人狼物語 三日月国


87 【身内】時数えの田舎村【R18G】

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視点:


御山洗は、きっと朝まで起きないだろう。口が大きいせいか一口も大きく、半量飲んでしまったようだ。
(a1) 2021/08/12(Thu) 22:01:11

御山洗は、家まで運んでやれば問題ない筈だ。離縁した父親の実家に運んでも、誰も訝しみはしない。
(a2) 2021/08/12(Thu) 22:02:07

誰もいない家で一人眠ることになった、そして、再び川辺には訪れなかった。

村で見かけられなくなった。どこに泊まったかも誰もわからない。

 あまり手の入っていない、雑木林の中を分け入って少し。
 誰も来なくなってしまった、秘密基地。
 月日に埋もれる事も無く、今も形を保ったままの石畳を踏んで。

 違和感に気づいた、もしかしたら自分だけ。



「―――なれなかった」



 聖なる乙女のような君になりきる事が出来なかった。
 自分は誰も導くことが出来ない子供のまま。
 なりきれなかった自分は何か大切なことを忘れている気がする。
 どうしてここにいるんだろう、何を忘れているんだろう。
 夕凪がここにいたい理由は――――。

 遊びたいか ら ?


『強く思い出さなきゃ。
 ”この田舎”に縋る以外にすることがあるはずって、伝えるんだ』



「あそびましょう、狼さん。
 なんだか向こうに狸さんもいるみたい。
 面白いな、ずっといたい気分になってくる」


あなたの言葉を聞きましょう。
あなたの楽しいことをしましょう?
あなたと一緒に過ごしましょう。
それが、夕凪にとって幸せなことになるはずだから。

みんなの秘密基地は、やっぱり賑やかじゃないと寂しいから。

  百千鳥

夕凪はいくら探して見つからなかった。
だけどあなたが誰かに声をかけている内にひょっこり顔を出す。
自然の香りを纏わせながら、夕凪は楽しそうに笑いかけただろう。

「モモチくん海に行きたいんだって?
 夕凪が運転しようか、昨日ぐっすり寝たから今日は元気なんだ。
 やりたいことがあったら、何でも用意してあげる!」

卯波の撮った写真は、現像もしていないのに、家に散らばっていた。

愛用のデジタルカメラと、『晶』と書かれたインスタントカメラを置いて、何処かへ行ってしまった。

寂れた神社の縁側に座って、
ふらふらと足を揺らしている。

「二番目。おまけ。
 ついてくるもの。
 枠の外だけの子。
 
 あははァ……何も変わってないんだ」

心からの対抗心を向けて、
心からの嫉妬を向けて、
そうして受け取った感情は、

『あなたも大切だけど、
 他にも大切な人がいる』

という残酷な言葉だった。

連れてきてもらった子の肯定が心に染み渡る。
田舎の外に対する想いが消えて、田舎の中の気持ちだけになる。

周りの景色の綺麗さが、ひたすら毒となって、
自分の身体を蝕む──そんな、思いだ。

 百千鳥

「いいよー、任せておいて。
 歩きでも行けると思うけど、持ち物は車が楽だからさ。
 眠くなっちゃった人も運びやすくなるからね。

 やりたいこと? 夕凪はスイカ割りもしたいし、泳ぐのもしたいな〜。
 あとはー」

 あたりを見渡して、頬に指を当てながら子供のように何かを考える。

「みんなを巻き込めたら何でも!」

例えばビーチフラッグ。
例えば本格的砂のお城建築など。
他の貝殻集めや女の子らしい提案は夕凪からは出てこないようだった。

「……カメラ、何処か行っちゃった」

唯一の取り柄であった、
思い出を四角に切り取ることすらできない。

劣等感に押しつぶされそうだ。

「……」

微笑む。
いつか自分がカメラに映るために練習した笑顔は、
自分の心を覆い隠す殻となって顔に張り付く。

それでも、抑えきれない涙を、
指先で拭って──ふと、手を見つめる。

また頭がちくりと痛む。
言いようのない違和感だけが、そこにある。

自分の華奢な指先と、青年らしいしっかりとした指が、交互にチラつくのを見た。

メモを貼った。

メモを貼った。

境内からでて、自分の家へとまっすぐ進む。手入れのされてない雑木林を、まっすぐ。

結局カメラを持っていないと落ち着かない。

【人】 おかえり 御山洗

海で遊ぼう、という言葉(>>a5)を頭に留めておく。
きっとまた、あの子供の一声でみんなわっと一箇所に集まるんだろう。
水着はさすがに持ってきていないが、潮干狩りの用意くらいは出来るだろう。
それより、今日の午前は昨日借りた道具を返しに行くのが先になるが……。
(9) 2021/08/13(Fri) 0:28:03
御山洗は、集落中を駆け回りつつ、ついでに添木も探しているようだ。
(a11) 2021/08/13(Fri) 0:28:32

昨日向かった川辺に夕凪は一人で座っていた。
描き途中だったページに描きたされていくのは皆の姿。

「写真じゃ、ないし」

どこか気に入らなかったのかそのページを破ると一人一人の姿を書き始める。

編笠、青嵐、涼風、髪置……卯波、茜、百千鳥。

「みんな見た目変わったね、またしっかり顔を見たくなっちゃった。正確にかけないと悔しいし、……みんな忙しいかなあ。
 ゆっくり羽を伸ばすだけじゃなくて、ずっとここにいればいいのにな」

夏の空に独り言を飛ばして夕凪は、あなた達を探しに行った。
誰かと会いたかった、スイカをくださいなと八百屋のおばさんとお話をして、誰かと会いたかった、スコップやバケツを色んなところから借りて、誰かと会いたかった、少し大きめの車を借りて、忙しないはずなのに疲れを見せずに楽しそうにしていた。

海に行く準備をしながら村を歩き回っている。


「晶兄、来てたんだ」

見てもないのに、そんなことを言う。

「……デジタルカメラもいいけど。
 今はこっちじゃないとダメかな」

首に下げるためのホルダーを外して、
インスタントカメラの方に引っ掛けて、結ぶ。
そうして、思い出により近づいた卯波は。

ほんの僅かに、背と髪が伸びた。
子供が、成長でもするように。
相変わらず中性的な雰囲気はそのままに。

「──ふふ」

頭の痛みが、少しだけ楽になった。

メモを貼った。

メモを貼った。

涼風 二日目 川

「成長した俺の写真……か。ふふ、期待に応えられるかな。
 何か遊びに行くでもなければ暫くは暇だから、大丈夫です」

言葉の一つ一つが、
ちくちくと胸の内を刺していく。

気遣うような笑みに返した、満面の笑みの下はもう既に陰りが満ちていること、何も明かせない自分の内側を偽って接していること。
全部仕方のないことだと、わかってるけど。

