人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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【人】 ”昼行灯” テンゴ

>>65 マウロ

ゆらり。
気を抜いた貴方の背後から、もう1つの紫煙が漂う。
先の会議場でも嗅いだ香りに、心当たりがあるかもしれない。

「おや。こんなところで休憩かい。」

常と変わらぬ昼行灯は、ゆるりと声を掛けた。
(71) 2022/08/11(Thu) 1:50:14

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>70 リカルド

その姿を認めた瞬間、ええ……という風に眉をひそめた。
大概こちらの表情も祭を楽しんでる様子ではないのだが、
少なくともスーツ姿で仏頂面はしていない。
屋台のアイスコーヒーを受け取り、呆れ顔で近づいていく。

「あんたとお友達みたいに以心伝心じゃないんだ、
 目で訴えられても困る。用件でも?」

黒い泥水をストローで啜りながら、肩を竦めて見せた。
(72) 2022/08/11(Thu) 1:54:41
ストレガは、電話以外でも修理依頼を請け負う事はままある。
(a20) 2022/08/11(Thu) 1:55:25

【人】 銀の弾丸 リカルド

>>72 ストレガ

「こ……んなところで何をしているのかと、言ったんだ」

全く言ってないのだが。
おそらくこれをツィオやマウロにしたところで伝わらない気もしているのだが。

場にそぐわない男は仏頂面の上眉間にシワを深く寄せて、大きく息を吐いた。
貴方にはその仕事ぶりに敬意を表しているのだが、それでも声が詰まってるあたりはどうにも女性は苦手らしい。

「火急の用があるわけじゃないが……、
 このような場所で何をしているのかと気になっただけだ。だが、メンテナンスは近々頼みたいと思っている」

何を、とはこの場では言わない。
だが貴方にとっては、それが狙撃用のライフルであることは想像に難くないだろう。
(73) 2022/08/11(Thu) 2:15:11

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>73 リカルド

「祭の日に表通りに出て、祭りの参加以外になにすんのさ」

あなたの上から下までを眺めて、目を細める。
それこそ目で訴える言葉は、"何してんだこの同僚"だ。

「ま、あたいは作業の休憩だけど。
 ……"それっぽく"したいならもうちょっと
 酒の匂いでもさせなよ、じゃなきゃお友達とつるむとか」

あまりにもあまりな様子に、思わず普段出ない
アドバイスのようなモノまで出る始末。
これの言う作業はどちらの作業かはわからないが、

「メンテナンスね。やるなら早めに話を持ってきな、
 あんたのとこの奴は特に手間がかかるんだ」

狙撃銃という繊細な物の扱いなのは承知しているようだった。
(74) 2022/08/11(Thu) 2:28:32

【人】 銀の弾丸 リカルド

>>74 ストレガ

「そうだな……それは確かにそうだ……」

至極まっとうな返事には反論のしようもない。
この場にいて真っ当に参加する気がない男は自分くらいなものだろう。

「……ワインの瓶くらい持てとは……通りすがりのツィオにも言われた。
 こういった祭には録に参加したことがなくてな。……勝手がわからん。酒は飲んで参加するものなのか?」

手がかりを見つけるための視察ではあったが、本当に溶け込むための知識がなさすぎた。
これは本当に失敗も失敗だ。
適当に屋台からワインを2本購入し、貴方にそのうちの1本を差し出す。

「承知した。
 君のメンテナンスは丁寧で助かっているんだ。
 ――――入用になる前に入念に済ませておかなくてはならないと思っているから、明日にでもそっちに届けよう」
(75) 2022/08/11(Thu) 2:57:52

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>75 リカルド

「歩き飲みでもなんでも好きにすりゃいいだろ……
 匂いさせたいだけなら安物の服に酒振りかけて歩くとか、
 酒じゃないにしても屋台のモン一本持つとかさあ……」

真面目な男の空回り、その現場を見るのはなんとも言えない。
歯車がかみ合わない時計を見てる気分だ。
それが同組織の、未来を担う幹部候補様となればなおさら。
だからワインを1本寄越されて、また呆れた視線が向く。

「……なあ、あたいは作業の休憩って言ったよな?
 って事はな、つまりまだ作業が残ってるんだよ。
 どこの世界に、精密な指先が必要な、
 それも仕事中の修理屋に酒飲ませる奴がいるのさ?」

