

  君の傍を通ると、周囲の温度が
  数度上がった錯覚をする。

  春の陽気が、夏の日差しに感じるほどに
  君という存在が俺に影響を与えてくる。]
 
(192) 2023/02/22(Wed) 21:43:05

【人】   愛智 哲弥

 
[ 化学的にあり得ない。
  論理的に証明もできない。
 
  それでも、確かに生まれた感情は、

  一葉、二葉、君が注いだ笑顔で芽吹き、
  三葉、四葉、君が育てた愛情で花開く。

  嬉しさも、悲しみも、
  楽しさも、苦しみも、
  愛しさも、妬ましさも、

  君たち、ふたりが引き出してくれたもの。]
 
(193) 2023/02/22(Wed) 21:43:07

【人】   愛智 哲弥

 
[ ―― そして、
  初めて迎えた夏の祭りのこと。

  俺は、大きな選択をした。
  大切な人を、好きな人を失わないために、
  選んだ未来に後悔がないわけじゃない。

  それでも、隣で手を繋いで歩いてくれる。
  愛しい君がいてくれるから、前を向けた。 ]
 
(194) 2023/02/22(Wed) 21:43:09

【人】   愛智 哲弥

 
[ あれから少し変わったこと。
  君を"やよいちゃん"と、
  特別な呼び名で呼ぶようになった。

  最初は慣れなくて、
  呼ぶたびに頬が熱くなってしまったけど、
  愛しそうに呼ぶ音は、夏の暑さに負けない温度で。

  君も"哲弥くん"と、
  特別な呼び名で呼んでくれるようになって、
  愛しい響きに、春の温かさを感じた。]
 
(195) 2023/02/22(Wed) 21:43:11

【人】   愛智 哲弥

 
[ ―― それから、
  ふたりで食べる食事の楽しさと嬉しさを知って、
  父と一緒に夕飯を食べるようになった。

  妹のようにはできないけど、
  たまにぽつり、ぽつり、と淡々と、
  それでも時々、嬉しそうに話しをすると、
  父も、ほんの少し嬉しそうに頷いてくれて、
  家族らしいやり取りができるようになったんだ。]
 
(196) 2023/02/22(Wed) 21:43:13

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 少しずつ。
  ほんの少しずつ。

  俺は、君のおかげで変わっていった。]
 
 
(197) 2023/02/22(Wed) 21:43:15

【人】   愛智 哲弥

 
 
[ 茜色に染まる秋の景色を、
  寄り添い歩くと心の中も色付いて。

  白色に染まる冬の景色を、
  手を握って温もりを分け合って。

  桃色に染まる春の景色で、
  始まりの出逢いに思いを寄せて。

  青色に染まる夏の景色に、
  失ったものと約束を胸に刻んで。 ]
 
 
(198) 2023/02/22(Wed) 21:43:16

【人】   愛智 哲弥

 
 
 
[ ―― だけど、
  変わらないものもある。 ]
 
 
 
(199) 2023/02/22(Wed) 21:43:18

【人】   愛智 哲弥

 
 

[ いくつ季節を超えても、変わりはしない。 ]
 
 
 
(200) 2023/02/22(Wed) 21:43:24

【人】   愛智 哲弥

 
[ ―― そして、
  幾度目かの季節が巡ったあとのこと ]
 
 
 
  俺とこれからもずっと、
  
        傍にいてくれませんか?
 
 
 
[ 開いた箱の中の指輪には、
  二つの宝石いしが、
水色
桃色
に輝いていた。**]
 
(201) 2023/02/22(Wed) 21:43:27

【人】 結城 朔也

―― 祭りのあとに ――


[ 泣いた後の顔で帰る道端の、
  お好み焼き屋の屋台。
  店主に、赤い目を驚かれたけれど、
  「失恋したんです」と笑える自分の
  優等生仕草に似た何かを、今は褒めたかった。

  二人分のお好み焼き。
  持って帰った先に父さんはいただろうか。 ]


  ただいま、父さん


[ 父さんの顔を見ると、なんだか安心してしまう。
  きっとそれは、僕が幸せだということ、で。 ]
 
(202) 2023/02/22(Wed) 22:55:04

【人】 結城 朔也

 

  父さん、ごめん、
  泣いても、いいかな、
  泣きたい、気分、なんだ、……


[ そう言いながら、僕は泣いていた。
  声は震えて、それは嗚咽混じりになっていく。
  ぼろぼろと溢れる涙が、視界を覆っていく。

  そうして泣いているところを見せられる
  相手がいることは、やっぱり幸せなことなんだろう。 ]
 
(203) 2023/02/22(Wed) 22:55:35

【人】 結城 朔也

 
[ やよいが僕の前からまたいなくなって、
  もう二度と会えない。

  哀しくて、辛くて、痛くて、苦しくて、
  どうしようもなく胸が痛くて、寒くて、
  光のない大きな穴に落ちていきそうで、 ]

 
(204) 2023/02/22(Wed) 22:56:13

【人】 結城 朔也

 

[ とても、不幸せな気分なんだ ]


