87 【身内】時数えの田舎村【R18G】
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「寒いんだったら勿論貸すよ。流石にかき氷の食べ過ぎで鳴るのはやめてほしいですけど」
変わってないなあなどとこぼして、
大方の予想通りの台詞が出てきた。
「やった、茜ちゃんと二人でたこ焼き分けっこだ、なんて。似合ってるよ、馬子だなんてとんでもないよ。
子どもの頃が純粋に色々楽しめたってのはあるかもですね……少しくらいは酸いも甘いも噛み分けられるようになったってところでしょうか」
「え、そんな職人いたんだ。
花火作るの大変なんだろうに、すげぇな。
ありがとう職人の人たち。」
田舎の暖かさを感じたしたこ焼きも暖かかった。
ありがとう慈悲の心。ありがとう聖母様マリア様アカネ様。
「なんでそんな後ろ向きな所にスポット当ててんだよ
もっとあるだろ、駄菓子屋で酢イカをPOT容器ごと買えるようになったとか。
子どもの頃なら届かなかった木に届くようになって
ミヤマクワガタ捕まえられるようになったとかさぁ。」
まぁミヤマクワガタは捕まえたことないのだが。
「そうだな。
…ずっとこうして一緒にいられたらいいのにな。」
つられて夜空を見上げながらポツリと呟く
涼風
「……会えることが幸運、そうだね。そうだった。
見せたかったのは、夕凪も一緒だったよ」
他人ごとのように呟いて。
「勉強するのも大変だよね、これが何のためになるんだって反抗したくなって。親は将来のためになるっていうの。
……傍にずっといるのも、出て行くのも選択だよね。
どっちがとりたいって考えたことはある?」
「もっと色々あるでしょ大人って……
子供の頃は足がつかなかったプールよりも、もっと深いプールに入れるとか。
好きな服を自分で買えるとかさ〜」
どっこいである。
「……そうだね。
ずっと一緒がいいな。
でも、さ。
皆いつか都会に戻って…結婚してバラバラになっちゃったりするのかな
」
「…悪い、しんみりしちゃったな。
花火が上がるとさ、もう祭りも終わりかーって感じがして。
まだ、夏は終わってないし、
アキラもアカネと卯波とだってずっと友達だし、
ずっと一緒だよな。」
大きな音がして、花火が夜空を彩った。
その刹那―――
……?
「……アキラ?」
親友が何か呟いたような気がして、そちらを見た。
親友の瞳に、花火の光がキラキラと映り込んでいる。
何を言ったのかわからなかった。
でもそれはとても大切な事のような気がして。
なんだか今にも泣き出してしまいそうな雰囲気の親友の背中を叩いて励ましてやることくらいしか、今の俺には出来なかった。
「……変なの。アキラこそノスタルジーにあてられてるんじゃないの」
へにゃ、と眉尻を下げながら。
困ったように笑って。
「いるよ。まだやりたいこといっぱいあるもん。
変なこと言っちゃったけどさ、まだ駄菓子屋のお菓子制覇もしてないし!」
涼風
「思ってた、なんだ。 一緒だね」
顔を上げて。伝える、今度は違う言葉で。
「やっぱり夕凪がいっちゃったこと、苦しめてたかな。
自分のやりたいことい一生懸命蓋をしていたのに。
理想と、手に届くものが違うって。
喧嘩しちゃったんだ姉弟二人で。
夕凪は一緒にいたいっていって。
夜凪は一人で自立をしたいっていった。
いつも夕凪はそうだった。
一生懸命考えてた気持ち……考えないで。
何言いたいんだろう、気にしすぎていないといいなって」
ずっとずっとこの時間が続いてほしいと思っていた。夢に背を向けて、一歩を踏み出した。
涼風
「後悔は、してないよ。
喧嘩したこと。意見が合わなかったこと。
自分の夢を自分で決めて、離れようとしたこと、全部。
だけど、仲直りをしてないことだけは気にしてる。
伝えていなかったことをずっと、ずっと気にしている。
ちゃんとしていない……ちゃんと話せていないんだ」
おかしな事が起きてるといったら信じてくれる?