手元のアイスコーヒーを見せつける。
あくまで覚醒の為、カフェインの為の飲料だ。

「それこそその酒で女でも男でも引っかけて、
 祭のイロハでも教えて貰いなよ。
 この騒ぎなら娼婦も男娼もそこら中にいるでしょ」

ワインを押し返して、親指で怪しい路地だのを示す。

「ま、時勢が時勢だから一人歩きはオススメしないけど」
(76) 2022/08/11(Thu) 3:20:06
コルヴォは、誰かに言った。「身内の死体を処分するなんてごめんです。」
(a21) 2022/08/11(Thu) 5:55:57

【人】 花で語るは ソニー

>>56 ヴィオレッタ
「ソニーだよ、お姉さんは? 花屋だって知っててもらえてるのは嬉しい。
 ああ、そりゃ残念だ! そんなに褒め言葉を受け取っちゃ張り切らずにはいられない。
 名残惜しいけどこの一杯きりで、今日のところはお別れ」

一度断られてしまったならばやたらには食い下がったりはしない。
こちらは本心、心の底から残念そうな向きまである。けれどもずっとニコニコ顔だ。
ここまで、と半分を下回ったグラスの中身にまた手をつける。もう四分の一ほどだ。
引き際のよろしい男は、貴方が窮屈に感じないように見えるリミットを設けた。

まるで朗読でも聞いているように、上機嫌そうに頬を緩ませて頷く。頬杖をつき、相手の方を見て。
他者に伝わらないように織り交ぜられた比喩が、きちんと届いていることを示す。

「さすがお姉さん。クールに周りを見てて、カッコいいね。
 祭りの最中だから多少派手ものが人気なのは仕方ないかもしれないね。
 色とりどりのコントラーダのフラッグにの中にあっちゃあ、
 ちょっとやそっとの色じゃ控えめで目立ちもしないもの」

つまりは、多少強引な手で押し切られたとて隠れてしまうということ。
困っちゃった、と大仰なジェスチャーで示して見せる花屋は、
相手の不自然なところもない振る舞いに一度だけウィンクを送って感謝を伝えた。
カクテルを、また一口。

「新しく商売したいひとなんかも押し寄せてるみたいだし。
 オレのところみたいなちっちゃな店じゃ、なかなか輸出入に強いとこには勝てないな」
(77) 2022/08/11(Thu) 6:38:53

【人】 イル・マット フィオレロ

【港の埠頭】 >>63 >>64 コルヴォ

「ほらぁ、捻くれた回答するぅ。
 今の"フィオレロ"で感謝してほしいものですよぉ。
 1年前ならもっと根掘り葉掘り、
 それこそわかってない顔で嫌なトコまで触れてやったのに」

最も、その分精度も低いものだから、
実際にそんな事になった事は少ないだろう。
そうでないならそれこそ既に海の底でもおかしくない。

「あったらもう少し景気のいい顔してるっての。
 代わりに、無益な言葉を真似て
 Ambasciator non porta pena.飽きるほど施設の奴らにに言われたクソッタレな言葉でも送っておくかねぇ」

意図的に回答を避けているのは付き合いの長さから理解し、その上でこのままふと目を離すと姿が消えてる事もなさそうだから、
それなりに満足して
立ち去ろうとした所に回答が返ってきた事に意外そうにゆるり顔をあげて、

「"寂しいから、"って言ってくれるなら」

言ったら倣うのか、には、その一言だけ。
言い捨てるように去り際に振り返って、余程足を止めたくなる言葉が来たなら変わる程度の帰路につき出した。
(78) 2022/08/11(Thu) 7:49:49

【人】 銀の弾丸 リカルド

>>76 ストレガ

「そんなに難しいことを言わないでくれ。
 そもそも安服を俺は持ってない」

もう初めからここに来ることが間違ってるような事を宣い肩をすくめる。
行き場を失ったワインの瓶を両手で抱え、困り果てた表情を浮かべた。

「別に、作業が終わってから飲めばよかろう。
 俺も持っているだけで飲むつもりはないしな……、いつ酔った上司に呼び出されるかわからん」

とはいえ、珈琲でもいいのなら最初から珈琲を買えばよかったなと、見せつけられた物を見下ろしながら呟く。
安酒を飲むよりはよっぽど良かったし、そもそも祭を楽しむために来たわけではない。
だから誰かをひっかけろという言葉にも消極的な顔を見せるだろう。

