人狼物語 三日月国


111 【身内村】あの日の、向こう側【R18】

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   ば、ぁ……か、もう……ちょ、


[ 大体、掻き出しただろうに、
  しつこく弱いところを捏ねくり回されると、
  垂れ下げっていた俺のものが、
  少しだけまた、首をもたげ始めてしまって。

  罵倒を口にするけれど、
  どこ吹く風と受け流されて、
  この野郎と、心のうちで幾度も文句を言いながら、
  兄貴が機嫌良さそうに、笑っている声を
  蕩けそうになる思考の端で、聞いていた。

  風呂の後は、大分ぐったりしていて。
  いつもの強がりや反抗心も口にする気にもなれず、
  兄貴の部屋で寝かせてくれと、
  それでも、多少の言い訳のようなことを
  織り交ぜながら、強請ったのだった。*]


[ 本日二度目の風呂と、ついでにシャンプーだったのかも
知らない。
だから長湯をすればのぼせてしまうな、とは
心の片隅では海斗を案じながら、
それでも注ぎ込んだ胤が湯に混じり流れていく様に
視線ごと身体を離すことが出来なかった。

鏡に映る海斗の白い肌に、いくつもいくつも
赤が咲いていて、感じたことがないほどの
充足感に満たされてしまうから。

ぶつけるつもりなどさらさら無かった、
それでも迸らせてしまった嫉妬と執着心を
思い出せば我ながら呆れて苦笑いするしかない。

受け止めてくれた海斗が愛しい。

あんなにどす黒い、穢い欲望なのに。 ]
 


[ 排水口に消えていく白に、抱きしめた海斗から
吐息が漏れる。
ほんの少し、切なさと寂しさを含んでいるような声に
俺も気付かれないよう眉尻を下げた。

必要以上に丁寧な愛撫を文句も罵倒も聞き流して
しつこく続ければ、3回も出したものがまた
ゆらりと反応を始めているのが、
動かしている手に微かに触れる。

くつくつと含み笑いを噛み締めながら、
それでもこれ以上ふやけてのぼせると危ないなと
理性を奮い立たせて身体を離した。

湯船に浸かるか、もう先に出るか、
どちらにしても海斗が離れればその間に
俺もざっと身体を洗う。 ]
 



[ ふいに痛みを感じたのは肩で、
視線を落とせば歯形とそこに沿う傷が鮮やかで。


キスマークより深く、きっとそれより
ずっと消えづらい所有印。

さらに満足気に湯気のカーテンの下、ひとり笑んだ。 ]
 
 

**

[ 海斗は部屋の窓を開けていて。
俺は一応、酷使された働き者のマットレスに
シトラスの香りの除菌消臭剤をシュシュっとしておいた。

自室に戻る前にリビングに寄って、
親父の好きなジャパニーズウイスキーをちょっと拝借。
グラスを氷と琥珀色の液体で満たして、
それを手に自分の部屋へ戻れば、

幼い頃と同じように、遠慮もなく俺の布団に潜り込む、
変わらず愛しい弟が居て。

酒を一口、ぐいと呑んだ。
喉を焼くアルコールが心地良い。 ]
 


[ ぽつりぽつりと語られる胸の内。
声はいつもより掠れて、低く艶を帯びて。
妙に大人びて、色っぽく鼓膜を揺さぶる。 ]


  ……まぁ、な。
  どっかで、俺のこと嫌いになって、
  離れていってしまうことを望んでた。
  それが、幸せだって
  思い込もうとしてたから。


[ 返す言葉を、同じように訥々と。
期せずして海斗も同じ気持ちだった、と悟るから、
声はやっぱり同じように少し掠れて。

きっと、俺から終わりを示唆すれば
受け入れるつもりだったのだろう。

避けた唇に、酒が滲みる。 ]
 



  ───…… ああ。
  おれも、おんなじ。


[ 社会的な道義や、モラルや常識の傘を被って、
目を背けていた自分の感情に、
不謹慎にも嬉しくて、
不覚にも、喜んでしまったから。

だから、腹を括る。

高い酒をそんな飲み方するなと
親父の憤慨する声が聞こえそうなほど、
グラスの中身を一気に呷って。

海斗の覚悟を全部受け止める。
そんな決意を一滴残さず、飲み干すように。 ]
 