約束を、ひとまずは快諾して。

「いつかはもっといい写真を撮れるようになって、みんなが近くにいなくても俺の写真が届くようにします。

 例え未来がバラバラだとしても……みんなの人生に関われたら、いいな」

写真を見てもらって褒められるのは嬉しい。
だから、写真を見せることは、楽しい。
今は、それだけしか考えないようにした。

その後に何が起こるか、露ほども知らずに。

 青嵐

「……青嵐くん! 駄菓子屋で何のよう?
 夕凪が驕ってあげようか」

海に向かう前、村のあちこちを歩き回っていた夕凪は駄菓子屋で見つけた背中に声をかけた。
にこりと、楽しそうに顔を出して冷凍庫を見る。

しかし現れ方は、まるで幽霊のように。
さっきまで姿が見えなかったの突然出てきたかのようだった。


「驕るついでに、訪ねたいこともあるんだけどいいかな」

メモを貼った。

メモを貼った。

【人】 おかえり 御山洗

>>13 添木

ひとつ、またひとつ。古びた道具を返しながら、村の人々に挨拶していく。
そのうちに足がたどり着いた先の家を、表札を見てまだその人の家だと確認して。
玄関先の方から声を張って呼びかける。

「久さん、いますか。
 ……もう海に行っちゃったかな」
(31) 2021/08/13(Fri) 7:42:49
 青嵐

「驚かせちゃった? 今海に行く準備しててね。
 村中歩き回ってんの。
 青嵐くんバイトしてるんだ、えらいね〜。
 夕凪たちは大学生になってからだったよ」

それじゃあお言葉に甘えて。チョコミントを。
昔はイチゴ味があれば飛びつく子供だった夕凪。
チョコミントを好きな夜凪は少し珍しかったのを覚えていてもおかしくはない、たまにゆずってやりながら二人でそれぞれの味を分け合っていた。
きっと今も弟のことを思い出しているのだろう。

「難しいことじゃないよ、
 青嵐の、好きなこのタイプを知りたい、なって」

年上のお姉さんから繰り出されるあまりに突拍子も無い質問。
照れた様子も不思議と無く純粋に気になっているように思える。


「〜♪」

都会の一昔前のヒットソングを口遊んで、
インスタントカメラをあちこちに向けている。

川でたくさん遊んだのに、
身体は疲れ知らずで、するする歩ける。
……この辺りこんなナマコ多かったっけ。

「流石にコレ撮っても仕方がないですよねえ」

まだまだ被写体探しは続く。

今尚唄っている彼を、許しはしない。

【人】 おかえり 御山洗

時刻は夜を過ぎた頃。夏の日が落ちるのは遅く、暗くなってからも月が照って辺りは明るい。
昼間の用事を終えてから、昨日出来なかったぶんの川辺の掃除に来たのだ。
みなしっかりものだから大きな落とし物などはないだろうけど、きれいにするに越したことはない。
日が傾いてからも懐中電灯で底部を照らし、気づけば夜も深くなっていた。
いくらかのゴミであったり欠けた道具だったりの入った道具を持って、川辺にしゃがみ込む。
昨日までは、ここに賑わいがあったのだ。

「……静かだな」

本当ならば今の姿のほうがたしかな形だ。
盆をすぎればここも落ち着くのか、もしくは人びとはとどまるのだろうか。
ぼうっと、はしゃぎあうような声を想起する。
(38) 2021/08/13(Fri) 16:09:00

【人】 おかえり 御山洗

>>38 (自分)

「――……」

拾い上げたゴミを手の内で持て余す。
帰ってきてよかった。自分の中に抱えていたものがやわく溶けていくような感覚。
ここでなら新しいことを始めても、やっていけるんじゃないだろうか。
けれど、夏が終われば皆ここからは帰っていくのだろう。自分だって再び来るのは秋か、冬か。
冬枯れに吹かれるうちに、なにもかも暖かだった日々も冷めていくのじゃないか。
こんなにも全て穏やかで協力的で、夢の中にあるように迎え入れられているのは、今のうちだけ。
戸籍の上ではこの場所は、自分とは由縁のない土地なんだから。

「……帰って来なければよかった」
(42) 2021/08/13(Fri) 17:43:44
 青嵐

「一緒に行こうよ、いっぱい遊ぼ? 時間が無くても強制連行。
 趣味のためにお金稼いでたなんて、結構しっかりしてたんだ」

後ほど車もでるし、徒歩でもいけることを伝えて。
スイカ割りやいろんな事をしようと提案をした。
多分無理にでもつれて行かれる気はするだろう。

やんちゃなまま変わらず大きくなっていたと思っていたのに。
お金も大学のこもしっかり考えている話を聞いて、心の中で子供扱いしていたことを謝罪をした。

それにしても
青嵐は可愛いなあ。

ここにきてからみんなが愛おしくなってばかりだ。

「そうだよ、彼女にしたいタイプ。
 あんまりこういうのは……・夕凪には聞かせたくないことかな?」

【人】 おかえり 御山洗

>>45 鬼走 夜の河原

掛けられた声には大げさなくらいに肩を大きく震わせた。
いつから聞かれていたのだろうか。ほんの一言以外は聞かれて無ければいいけれど。
まだ収まりきらない心臓をおさえたまま、恐る恐るという風に見上げる。

「あ、いえ、別に……なんだろう、その。弾みみたいなもので……」

もはや意味はないだろうとわかっているのに口からついて出るのはごまかしばかりだ。
嘘をついてしまった心苦しさか、一度上がった視線は目も見ないまま下がっていく。
(48) 2021/08/13(Fri) 19:42:12
秘密基地にいるともだちと、内緒話をした。
元気がなさそうだからどうしたの、って。
寂しかったのは、夕凪たちだけじゃなかった事を知った。
なんだか、ここのみんながもっともっと好きになった気がする。

