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【人】 客 クリス[なんかもう、少し大人びた隣の人が笑うと、急に恥ずかしくてたまらなくなって。思わず顔を覆いたくなってしまった。] あ。本当だ。言われてみれば、ポッキーゲームだね。 …… したことない。 [断じて。彼女は俺が可愛いなどと言ってはいない。 しかしこの頬に熱が集まる感じをどうすればいいのやら。 俺は本気で照れ笑いをしてしまった。 ミートボールのパスタ早く来ないかな。 今日のスープはなんだろう?**] (180) 2023/03/01(Wed) 23:19:25 |
【人】 客 クリス[ポッキーゲームとか、テレビや漫画の中の世界のお話しだと思ってたけど。リアルでやってる子達居るのかな? けれどその時、お隣さんが、にま〜っと意地悪く目を細めて。 相変わらずの爆弾発言を投下した。>>187>>190] 待って!! ねぇ。待って?!!ポッキー咥えてるのは想像出来るけど。 パスタの端っこ咥えてる姿が全く想像出来ない!! それどんなシチュエーションなの???!! [俺は本気で混乱の極みに居て。 もしかしたら言わなくて良いことまで口にしていたかもしれない。けど俺にだって分かる。 絶対、絶対、絶対。俺の事からかって遊んでるでしょ!!] (255) 2023/03/02(Thu) 8:32:48 |
【人】 客 クリス[ところで俺もコンビニでバイトした事あるから分かるけど。 お客さんって変なあだ名で呼ばれたりするよね。 コンビニはこの店と違って、客との会話も無いし。 自分の心の中のあだ名が、『肉青年』>>157とか『お肉の人』>>169とか『お肉食べたい栗栖さん』>>177だと知ったら。俺は深い納得をしただろう。俺でもそうする。 そんな俺の注文は、返事を聞く前に確認してもらえてたらしい。>>177 出来上がりがすごく楽しみ!! 先に出されたスープは、コンソメ>>46>>115は使われてたかな? 正直誰が作った料理かを味わい分ける舌は無い。 だけどここのスープは大好きだ。特に透明感のある物。 だって何時だって……] お肉の味がする…… [しみじみと。しみじみと呟いて噛み締める。 じんわりとお腹を温めて、食欲と期待を高めてくれるスープ。 透明で何の具材も見えないのに、お肉の味がするってすごくない??俺はすごいと思う。 初めて透き通った透明なコンソメを飲んだ時は感動だったな。 目をぱちくりさせて、キラキラして。 今と同じ台詞をもっと大声で話したと思う。 作り方を聞いたら、あまりの贅沢さにびっくりしただろう。] (270) 2023/03/02(Thu) 10:02:58 |
【人】 客 クリス[そうこうして齎された、大咲さんのメインディッシュ。 ミートボール付ボロネーゼのミートボールは、やっぱり一口大より大きなサイズ>>233だったかな? 俺は湯気を出すパスタを前に、相好を崩して。 フォークでミートボールを突き刺すと、大口を開けて一口で頬張った。] ん ん ……[わっしわっしと。口の中で肉を噛み締めながら。 ほっぺたまで肉でいっぱいで落ちそうです。喋れません。 でも酷く満足気なのは、一目見れば伝わるだろう。 大咲さんと目が合ったら。口いっぱいに肉を頬張ったまま。 ぐっと親指を立ててみせていた。 ソースのひき肉と、食感が違うのもまた良し。>>158 俺は野菜というものにそこまで高い価値は見出して居なかったが、副菜>>226が口の中を洗い流してくれて。何時までも新鮮な気持ちで肉を食べられるのもまた良しなのだ。**] (271) 2023/03/02(Thu) 10:03:15 |