夕凪がここにきて、みんなと笑い合っていたこと。
夕凪がここで笑って、やりたいことをやっていたこと。
が突然この身体で目を覚ましたこと。
夕凪が話しかけて、 と話をしたこと。
夕凪の声が聞こえなくなったこと。
夕凪はここにこれるはずがないってこと。
「拾うのが夕凪なら、夜凪は捨てる選択肢を肯定しに来たのかも。
だけど、答えは多分一緒だったかもしれないな。
君のファンである夕凪たちはここにいて、いつまでも待ってる。
夕凪たちは喧嘩をしたことを、悪くなかったと思ってる。
すごく、離れている時間が寂しいだけ」
「だめだなあ、わかっていたのに」
「いられるなら、ずっとここにいたいのに」
「――夕凪はきっと嫌がるんだ」
夕凪はここに来たかった。
ずっとずっとみんなが楽しそうなところをみたくて。
笑っていたかった。
だから、きっとこの夢のような時間は夕凪のためにあるんだ。
夕凪が楽しむために使おう。
間違った、ことじゃない。いつまで。
本当にいつまで―――続くのだろう。
「――いるわけない。
さみしがっているのに。
呼べないよ、」
体育座りで石段に座り込んで花火が上がる空を見上げた。
涼風
夕凪は怒っていない、寂しいだけだ。
夜凪は嫌っていない、ただ、変わっただけだ。
「会いに行けないよ、【話してくれない。】
夜凪は夕凪を納得させる答えを持ってきていないから。
どうして離れたがったの、なんて、言えっこない。
一緒の夢を、涼風みたいに駆ける勇気が無い。
涼風は、夕凪に出せる答えは見つかったの?
将来の夢、まだまだ悩む時間がいっぱいでしょ。
わからないって答えを、大人になって言うのは」
格好悪いじゃないか。
夕凪はきっと格好悪いなんて気にしない。
夜凪が気にしているだけ、全部そうだ。
だけど、夕凪は、格好いい奴が好きだから。
目の前の存在は会えないと思っている。
物理的にも精神的にも、大きな亀裂が出来ている。
勝手にあなたに置き換えて自分の事から逃げている。
だけどベクトルが違えど似たような名前の悩みを、ずっと胸に燻らせて、寂しがっていた。
目の前の君
「はは、……あははっ、格好良くなったね涼風は。
素敵な夢で、夕凪たちの理想の君だ」
勝手に話したあなたたちだ。
ずっと会いたかったあなたたちの未来だ。
たった数日で迷子の少年は夢をつかもうとしている。
夕凪のおかげなのだろうか?
もっともっと他の人の言葉もあって彼が出来たのだろう。
それぞれが、それぞれを必要としている。
夕凪たちは自分ではない片割れを、基準にしていたから、
お互いを、みんなが必要にしていると思う単純な双子。
だから最初から。
最初から夕凪たちを求めてくれているあなた達がいるだけで。
こんなにも嬉しいと思う単純な考えをしている。
目の前の君
「夕凪たちにとっての大人は――20歳になったら。
だけど理想は、立派に格好いいって自分に胸を張れるようなことができるようになったら」
嬉しいと思うけど、頼るのはやっぱり恥ずかしいから。
遠慮をしていたけれど、もういいよね。
みんな本当に立派になって、頼りがいがあるのだもの。
「一緒に、いて、考えてくれる……?