[ ベッドの海斗にゆっくり近づいた。
胸元に押し付けられる温もりを、優しく、
そしてしっかりと抱きしめながら
狭い布団に滑り込む。
あたたかい、離したくない。
離れたくない、誰にも、渡せない。 ]


  ああ、そうだな。
  ずっと、な───。


[ 自信に満ちた表情でにやりと笑う、
その唇に口付けを落として、髪を撫でる。 ]
 



ふたりは、いつまでも、
   しあわせに、くらしました。




[ いい歳して、デカい図体で、

そんな御伽噺を信じるロマンチックな兄貴でも


海斗おまえは、
しゃーねぇな、良いよって

言ってくれるだろ?─── ]**
 

 

[ 少し日焼けした肌に、
  白く普段晒されない肌に、
  愛しい人にしか見せない肌に、

  一片、二片――…
  無数に散った
い花弁が、
  鏡越しの曇った視界の向こうに滲んで見える。

  痕の数だけ、それ以上に、
  愛情を感じるように、ふいに胸の奥が熱くなった。

  そして、ちら、と
  視線をあげれば、兄貴の肩に浮かぶ、
  赤い歯型の痕―― 俺がつけた独占欲の
。]

* * *

[ 布団に潜り込んで待っていれば、
  兄貴は、片手にグラスを持って戻ってきた。

  父のとっておき、という奴。
  グラスの中で揺れる煌きを、ぼんやりと見つめて
  心の内を吐露すれば、おなじだったと、と。]

[ グラスを呷って、喉元が上下する。
  その光景すら少しだけ、どきり、としてしまう。

  頬が赤くなりそうなのを、隠すように布団を被って
  抱きしめられてもいないのに、兄貴の匂い包まれて
  これは逆効果だな、と顔をまた出して。


  近づく足音に視線をあげて、
  抱き寄せながら、一緒にまた横になる。

  怖いものなんて、なにもない。
  そんなことは、本当は言えないけれど。]
 
 
   ……その言葉、忘れんじゃねーよ?


[ ずっと、な―――。        
  その言葉を信じるから。 ]     

[ 髪を撫でる感触が気持ちよくて、
  さすがに疲れた身体から力が抜けていく。

  子どもに聞かせる御伽噺。
  寝物語の絵本の終わりの言葉。

 
しあわせな しめくくり


  ふわふわとした、微睡みの中で、
  それを耳にしながら、ふにゃと、

  仕方がねーな
  夏生あにきだから、許してやるよ、って

  至極幸せそうに、破顔った―――― **]

【人】 天海谷 睦月

 
 
   あ、そうだ
   この前、貸した参考書あんじゃん?
   次のレポートで必要になりそうなんだけど、
   海斗、まだ使ってる?


[ 赤い痕をつけてから、
  少し後のこと、何度か海斗が何か言いたそうに
  こちらを見ていたけれど、ガンスルーしてきたけど
  そろそろ、一つ、切っ掛けでも作ってやろうかと。

  そんな言葉をかけてみた。]
(0) 2021/12/13(Mon) 23:20:29

【人】 天海谷 睦月

 
 
   ん? あぁ、今日暇だし、丁度いいや
   海斗んち行けるって、レアじゃね?


[ 想定通り。

  家に誘って貰えれば、
  その反応を予想なんてしていなかったと言う顔で、
  何でもない風に、けらけらと、
  いつもの調子の良い笑い声をあげて、了承すれば、
  お互いの講義終わりの時間を確認して、
  待ち合わせをすれば、一緒に海斗の家へと向かった。]
(2) 2021/12/13(Mon) 23:20:34

【人】 天海谷 睦月

 
 