【人】 客 クリス── お店にまつわる失敗談 ── [その人は何時もお店に一人で来ていた。>>37 もしかしたら俺が、魚の頭がぶっ刺さったパイを食べて見る気になった>>142のも、その人の一言>>38がきっかけだったかもしれない。 何時も穏やかな顔をして店員さんと会話してたけど。 時折その顔が崩れる時もあって。>>43 なんとなく興味が湧いて。俺から声をかけたのが切欠だった。 お客さん同士の交流もあるって聞いてたし。 店員さん達は実際、俺が誰かと会話してたら、咎める事無く、見守ってくれてたから。 だから俺は忘れてたんだ。 その人にも、お店では見せない別の顔があって。 別のリアルがあるって。 だからお店の外で彼を見かけた時、何も考えずに声をかけた。] こんにちは!葉月さん!! わー。奇遇ですね。 [その人は一人じゃなかった。 誰か知らない女の人と一緒だった。 俺はしばし固まって。脳内に。 『お前は距離感が少しおかしい。』と、しょっちゅう叱られる先輩の言葉が響いていた。*] (275) 2023/03/02(Thu) 11:25:29 |
【人】 客 クリス[そう言えば、『ピュアマーメイド』が解散した7年前は、俺は16歳の高校生で、戦隊モノからは卒業していた。 だからその中のアクターさんにまつわる様々な出来事は知らなかったし。 多分顔を見ても、名前を聞いても、ピンと来ないと思う。 ただ部屋にテレビの無い俺は、良くラジオをかけ流していたし。番組名や司会者の名前を知らなくても、この放送>>203は耳に入った。 何がどう『古い口説き文句』なんだろう? 気になったらすぐ調べられるスマホ便利だよね。 わお。確かに古風でかっこいいな。逆に新鮮じゃん? そんなことを思ってたら、外を眺めるように促されて。 素直が取り柄な俺は、言われるままに外を眺めた。 本当に雲が無くて綺麗な夜で、月が綺麗だった。 『暖かくしてね』って一言が。 なんか温かくて良いよねって思った。 そんな夜もあったね。**] (280) 2023/03/02(Thu) 11:40:17 |
【人】 客 クリス[特に隠す事でも無いので、素直に話すけど。] 俺ん家。貧乏なの。 『タンパク質なんて納豆で十分!!』 とか真面目な顔で言っちゃうくらい。 流石に魚は食べてたけどね? でもやっぱ肉はご馳走でさー。特に牛。 働いて自分の金が出来たら。 その稼ぎで、肉をたらふく食うのが夢だったんだー。 だから今、その夢を叶えてるとちゅー。 [いぇーい。と、ゲイザーにピースして。] (289) 2023/03/02(Thu) 12:39:43 |
【人】 客 クリス── 大事な教訓と葉月さん ── [俺は本当に葉月さんしか目に入って無くて。 気付いて無かったんだ。 でも声をかけてから気付いちゃった。 隣の女の人、明らかに腕組んでて、距離が近くて。>>323 葉月さんの硬い声と表情>>326は、嫌でも自分の失敗を悟らされた。] ……ぁ。うん。それじゃ、またね。 [俺も多分にぎこちなくて、その場は別れたけど。 あの女の人、葉月さんと腕組んでたよね? あの台詞>>324は幻聴であってくれ。 そう思ったけど、正直生きた心地はしなかった。 だから次お店で葉月さんと会った時、入店と同時にドアを指さされて>>327>>328、俺は大人しく葉月さんについて行った。] (345) 2023/03/02(Thu) 17:11:08 |
【人】 客 クリス[いくら鈍い俺でも、あの後葉月さんと彼女がどうなったのか、想像出来ない程鈍くは無かった。 少なくともあんな言葉を、腕を組んでる時に言われて、良い気持ちがする人間なんて居ないと思う。葉月さんの顔だって強張ってたし。] ……ご、ごめんなさい。 [だから俺は、どんな言葉にも黙って耐えて、謝罪したけど。 最後の言葉だけは聞き捨てならなくて。 バッと葉月さんの目を見て、必死で言い募った。] お、 俺は葉月さんのこと好き!! [俺は本当に必死で。 顔は真っ青で体は震えてたけど。 今。ここできちんと言わないと。一生後悔すると思った。*] (346) 2023/03/02(Thu) 17:11:25 |