「そんな事をしている暇はない。
 男にせよ女にせよ、体を武器にすり寄ってくるようなのは苦手でな」

「まぁ……、その先に隠された真実が眠ってると言うなら、いつだって行くが」

スゥ、と冷めた目をその路地へ向け、それからやっぱり、首を横に振った。
別に娼婦や男娼を差別しようというわけではない。
ただ……どうにもそういうやりとりは苦手であるのだった。
(79) 2022/08/11(Thu) 8:53:06

【人】 鳥葬 コルヴォ

【港の埠頭】 >>78 フィオレロ

「──" Se sei solo あんたが寂しいなら"」

去り行く背中を見もせずに、
鼻で笑うような声だけが返事をした。

「自分が生きるか死ぬかも人任せの奴と死ぬなんてのは
 俺は心底嫌ですけどね?」

続く言葉は、足を止めなければただの独り言でしかない。

どのみち死ぬ時を自分で選べるような人生ではない。
だからたとえ死ぬ気があろうが無かろうが、
意に反して姿を消す事も、その逆もいつでも起こり得る事だ。
『悪運』がどう作用するかなど、誰に予測できもしない。
(80) 2022/08/11(Thu) 9:06:29

【置】 鳥葬 コルヴォ

【港の埠頭】 >>78 フィオレロ

「さっさと愛想を尽かしてくれよ。
 どうにもこの付き合いを続けたところで、
 良い事なんてのは一つとして無いらしいからな」


何れにしても、烏がその背を追う事は無い。
そうこうしている間に港には鷗の鳴き声が戻りつつあった。
静寂の真相はと言えば、ただ餌に夢中になっていただけらしい。

────鷗も烏も、同じ屍を啄む鳥でしかない。
そこに違いがあるとすれば、
日中に鳴くアルバの鳥か、日暮に鳴くノッテの鳥か。ただそれだけの違いだ。
(L0) 2022/08/11(Thu) 9:07:15
公開: 2022/08/11(Thu) 9:10:00

【人】 プレイスユアベット ヴィオレッタ

>>77 ソニー

「私のことはヴィオレッタ、と。
 ふふっ。素敵、なのはお仕事だけではなくソニーもですね。
 勤勉な方は輝いて見えますよ」

意外にもあっさり引き下がったことに安堵、もしくは拍子抜け。
  そしてそれが少しだけ。ほんの少しだけ、
  警戒を緩めてることになったのは、本人も気付いてはいない。

それすらも表情に乗せることはないのだけれど。
時に嬉しそうに、時に労わるように、時に感心を見せるように、
揺らぎを映しながらも、穏やかな微笑をあなたへ向け続ける。

「私なんてまだまだです。
 ソニーの方こそ、ただ状況流行に流されるだけではなく
 落ち着いて分析できる目と仕事への熱意は尊敬します」

ウィンクには目元を緩めて応じる。
傍からはジェスチャーにこたえたようにみえるだろうけれど。
カクテルグラスを傾けて、こちらもひとくち。
黄色のカクテルの中の鮮やかなチェリーが揺れる。

「それがあればあなたのファミリーお店は安泰だと
 私は思いますよ。私も応援しますので」
(81) 2022/08/11(Thu) 10:06:11

【見】 郵便切手 フラン

【街中】

「こちらにサインをお願いします」

祭りの活気が街を包んでいても業務はなくならない。
むしろ屋台用の荷物を運ぶ依頼が方々から舞い込んでいる。
後ろ暗いものが無ければ、
それは当然民間企業に依頼するというものだろう。

用紙とペンを差し出して、受取のサインを貰う。
筆先が其の人の名前を象るのを見るのがささやかな趣味だ。
ひととなりというものが、インクと共に滲む感覚がする。

「ありがとうございました」

僅かに帽子をずらして会釈する。
愛想が良いとは言えないが、仕事ぶりを評価してもらえることは多い。
得意先の御婦人が相手だと一層顔に固さが増すのだが。
荷物のやり取りが終われば運転席に舞い戻り。
日除けの帽子をかぶり直して、次の配達先へと向かった。
(@6) 2022/08/11(Thu) 10:40:27