頭打ったのかと心配されてしまった。

「……頭を? わかんないや。
 痛いところはないから気にしないで」

一瞬、視界が揺らいだような気がした。すぐに戻った。


「無茶はしないでね。
 みんな
や夕凪
にとってこの夏が楽しいものにしようね」

夕凪は、この田舎の夏を楽しんでいる。
何もおかしくない、おかしくない、そうだ、なにもおかしいところなんてない。

「傍で撮ってよ、車の準備をしたら呼ぶからね。一緒に行こう?」

みんなもたくさん誘って、と、海で遊ぶ約束をした。
海に行くまでのちょっと、二人だけの時間だった。

 青嵐

「笑顔が可愛い子? やっぱり笑っていてほしいものかあ。
 そっか、青嵐はそうだったんだ」

一つ、また知りたいことが知れた。

聞こえない声を気にしないようにして。


あの子が知りたがってたんだ。

誰かのために、なんでだっけ。


「でもちゃんと好きな子にはアピールしないと青嵐ほどの格好いい子でも逃げられちゃうからね、気をつけなよ?」

複雑そうな表情をしていたのは答えが不快だったからではない。
文句がない答えで、青嵐らしいと思ってしまったからだ。
なんだか嬉しそうな、それでいて寂しそうなそんな表情を浮かべた後。
コロリと明るい笑顔に戻れば買って貰ったアイスを大事そうに抱える、一歩下がりあなた背を向け振り返った。

「それじゃあ、引き留めてごめんね。また後で!
 アイス美味しく食べるからねっ」

【人】 おかえり 御山洗

>>49 鬼走 夜の河原

「そんなことは、ないですよ。俺が誰かに言えることなんてのもないし。
 そりゃあ、明らかに間違ってたら指摘したほうがいいなとは思いますけど」

今は耳をそばだてる子どもたちもいないから、或いは冷えた夜気が寂しいから。
昼間の内を過ごしているときよりもずっと消極的な、かつての少年がそこにいる。

「……帰ってきてよかったと思うのはほんとうです。みんなに会えたから。
 こんなに暖かく迎えてもらえるとは思わなかったし、すごくよくしてもらえている。
 でも、それが……怖いんです」

優しさが、久々に会った人々が、子供の頃の記憶が。
そうでない何かを見つめさせて苛むように、胸の外側に暖かく触れてくる。
(54) 2021/08/13(Fri) 21:20:06

【人】 おかえり 御山洗

>>53 添木

添木の声がちゃんと中から聞こえてくるとほっとしたようだった。
10年も経ってしまえば、どこに誰がいるかなんていうのもわからない。
玄関でちゃんと靴を履き揃えて、声を掛けつつに奥の方へと行く。

「掃除中だったんだ、急に押しかけちゃって悪いな……。
 昨日その、気づかないままお酒飲んじゃって、びっくりさせたと思ったから。
 いちおうそのお詫びに来たんだけど……手伝おうか」

お酒に弱いこと、ラベルを確認せずに飲んでしまったこと、結果倒れたこと。
色々と困らせてしまっただろうと、謝罪と共に差し出されたのは時季になりたての梨だった。
ころっと形の良いのがみっつ、ビニール袋の中でネットに包まれて入っている。
(56) 2021/08/13(Fri) 21:32:52
 海に着いて紙を広げて描くのは宵闇と清和と御山洗の姿。
 目の前にいないのに正確にはっきりと描いているのは。
 あなた達を夢の中で見たから。きっとそうだ。

「〜♫ やっぱり海はいいな。
 ずっとこれなかったから、筆がとても乗る」

鉛筆でとんとんと、紙面たたいて。
あっという間に描けたあなた達を破って、風で飛ばされるのも気にせず適当な場所に置いてけぼりにする。荷物の下に置いたから迷子にはならないと思う。

「―――、宵兄さんはそう、ね、画になるって感じ。
 編笠 くんは今度は服のまま飛び込むのはやめておきなよ?」

「そう?
 じゃあ今はそんなにテンションがあがってないって意味?
 こんなに美人がそばにいるのになー」

わざとらしく笑いながら、サンダルで砂を蹴って。
はねるようにそばに近寄れば、編笠の腕をつかんだ。

「ほら、ナマコでも魚でも、わかめでもつかみにいこう?
 陸に見える黒いわかめさんは腰が痛いみたいだから」

【人】 おかえり 御山洗

百千鳥の言葉を思い出したのは用事が終わってからだった。
海辺の細かな砂を踏む。水着は持ってきていないから着の身着のまま。
観光地のような青々としたきれいな海ではないものの、田舎の海は美しかった。
潮の匂いを抱いた風に長い前髪があおられる。
(64) 2021/08/13(Fri) 23:00:57
御山洗は、ひと方向を見てぎくりとしたように足を竦ませた。
(a24) 2021/08/13(Fri) 23:01:16

「調子、……? そんなことより。
 夜凪の穴埋め、できるならやってほしくって。
 触ったり捕まえるのも夕凪たちも得意じゃないよ、大丈夫なだけ!」

どことなく挑戦的に、愉快そうに目を細めてその手を引いた。
そうは言いつつ。
実際は押し付けたりもせずに水辺を歩いて見つけたものを掴んでみせて、驚かれたらリリースをしながら手を振ってさようならするだけであった。


「わあ、宵兄さんは相変わらずロマンチック。
 夕凪も誰かに呼ばれてきっと来たんだと思ってるよ。
 本当? もう聞かせてくれるの!
 いつも兄さん人気者だから今しかチャンスはないかも、聞かせてほしいなあ」

御山洗に手を振っていた。ナマコいりますか?