   母ちゃんかよ、お前
   はいはい、ちゃんと手洗いすませて
   大人しく待ってますよ


[ げらげら、とふざけて笑って、
  言われた通りに、手洗いを済ませれば、
  革張りのソファーの隅っこの方に、座る。

  なんとなく、ど真ん中に座れないのは性分だった。
  しかし、いい家だよな。


  テレビ、ソファー
  自分の実家とは、違う洒落たリビングキッチン。

  以前、遊びに来た時は、
  すぐに二階に上がっていたから、
  ここで待つのは、少しだけドキドキするのは、
  やはり他人の家だからなんだろうな。*]
(5) 2021/12/13(Mon) 23:20:47

【人】 天海谷 睦月

[ 海斗を待って、4、5分というところ。
  なかなか降りてこないので、恐らく、
  目的のものが、なかなか見つからないのだろう。

  話したいことがあるだろうに、
  そういう律儀なところは、
  出会った頃から変わらない。

  部室でのことは、まだ鮮明に覚えている。
  赤い花の痕は、きっともう薄れているだろう。
  最近、海斗は、首元がしっかり隠れる服ばかり
  着ているから、確認はできていないが。


  そんなことを考えていれば、
  玄関の方から、扉が開く音がする。
  海斗の靴の横に並んだスニーカーは、
  同じ年ごろの男物であることは、分かるだろうから

  リビングに入ってきた人が
  俺のことも、友達だと認識するのも容易いだろう。]


   こんにちは、お邪魔してます
   海斗は、俺が貸した参考書、
   探してると思います。苦戦してそうっすね


[ ふふ、と苦笑交じりの楽しそうな声をあげて、
  入口向こうの階段を見つめた。]
(11) 2021/12/14(Tue) 9:39:07

【人】 天海谷 睦月

 
 
   いえ、お構いなく
   受け取ったら、直ぐ帰るつもりだったんで
   ……すが、時間かかりそうなんで、
   お言葉に甘えましょうか


[ コーヒーも断ろうと思ったけれど、
  少しだけ肩を竦めて、お言葉に甘える。

  海斗の兄。
  数度、顔を合わせたこともあった記憶があるが
  こんな風にちゃんと言葉を交わしたのは、
  恐らく、初めてな気がする。]
(12) 2021/12/14(Tue) 9:39:09

【人】 天海谷 睦月

[ 友人の兄と二人きり、沈黙し続けるのは、
  とてつもなく気まずいので、
  何か話題を考えていると、
  ジャケットを脱いで、揺れた空気から
  微かに女性ものの香水が漂ってきて、]
 
 
   兄弟揃って、モテてそーっすね


[ 距離のあるこちらからは、
  コーヒーを準備する人の肩に歯型あるなんて、
  見えることはないけれど、雰囲気や残り香から、
  くすくすと、冗談っぽく笑って、水を向けてみる。

  まぁ、肯定が返ってきそうとは思いつつ。*]
(13) 2021/12/14(Tue) 9:39:11

【人】 天海谷 睦月

 
 
   へんなこと?
   あー言われると、逆にきになるって、
   海斗、分かってないっすよね


[ 海斗の声に、おかしそうに思わず吹き出して
  同意を求めるように、お兄さんの方に視線を向けた**]
(17) 2021/12/14(Tue) 9:49:49

【人】 天海谷 睦月

 
 
   ども、っす
   あ、俺は……天海谷あまみや睦月です


[ 丁寧に、名前を教えて貰えば、
  会釈をしながら、こちらも名乗る。

  夏生、睦月…… 少しだけ、響きが似てるな。

  なんて、頭の片隅で思いながら
  目の前に置かれたカップから漂う香ばしい香りに、
  余所行きの人好きのする笑みを浮かべる。

  ソファに座る振動を身体に感じながら、
  冗談交じりの言葉を投げかけてみれば、
  にやり、と浮かべられる笑みに同じ匂いを感じる]
 
 
   俺っすか? まぁ、ほどほどに


[ 肩を竦めながら、
  否定も肯定もしない返事を返して、
  2階から聞こえてきた海斗の声に、同時に笑って。]
(23) 2021/12/14(Tue) 11:36:58

【人】 天海谷 睦月

 
 
   へー…


[ くつり、と
  小さく囁き声で聞かれた言葉に、
  僅かに、眉をぴくりと揺らして、
  緩やかに唇に弧を浮かべる。]