まだ、絵しか自慢できることがないけど。
今は【夕凪に夏を楽しんで欲しい】って思うだけの僕だけど。
お祭りが終わったら、全部話したい。
そして――会いにいきたいな、あの子に。
今一人で行く勇気がないから、みんなに会いに行って欲しいって考えるぐらい情けない気持ちなんだ」
いつもの三人
竹村茜の、明るさに滲んだ寂寥や。
青嵐瞬の、優しさから覗く憧憬に、
編笠晶の、どこまでも不器用な夢。
誰もが田舎から離れがたいと思う。
そんな侘しい田舎の後ろのページを──
インスタントカメラで、自撮りでもするように撮った。
「ば〜か」
十年コレ使ってきたヤツ舐めんな!そんな気持ちで、
してやったりという笑い方で三人に言う。
卯波は、ずっとこの時間が続けばいいなと思ってるが、
未来に希望を失くしてしまったわけではないから。
「違うでしょ。そうなればいいな、じゃないでしょ。
もしこの田舎にずっといられなかったとしても、
都会に帰ることになったとしても、さ。
俺達が揃って会うことって、
そんなに難しいことなんですか?」
カメラから出て来た写真を、
花火の咲く空の下風に浴びせて、
鮮やかな光のなかで、踊るように。
▼
それでも、この田舎に執着するみんなの背中を、押してあげたい。
いつもの三人
「何だったら俺達で結婚でもする?
……なんてね。冗談半分だけど。
でも俺はさ、鬼走の兄さん、添木兄さん清和の兄さんだって、十年経って大人になってもずっとつるんでるのを見て、そうありたいって思ってたんだ」
彼らの関係を知ってか知らずか、
田舎に帰ってきても仲の良かった彼らを思い浮かべて、
それと比べて自分たちの繋がりはそんなにも、
もろくて、弱くて、不安定なものなのか?と問う。
「寂しいよ、俺は。
田舎から離れることだけじゃない。
田舎から出たら、離れ離れになると思ってる、
皆の考え方が寂しいんです!」
瞬兄みたいな何事も率先して突っ込み、
やりたいことなんだってやってる人が。
茜ちゃんみたいな昔はずっと男勝りで、
いつだって兄二人を振り回してた人が。
晶兄みたいな、俺に無いもの全部持ち、
絶対勝てないって思わされた様な人が。
十年前の写真にはっきりと残る、
俺を追いかけさせ続けたその背中なのに。
「都会に行ったらさよならなんて、
そんなの、おかしいと思わないの?」
「会おうよ。何度だって」
「田舎でも都会でも、ずっと遊ぼう。
どんなときも一緒にいられるわけじゃないけど、
そうなろう!って思って行動してったら、
絶対に、できないことじゃない。そう信じてます」
そう、何度でも笑って見せた。
ここにいる人たちと、田舎から出てもこんな時間があったらいいと、心の底から思っている。
男らしくなりきれず、
かといって女らしくはいられず、
どっちつかずな一ノ瀬卯波でも。
十年越しに見えた背中は遠くても、
どこか子供らしいとこがあるのに気づいた。
身体はどれだけ大人になっても、
心まで大人になるかどうかは別の話だ、と。
誰が言うでもなく気付かされたきがする。
時任の さんが言ってたように、
俺はやはり自分から卯波を置いてっていた。
こんなにも努力家で、転んでも起き上がって。どこまでも変わっていく魅力的な被写体は、こんなすぐ傍にあったのに。
花火の下、言えなかったことばを、
そっと囁くように、夜空へ溶かした。
(L12.5) 2021/08/16(Mon)
───時を戻して。
片手には綿あめ、りんご飴、
(5)1d6(1)1d6飴を指に挟み、もう片手には金魚と水ヨーヨー。側頭部に狐面をつけた、フルアーマー装備の機体もかくやという状態になった卯波。
所かまわず撮った写真がカーディガンのポケットいっぱいに詰め込まれている。
「盆の最終日、そのお祭りの日。
そんな時にする事と言えばひとつに決まってます」
盆の祭りは、生者と死者がもっとも密接な位置に近付く日。
慈姑婆ちゃんが出迎えてくれたのはそういうことだろうし、
だからもしかしたら呼子姉も着てるのかもね。
りんご飴を当社比大き目な口でかぶり付き、
祭囃子の音へと近づいていく。
「今では、帰省した人たちの再会の場として、