【人】 おかえり 御山洗

>>65 添木 昼時間

「大丈夫、あー……そう、本当はほとんど飲めなくて。
 でもそれで成人達で飲んでるのに入れてもらえないのもさ、」

寂しくて。
学生たちのいない場での御山洗の表情はなんだか頼りない。
二つ年下にも関わらず『久(ひさ)さん』と親しくも堅苦しく呼ぶ、少し気の弱い少年の面影があった。

「帰ってきたばかりだし、その。出しっぱなしにはしておけないもんな。
 高いところにしまってあるやつとか出そうか、上から片付けたほうが埃も落ちるし」

彼の家の事情は少しだけ聞いている。だから、何で、なんて聞き返したりはしなかった。
一旦梨を添木に渡し、ひとまず指示を受けなくても手を付けられそうなところから作業し始める。
家に満ちる古い木のにおいに、懐かしいものを感じてすんと鼻を動かした。
(68) 2021/08/13(Fri) 23:35:20

【人】 おかえり 御山洗

>>c14 夕凪

「何持ってるの夕ちゃん。
 溶けるやつもいるから、あんまり振り回しちゃだめだよ」

なぜかペンライト代わりにされているナマコをかわいそうな目で見ている。
自前で履いてきたサンダルのまま、水際のほうまで言ってみる。
岩の間を指で掻いてみると、海の生き物がわっと逃げ出した。

「いろいろいるなあ。山が豊かなんだろうね」
(69) 2021/08/13(Fri) 23:42:42
 御山洗

「ナマコですよー、御山兄さん」

川の時よりも幾分かご機嫌そうな夕凪は、彼らにバイバイと告げながら海の生物たちを逃していく。

「そーですね、ここの海はきれいで本当に楽しいな。
 都会の方はは生き物なんて全然いないし、夕凪が描く空も灰色ばかり。
 ここは、空も海も青くてみんなの表情がわかりやすくて……ずっとここにいたいなって思うぐらいです」

宵闇の曲 に耳を傾けた。

御山洗は、宵闇の唄に耳をそばだてている。
(a26) 2021/08/14(Sat) 0:42:49

【人】 おかえり 御山洗

>>+18 夕凪

「そうだね、自然の色の移り変わりは、きれいだから……都会のそれとは違うし。
 ゆっくり変化していく山々の表情っていうのは、インスピレーションになるかもね」

都会の色が変わっていくのは、商業戦略と華美主義による目まぐるしさに過ぎない。
テンプレートをなぞっただけの色彩は、自然のそれとは全く違う。

「今はネットも早いしここまで届いてるし、こっちで色々出来たらそうしたいよな。
 そりゃ物資は不便になるけど……駆けずり回るよりずっといいかも」

海を背にして集落の方を見る。屋根が木々の合間から見え、そこに生活があることを思わせる。
太陽の逆光のように青々しく逞しい緑は、都会で同じようには見つけられない。
(78) 2021/08/14(Sat) 0:48:55
砂浜を歩いている。首にかけているのはインスタントカメラだ。

涼風

「あ!薫兄!どうしたんですか、
 なんか変なとこでも……ああ」

胸元に下げているものへの視線が、
何を疑問に思ったかを教えてくれた。

「これ、晶兄とお揃いのやつで、
 田舎の思い出も詰まってるし、折角だから持ってこようと思って。

 ああ勿論デジタルカメラの方も、写真も持ってきてるから大丈夫ですよ。こっちは防水じゃないので、波のあるとこには持ってけませんしね」

緩く掲げれば、
『晶』と文字が記されているのが見える。
利便性よりも田舎の思い出が勝っているのは、何か心変わりがあったのか。

 御山洗

「お兄さんは、今どこで暮らしているんでしたっけ?
 夜凪は大学を卒業してから、家を出るか悩んでいるところで」

自分で言った言葉に違和感を感じて首を傾げました。
不思議と家を出ていこうとする理由が明るい気持ちだと思えなかったから。
だけどなぜ実家から離れようとするのか思い出せなくなってしまっていて、その違和感にも気づくことができませんでした。

「……ここで暮らせたら本当に自由、なのかな?」

同じように集落に視線を向けた、美しい山はだに陽が照らされて村の色彩を引き立たせてくれる。
樫の香りと潮風とが混ざってそんな景色が陽炎のように揺らいで見えた。

  宵闇

「…あ……・」

一本一本の糸から走った音が海の香りを夏を導いて奏でられていく。
不思議と涙がこぼれ落ちそうになって思わず拍手を遅らせてしまいました。

「ありがとう、ございます。
 素敵な曲でした、宵お兄さんのような……なんていえばいいのでしょうか。
 綺麗で、少し寂しくて、切ないのに、また聞きたいと思えるような曲でした。
 優しい歌だったわ……?」


小さな声が紡がれて、暫くの間言葉を発せずにいたが、やっと思い出したように笑みを浮かべる。

「―――いい歌だった、お兄さん。
 中毒性があるっていうのかな、どんな風に曲を作っているんだろう。
 やっぱり誰かを思い浮かべたり、何かを考えているんですよね?」

 涼風

昨日は確かにデジタルカメラを提げていた。
晶兄が持ってきたのをみて、
やっと自分が持ってきたのを思い出したくらいだ。

覚えてもいないのにどうやって持ってこれたのかは定かではないが、今は関係の無い話だ。


「……そうだね、こっちは補正とか気の利いたものついてないし。ブレるのは味といえばいいんですけどね。
 でも小さい頃から使ってるから勝手は分かってるし、それでも、」

それでも。心に変化があったのには間違いなく、

「今日はこれがいいの」

前後の文脈をすっ飛ばして、
そう言って笑みを浮かべる。

恋するような、悪戯でもするような、
もしくはちょっとした獰猛さが滲み出すような。
少なくとも、作り物ではない表情だった。

「ごめんね、何のことかわかんないでしょ。
 でも、薫兄を失望させるようなのは撮らないって約束しますよ!これだけが、唯一の取り得ですから」

 編笠

「あははっ、変な声。
 驚かせてごめん、だけど面白くって。
 ……そろそろ人も集まってきたし他の遊びでも――」

海の生き物たちはすぐに解放してあげて楽しんでいたが、
一度離れる前に気になったことを一つだけ聞いておいた。

「なんだかそれを聞いてると、
 夜凪がすきなのか夕凪が好きなのかわからないね?」


「水着に着替えないの!?」


拝啓、十年前の俺。
十年後も振り回されております。

「相変わらず無茶しますね、瞬兄は。
 一番昔から変わってないんじゃないんですか」

背中を追う、という点でいえば、
一番追いつきようがなかったのが彼だ。
向こう見ずでどこまでも走って、どこまでも男らしく格好良くって、もしかしたら自分の対極にいるんじゃないかとすらも思ったことがある。

彼を四角形に収める為に、カメラ扱いの腕を必至こいてあげたのは良い思い出だ。

「早く着替えてくださいね、風邪ひきますよ」

自分も飛び込んでみたら驚かれるかな、
なんて、子供っぽいことも考えてみる。

驚いた表情を浮かべて、微笑んで。

 編笠

「浮かない顔じゃないですか、晶兄」

その姿を見つければ、サンダルを鳴らして歩み寄る。
首には晶という文字の目立つそれが提げられていた。

「今更時間の変化に気づいちゃったりしてます?
 ノスタルジアに浸るのもいいけど、
 折角の海なのに楽しまなくちゃ勿体ないですよ」

追いつけないなら、別のやり方もある。
後ろからではダメで、横にも並べなくて、

じゃあ、あとできることは『真正面からぶつかる』くらいしかないだろう、と、結論付けたから。

編笠に手を伸ばす。念の為、カメラは涼風に預けて。

思わず「えっ」と言った。

卯波をみて、「あっ」と笑っていた。

 編笠

ふわりと身体が浮いて、
晶兄に抱きすくめられて、
何かを思う前に、辺り一面が水の中。

「っぷはッ───!しょっぱ!

