【人】 『箱庭の神』 ヴェルト[ そこには地と空がありました。 それ以外のない、静かな世界でした。 『箱庭の神』は、地と空の境界を、 ぼんやりと見つめていました ] (195) 2022/12/21(Wed) 9:15:09 |
【人】 『箱庭の神』 ヴェルト“ …………何をしに来たのだい? ” [ しかしそこに響く音があるのなら、 神はそちらへと視線を移しました。 少年じみた姿になっても、口調はそのまま、 創造主のそれでした。 呆れのような、空虚さを孕んだような、 そんな声でした。 神には分かりませんでした。 己より世界を選んだ子が、また自分の元へ来たことが。* ] (196) 2022/12/21(Wed) 9:16:10 |
【人】 『箱庭の神』 ヴェルト“ ………… ” [ その答え>>197に、神は目を伏せました。 言葉も出ないようでした。 今更何を話すことがあるというのでしょうか。 ] “ ここへ来たらもう帰れないとは考えなかったのか? ” [ 箱庭に何もなくても、誰もいなくても、 このひとはやはり、『箱庭の神』なのでした。 箱庭へ行くも帰るも、神の意思ひとつなのです。 ですが神は、それについてなんにも言いませんでした。 ただ未練がましく扉を開いていただけでした。 知らなくても当然のことなのです。 この世界で暮らそう>>3:314などと、 あろうことか神に言っていたというのに。 どうして扉を潜ったのか、やはり神には分かりません。 ] (199) 2022/12/21(Wed) 13:31:33 |
【人】 『箱庭の神』 ヴェルト“ ……今は何もないがね ” “ これから美しい世界になるはずだったのだ ” [ 神は大地へと視線を向けました。 “今は”何もありませんが、 皆が集まれば、生まれるものもあるはずなのです。 望む物があれば、神も共に世界を創るつもりでした。 けれど今となっては、神が独り居るだけの 寂しい世界なのでした。* ] (200) 2022/12/21(Wed) 13:32:25 |
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