夏を楽しむお祭り行事にでもなっていますけど。
盆踊りは、帰ってきた霊や、
行き場を失くした魂を、
安らかに踊り出すための舞、って言われてます」
十六夜の暮れ。提灯や覗く月灯り。
賑やかな人の流れ、喧騒に従って、
中心へとどんどん、距離を詰めていく。
近付くにつれ響きを増す、笛や太鼓の音。
飴を食べ切るまでは混じれないが、
それでもぽつぽつと人が踊りに集まって来る。
「貴方も寂しかったんですね、婆ちゃん」
そう、祭囃子の端に佇んでいる
気がする
、
皮肉気な笑みが素敵な彼女に声をかける。
孫に情けない姿は見せられなくてね、
なんて素直じゃないことばが聞こえた気がした。
彼らと花火を見終えたら、盆踊りに混ざりに行くだろう。
『青嵐って悩みなさそうだよな』
これは恐らく俺が最もよく言われる言葉。
初めて言われたのはいつだったか
もう覚えてはいないけど。
確かに特に深く悩んだこともないし
何かに悩まされたこともない。
だから去年部活で県大会で負けて全国行けなかったときに、
3年にとっては最後の試合だったからどうにか先輩を励ましてやりたくて冗談言って笑わそうとしたら
「悩みないやつはお気楽でいいよな」
って言われたことも全然悩んでないし、
俺に求められてたのは表面の賑やかしだけだったってこともすぐ悟ったし、それから人の悩みとかにも深く突っ込まないようにした。
俺って立場弁えてるからね。
「……今が楽しければ、なんでもいいよ、俺は。」
皆だって、それを求めてるんだから。
「いつかの未来。
やがて今≠ノなる日。
そこになって、楽しくなくなって、
そこでやっと後悔したら遅いんですよ」
本当にそうだろうか?
編笠晶も、竹村茜も、一ノ瀬卯波も、
そうあることを望んでいるのだろうか。
聞こえてきた言葉に、
面と面を向かって言うでもなく、
遠くを見ながら、声を発している。
「俺は一度諦めた。でも後悔は絶対にしない。
夢が叶わなくても、
それは夢を持っちゃいけない理由になりませんから」
風を受けて色をつけた写真を覗き、
四人が枠に収まってることにうんと頷く。
何度も皆を撮りに行く。
そして、何度でもみんなと遊びたい。
「うかうかしてると、
今度は俺が皆を置いていっちゃいますよ」
そう言って、花火のあがる方へ一歩踏み出し、
嬉しそうに振り返って、笑い続けるのだ。
時は先へ。
飴の食べ切った棒を捨て、
金魚とヨーヨーは暫く預かってもらい、
写真の詰まったカーディガンと、
祭りの淡い光で良く映える紺色の浴衣、
どこか怪し気な狐面を斜めに被って。
待ちに待った盆踊りへ、向かう。
十年前と何も変わらない懐かしい民謡が、
あまりにも懐かしすぎて笑ってしまったりして。
そういえば、失敗しないように、
こっそり練習したりもしたっけと思い出して。
首から揺れるカメラを片手で持ち、
その上から軽く手を叩いて、空へ向ける。
踊るのは久しぶりなのに、
身体が覚えているのもなんだかうれしかった。
「…置いてかれるのはやだなあ」
わかっている。
夢の中にいつまでもいられないこと。
これが現実逃避だということ。
竹村茜は知っていた。
「みんなで結婚出来たらいいね、ほんと。
そうじゃなくっても、また違うところのお祭りとか…ううん、何もなくたって集まりたい」
約束をした僕たち
「格好いいって言われたくて頑張ってきたのに。
慰められちゃった、あーあ……」
ありがとう、小さな言葉で呟いて。
涼しげなあなたの髪にすり寄った。
まるで恋人のような仕草は青い夏の中では絆を確かめ合う行為だ。
「約束、しよう。涼風。
夢も将来も、これから一緒に。
――あの頃みたいにいっぱい話そうね」
やっと会えたのだ、奇跡のようなこの時間。
夢を、やりたいことを後悔をしないように。
誰かが与えたチャンスだったんだ。
今だけは不思議な時間に浸りたい。
そんな気持ちで感じた温もりは、涙が出そうになるほどあったかくて。
独り立ちなんて、暫く出来そうにないって、答えを先に知ってしまった気分だった。
涼風。涼風くん。夕凪達とも遊んでよ。
射撃でもいいよ、それとも何か食べたいものでもある?