 あっはは、落とされたくないからって、
 自分が落ちることないでしょ!ねえー!」

頭を左右に振って、
動物がやるみたく露を払った。
勿論近くにいる相手への迷惑は気にしない!

「あー、たのしい。
 服のなかまで全身びしょびしょだあ」

【人】 おかえり 御山洗

>>79 鬼走 夜の河原

「……そういうものかな。なんだか昔にも同じこと言われた気がするね」

むずがゆくは感じてもなんとなく自分のことだという気持ちにはっきりとならない。
受け止めたいという気持ちとは裏腹に、一発で立ち直ったりするのは難しい。
少しの申し訳無さを消化するように懐かしさにすり替える。

「俺は。昔に比べて、随分変わったから、――いや、違う、だからじゃ、ない。
 もうこの村にゆかりのある人間じゃないから……それだけでも、なくて。
 ……何を怖がってるのか、どうして怖いのか、わかってるはずなのに」

嘘をついているわけではない、つこうとしているわけでもない。
それらだって理由としてないわけじゃない。
向き合うことを拒否している何かを喉の奥につかえているのだ。
そばにいる鬼走の目をよく見れずにいる。見透かされてしまうのが怖い。
(98) 2021/08/14(Sat) 4:01:42
「瞬兄〜〜〜!!!!俺もう一回飛び込む!!!」だ。

御山洗は、海を見つめている。
(a43) 2021/08/14(Sat) 4:03:24

【人】 おかえり 御山洗

>>+20 夕凪

「あれ……まだ一人暮らししてないんだっけ。
 俺は東京。何もあるようでないけど、悪いところじゃないよ。
 家賃は高くなるからあんまりおすすめは出来ないけど、近隣ならまた違うかな」

じゃあ、まだどこかしら近くに住んでいるんだろうか。
10年のうちにきちんと把握してなかったんだなと今更ながらに理解する。

「わかんないけど、でも得るものはあるんじゃないかな。
 なんて言えばいいんだろうね……夕ちゃんが幸せになれる場所なら、どこでもいいんだよ」

長らく都会で暮らしてきた御山洗にはここはとても魅力的に見えた。
けれども夕凪がそれを迷うのならば、自分には見えない不安があるのかもしれない。
ぽんぽんと、年下の小さな女の子の肩を二回叩くみたいに触れた。

「自分が好きだと思える場所なら、きっとどこでも大丈夫」
(99) 2021/08/14(Sat) 4:12:22
御山洗は、海に人が飛び込む音に驚いて振り返った。
(a46) 2021/08/14(Sat) 4:14:33

 青嵐

「うん、勿論!
 どうせ洗えばいいですしね!」

今度はもう一人の先輩の手を取って、
もう一度防波堤の端へと連れられて行く。

一ノ瀬卯波いっきま〜すだの、
声量の足りない掛け声を発してみたりするだろう。

結局、あの時だって変わらない。昔の自分なら、いいよできないし、とでも断っていただろう。自分が一歩後ろに退いていただけだ。

今日は、その一歩を、十年越しに踏めた。
ノスタルジアも、たまにはいいことをする。

メモを貼った。

【人】 おかえり 御山洗

>>+20 添木

「そうしようか……はあ。昔はそういうの、憧れて期待してたんだけどな。
 おまつりの後に大人が飲んで上機嫌になってるの、なんか羨ましいなって思ったり。
 ああいうのの仲間入り出来るのが大人だとか思ってたんだな」

普段は日の下で働いている村の人達、といった風の人たちが夜はやたら身近な大人になる瞬間。
酒の力で後押しされて、普段よく話すわけでもないのに大きくなったな、とか言われるやつ。
現実とのギャップを名残惜しみながら天井のすみっこを見つめる。

「よいしょ……一回干したほうがいいか、こういうの。よく晴れてる時期でよかったね。
 久さんも毎年こういうのやってるの?」

鬼走がたびたび盆には帰ってくると言っていたように、彼もそうなのだろうか。
ほんのりと饐えたような匂いのする布団を一抱えにして押し入れから引っこ抜く。
(102) 2021/08/14(Sat) 4:28:24

【人】 おかえり 御山洗

「て、」

遠くを見つめていたその隙を狙われてか、ちょうどタイミングがよかったか。
茜のあげた水しぶき(>>93)は御山洗にも盛大に降り掛かったようだった。
濃色のTシャツは水がかかってぐっしょり濡れた。思わず横を見て、笑う。

「……まあ、周りが見えないくらい元気な方がいいよな」

なかなかうまい距離をはかって話しかけられない学生たちは、自分にとっても大切な子どもたち。
まだ学校に入るか入らないかだった腿くらいまでのちびっこたちは、今やこんなに大きいのだ。
そうした仕草はむしろ快いものに思えて、微笑ましさに口元が緩む。
(103) 2021/08/14(Sat) 4:34:39

 心からの笑みが、
 四角形の枠のなかに映し出された。

 御山洗

「……夕凪たちは、家族でまだ住んでて。
 夜凪は」

近くに住んでいたんだという感想を埋め尽くすほど、余計な思考がめぐる。
不安を励ましてくれているのがわかるのに、言葉に連想でつながってしまった過去の言葉が頭に浮かんで止まらなくなってしまった。

