【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― 『月』の自室にて ―― [扉を2回ノックして、相手の応対を待つ。 案外ためらいなくそれをできた] ……来たよ。 あー、なんかごめんなさいね? はっきり言っちゃって。 あの状況でジェスチャーを続けられそうになくって。 [よく考えたら自分が彼の立場でも、>>147 ああして「後で行く」と言われたら流石に緊張する。反省] (151) 2022/12/18(Sun) 21:47:13 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ椅子とかそういうのはお構いなく。 [実際チェレスタは立ちっぱなしで相対しても構わないというつもりであった。 お茶会のごとく飲み物やお菓子が供されるのも想定していなかった。 彼が室内のコーヒーマシンに手を伸ばしたのだって自分用を淹れるつもりだろう、きっとそうだ。 とりあえずマシン稼働中の香りだけは、 否が応にも味わった。 そういえばこの部屋、チェレスタの部屋と比べればずいぶんと物が少ない。>>2:349 チェレスタの自室が楽器だらけとも言う。 羊のぬいぐるみが視界に入れば、数少ない共通点を見つけたような気分になる。>>0:529>>0:530 チェレスタの部屋のそれより数がひとつ多い。 別に何かに負けたわけではなく、洋館に住み始めた時期の問題だろう] (152) 2022/12/18(Sun) 21:48:48 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[ちなみに。 毎年同じものプレゼントされることについては肯定的だし、 「ゆくゆくは羊の合唱団を作りたいな」 と言って、羊の作り手ことクロには来年も同じものを――とねだりもした。 独唱が二重唱になる時。 それがいずれ来ると、当たり前のように思っていた] (153) 2022/12/18(Sun) 21:49:40 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ……どうでもいい。 ふうん。 [どうして「どうでもいい」>>2:350のか、理由は訊かない。 時間がないのは分かってるし、チェレスタが知りたいのは、 あくまで、彼がどうするつもりなのか。……未来の話だ。 「悲しみの少ない方に」。>>2:352 シトラが言っていた言葉を心の中で繰り返す。 「わたしたち」なのか「世界全体」なのか、チェレスタには確証が持てないが、 いずれにせよシトラが決めたことだ。 「わたしも歌いたい」といったあの時のように、 それは勇気を振り絞った末の言葉だったんじゃないだろうか。 今、どちらの方がいいのか決めあぐねているのは、 どうしてだろう。 勇気が足りないのか、それとも他の事柄が妨げているのか] (154) 2022/12/18(Sun) 21:50:58 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタその言葉、とてもいいね。 [ぽん、と呟く。 その頃にはもうコーヒーマシンは動きを止めていて。 やがて二人分のカップが順に黒い液体を受け止め始めると静かに目を丸くした。 ちゃんとこちらの分も用意してくれてるってことと、 どうやら彼はこの機械の扱いに慣れている、そんな手つきをしていることの両方に。 まるでカフェの店員さんみたい。 どことなく既視感、あるようなないような……? >>2:353 気付けばまじまじと眺めていた。 向こうに気付かれたなら「コーヒーが美味しそうで……」と誤魔化しただろう。 観念したかのような「砂糖はひとつで」というオーダー付きで] (155) 2022/12/18(Sun) 21:52:58 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[やがてカップがチェレスタの手に渡ったなら、 コクのある香りを楽しむだけにして、口を開く] ……それで? どちらの方が悲しみが少ないか? わかるわけないでしょう。 私たちの悲しみは人それぞれだし大きさは測れない。 どっちの方が多いかっていう、そういう問題じゃなくてね。 ……でも、自分の中の悲しみを無にする方法ならあるよ。 それも簡単に。 (156) 2022/12/18(Sun) 21:53:45 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ……死ぬことだよ。 そうして今は世界と一緒に死ぬことも、 貴方だけの答えとして選べる。 [「ね、簡単でしょう?」と言いたげな口ぶりだが、 目はあんまり笑っていない] まあ、私は反対するけどね。 世界がどうのこうのじゃなくて、 貴方がいなくなれば悲しむ人は“ここにいる”から。 ……それに、もう、死ぬだの殺すだの、 そんなのはまっぴらごめんだよ。 (157) 2022/12/18(Sun) 21:54:09 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[しばしの沈黙を挟み、] ちなみにね。 私にとっての悲しみは、歌が歌えないことだから。 世界がどうなろうと歌が取り上げられなければ、 ……大丈夫かな。 お世話になった人たちが大丈夫なら……もっといいけど。 ……世界、もう壊れ始めちゃってるって。 中継機に映ってたのをヒナギクが見たって。 [それを伝えるよう頼まれてたことも勿論忘れてはいない] その人たちが世界と一緒に死ぬ前に、 新しい世界に連れていけるか、 カミサマってやつに訊いてみるけど。 断られたり、あと、証持ちの誰かに反対されたりしたら、 ……その時はあの人たちの傍にいるよ、最期まで。 (158) 2022/12/18(Sun) 22:00:20 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタつまり、………ええと。 [ここでついに言葉が喉に引っかかるような感覚を得た。 一気にカップを傾ける。喉を通ってしまえば甘いも苦いもあんまり変わらない。 そのうえで苦いと分かっている言葉を口にする] 貴方……ああ、いや、君が。 世界を滅ぼすことを望めば、 私を消すことができるようになるかもしれないよ。 自分の手を汚さずに。 滅ばなければ現状維持なんだから、 きっとそっちの方がいいでしょ? (159) 2022/12/18(Sun) 22:01:14 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[チェレスタは『審判』ではない。 だけれども、ただ在るだけというのをどこか気に食わなく思う感情は、 もはやどろどろのぐちゃぐちゃで境目が分からない。 だから、だろうか。こんな無茶苦茶なことを言って、 彼に何かを選ばせようと目論んでしまったのは。 ……手の中で飲まれなかったコーヒーが冷めていく。 彼の気づかいを無碍にするようなことを言ってしまって申し訳ない感じ、とともに、 さっきまで浮かべていた、 心の底から浮かんでいるかのような晴れやかな笑み >>160が、急速に消え去っていく。 だってこんな無茶苦茶なことは最善ではない。 チェレスタの中には諦めが根を張っているから、こんなことも言えてしまったけれど] (161) 2022/12/18(Sun) 22:08:23 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[ぬくもりを想起する。 それはヒナギクがくれたものだ。>>82 このままどうにかある種の欺瞞を果たそうという思いが、 ぬくもりに溶かされそうになっていく。 さっき言ってたじゃないか。「あなたから湧き出たものを、信じて」って。 ならば、そうしよう。そうしてみたい。 だからどうか見守っていてほしい] ………… 嫌だよ、ホントは。 こんな風にいなくなるのは。 でも、……いいよ、君が望むなら。 [言ってから、顔を隠すように俯いてしまう。 これがこの時点での精一杯だった*] (164) 2022/12/18(Sun) 22:17:48 |
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。 (a39) 2022/12/18(Sun) 22:29:07 |
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。 (a57) 2022/12/19(Mon) 1:11:31 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[最後までチェレスタの話を黙って聞いた後。 彼は深く大きなため息をついた。>>200 俯いて床ばかり見ているチェレスタにもそのことは聞こえる音で伝わった。 彼がどういう返事をするにせよ、しっかり相手のことを見ておかなければならないと思うのに、 顔をあげるタイミングをつかみ損ねている。 ため息が終わりそうなところとか彼が話し始めたところとか色々あったのに] ……かんちがい、してる? [何かを固いものに叩きつける――とまではいかない、乱暴に置くような音で、>>202 ようやく弾かれたように顔をあげる。 彼の分のカップはチェストの上。 中身がこぼれていやしないか……とちょっとばかり考えたが、すぐに状況に流されるようにして消えてしまう] (374) 2022/12/19(Mon) 19:47:42 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[絡まり合った糸の結び目を丁寧に解いていくかのように、 彼は言葉を並べていく。>>204 彼がチェレスタをどう思っているか。 彼の選択の根にチェレスタは関係しないこと。 どうしたら悲しい思いをするのか分からないこと。 前提からこじれていた……という事実に、 思わず表情が歪むものの、それ以上様子が変わることはなかった] ……わかりやすい話だね。 [と、先程の彼の言葉>>199をなぞるようなことを呟きもした。 彼の言葉をチェレスタの速度でかみしめつつ。 胸が締め付けられるような感覚があった。 これは……私がちゃんと彼のことを私なりに思えている証左だ。 悲しみに慣れてしまった人のこころには、 悲しみをうたった歌が響かない。これは経験則。 もし彼もそうだったら――と考えてしまった結果] (376) 2022/12/19(Mon) 19:57:09 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[チェレスタは聞こえてきた言葉通りにした。 見る。>>205 ほんの皿一つ分近付いた指先を。 分かりやすすぎるくらいに震えている。 それでも彼の方から近付いてくれたのだ。 望まれるなら消えてもいいと告げたチェレスタに、 そんなことは望まないと返す言葉を聞いて。 彼が手をカップに押し付けてるまでを見る。>>207 動けないでいた。 私は指先を温める役にはなれそうもない。 