【人】 プレイスユアベット ヴィオレッタ

【賭博場】

今日も今日とてカジノの門は開く。
祭りの喧噪に負けない歓声と悲鳴の坩堝は今日も盛況のようだ。

であるならば、この勤勉なディーラーが居ない訳もなく。

「いらっしゃいませ、お客様。
 本日はどの遊戯になさいますか?」

今日も笑顔で客を出迎える。
(82) 2022/08/11(Thu) 11:28:57

【人】 害のない毒 マキアート

【街中】

「あっ!」
「このぬいぐるみ……うちのレオにそっくりじゃないか!」

いい歳してゴールデンレトリバーを模した人形に飛び付き屋台の前で大はしゃぎしてる男がひとり。この時間はまだ仕事ではない様子。
店員の微笑ましいような、何だか生ぬるい視線を受けて我に返り、だがそのぬいぐるみの双眸に見つめられればつい口元が緩む。

「あー、うーん、困るな〜。正直無茶苦茶可愛いが、
 そのレオナルドに妬かれてしまいそうなのがな〜……」

色々理由付けつつ、でも釘付けだ。じきに買ってしまう。
大袈裟にはしゃいだり悩んだりしてるせいでちょっとどころじゃなく目立っているかもしれない。

とはいえ、こんな犬と同レベルに懐っこそうな男に絡まれたくなければ見て見ぬふりをするべきだろう。
(83) 2022/08/11(Thu) 12:16:04

【人】 暗殺屋 レヴィア

【街中】
黒地に白のレースを配った傘を差して、街中を歩く。
特に何か行き先がある訳でもなく、ただゆるりと。
道の端で声をかけてくる軟派男に冷たい言葉を吐いて撃退しては、
ギラギラと光る太陽の下、傘の下の夜に涼みながら、てくてくと。

やがて目に止まったのはアクセサリーショップ。
ショーウィンドウに飾られた装飾品のうちの一つを、
少し長く眺めていた。
(84) 2022/08/11(Thu) 12:17:36

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>79 リカルド

「あんた本当に祭の場でなにしてんだよ」

いよいよ堅物も度を超えている。
これで素面というから手に負えない。

「あたいだっていつ修繕に呼ばれるかわかんないんだって。
 あんた取引用のサーバーオシャカにしました、なんて
 酒の匂いさせながら上司に言えんのかよ」

酔い潰れるなんてもってのほか、
仕事終わりの一杯なんてのは必要としていないのだ。

「……もう子飼いの情報屋でも雇って
 オフィスかなんかにいなよあんた……
 実地でウロつくならもうちょい服と顔なんとかしな……」

構っちゃおれん、と言った風に踵を返す。
とりあえずメンテナンスの約束を取り付けられたし、
それは待っとく、と片手を挙げて路地へと消えた。
(85) 2022/08/11(Thu) 12:23:20

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>83 マキアート【街中】
ゴールデンレトリバーのぬいぐるみを前にはしゃぐあなたの背後で、かすかに笑声が落ちる。
振り返るなら、そこには小柄な金髪の少年が立っているだろう。
なんだか微笑ましくってこぼれた声が本人に届いてしまったと気が付けば、少年はすこしばつの悪そうな顔をして。

「……ああ、えっと、ゴメンナサイ。
お兄さんがあんまり楽しそうだったから」

と、謝罪と言い訳を口にしたはずだ。
(86) 2022/08/11(Thu) 13:09:37

【人】 銀の弾丸 リカルド

>>85 ストレガ

「視察だが?」

むぅ、と眉間に深くシワを寄せながら言った。
別に住民と対話をするわけではなく警戒と囮を兼ねて、自らの目で見てみようと思っただけの話だが、それでもあまりに場にそぐわなく珍しげに見られてしまうのはいただけなかった。

「それは確かに困るが……自分の目で見ておきたい事もある。
 どうにも向いてないのは理解できたが……そうだな、このワインを処分したら移動することにしよう」

服はともかく顔はどうにもならないのだが、どうしたらいい、などと問うことはすまい。
そのような事をしても、彼女もまた大きなため息をつくはめになるだろう。
路地に消える背中を見送って、男もまた移動を始める。
両手に持つ2本のワインが似合わず、更に不自然さを高めてしまっていることに男はまだ気づく様子はなかった。
(87) 2022/08/11(Thu) 13:13:10

【人】 害のない毒 マキアート

>>86 ヴェルデ

「いや、気にしてないよ。
 楽しそうな人を見て楽しく思うのはいいことだ!

