人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

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【人】   希壱


ガタ────、と立ち上がる。

目を開き、汗が垂れ落ちる。

今、何を考えていた?

今、誰を忘れていた?

久しぶりの一人の時間。
それを味わえて、幸せで、
ずっと、この時間が続けばいいって、

あの子を忘れかけてまで、そんな、願いは──]
(96) 2020/09/23(Wed) 3:06:36

【人】   希壱



 ……なずな、

   
(97) 2020/09/23(Wed) 3:06:57

【人】   希壱


[名前を呟いて、唇を噛む。

あぁ、そうか。
結局虚しいだけだった。

一人の時間はたしかに大切だ。
とても楽しくて、幸せで、
店員が誘惑めいたことを言ったのも頷ける。

でも、ダメなんだ。
俺だけ楽しく過ごしたって意味がないんだ。

だって、俺はあの子といる事が何より一番幸せで。
あの子が楽しく話してくれる事が何より一番幸福で。

笑いかけてくれる、ことが……

なにより、嬉しくて……]
 
(98) 2020/09/23(Wed) 3:08:16

【人】   希壱



 …………泣いてたな、なずな。


[最後に見た光景を思い出す。

赤く染った水の中、
醜く集まった野次馬の音と共に、

大粒の涙を零して俺を呼ぶ、あの子の姿。

安心させるように笑ってみたけれど、
血に埋もれた表情では、
怖いだけだったかもしれないな。]
(99) 2020/09/23(Wed) 3:09:13

【人】   希壱



 ……………………行かなきゃ、

   
(100) 2020/09/23(Wed) 3:09:34

【人】   希壱

[もし、ここに来たことに意味があるのなら。
きっと、少し休め、という意味だったのかもしれない。

誰かに自分を認めて欲しいと望んでいた。
あの修学旅行をキッカケに、
そんな感情、無くなったと思っていた。

けれど、心の奥底では全然消えていなくて。
そんな感情に雁字搦めにされて、
たぶん、自分を見失っていたんだ。

雨の中、レインコートを着たあの子を見た時。
俺はもう要らないんじゃないかと思った。

そこまで気が回らなかった自分を、
ずぶ濡れで、周囲に好奇な目でみられる自分を、
あの子に嫌われたんじゃないかと思ってしまった自分を、

自分自身で"
呪っていた
"んだ。]
(101) 2020/09/23(Wed) 3:10:17

【置】   希壱



 『おにいちゃん、しなないで、おにいちゃん』


   
(L1) 2020/09/23(Wed) 3:11:06
公開: 2020/09/23(Wed) 3:15:00

【人】   希壱


[薄れていく意識の中で聞いた声が蘇る。

あれは、確かにあの子の声だった。

遠くでサイレンの音が聞こえて、

誰かが俺を呼んでいて。]
(102) 2020/09/23(Wed) 3:11:23

【人】   希壱


 ………………………………………、


[開いていた本を閉じて、本棚へと戻す。

これは、もう必要ないから。]
(103) 2020/09/23(Wed) 3:11:53

【人】   希壱



 帰るよ。
 ……まぁ、元の場所に帰れるかはわかんないけど…

 これ、お代。
 貧乏学生だから、手持ち、これだけしかねぇんだ。


["千"と書かれた紙切れを一枚取り出して、
カウンターの上に置く。

ちら、と見えた店員の手元の本は、
なんだか少し難しい日本語が書かれていて
よく分からなかった。]


 ……もう会うことはないと思うけど、
 また会ったら、よろしくな。
   
(104) 2020/09/23(Wed) 3:13:09

【人】   希壱

[それから踵を返して、店の扉の前まで歩く。

ドアノブに手をかけた時、

ふと、振り返った。]


 本、面白かった。
 勧めてくれてありがとう。

 ……もし、生きてたら、
 あの続き、集めて読むよ。


[少しギザギザな歯を見せて、ニッ、と笑う。

彼が何かを言っても言わなくても。

そのまま扉を開けて、外へと出た。]
(105) 2020/09/23(Wed) 3:13:55

【人】   希壱

[もう、休憩はお終いだ。

もし、これがあの頃見た夢の延長線なら。]


 ……もうすぐ、覚める頃合だ。


[ボヤ、と視界が揺れる。

歩いていた足が少しずつ感覚を失っていく。

黒かった視界が白く染っていって。

徐々に、意識が薄れていく。]
(106) 2020/09/23(Wed) 3:14:29

【人】   希壱



 ……あぁ、ほら、やっぱり、
 死んだ夢には、慣れてるんだ。


[浮遊感に包まれて、

そんな言葉を零した時。

ズキ、と、最後の痛みが襲った。]


 …………まぁ、慣れてても、痛いもんは痛い、な。


[ゆっくりと意識が底へと落ちていく。]
(107) 2020/09/23(Wed) 3:17:41

【人】   希壱


[ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、

と、電子音が聞こえる。

ツン、

と、消毒液の匂いが鼻をつく。]


 ……………ん、……………んん、


[モゾ、

と、動いて、瞼を開ける。

飛び込んできたのは真っ白な天井]
(108) 2020/09/23(Wed) 3:27:08

【人】   希壱



[──────では、なくて。]


 
(109) 2020/09/23(Wed) 3:27:28

【人】   希壱



 『
おにいちゃん!!!



[涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった、
あの子の顔だった。]
(110) 2020/09/23(Wed) 3:27:54

【人】   希壱



 ………なずな、


[掠れた声で何とか名前を呼ぶ。
そんな俺の言葉に、あの子は益々涙を流す。

鼻声で何かを言いながら、
ボタボタと涙を落として、
ぐしぐしと、手で目を擦るもんだから。

あぁ、ほら、瞼がはれちまうぞ。

なんて。
ようやく持ち上げた右手で、あの子の涙を拭った。]
(111) 2020/09/23(Wed) 3:28:23

【人】   希壱



 『希壱────!』


[慌ただしく部屋のドアが開いたと思ったら、

涙を浮かべた母親と、
安心したのか腰を抜かし父親がいて、
姉貴が慌ててどこかへ駆けて行った。

『先生!!!』

って叫んでるから、
たぶん医者を呼びに行ったとは思うんだけど。]
(112) 2020/09/23(Wed) 3:29:04

【人】   希壱



 ……病院だろ、ここ。


[そんな苦笑を漏らしながらも。

でも、やっぱり、

皆が俺を心配してくれていた事が、
何よりも嬉しくて。

生きてた方が幸せだ、なんて
柄にもなく思ったりもして。]
(113) 2020/09/23(Wed) 3:29:53

【人】   希壱



 ……あぁ、ほら、手で擦んなって。


[こうして、すぐ傍でなずなの涙を拭いてやれる今が。

きっと、何より幸せなんだって。]
(114) 2020/09/23(Wed) 3:30:05

【人】   希壱



 
って、いって!!痛ぇって、なずな!

 
まって、まてまてまてまて、待てって!!


   
(115) 2020/09/23(Wed) 3:31:10

【人】   希壱


[
……後で聞いた話、傷口は結構深かったらしいし

三日三晩眠り続けていたらしいから、


こうして、なずなが今、
俺の上に跨って抱きついてくる痛みには、
再会の喜びとは違う涙が流れたけれど、

まぁ、それでも。

あの空間で、一人寂しく本を読むよりかは、
きっと、こちらの方が幸せなんだって。

…そう、思った。]*
(116) 2020/09/23(Wed) 3:32:06

【人】   希壱


[────それから数ヶ月後。

あの不思議な喫茶店
─名前は忘れた─
で読んだ本を
ゆっくりだけれど、集め始めた。

戻った時に、既に百巻近く出ていると聞いた時は
一瞬目を丸くしたけれど。

きっと、ゆっくり前に進め、
なんていうあの店員の意図を感じられなくもなくもなくて、

疲れたら、ほんの少し休憩すればいい。
本を読んで、本の世界へ入り込めばいい。

…とかいう想いも感じなくもなくもなくて。

今は漸く、
あの日に読んだ十一巻までを集め終わったとなろだ。]
   
(117) 2020/09/23(Wed) 3:50:48

【人】   希壱


[あの場所で感じた気持ちは、
決して悪いものじゃなかったから。

だから、これからも気長に集めていこうと思う。

きっと、これを全部集め終わる頃には
なずなは俺が傍にいなくても
大丈夫な年になってるんだろう。

……もしそうなったら、
もう少し他の本にも手を出してみるのも
ありかもしれない。

…なんて未来図を描きながら。]
(118) 2020/09/23(Wed) 3:51:35

【人】   希壱


 おはよう、なずな。
 今日は晴れだから、水色の靴、履いてこうか。


[今日も、まだまだ手のかかるこの子の傍にいるのだ。]


 って、
えっ!今日弁当いるの?!

 
うげぇ!まじか!


 
そういうことは

 
昨日のうちに言いなさーい!!



[──こんな、何気ない日常の幸せを噛み締めながら、な。]**
(119) 2020/09/23(Wed) 3:53:34

【置】 尊龍のお嫁さん  月森 瑛莉咲



  その日、


  晴れ渡る青空の中。


  雨が降りました。
(L2) 2020/09/23(Wed) 6:57:12
公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00

【置】 尊龍のお嫁さん  月森 瑛莉咲



  あの、野菊の上にも。 

 

 
(L3) 2020/09/23(Wed) 6:57:46
公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00

【置】 尊龍のお嫁さん  月森 瑛莉咲




  雨があがり、空に虹がかかるころ 

 
 
(L4) 2020/09/23(Wed) 6:58:19
公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00

【置】 尊龍のお嫁さん  月森 瑛莉咲




   誰も知らない黄色の花畑に
     いっせいに 紫色の 野菊が 咲き乱れました。 

 
(L5) 2020/09/23(Wed) 6:59:07
公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00

【置】 尊龍のお嫁さん  月森 瑛莉咲




  雨つゆにぬれた二色は

   いつまでも、いつまでも、よりそって 揺れていました**
(L6) 2020/09/23(Wed) 7:00:22
公開: 2020/09/23(Wed) 7:05:00