 
(205) 2023/02/22(Wed) 22:56:43

【人】 結城 朔也

 
[ 君は、僕とのこと、
  一人で考えて、一人で決めてしまったのかな。
  ……ううん、きっと、君は僕よりも、
  彼女のことを考えたんだろうと、分かっている。

  それでも、ひとりで決められるって、寂しいことだね。
  今更それを知ったって、もう、遅いんだ。 ]

 
(206) 2023/02/22(Wed) 22:57:21

【人】 結城 朔也

 

[ 
せになりたかったし、
せにしてあげたかったよ ]


 
(207) 2023/02/22(Wed) 22:58:14

【人】 結城 朔也

 

[ だけど、最後に君に会えて、良かった

  それだけが、確かで ]


 
(208) 2023/02/22(Wed) 22:59:20

【人】 結城 朔也

 

[ この葉月を、永遠に覚えておこう * ]


 
(209) 2023/02/22(Wed) 23:00:41

【人】 結城 朔也

 
[ ―― あれから。
  僕がやよいと出掛けることはなくなったかな。
  少なくとも、格段に減っただろう。
  だって、恋人がいるのに、
  僕と付き合ってる、だなんて、噂が立っちゃだめだろう?

  桧垣やよいと、それから、愛智くんと、
  良き友人になれているかは、
  彼女と彼次第かもしれない。 ]
 
(210) 2023/02/22(Wed) 23:01:18

【人】 結城 朔也

 
[ やよいがいなくなっても、
  「桧垣やよい」は生きている。
  そこにいる。

  見掛ける彼女は、幸せそうだ。
  あの時の曖昧な返事よりも、
  その笑顔が、何よりの証、で。

  それは隣に、彼がいるからなのだろう。
  幸せであること、約束したと言っていた。>>172
  それを彼は守ってくれると思うし、
  ……何より、やよいに託されたのなら、
  それを蔑ろにするような奴じゃない。
  そう、思うんだ。 ]
 
(211) 2023/02/22(Wed) 23:01:44

【人】 結城 朔也

 
[ やよいの想いは君たちの中に生きているんだねと、

  君たちの様子を見て、僕はようやく、
  そんなことを思うんだよ 

  だからどうか、お
せに、ね
 ]
 
(212) 2023/02/22(Wed) 23:02:47

【人】 結城 朔也

 
[ ―― 桃の花咲く弥生のある日、
  とある大学のキャンパスで、
  ひとりの男子学生が告白されていた。
  ずっと前から好きだった、のだと、
  頬を染めて俯く女子学生に、

  彼は、穏やかな表情で、告げる。 ]
 
(213) 2023/02/22(Wed) 23:03:27

【人】 結城 朔也

 

  ごめんね 僕、
きな人がいるんだ

 
(214) 2023/02/22(Wed) 23:04:06

【人】 結城 朔也

 

[ 言っただろう? 僕はこれからも、―――― ]

 
(215) 2023/02/22(Wed) 23:04:38

【人】 結城 朔也

 

[ 僕の
は終わることなく

  君に引かれた想いの線は消えないまま ]

 
(216) 2023/02/22(Wed) 23:05:27

【人】 結城 朔也

 

[ いなくなった
を、今日もずっと、
っている ** ]


 
(217) 2023/02/22(Wed) 23:06:16

【人】 桧垣 やよい

 


     [ 一瞬、眩暈がした ]


 
 
(218) 2023/02/22(Wed) 23:43:28

【人】 桧垣 やよい

 


     [ おかしいなあ、もう眠る時間なのに ]


 
(219) 2023/02/22(Wed) 23:43:32

【人】 桧垣 やよい

  


     [ そっか、これは、
       やよいちゃんがくれた、最後なんだ ]


 
(220) 2023/02/22(Wed) 23:43:35

【人】 桧垣 やよい

   


[ 世界が明るくなって、視線の先には彼がいた。

  それだけで、わたしは嬉しくて、
せで。>>161

 
 
  朔也くん …… 朔也くん ……

 

 

  思わず、唇がなぞった溢れて止まらなかった言葉。 ]

  
(221) 2023/02/22(Wed) 23:44:16

【人】 桧垣 やよい

   


[ 世界が明るくなって、視線の先には彼がいた。

  それだけで、わたしは嬉しくて、
せで。>>161

 
 
  朔也くん …… 朔也くん ……

 

 

  思わず、唇がなぞった溢れて止まらなかった言葉。 ]

  
(222) 2023/02/22(Wed) 23:44:16

【人】 桧垣 やよい

  

[ 隠せるわけがなかったよね。
  気が付かないわけがなかったよね。


  だって、わたしの表情は ―― 特別だったよね?
 

  そして彼がわたし桧垣やよい≠見つめてくれていることも
  ずっとずっと、知っていたのに、
  気が付かないようにしてたんだよね。




                  
馬鹿だな。わたし。
 ]

 
(223) 2023/02/22(Wed) 23:44:57

【人】 桧垣 やよい



 
  [ わたしのこと、覚えていて
    わたしのこと、忘れて


    そのどちらも言うことはできなかったから、
    せめて、お別れは笑顔で。 ]

 
(224) 2023/02/22(Wed) 23:45:29

【人】 桧垣 やよい

   

   [ これが、
葉月
桧垣やよい
の終わり、だった。 ] *
 

 
(225) 2023/02/22(Wed) 23:46:12