   やっぱ気になるもんなんすか?
   弟の恋愛事情とか


[ 答えではない、返答を一つしてから。]
(24) 2021/12/14(Tue) 11:37:00

【人】 天海谷 睦月

 
 
   まぁ、今まで海斗って、
   誰かと付き合うとか、聞いたことないんで、
   遅い春でもきたんじゃないっすか
   てか、夏生さんは、誰とか知らないんっすね


[ ということは、家に呼んでいるわけではないのか。

  目の前に、その"恋人"がいるなんて、
  思いもよらず、情報を得られるかと、
  片隅で思っていたので、少しだけ残念に思う。]
(25) 2021/12/14(Tue) 11:37:03

【人】 天海谷 睦月

[ カップを持ち上げて、ふぅと少し冷ましてから、
  ず、とコーヒーを啜ると、
  短時間で出てきたコーヒーとは思えない味わいに
  何度か、瞳を瞬かせれば、]
 
 
   このコーヒー、美味しいっすね


[ 少しだけ緊張のとれた笑みを浮かべていた。**]
(26) 2021/12/14(Tue) 11:37:07

【人】 天海谷 睦月

 
 
   あー、なるほど
   確かに、海斗から兄弟の話とか、
   あんまり聞かないっすね


[ なんか、メッセージがうざい。とか、
  たまに零している独り言を聞くくらいか。
  まぁ、本人を目の前にして、伝えはしないけど。

  俺が言った言葉で、ぴくりと
  動きを止めた様子に、笑みを浮かべた唇はそのまま]
(30) 2021/12/14(Tue) 22:41:34

【人】 天海谷 睦月

 
  
   ええ、俺たち、
いい友達
なんで、
   これからも仲良くさせてもらいます


[ 鼓膜を震わす音色が、
  微かに低く響いたが確かめる前に、
  視線の向こうには、完璧な大人の笑顔がある。

  ブラコンというのは、冗談ではなさそうだ。
  こちらの目には、
  弟を心配する兄にしか見えていない。

  腹の内に、どす黒いものを飼っているだとか、
  残念ながら、経験のないものには気付けはしない。]
(31) 2021/12/14(Tue) 22:41:38

【人】 天海谷 睦月

[ メシでも、と誘われれば、
  一度だけ、大きく目を見開いて、驚いたが
  良いですね。色々お話が聞けそうだ。と
  頷き返せば、連絡先などを渡したかもしれない。
 
  それから、もう一度、カップを傾けて、
  苦く香ばしい味わいを楽しんでいれば、
  上階でバタバタと聞こえてきて、
  あぁ、そろそろ降りてきそうだと、
  また、楽しそうな含み笑いをカップの中に落とした。*]
(32) 2021/12/14(Tue) 22:41:42

【人】 天海谷 睦月

 
 
   あぁ、サンキュ


[ 差し出された本を受け取って、
  すぐに鞄に仕舞えば、立ち上がると、
  座っていた部分のへこみが、ゆっくりと戻っていく。

  まるで、俺がいた跡をなくすみたいに。]
 
 
   いや、いいよ
   玄関までで、さ


[ 駅まで送るという言葉に、
  ひらひらと手を振って、断りを入れて、]
(34) 2021/12/14(Tue) 22:41:53

【人】 天海谷 睦月

 
 
   それじゃ、夏生さん
   コーヒー、ご馳走様でした

   メシの約束は、また今度ってことで


[ くすくす、と
  冗談とも本気ともつかない笑い声を残して、
  海斗ともに、玄関へと向かう。

  靴を履いて、玄関の扉を開いて、
  あっ、とわざとらしく、声をあげて――]
(35) 2021/12/14(Tue) 22:41:57

【人】 天海谷 睦月

 
 
   俺たち、これからも
ダチ
だろ?
   じゃ、また明日な!


[ けらり、と笑うと、
  扉を開けて、次の言葉を聞く前に出ていった。

  文句があれば、メッセージでも、
  明日会った時にでも、行ってくるだろ?

  そういうとこで、お前が遠慮ないのは知ってる]
(36) 2021/12/14(Tue) 22:42:07
 




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