【人】 客 クリス[でもその後、お隣の人は真面目に答えてくれた。>>293 誘ったり、試したりがあるのか。 なかなか難解な世界だ。 けれど根が素直な俺は、真面目な答えに素直に頷いて。] 告白ね。分かった。 [これ誘われて無かったらどうなるんだろう? 実際相当恥ずかしいのでは?とか。 付き合う気が無い場合どうすれば?とか。 色々疑問が浮かぶのは、きっと家に帰ってから。 その後は、貝沢さんが食べる隣で、俺もスープを堪能したり。 食事に集中して行って。 彼女との出会いが幸か不幸かは俺にも分からないけれど。>>308 貝沢さんと話した時間が本当に楽しくて、あっという間だったことだけは分かってる。*] (353) 2023/03/02(Thu) 17:32:30 |
【人】 客 クリス[さてそんな俺だが。 店にとっては常連と言えど決して上客とは言えないだろう。 何故ならデザートや、ましてドリンクを頼まないから。 理由は簡単。その金があったら、肉に回したい。 飲食店のドリンクは利益率が高い。 しかし残念ながら俺にその知識は無く。 何時も勧められても、デザートやドリンクを断ってしまっている。 俺が気付かないのにも、知識不足の他もう一つ理由がある。 この店で、そのことが理由で嫌な顔をされたことが、一度も無いから。 何時も俺が食べる姿を笑顔で見てくれている。 それがどれだけ有難いことか。 俺が気付くのは、きっともっと俺が大人になってからだろう。 俺は何も知らないままに、今日もその幸せを甘受していた。**] (358) 2023/03/02(Thu) 18:15:06 |
【人】 客 クリス── バグった葉月さん ── [突然葉月さんが真っ赤になったから。>>363 俺の方が逆にびっくりしてしまった。 アレ?もう怒って無いのかな?? 言葉は乱暴だけど、さっきまでと雰囲気が違う。 そして突然捨て台詞を吐いて、嵐のように去ってしまった。>>364 俺はそれをただただ見送る事しか出来なかった。 ……縁を切られたりは、しない?のかな? これは安心しても大丈夫なんだろうか?] ……俺。今日何回バカって言われたんだろ? [思い返せば。 とてもとても小学生の喧嘩っぽかったと思います。 でも本気で嫌われてはいなさそうだ。 そう思うと、胸があったかくなった。] (371) 2023/03/02(Thu) 18:52:05 |
【人】 客 クリス[そうして入った瞬間出たお店のドアを再度くぐる。 その日の俺は良い笑顔でご飯(お肉)を食べただろう。 ところで葉月さんの中の俺は随分美化されてるようだが。 今までの俺の言動を思い返して欲しい。 恋愛経験はお察しです。 そうして俺はその後も。 喧嘩して仲直りしたらちょっとは仲良くなれたかな? などと気安く。 葉月さんが入店したら、手をふったり、笑顔を向けたり、声をかけたりしたのでした。 お店の中でしか声をかけないことだけは徹底したよ?**] (372) 2023/03/02(Thu) 18:52:16 |
【人】 客 クリス── 楽しいランチタイムの終わり ── [何時からか俺の席にはお水の他にお茶が供されるようになった。>>410 それをきっと当たり前だと思ってはいけないのだろう。 何時だって。熱いお茶の湯呑に触れるたび。 胸の奥が熱くなる気がする。] ありがとうございます。 [それくらいしか自分は返せないけど。 今日の香はチキン>>335みたいだけど。 今度またビーフコンソメが食べたい。 後、お肉で作ったハンバーグ。 笑うなかれ。俺の家ではハンバーグと言えば豆腐だったのだ。 だからあの日、遠藤さんが作ってくれたハンバーグ>>145は、本当にご馳走で嬉しかった。] (448) 2023/03/02(Thu) 23:06:04 |
【人】 客 クリス[帰り際。何時ものように会計と飴を一つもらう。] ご馳走様でした。美味しかったです。 [誰が対応してくれても、何時もと同じようにお礼の言葉を口にして。] また来ます。 [次はパスタじゃなくてお肉メインで行きたいから。 今度は夜にでも来ようかな。 そうして俺は鐘の音を鳴らしながら、うさぎの穴を後にした。**] (450) 2023/03/02(Thu) 23:07:06 |
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