今度は三人で、ううん、もっと多いかも。
僕ら双子はみんなを連れ回しちゃうからね。
大勢誘って。また。
もっと笑える思い出を語り合おう。これからもずっと。
>>編笠
「さみ……しー……なー」
大事な友達と再会できたのに。
夕凪に楽しい夏を与えると決めたのに。
やっぱり隣に誰かがいないと寂しいんだ。
何故か心の何処かでもうすぐ終わってしまいそうな気がする。
"あの狼の子"が寂しがっているのがわかる。
自分と似たような感じがした、あの子。
大事な誰かに隣に居て欲しかったあの子。
突然傍にいなくなる寂しさや辛さを、
思い出してしまったのが運のツキだ。
夢ならば都合よくずっと夢のように過ごしていたかったな。
なんだか心まで女の子になってしまうのかもしれない。
だけど、いまこのままで聞きたいことがある。
聞いておかないと。
「よっし。編笠を探そう」
たとえ、この夢が終わったって。
伝えたいことは変わらないけれど。
動かなければ始まらないよね。
編笠
「うん、探してた。どう? 浴衣似合っているかな。
みんなに褒めてもらったから聞かなくても返事はわかってるけれど」
話しかけてくれたのは、暗い顔をした魚を見つけてくれたのはあなただったのに。
今の印象はなんだか黙ってばっかりの人だ。
本当にその口が開くのはいつなのか。
いつまでも待てる気分なのは確かだけれど。
「編笠くん、ここに来て、ここで話してくれたこと。
――何処まで本気にしていい?
夕凪は、夜凪が居ないとすぐに落ち込む寂しがり屋さんで。
夜凪は、夕凪のことになるとすぐに考え過ぎるお節介屋。
まだ、夕凪たちのことが好きで。さ。
代わりになってくれるっていってくれるかな。
ううん、代わりとかじゃなくって。
居て欲しいなって頼んだら、隣に来てくれる?」
「…誰も置いてきゃしないって。な。」
不安がるアカネにぽんぽんと頭に軽く手を置く。
こういうの、ガラじゃないって?
うっせー、ほっとけ(笑)
「…卯波には昨日言ったけどさ、今生の別れじゃないんだし
望めば会えるよ、俺は。まぁ受験やら大学で忙しくなるし、
アキラに至ってはどうなるかわからんけど…。」
でも、と続ける。
「俺は何処にも行かないし、俺たちはずっと友達だ。
8年くらいしか村には居なかったけど、
今の俺を作ってるのはその8年間だし
その中でお前たちと会えて良かったって思ってるよ。
…ありがとな。」
最後の花火が咲いて散る。
きっと俺はこの花火を忘れないのだろう。
例え、これが泡沫の夢だとしても。
「ふふふ、みんながついてきてくれたら、
置いてくこともないですかね〜?」
なんて、意地悪なことも言ってみたり。
「みんなが忙しかったら俺が会いに行きます。
幸い、漸く進路が決まったところで、
全然時間がありますからね。
俺もみんなと会えてよかった。
この田舎で生まれて本当に、よかった」
自分らしくあれるのは、
この田舎の人たちの前だから。
性別とか、そういうしがらみから離れられる。
最後に咲いた花火も、四角形のなかに切り取った。
田舎を楽しむための行事が、田舎を終わらせることに繋がることに気付いている。
それでも、この田舎のことを愛していた。それだけだ。
編笠
「そっか、……わかった。
じゃあ、――いまは夕凪と編笠の夢で、一夏の思い出
難しいことを考えないで」
あなたの思い出と、夢と、夕凪が重なる。
ゆっくりとその頬に手を触れて、優しく撫でた。
「答えられなかったのは、どうしてかなって考えていた。
はじまりすら与えられなかったのはなんでかなって考えた。
それは、――なにも物語が紡がれていないから。
君も夕凪も、黙ったまんまだ――……ねえ、一つだけお願い」
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