83 【R18】ラブリーナイト・りたーんず!【ペアRP】
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[ 小さく声をあげながら、
身体を引っ張られて膝が浮く
重力に逆らうように、結合された場所は繋がったまま
腰を抱えられると、より深くを抉らて、
甘く掠れた吐息が漏れてしまった
バランスを崩しそうになって、
支えられるままに、バスタブの縁に手を突いて
待ちきれないというように、腰が勝手に揺れた
態度はいつも、俺の方が不遜で、
俺の望みをかなえてくれるのは、いつも兄貴なのに
まるで、従属させられているみたいな、
背後から動きを奪われて、首筋に噛みつかれて
勝手に所有印を残されて、逆らいようがない感覚
普段なら、こんな感覚にさせられること
許しはしないのに―― 今は、受け入れてしまう]
ふっ、……んんッ、あ、イイッ、そこ……
[ 無意識に、笑みを浮かべていたのは、
唇に指が触れていたら、気付いたかもしれないが
すぐに、その笑みは、甘い嬌声に変わっていく
もうはち切れそうな前のものを握られて、
悲鳴染みた、一際大きな声をあげ、
イってしまいそうになるのを、耐える為、
より一層、眉間に皺を寄せた]
[ 耳の裏も、首筋も、うなじにも、
舌が生き物のように這う感覚が、気持ちがいい
乱暴に、余裕がないように、腰を揺すられて
こちらの状態なんてお構いなしに、与えられる快感が
堪らない、耐えられない、おかしくなりそうだ
途中から、もう何を自分で言っているか
どんな声を発しているかも、理解が追い付かなくなる
目の奥が、チカチカと白く塗りつぶされていく]
お、ッ、れも……すき、あにき、が――
好き
、
[ あいしてる。
求められて、満たされて、
前後不覚になるくらい、蕩けさせられて、
狂おしいほど、愛しくて、おかしくなって
生理的、ではない涙が、頬を伝う]
[ 言葉だけじゃ足りない
足りないものを補うように、自ら腰を揺らして
もっと奥、もっと深くと、求めた
最奥を何度も突かれて、強すぎる快感に
いやいやとするように、何度も頭を振るくせに
もっと、と腰を押し付けて、
まるで、淫乱になったみたいで、恥ずかしいのに
求める気持ちの方が強くて――
何度目かに、奥のしこりに打ち付けられた瞬間
バスルームに響き渡る、熱で掠れ濁った嬌声をあげ
水や光や、体液が散ったタイルの上に、
多少薄くなった白濁を解き放っていた
すべて出し切れば、膝ががくがくと言い出して
もう力が入らなくて、ぐったりと、
身体を前に傾かせていった
そのまま倒れれば、バスタブの縁に縋るように
もたれ掛った―― かもしれない*]
[ 指で触れている唇は、勘違いでなければ
口端が緩やかに上がった弧を描いたように
感じ取れた。
求めて求められて、応えてもらってこちらも応えて。
けれどどこか完全には拭いされなかった
理由はやっぱり互いの関係性。
けれど今、腕の中に閉じ込めた身体が、
見慣れた弟の服を脱いでく。
呼応するように長年かけて重ねてきた俺の
頑なな鎧も剥がれていく。
乱れて淫れて声を上げて、理性を溶かして。 ]
[ 言葉としての形をなくして、濁点のついた濁った嬌声が
あふれていた海斗の口が動いて。
また、今度ははっきり、聞こえる。
紡がれた言の葉。 ]
────── ッ
[ どくん、と脳髄から痺れが走る。
好き、大好き、愛しているも、なんでかな、
聞こえた気がして───
]
[ きっとめちゃくちゃきついくせに誘うように
蠢く腰を抱きかかえ、短い呼吸で何度も最奥を穿った。
いやいやと頭を振る海斗の髪から雫が飛んで、
バスルームの光に反射してきらきら、弾けて。
甘美な曲線を描き撓る背中にぼたぼたと汗を
こぼしながら、
見つけたばかりのしこりを抉った瞬間、
海斗が跳ねた。
叫ぶみたいな声が耳から神経を炙って、
ぎゅうと締め付ける腸壁の快感に体を震わせながら、
薄膜一枚隔てた中へもう出ないかもと思っていた
欲望が溢れ出す。
握っていた手の中の海斗の茎もどくりと震えて、
幾分薄くなってはいるけれどどろりとした白濁を
吐き出したのがわかった。 ]
……っん、はぁッ、 かい、と、
[ 大丈夫かと言いかければ、腕の中の身体が崩れる。
膝ががくがくと揺れて、前に突っ伏しそうなところを
すんでのところで受け止めることができたのは
本当によかった。
バスタブの縁に縋るように凭れかかる身体に