「夜凪が、夕凪から離れたいって」

それを意味するのは自立だったり就職だったり。
だが双子にとっては? 仲違いとも取れるような明確な拒絶に聞こえるのかもしれない。

「どこでもいいのかな。私も、どこでもいられると思っていたの。
 でもね、私……今好きだと思える場所が、わからないのよ。
 家族も大好きで、もちろん夜凪も大好き。絵を描けるならどこでも良かったのに。

 あの子に離れるって言われて、わからなくなったわ。ここで一人で帰らないのも悪くないのかなって思うくらいに」

【人】 おかえり 御山洗

>>+29 夕凪 海

「……うん」

相槌を時々打つ。滔々と流れる言葉を遮ってしまわないように。
ほんの一言を皮切りに、口にしてしまわなければいかれないものがあるのだろう。
御山洗は一人っ子だ。それでも、家族はずっと一緒ではないということは知っている。
半身とも言えるような存在がつないだ手を放すのは、一体どんな気分なのだろう。

「そうか。そういうことがあったんだね。だから、一人で……。
 ……ひとりきりで決めるのは、難しいことだね。今までふたりで決めてきたんだろ。
 どうしていいか分からなくなってしまうのは、仕方ない。しんどかったね」

手を引いて岩場までゆっくり誘導する。
惑って、混乱を思い出している心のまま、足場の不安定な水場にいるのは危ない。
みんなの世話をしていた優しいお姉さんとしての彼女は嘘ではないけれど、気を張って無理をしていたんだろう。
(107) 2021/08/14(Sat) 9:53:23

【人】 おかえり 御山洗

>>104 鬼走 夜の河原

「はは、今は少し、色々考えちゃったから……明日の昼には、きっとだいじょうぶ。
 雅也さんの言うことや見る目が間違ってるとは、思ったこと無いよ」

今までだって同世代からその下の世代まで、見守ってくれたのは彼だった。
根気よく向き合ってくれた彼が、御為ごかしに滅多な事を言う人ではないのは知っている。

「ううん、違うんです、雅也さん。ここでの思い出はずっといいものだった。
 東京にいってからの俺を支えてくれたのはここでの自分だと思う、みんなだと思う。
 それを後ろめたいもののように思っているのは、俺のせいで、俺が原因だ。
 怖がってるのは……自分です。

 ……帰ってきているのを知っていたら、俺は帰ってこなかったかも知れない。
 ――きっと俺は、会いたくなかった。再会したくは、なかった」

――誰に?
(108) 2021/08/14(Sat) 10:23:03
 青嵐

「いやいや、流石に水着に着替えますよ。
 でもこーいう何にも気にしないで遊ぶの、すっごい楽しいね。今までも、もっとやればよかったかもです!」

髪を結び直し、上着を絞って、
笑いを零しながら振り向いて言う。

「晶兄も誘わないとね。
 ちょっとつまらなさそうな顔してたから、
 目いっぱい遊んで忘れさせてあげないといけません」

 青嵐
「だって川も海もあるんだよ〜?
 そりゃ用意してくるに決まってるじゃないですか。

 田舎くらいでしか好き勝手出来ないよー。向こうだと気を遣わないとあんまりいい目で見られないし……いつもみんなと暮らせてたらよかったんですがね」

水を含んで重くなり、張り付く服が、
気色悪くも、楽しさの証でもあり。
大人ぶることから羽根を伸ばせるのが、何よりも心地よかった。

「そーですよ、行こ行こ。
 晶兄こそちょっと大人になって、一歩引いちゃう感じになったんでしょうかね」

 涼風

「───そう、だな。田舎の外にいる間に忘れちゃってたんだけれど。俺は何よりも、自分が撮りたいと思ったものを、最高の角度、時間で切り取って、それをみんなに観てもらうのが好きだから」

散々遊んで、水に艶めく髪を手櫛で纏めながら。
片手間に傍に戻ってきて、話の続きをする。

「昔からずうっと俺は、人の思い出の一部になろうとしてたけど、違った。
 俺が、みんなを、どこにでもある綺麗なものを、何度も、何度も何度も思い出にする。写真と変わらない。田舎に帰って、それに気づけたんです」

その背中を押してくれたのは、薫兄も含めた、
田舎の人たちだっていうことが、何より嬉しい。

「みんなを、俺の記憶の、その枠の中に。
 昨日は写真がみんなの下へ届いたらいい、って言ったけど、俺は……自分の足で皆を撮りに行きたい。

 将来は、そんな仕事を選ぼうかなって思いました」

田舎に永遠に残りたいと思う。それができたら素敵だと思う。

それが叶わないのだとしても。出来ることがある、とも思った。

 御山洗

「……私がくっつきすぎるせいで、あの子が鬱陶しがっていたのね。
 ちゃんと話したから、当てずっぽうじゃないわ。
 もう大人だしそれぞれ自立をしないといけないのは確かじゃないですか。

 だからね、仕方ないのよ」


漠然とした不安は田舎の思い出で薄れはするが埋めるものにはならなくて、ただ、今だけは何も怖くないような満たされた気持ちになっている。

また一瞬で、恐ろしいほどに消えてしまう。
思い出さなくてはいけないことが、話さなければいけないことがあるのに。

「弱音を吐いてごめんね。
 しんどかったけど、今はなんだか、清々しい。
 兄さんのおかげかも?」

まるで別人になったのように、迷子になっていた姉の様子は見えなくなり、凪いだ心にあなたのことばがふり続けた。

「……なかなおり、できるようにする」

言い聞かせるように緩く手のひらを握りしめて海の静かな波を見つめていた。
なんだか、あなたのまえでは偽りの姿を見せてばかりのような気がした。

 青嵐

「今更気付いた?瞬兄のそういう、
 細かいとこ気にしなかったり、
 気楽に構えてるところは美徳だけど、

 たま〜に苦言言われてるの、俺は知ってますから」

時任の姉さんがちょっとね〜と、
聞きようによっては思わせぶりなことを言う。

それでも見習うとこは見習うべきではあるが。

「あはは、そうだね。こんなに揃って会えるんだし、
 会えないことはない。でもちょっと寂しいけど。

 色んなとこ飛び回って、みんなに会いに行くって目標を立てたから本当に『会おうと思って会いに行く』ようにしますよ、俺は!」

無遠慮な手に頭を掻き撫でられ、
あ!折角髪結び直したのに!と文句ひとつ。
それでも心地よさそうに目を細めて。

「え、かけっこってそれは俺に勝ち目ないけど!
 行くぞて、も〜〜、待ってってば〜〜〜」

そんなこんなでもう一人の先輩の下へ改めて向かうのだろう。

あなたの四角形の型に収まる気はない、と笑った。

決闘だなんて柄にもないけど、と重ねて笑った。

卯波だけの四角形を作り続ける。一つに固執するあなたには負けない。

【人】 おかえり 御山洗

>>+33 夕凪 海辺

「……でも。思い出にばかり生きてはいられないから。子供のようにはいられないから。
 子供のままの関係でいられたらよかったのにね。そうしたら、苦しくなくて済むのに」


