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【人】 『人形屋』 サダル―祭り2日目 裏街 「人形屋」― 「どうすれば良い…って。 えっ、メレフさんが決めるんじゃないんですか? 私側が支払い方法を決めて良いんです?」 >>136最初から、彼の支払い方法に倣うつもりだった。それしか無かった。 元より、相手の望む形で支払うのが人形屋のホムンクルスでの支払いの形だったから。 だから意向を聞かれて目を見開いた。 言葉を失った後。「ちょっと待ってくださいね」と彼に両方の手のひらを向けながら思考を整理する。 そもそも。淫魔はどこまで求めるのか。 どこまでが食事になって。どこからが食事以上の行為なのか。 わざわざ、商品ではなく自分を選んだ理由は? (141) 2021/12/12(Sun) 20:22:33 |
【人】 『人形屋』 サダル「…その。申し訳ないんですが。 改めて、どうして、商品たちではなくて 店主である私をお選びになったのでしょう。 あの時は使い潰す事はしないから、との事でしたが 意思疎通できる個体を普通にお使い頂くことも可能です。 事実、そうした個体と契約して所有する方も 一人や二人ではありませんから。」 その中で、最後まで大事にしてくれる存在がどれだけいるかは把握できてないけれど。 改めて、その問いを投げかけた。* (142) 2021/12/12(Sun) 20:22:56 |
【人】 『人形屋』 サダル―祭り2日目 裏街 「人形屋」― 「…そうですよね。そうでした。 メレフさんにとってはお食事ですからね。」 そうか、と。深く考えることはなかったのだと、私は少し反省した。 考え方のものさしが違うのだ。それは食事で。彼にとっては 誰かに行う特別なこと、じゃない。 その種族としてはそれが顕著に現れるのだろう。 人間だって、楽しみたいから楽しむ。そんな人だっているのだから。 (174) 2021/12/12(Sun) 22:19:46 |
【人】 『人形屋』 サダル「…避妊と性病予防の魔法陣だけは使いますね。」 ぽう、と。下腹に添えた指先に魔力を込める。 トントットトン、と軽くノックして、体の奥底へと魔法陣を刻み込んだ。 これは念の為だ。昨日の分については手遅れだけれど、本来行為に及ぶならしたほうが良いはずのものでもあるから。 「恥ずかしい目…が、お好きなら。 でも。 恥ずかしがるかは、別ですけれどね。 それに、あまり酷かったら他のアイテムも回収させて頂きます。 あえて、釣り合いの取れるものにしましょう?」 まああれも。とても良いものではあるのだが。 でも。 ああ、でも。 (176) 2021/12/12(Sun) 22:20:55 |
【人】 『人形屋』 サダル「…このお話を無かった事に。 それは。 …できないお話ですよね?」 交渉は。契約は成ったのだから。 眉尻を下げて、拳を握りしめてしまう。 さっと、文机の引き出しから取り出した紅血晶。 まだ手付かずのそれを、おいて。 「…色をつけてお返しする、と言っても。」 (177) 2021/12/12(Sun) 22:21:36 |
【人】 『人形屋』 サダル彼には食事は必要だから。 申し訳ないと思う。 だけど、だって。 自分でなくても良いんじゃないか。 そんな想いに囚われてしまって。 私は。 私はそんなの、嫌だって。** (178) 2021/12/12(Sun) 22:21:52 |
【人】 『人形屋』 サダル―祭り2日目 裏街 「人形屋」― 「…すいません。」 頭を深々と下げて謝罪した。 そして、彼に品物を返し、その上で支払いを了承しようとする。 「どうぞ、食べてきて下さい。 私はまだここで業務がありますから。」 ゲイザーのパイ屋はツケがきいただろうか。 きいたなら後で値段を聞いて目を丸くする。 きかないなら、個体の一つに財布を持たせて、支払いに向かわせるのだ。 その個体が共にパイを食べたとしても仕方がない。 (212) 2021/12/12(Sun) 23:27:11 |
【人】 『人形屋』 サダル申し訳ないけれど。 私は確かに、変わってしまって。 「…ふう。」 また一人になった店内で。 ため息をつき、また文机に向かった。** (213) 2021/12/12(Sun) 23:27:32 |
【人】 星集め サダル―祝祭の終わり 裏街 「人形屋」― 漸く、私が執り行っていた分の後処理に見通しがついた。 イクリールさんに依頼されていた個体は店に置いていこう。いつでも引き取りができるように。 店のことは、また別の個体に引き継ごう。 大丈夫。 狂った錬金術師は私にそんなに執着していないのだ。 ただ殺せなかった、それだけ。 愛の対象でも憎しみの対象でも無かった。 私は。 錬金術師の幼馴染。その、娘で。 錬金術師は幼馴染を愛して、憎んで。 その幼馴染と瓜二つの私を、殺せず、捨てられず、管理係とした。 (244) 2021/12/13(Mon) 1:02:17 |
【人】 星集め サダル錬金術師が欲しかったのは幼馴染の心。 私は思えばホムンクルスでもなくて。 ただ、私の体に幼馴染の魂を移そうとして。 私が消えて。幼馴染も消えて。 慌てて私の体をホムンクルスと同化させて。 双方の魂を維持した、それがことの始まり。 ホムンクルスの研究は深みにはまり。 狂った錬金術師は望みを見失いつつある。 錬金術師にもいろいろ思うところはあるけれど。 今の私にはあまり関係がなかった。 (245) 2021/12/13(Mon) 1:02:40 |
【人】 星集め サダル今の私は、ここを離れたかった。 私が私であるために。 私を私にするために。 だからもう、人形屋の店主を辞めて。 旅に出るんだ、この街から出て。 それに必要なものを見繕う為に、外に出よう。 大丈夫。 外の用事を個体に任せきりだったけど。 大丈夫。出て行ける。 そんなことを考えていた。 そんな時。 (246) 2021/12/13(Mon) 1:03:00 |