力を込めて衝撃がないように支えてから、
中のものを抜き取って。
バスタブを背に、床にぺたんと座らせることが
できれば、手早く欲望の詰まったゴムを処理して、
シャワーに手を伸ばす。 ]
[ 海斗の意識はあっただろうか。
声をかけて、返事があってもなくても
どちらにせよとにかく湯をざっとかけて、
汗や液体を流して。
立てないようなら、ふかふかの綺麗な
バスタオルを被せて、包んで抱き上げようか。
いや、俺も結構やばくて、膝も腰も
気を抜けばすこんと落ちてしまいそう
だったんだけれど。
俺は、長男だから、大丈夫。 ]
[ ……それにしたってやっぱりベッドルームまで
遠いな!とわざと口に出して八つ当たりしながら、
限界を訴える足を無視して
どうにか大切な身体を横たえることは出来たはず。
前髪を梳いて、額に口付けて、様子を窺う。
抱き枕みたいに抱きしめて、
すきだよ、と小さく囁いて。 ]*
|
***
(87) 2021/07/17(Sat) 13:36:54 |
|
そのあと、私は両親と出会い。 そのあと、私は両親と別れた。
「 ごめんね、そんなに余裕ないのよ。 」
突然増えた家族、兄妹。
立場を弁えていたつもりだったから、 何も望んでいなかった。 望んでいないつもりだったのに ────
ズレは続いていく。軋んで、歪んで。 腫れ物に触るように同じ空気だけ吸っても、 微妙な距離は縮まることはなくて。 (88) 2021/07/17(Sat) 13:37:22 |
| 私には家族なんていなかった。 血の繋がりも、過ごした時間も、 両方揃っていたらどうだったかとか、 考えるのも無駄なのでやめることにした。
両親は私を通して別の誰かを見ていた。 私のことを名前で呼ぶことは一度もなかった。
貴方がどれだけ愛されていたのか、 報せることもできないの。
(89) 2021/07/17(Sat) 13:37:45 |
|
幼い頃から。 世界はすべて、私のものだった。
(90) 2021/07/17(Sat) 13:38:02 |
| 家を出る決意をしたのはすぐだった。 元々、そうするつもりだった。 少しだけ、何かを期待して一緒に過ごしただけ
オモチャの線路を走った私は、 脱線してから回る車輪を眺めて、 途中下車を決めた。 唯一の私のもの、一瞬の重なりの記憶を持つ 質の良いリボンを髪に結んで。 (91) 2021/07/17(Sat) 13:38:51 |
|
***
(92) 2021/07/17(Sat) 13:38:58 |
| そんな日をどれだけ過ごしただろう。 全てと引き換えに自由を手に入れて、 質素で、だけど穏やかな日々を送ったわ。 独りには最初から慣れていたもの。
木々を揺らす風が波打って 長く伸びた柔らかな髪をさぁっと通り抜けた。 風が私のリボンを攫ったから、 頬へと引っ付いた解けた髪をかきあげて 空を仰いだ。 (93) 2021/07/17(Sat) 13:39:09 |
|
伸ばした手の先に、もうひとつの右手が
僅かに早く、それを掴んだ。 (94) 2021/07/17(Sat) 13:39:17 |
| 「 あっ ─── 」 リボンを掴もうとしていた手が宙を舞って 収まった先を見つめて、口を噤んだ。 終わった物語。 誰にもなれない私たちの線はきっと、 もう一度 ────
上がった口角を見つめて、同じ顔で答える。 (95) 2021/07/17(Sat) 13:39:40 |
[ 倒れかけた身体を支えられて、
そっと、優しくバスタブにもたれ掛らせてもらう
イったばかり、で。ふわふわとする思考の中
中のものを引き抜かれると、やはり声は漏れてしまう
切なげで、悩ましい声は、叫びすぎて掠れていた
大丈夫か、と問われれば、
たぶん、大丈夫じゃねーよって、億劫そうに答えて
また、汚れてしまった身体を
洗い流す手を、邪魔することはしなかった
柔らかなバスタオルに包まれて、
抱き上げられる時は、さすがに慌てたけれど
もう、抵抗する気力もなかったから、
抱えられるまま、身を任せて、頬寄せて、目を閉じる
俺は、次男だから、耐えられなかったんだ]
― 翌朝 ―
[ 朝起きた時にも、兄貴は隣にいただろうか
眠っていれば、隣で眠る寝顔をまじまじと見つめて
身体の痛みや、充足感、疲労感に
これは、夢ではないと再確認をしていた
終ぞ、言う気がなかった好きという言葉も、
ついに、伝えてしまったことを思い出して、