(117) 2021/08/14(Sat) 17:10:13
御山洗は、ひとつの横顔を見つめている。
(a54) 2021/08/14(Sat) 17:10:21

ただただ笑った。もう嫉妬することはない。

【人】 おかえり 御山洗

>>+33 夕凪 海辺

ここに居たいと願う気持ちが安穏を齎すならば、きっと御山洗の言葉は届かないのだろう。
そうとは気づかずにふとこぼれた言葉をかき消すように首を横にふる。

「そっか。仲直りできるなら、それが一番いいと思う。
 なにかひっかかってしまうことがあるのなら取り除ければ問題ないんだしさ。
 おとなになった二人としての関係を、すり合わせられたならいいと思うよ」

前向きに見える貴方の言葉にそれで安心してしまった。
多分ちょうどその頃に、学生たちのあげた掛け水がぱっと御山洗を隠した。
顔から体まで濡れた御山洗が目を丸くした後、おかしなものを見たように吹き出す。

「子供のままだったら、いいかもなあ」
(118) 2021/08/14(Sat) 17:10:35
御山洗は、海水まみれになったTシャツを脱いだ。
(a55) 2021/08/14(Sat) 17:10:59

【人】 おかえり 御山洗

「昨日はしゃぎそびれたし、俺も遊んだほうが良いかな」

乾いた塩がぱさぱさとくっついている。川辺と同じようにはいかない。
スポーツ選手のように美しくとはいかないけど、鍛えた背中は大きかった。
夏のせいか少し日に焼けた肌は、もう10年前の子供のものではないけれど。
(119) 2021/08/14(Sat) 17:16:50

【人】 おかえり 御山洗

>>120 宵闇

「……せっかくだしさ。もう濡れちゃったら、関係ないし」

昨日は水辺には入らなかったぶん、はめの外しに拍車がかかったのかもしれない。
臑の浸かるところまで入っていって、潮の匂いに満たされた空気をすんと吸う。
都会の海だったらこうはいかない。遊びに来ただけではあっても、感慨はひとしおだった。

「何やってるんだ、本当。
 あしどけてあげなよ」

なまこが遊び道具になっているんだろうか、みんな。夕凪に振り回されていたのを思い出す。
ざぶざぶと海の中を難なく歩きながら寄っていって、踏まれているナマコの顔を見に行く。
(121) 2021/08/14(Sat) 17:42:19
受け取ったカメラを一旦手荷物に戻し、
水着へ着替えることに。人も寄ることもないだろうと、
近くの物陰で思い切って衣服に手をかける。

上着をしっかり、細腕で絞り、
肌に纏わりついて離れないシャツを、両手をクロスさせて無理矢理引っぺがした──ところで。

ふと、自分の両胸に手を当てる。
筋肉の僅かな硬さ。なだらかな、
未だ成長を感じさせるような感触。

「男の子らしくなりたいんだよ、僕は」


まだ解消されてない違和感が一つだけある。
何かしっくりこないような。現実味の薄いような。

カメラによって切りとられた顔を、
勇気を出して、なんとか、見つめようとする。

(──ああ)

自分が、今まで自分のことを見つめられなかったから。
『今の自分』の外見を、他人に委ねてしまっているんだ。
少年が、段々と元の形へ戻っていく──。

メモを貼った。

【人】 おかえり 御山洗

>>123 宵闇

「筋肉質だし、体の作りが独特らしいね。俺はあんまり扱ったことないけど……うわ」

ぶにゅぶにゅの体は種類によっては溶けたりもするし、力を入れて固くもなるらしい。
どんなもんかな、と覗き込もうとした顔を下から水しぶきが襲った。
ぱちぱちと瞬かせて、また海水を浴びた顔を拭う。

「……、やったな」

ひと呼吸ふた呼吸おいてから、反撃の狼煙があがった。
大きい手が同じようにばしゃ、と足元の水をかきあげてふっかける。
(124) 2021/08/14(Sat) 18:13:56
ゆったりとしたラッシュガードを着た。そしてもう一度「海だ〜〜〜!!!!」

威圧感に気付いた。

反射的に腕をあげると、ナマコをキャ〜〜〜ッチ!!!


……………………

↙このへんにナマコを持ってる。

ナマコを海にリリ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ス!!

「油断も隙もないなあホント!」

ナマコさんが可哀想でしょ!(委員長)

「あ、茜ちゃん」

そして、透けてる様子に気付いたようで、
小走りで荷物を漁り、大き目のタオルを取り出してみせつつ、自分の胸元をとんとんと叩く。

「さっきも水かけまわってたでしょ、
 一旦休憩にしようよ。両手のナマコは引き受けるから」

ほんのわずかに頬を染め顔を背けて、
気付いてくれ〜と気遣いをしてみて。


「こ〜らからかうんじゃありません」

だから見ないようにしてたんでしょ〜なんて言う。
ああ、そういう方法もあるんだ、とちょっとだけ感心したりして。

「茜ちゃんは着替えちゃんと……あるよね、茜ちゃんのことだもの。いや、安心した。
 十年越しに女らしさを磨いたところを目の当たりにするとは思わなかったよ〜」

御山洗の視線を追おうとした。

 御山洗

「子供、のままの関係だったら?」

どういう意味だろう、と頭で思考を巡らせている間に水が飛びかけられる。
ぱちくりと目を瞬かせて見つめれば、覗くのは無防備な脇腹。いたずら心が芽生えてその腹に手を伸ばした。