 それで笑顔の共有ができるなら何よりじゃないか。
 だからほら見てくれこの愛くるしい犬特有の表情を……」

結局買ったらしい。結構な体格の男が片手で抱えてるせいで、
随分と小柄に見えるレトリバーと共に満面の笑みを向ける。

「っと、あまり屋台の前に長々と居るもんじゃないね。
 キミもどうだい?何なら一つくらい買ってあげようか」

営業妨害か宣伝か判断の難しい状況を漸く省みて、ぬいぐるみが並ぶそこから一旦距離を置き、そちらへ近寄る。

長身の体躯が歩いてくるとなればそれなりに威圧感はありそうなものだが、緩やかな笑みと気の抜けるぬいぐるみ抱えスタイルはあなたの目にはどう映るか。
(88) 2022/08/11(Thu) 14:05:12

【人】 鳥葬 コルヴォ

【街中】 >>84 レヴィア

「あんたも同じ運命だなんてのは、面白い事もあるもんですね」

また一人、少女に声を掛けようとした軟派男が
皮肉るような言葉を受けて、そそくさと去っていった。

「Ciao. 何か気になるものでも?」

その後に少女に掛ける言葉は、社交辞令だ。

あなたと何か話すべき事があるわけではないし、
もっと言えば仲良くお喋りをするような間柄でもない。
愛想の無い男は返答が無くたって気にしやしないし、
どうあれあなたが静かに装飾品を眺める事の邪魔はしない。

眩しいショーウィンドウには目を向けず、立ち位置は風下に。
ここで足を止めたのは、ただ一服したかっただけだ。
この奇妙な取り合わせは他者からすれば至極声を掛けづらく、
無駄話を好まない互いにとって、恐らく都合が良いというだけの。
(89) 2022/08/11(Thu) 16:33:47

【人】 暗殺屋 レヴィア

>>89 コルヴォ
周囲の人間が同業者かそうでないかは、匂いで分かる。
この界隈で長く生きたものほど染みついている。
血と、腐臭と、硝煙と、様々なものが混ざった、死の匂い。

Siestaサボリ中かしら。掃除屋さん。」

だから一瞥もせずとも存在には気づいていて、
声を掛けられても動じることもなく。
女は今日も季節にそぐわず冷ややかだった。

「猫の意匠があったものだから。」
「少し目に留まっただけよ。」
「烏は猫がお嫌いかしら。」

話の最中も微動だにしない視線の先には、球で遊ぶ猫のネックレス。
どことなく、かのボスが飼っていた猫に似ていた。
(90) 2022/08/11(Thu) 17:30:37

【人】 鳥葬 コルヴォ

【街中】 >>90 レヴィア

「掃除屋にだって、休みの日はあるもんです」

詮無い会話は互いにただ淡々と。
季節外れの黒支度は、いつだって誰かの喪に服している。
静謐な死の気配が重たく染み付いた仕事着ではなくとも。
そして、今に始まった話でもない。

「好きでも嫌いでもありませんね。
 人間だって、ただ同じ場所に出入りするだけの人間を
 特別好いたり嫌ったりなんかしないでしょう」

こちらもやはり、視線を向けもしないまま。
火を点けたばかりの煙草を一度喫んで、
その後に返る答えは、実に気のないものだった。

「あんたはどうですか」

通り掛かれば、目に留める程度には関心があるのか。
問い返しはすれど、やはり答えには特別期待してもいない。
(91) 2022/08/11(Thu) 18:08:24

【人】 暗殺屋 レヴィア

>>91 コルヴォ

「そう、いい仕事ね。」

興味も無さげに返して。
女の服も黒を基調としている。
真夏の空の下、二人の間だけが深く光を飲み込んでいた。

「人間だから、何の興味も抱けないだけじゃないかしら。」

貴方の答えにはそんな言葉を返して。
風上に立つ女の元まで、煙の匂いは届かない。
もっとも、届いたとて、気にもしないけれど。

「好きよ。」
「死ぬ時には目の前から消えてくれるから。」

死期を悟った猫は飼い主の元から去ると聞く。
便利なものだ。
死体の処理が必要ないなんて。

「休みの日なら、仕事は受け付けていないのかしら。」

そこまで話してから、初めて夕闇の瞳が貴女の方へ向けられた。
(92) 2022/08/11(Thu) 18:38:14

【人】 鳥葬 コルヴォ

【街中】 >>92 レヴィア

「さあ。結局は全部、『ゴミエサ』になりますから」

だから興味がないのかもしれませんね。
至極無益な仮定を、実にどうでもよい事のように言い放った。

何れの黒も、夏のきつい日差しの下には不釣り合いでしかなく。
確かな異質さをもって、けれど存在は主張しないまま。
音も無く白昼に落ちた影のように、静かにそこにある。