顔が熱くなるのを感じて、寝返りを打つふりをして
兄貴とは反対側に顔を向ける
ドキドキとして、呼吸が早くなって、
すごいことをしてしまったと、嬉しい気持ちと、
すこしだけ、後ろめたい気持ちなる]
[ 男同士はまだ、いい
だけど、兄弟でこんなことをするなんて、
倫理的に考えて、ありえない
大きく道からそれてしまった、そらさせてしまった
自分でも言っていたけど、兄貴はモテる
女からも、男からも、
普通の恋をして、普通の結婚して、普通に親になる
それがきっと、多くの親が望んでいることで
明るく笑う両親の顔が浮かんで、きゅっと瞳を閉じた
朝、目が覚めたら、忘れようと思っていた
朝、目が覚めたら、消そうと思っていた
そんな最初の気持ちは、もうなくて
もう逃がしたくない、逃げられない]
[ 兄貴が起きた気配がしたか、声をかけられれば
そちらを向いて、無言で身を寄せて
寝ぼけているうちに、俺の反骨心が起き上がる前に
今は素直に、甘える
これはあくまで、俺が俺の心を満たすための行為で
兄貴を喜ばせようとか、好きの気持ちを返そうとか
その為ではないから、一応分かって欲しい
そんなこんなで、朝目覚めた後も
身体はだるいから、そのまま二度寝を決め込んで
昼前にもう一度、目を覚めせば、強烈な空腹感に]
はら、へった……
[ 色気のないことを言って、
ルームサービスを頼むように、"おねだり"しただろう]
― いつかの話 ―
[ あれから、何度か重ねた罪の味
その日も、そうだった
両親が相変わらず、出張で二人して不在の日
リビングだったか、ソファに座る兄貴に
後ろから近づいて、テレビでも見てるなら
その視線を遮って前に立てば、
膝を開いて跨って、首に腕を回して抱きしめれば
耳を軽く食みながら、いつもの合図を口にした]
[ 相変わらず、可愛いおねだりはできない
でも、あの日から経験は重ねてきたおかげか
素直に望みを口にすることは、多くなったと思う
兄貴が望んでくれるなら、対面座位なるものだって
たぶん、許してしまう程度には、兄貴に甘くもなった
逆のことは、既にされていたっけ?
俺が兄貴に跨がれて、体重をかけて、
奥の奥の、さらに奥を犯したこと
まぁ、その話はまた次の機会にしようか
そんな感じで、俺は手を替え、品を変え
罪深い蜜の味を、貪るように味わっていた――*]
[ だいじょーぶじゃねーよ、と返ってきて
ほっと息を吐く。
声は掠れていて、ぐんにゃりと力が抜けた身体を抱えて、
絶対にフラつかないように高級な絨毯を踏みしめた。
ベッドもまあまあ酷い惨状だったけれど、
バスタオル越しにふわと横たえる。
もう、半分以上寝ているのか、好きだよと告げれば
ものすごく久しぶりの素直な、
おれも、
が寝息とともに、ぽとりと落ちてきて。
すぐに、規則正しい寝息を立てて伏せられた瞼。
起こさないようにゆっくり身体を起こし、
布団を引っ張ってそっとその体にかけた。
立ち上がり、リビングスペースへ向かえば
すっかり暗くなった窓の外、
煌びやかな街並みからの光がやけに目に痛い。
煙草に火をつけた。 ]
[ 今更。
─── 良い筈もない。
伝えるはずもなかった、身勝手な欲望に巻き込んだ。
俺のすべてを捧げたとて、なんになるというのだろう。
吐き出した紫煙が、細く、白く棚引いて
乱れた吐息など夢だったような
静かな部屋の空気を揺らす。 ]
|
リボンが結んだ線と線
誰にも内緒で固く、強く結んで、 もう二度と解けて飛んでいかないように、 願いながら季節は巡っていったの。
(117) 2021/07/17(Sat) 23:53:47 |
|
あの日、言うことのなかった 「おやすみ」と「おはよう」。
たった四文字を口にできることが こんなにも満たされることなのって、 私は今まで知らなかった。 (118) 2021/07/17(Sat) 23:53:53 |
| The Lapis 全ては、あの場所 から始まった。 貴方と出会い、貴方と過ごす日々が、 私にとっての人生だって。 過言に聞こえるかもしれないけれど、 全然過言じゃないの。 そしてこれから2人を繋ぐのは、 リボンではなくて、新しい約束のリング。 いいえ、心はきっと、 もっと前からずっとずっと、繋がっていたのだけど、
(119) 2021/07/17(Sat) 23:55:41 |
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