気を抜いたらへたり込んでしまいそうで、 足を床に縫い付けるのに必死だった。 永遠に続くかと思われた硬直状態から僅かながら脱して、 言葉を伝えようと口を開く] (385) 2022/12/19(Mon) 20:02:11 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ……大丈夫。 君の、気持ちは、ちゃんと伝わったよ。 今まで、ずっと、ごめんなさい……。 それから、ありがとう。 世界が、滅ぶかもしれない前に、 君の気持ちを聞けて良かった……。 [重い荷物を降ろすようにがっくりと肩を落としてから、笑う 苦笑ではあるものの心からの笑み。ようやくの。 勘違いが分かったからと言って、 チェレスタの中にある魂の奥底からの感情がなくなるわけではない。 特に――彼と己で考えが違うところに反応しやすい傾向がある。 消えたいとずっと考えてた? >>198 ]そういうとこだぞ『月』。……みたいな (386) 2022/12/19(Mon) 20:06:11 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[ただ、やっぱりこう思ってしまう] ねえ、……、私たち、 もっと早くこうして話し合えていれば、よかったよね。 [もっと早くここまで至れていたら。 その方がましだなんて身勝手な理由で自ら嫌われようとしないで、 もっと早く歩み寄ることができていたら。 そんな「もしも」が実現していれば、たとえば、 ふっと口が回るところを見せた時>>194に、 もっと君のことを知るために色々訊けたかもしれなかったのに] (387) 2022/12/19(Mon) 20:08:28 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[とはいえ、世界の命運が決まる前のやり残しは一つ消えた。 言葉はあれだが明日世界が滅んでしまってもいいくらいの軽々とした心地だ。 だけどチェレスタとしてはそれでいいわけがなかった] わがままが許されるなら私は。 君ともっと話がしたい……。 [そのこと自体は今ある世界でも、 神なる存在が新たに作る箱庭でもできることのように思う。 だが、自分たちは神なる存在のオモチャじゃないと、 この期に及んでもはっきり思うから。 今度は『審判』の感情に流されることなく。 だから決めた。 今の世界があり続けることを望もう、と] (388) 2022/12/19(Mon) 20:11:06 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ…………、 なんて、今更だけど、さ。 [もう伝えるべきことはないだろうか。 そう思いながらカップに口をつける。 コーヒーの残りをゆっくり飲み干す合間にあっさり前言撤回したが] そろそろ行くね。 ……このコーヒー、すごく美味しかったよ。 ごちそうさまでした。* (389) 2022/12/19(Mon) 20:15:56 |
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。 (a84) 2022/12/19(Mon) 20:24:31 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[さて、彼の部屋を辞した後、 チェレスタがどうしたかというと。 真っ直ぐ自室に戻ってそのままベッドに倒れ伏してしまった。 ……いくら自分で蒔いた種とはいえ、 自分勝手な考えで事態をこじらせてしまったことを思うとさすがにしょげた。 枕に顔をうずめている間に、 自然とヒナギクの顔が浮かんできて。 元気になったら話に行くんだから……と自分に言い聞かせて、何もかも先送りにしてしまった。 しかし回復は遅かった。 何せ歌って痛みを和らげるという気概すら湧かなかったくらい。 ここまでしょげたのは、いつぶりか。 記憶を探るまでもない、2年前、洋館で暮らすことを決めて以来だ。 あの時よりはマシなしょげ方をしている……と思うけれど] (460) 2022/12/19(Mon) 23:42:50 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[…………] [その状態でよく眠れたかというとそうでもない。 時々悪い夢が悪さをしたような気がする。 それでもいつも通りの時間に目が覚めた。 いつも通りの支度をする前に端末を確認すれば、 メッセージがぽつぽつと届いていた。 一座の皆のホットラインから複数と、ヒナギクからひとつ] あっ……。 [昨日のうちに答えられなかったなあ。>>463 答えはもちろん、決まっているのに。 少しだけ考えて、会うことができたら、直接自分の言葉で伝えようと思った。 昨日と少し違う今日でも、また会えるって確信しているから。 だから、先に神なる存在を呼ぶことにした] (472) 2022/12/19(Mon) 23:53:26 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタおはよう。悪くない朝だね。 ……私は決めたよ。 私の望みは今在る世界でも叶えられると思うから、 今在る世界を壊すことは望まない。 そういう、意地悪をしようって。 [他ならぬ『箱庭の神』に対して、である*] (475) 2022/12/19(Mon) 23:59:29 |
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