「──ああ、いいですね」

音も無く、眇目だけが夕闇色の持ち主の立つ側を見返した。
変わらず淡々と肯定されたのは、
姿を消す猫の最期か、それとも後に続いた問い掛けか。

「必要とあらば、いつでも。
 うちはどうにも休日出勤や時間外労働・・・・・・・・・・が多くてね…」

突然の仕事が舞い込むのは、いつもの事だ。
悪食の烏は、投げて寄越されたゴミを選り好みはしない。
(93) 2022/08/11(Thu) 19:09:25

【見】 郵便切手 フラン

【バー:アマラント】

業務も終わり夜も深まった頃。
愛車とは会社のガレージでお別れしてから、一人でバーに。

「祭りの期間くらいは息を抜けと言われて。
 ええ、はい。そうです。
 今からお帰りですか。お気をつけて」

入れ違いで帰る顔見知りに「珍しい」と茶化されれば律儀に理由を返し。
表に立ち並ぶ酒場よりは静かに過ごせるだろうと踏んで。
隅の二人席を申し訳ない気持ちで独り占めしてメニューを眺めた。
帽子は膝の上で休憩中だ。

「パフェと……アマレットジンジャーをひとつ」

俯きがちに品名を読んで、それが届くまでじっと待つ。
時折スマートフォンで何かの記事を読みながら時間を潰した。
(@7) 2022/08/11(Thu) 19:25:46

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>88 マキアート
どうやら気を悪くさせることはなかったらしい。
あなたが眺めていなければ、少年だって屋台へ目を向けなかったろうし、注目を集めたことには違いない。

「そりゃ随分気前のいいことで」

けれどその言葉を本気にした風はなく。
それでも、すらりとした長身と大きな——相対的にあまり大きくは見えないが、近くで見るとやはりまあまあ大きい——ぬいぐるみの取り合わせには、じっと視線を向けた。
あなたのことは随分と見上げる形になる。

「イヌ、好きなんだね」
「おれはあんまりイヌの種類に詳しくないんだけど、それは何てイヌ?」

とは言え、物怖じする様子もない。
感情表現の豊かな子供ではないようで、辛うじて笑っているのだろうとわかるぐらいに口角を上げ、あなたへ問う。
(94) 2022/08/11(Thu) 19:26:47

【人】 暗殺屋 レヴィア

>>93 コルヴォ

そう、とだけ返す。
他愛もない会話。興味もなく、ただ鼻歌を口ずさむかのような
間を埋めるためだけのもの。

「そう、良かったわ。」
「ゴミ回収の日なんて待てないもの。」
「こんなに暑い日は特に。」

夕闇は逸らされ、どこともない場所を見る。

「仕事相手が全員猫だったらいいのに。」

こつ、こつ。
パンプスがアスファルトを叩きながら、貴方の隣を通り過ぎて。
ふわり、石鹸の香りだけを残してまた宛もなく歩いていく。
(95) 2022/08/11(Thu) 20:01:42

【置】 鳥葬 コルヴォ


その昔。

ある一羽のカラスがブドウ畑にやってきて、
毎日うるさく鳴く事に、人々は困っていました。

動物と話ができる修道僧が静かにしてくれるよう頼んだところ、
コルヴォカラスの名前を忘れずに大切にするなら
二度と邪魔をしない、と約束しました。

その後にコルヴォと名付けられたワインは今も人々に愛され、
その約束もまた、今なお大切にされているのです。



「何でもうちはそれに肖って、コルヴォ・ロッソの名を頂いたんだそうで」

「なんてのは当然、今作った話ですけど?」
(L1) 2022/08/11(Thu) 20:11:28
公開: 2022/08/11(Thu) 20:30:00

【人】 鳥葬 コルヴォ

【街中】 >>95 レヴィア

「そうなると、烏は食いっぱぐれるでしょうね」

何処までも他人事のような、無関心な声色。
誰も知らない所で死んだ猫の死骸を態々捜しに行くなんて、
烏だってしたがらないに違いない。

臭わない内にやっておきます・・・・・・・・・・・・

眇目は、通り過ぎ行く少女を追う事は無い。

最後まで温度の無い声は誰にともない言葉となり、
煙草を一本吸い終えた後、
掃除屋もまた、重く靴底を鳴らして路地へと消えていった。
(96) 2022/08/11(Thu) 20:36:45