「御山兄さん余所見してると危ないよ」

くすぐってみたい衝動が起きてしまったから。
遊んでみたくなったから。
そんな無邪気な理由でいつまでもここに要られたらどれほどいいか。

しばらくしてから皆の輪に戻ろうと声をかけた。
その時一体自分は誰を見ていて。
あなたは誰を見ていたのだろう。

「お兄さんも、溜まったものがあるなら海にでもなんでも吐き出してしまってください。
 
田舎に忘れ物をするのは、夕凪たちだ絵で十分です。

 あと、風邪は引かないように!」

そう、笑って。
一歩海に向かって飛び込む構えを見せた。

【人】 おかえり 御山洗

>>129 宵闇

いつも素直な大男は耳を貸そうと一旦止まった。
が、和解の姿勢を見せた途端に反撃を喰らい、思わず声を上げて笑った。

「っふ……はは、話す気ないだろ、翔」

つまり望まれているのは継戦なのだ。そう受け取ると、沖の方へと追いかけていく。
同じように深みに行くにつれて水も掬いやすくなって、巻き上がる量も多くなった。
まるで本当に子供に戻ったかのように、遠慮もなしに塩水を掛け合う。
(133) 2021/08/14(Sat) 19:12:30

【人】 おかえり 御山洗

>>+39 夕凪

「わあっ」

面白いくらいに体をよじって突かれた箇所をさすった。
前髪を透かして白目が見えるくらい目を丸くして、なんで? みたいな目が夕凪を見ている。
それが悪戯心なのだろうと遅まきに理解すれば、仕方ないな、と姿勢を正す。

「うん、いこうか。なるべくたくさん、楽しんだほうがいいよね。
 これだけみんなが集まることもきっとなかなかないだろうから」

今は忘れてしまおう、心中に抱えておいていくのは思い出だけでいい。
夏のにおいに吹かれながら、はしゃぐ声の中にまぎれていく。
(136) 2021/08/14(Sat) 19:40:52
 卯波

「ああ〜次々女の子らしい単語。
 メイク、……そっか、その年ごろくらいになるとするんだね」

 何か思うことがあるのかうんうんと頷きながら。
 大半は後輩がこんなに大人になって……という感情からくるものなのだろうが。

「俺は写真撮るひとだから、撮られる側の努力とかにも凄い興味があるんだよね。時間があったらちょっとだけでも教えてもらっちゃおうかな……俺がするわけじゃないんだけど」

【人】 おかえり 御山洗

>>135 宵闇 海

「そりゃあ一応、」

水を掛けられれば掛け返し、それにまた掛け返されて。
ラリーのような水遊びが続く。
まだ少し優勢なぶん話を聞く余裕もあったのか、待てとされればぴたりと止まったのに。

「っ、翔!」

叫ぶような声。海辺は底面が急斜面になっていることもある。
海の中に頭を沈めて、手をつかもうと腕を伸ばす。
(139) 2021/08/14(Sat) 20:02:47

【人】 おかえり 御山洗

>>138 添木/添木邸

「みんな、『子供はダメだ』『子供にはまだ早い』って言うもんだからさ。
 大人はいいなあって……現実にはそんなとんでもなく良いもんじゃないけど。
 そうだなあ、瑠夏や翔とも飲もうよって話はしたし。祭りのあとに時間とれるかな」

そのあとになったっていいけれど、折角大人になったのだから積もる話をしたくもある。
もしも場と時間が取れるのならそういうこともしたいと同意した。
きれいに畳まれた布団をその形のまま縁台のある方へ持っていって、
ありもので干してみた。そのままの形で家が残っていても、細かい道具は抜けてるかもしれないから。

「そうだよな、俺も……受け入れてもらえるか不安だったから――……
 ……あ、うん。時間はあるしね」

添木は年も近いほうだから、御山洗が集落を去った理由が親の離縁であることは知っているかもしれない。
それに、ついていかなかった父親のほうがこの田舎に由縁のあるほうだ。
だから帰ってきた御山洗を迎えるものはいないはずだけど、
声を掛けられてそっちへ寄っていった。
(140) 2021/08/14(Sat) 20:20:14

【人】 おかえり 御山洗

>>141 宵闇/海

「危な……頭打ったりしてないか、大丈夫?
 ごめん、よく周り見てなかった……」

引っ張り上げた体をちゃんと足のつくところに立たせて、怪我をしていないか検める。
意気消沈としてはしゃいで遊ぶ気力はすっかりなくなっているようだった。
(142) 2021/08/14(Sat) 20:28:35

【人】 おかえり 御山洗

>>144 宵闇/海

脱いだ上半身はともかくとして、せっかく海に入って良いように履いてきたハーフパンツまで海水漬けだ。
選択する前に真水で塩を抜いたほうがいいのかな、とか考えながら目元を隠した前髪をかきあげた。
普段はほとんど気にしなくとも、濡れて束がくっつき合うと前が見えづらい。

「それならよかったけど……はしゃぎ過ぎるのも考えものだな、やっぱり」

過大に落ち込むのはやめたものの、すっかり気持ちは落ち着いてしまった。
まだまだ元気な学生たちの方を見て、ああいうふうにはいかないんだなと思い直す。
(145) 2021/08/14(Sat) 20:48:26
宵闇に笑顔を返したとき思い出したのは
双子でみんなのことを思い出していた数年前。

『お兄ちゃんは忙しいんだから僕たちに構ってばかりいられないさ。
 だけどとっても大事にしてくれてる、夕凪もわかっているだろ』

わかっているわ。優しくて真面目な人だもの。


『涼風? 何してんだろうなぁ、まだ僕たちみたいに文章を書いてればいいけど。
 それか新しい夢見つけていたりしているかもな』

それもいいと思う、もう何年も経ったんだから。


『編笠元気かなぁ〜、あいつと話すの大好きなんだ、なんか面白い仕事についたりしないかな。みんなが思いつかないような』

どんなことを好きになったのかな、とても気になるね。


『青嵐はさぁ、落ち着きが出たのか気になるよな。夕凪もあの時のこと……え、もういいって?僕が変わりに聞いてやるよ』

何をしているのか、二人で想像して。
会える日を夢見て、一緒に笑った。


『モモチは背ぇ伸びたのかな、まだまだ成長期だろうけど流石に夕凪の服はもう嫌がる歳だろ』

まだまだ可愛いわよきっと。
私の服も入るんじゃないかな。


いつまでもいつまでも夢を見るように話は続いていた。

最後にカメラで海の風景を撮るだろう。

御山洗は、海が似合うと、そう思った。
(a86) 2021/08/14(Sat) 20:59:17

 




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