【人】 星集め サダル―祝祭の終わり 裏街 「人形屋」― 「えっ、ありがとうございます。 いただいてしまって良いんですか? 一緒に食べて行きませんか。」 >>249あまりこうした差し入れは知らなかったから、ぱちり。目を瞬かせる。 それに食べるのが自分なら。 相手もどうだろうかと勧めるのだ。 どちらにしろ、時間も時間だ。湯を沸かし茶の準備はしていた。 雪の降る夜はとても冷えるのだから。 そうこうしているうちに現れた男性型。 矢張りまだ目に光がない。 顔付きは基本的に私と同じだ。 けれど、確かに男性の骨格。筋肉がしっかりついて背も高い。 机の上に契約書を並べ、その隣に筒を置く。 (250) 2021/12/13(Mon) 6:46:19 |
【人】 星集め サダル「持ち歩き可能型です。 この筒を構えて、君に決めた!と言葉にすると この筒の中から出すことが出来ます。 逆に、良くやったと言いながら筒を向けると この中に収納することが出来ます。 いざと言うときの防犯に使えます。 また、丈夫だからないとは思いますが 筒の中に入れたまま筒を壊すと二度と出せません。 また、触手を内在しています。」 これでよければ名前をつけてサインを、と相手の様子を伺い。 (251) 2021/12/13(Mon) 6:46:40 |
【人】 星集め サダル「一般的なホムンクルスのように妊娠機能はありません。 契約書にサインし、彼に名前を与えれば 彼は貴方だけのホムンクルスとなります。 定期的に…契約者の体液が必要です。 唾液を少量で構いません。 それが無いと契約が途切れる場合があります。 その場合、この個体は価値を失うでしょう。」 いつもの説明も加えて。 茶葉をポットに用意し始めた。** (252) 2021/12/13(Mon) 6:47:06 |
【人】 星集め サダル―祝祭の終わり 裏街 「人形屋」― 「体重は、持ち歩き可ですから筒の重さのみとなります。 仕組みは私には分かりません。 戦闘能力は魔法がある程度と 触手 ですね。 触手で拘束・催眠・催淫・丸呑みが可能です。」 錬金術師の方向性がもうよく分からない。 知らされていた事を淡々と告げた。 使い道はフリーダムである。 確かミートパイだった、と、湯を沸かしながらローズヒップティーを用意する。 それにラズベリーとブルーベリー、シナモンとオレンジスライスを加えて。 好みの量入れられるようにはちみつを添えて相手に出した。 (273) 2021/12/13(Mon) 14:37:39 |
【人】 星集め サダル「私の名前。ですか。」 ぱちぱち。目を瞬かせる。 「店主としての名前は、サダル・ミロンです。 マスターの敬愛する彫刻家が由来だそうです。」 蜂蜜を自分のものに加えて、くるりとスプーンで混ぜる。 パイもあるなら切り分けたほうが良いだろうか。 取り敢えず皿を用意した。** (274) 2021/12/13(Mon) 14:37:59 |
【人】 星集め サダル「でも、難しく考えなくても。 好きなものの名前とかで良いと思います。 嫌な名前をつけられなければそれで。 名前は誇りですから。大切な初めの贈り物。」 食卓が整うと、彼女に椅子を引いて。私も座る。 食前の祈りをしてから口にしたミートパイ。 「! 美味しい…!」 思わず目を丸くしてそんな言葉がこぼれる味だった。* (300) 2021/12/13(Mon) 20:02:01 |
【人】 星集め サダル「それに、…人形屋のサダル・ミロンは。 それをやめて、旅に出ようと思うんです。 ここに居ると、錬金術師に縛られたまま。 人形屋に捕らわれたままな気がして。 旅に出て。少なくとも、この街を離れて。 自分というものをしっかり見つけたいと思ってます。 …もし何かご助言あれば、嬉しいです。」 この店自体は続いて行きますけど、と付け足して。 用意してもらったワインを口にする。 白はすっきりして飲みやすい。赤は少し渋くて顰めっ面をしてしまった。 ありがたく白を頂いて。 (308) 2021/12/13(Mon) 20:58:35 |
【人】 星集め サダル「ワインって、…こんなに、あちゅくなるんですね…?」 冷えている飲み物なのに不思議。と。 グラスを繁々見つめるのだった。* (309) 2021/12/13(Mon) 20:58:50 |
星集め サダルは、メモを貼った。 (a54) 2021/12/13(Mon) 22:06:09 |
【人】 星集め サダル―祭り1日目 マスターと: sideベリル ―たくさん。たくさん、たくさん。 マスターに精を放たれた彼女は心底満たされていた。 最後を受け止めて。 それでも繋がったまま、マスターと共に倒れ込む。 マスターが風邪を引いては大変。 だから、濡れた体でも体温をとぴとりと寄り添った。 こちらも全身液体まみれだ。それこそさまざまな。 (353) 2021/12/13(Mon) 23:23:17 |
【人】 星集め サダル「マスター…。少し、休んだら、 綺麗にさせていただきますね?」 そう宣言して、ちゅ、と軽いキスを。 その言葉通り、休めたなら身を清めるために湯浴みを用意し、彼を優先して清めるのだ。 自分を清める時は自分で。 でないと、また感じすぎてしまいそうな自分がいる。それは痛いほどに理解したから。 部屋の惨状はなんともし難かったが。 此方が口で奉仕する分には良いが、此方が感じすぎると部屋がまた悪化する。また、ひどい水分不足になりそうだとも思う。 (354) 2021/12/13(Mon) 23:23:37 |
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