隻影 ヴェレスは、メモを貼った。 (a11) 2022/11/05(Sat) 5:22:17 |
【人】 隻影 ヴェレス 「行ってらっしゃいませ坊ちゃん 夕刻の打鐘前にはお戻り下さいね」 ……うん、うん。分かってるよ。 少し気分転換に出るだけだから。 [日は高く昇らんとしている。 簡略化された儀式は正午を待たずして終わり、 母の埋葬を見届けた少年が再び屋敷を出る頃。] (51) 2022/11/05(Sat) 6:52:24 |
【人】 隻影 ヴェレス[香典返しじみたお気に入りの菓子折と、 発明品の一つである写真機。 その他の荷物を鞄に纏めている最中、 若いメイドの一人が再び近寄ってくる。] 「それと念の為……こちらを。 冷えると“火難が相次ぐ”ものですから、 もしもの際はどうかお役立て下さい。」 ちょ……両手が今塞がってるんだ。 真っ赤で綺麗だし腕にでも巻いておいてくれ。 [取り落としそうになった書籍を鞄に詰め込んで、 刺繍の施された天鵞絨の様な布を括り付けられて 慌ただしく屋敷を出た。] (52) 2022/11/05(Sat) 6:52:53 |
【人】 隻影 ヴェレス使用人達は日陰者である筈の私にも 毎日頻繁に、明るく接してくれる 。魔人の血を引く故の魅了性によるものかも知れない。 それでも私は彼女らに応えたく、勉学に励む。 痛ましい事故があったばかりでも、 やるべき事は当たり前の様に降り注ぐから。 私もまた、直ぐに前を向けるように 心を癒す切っ掛けを必要としている。 (53) 2022/11/05(Sat) 6:53:05 |
【人】 隻影 ヴェレス[少年が庭園の小路を抜けて振り返ると、 鉄門の向こうでメイドが扉を締めるのが見えた。 その直後、僅かな赤い光が辺りに散った様な──── 目の錯覚だろうと気にも留めない程度の変化を経て、 この屋敷は夜を越すための砦へと変わるのだ。 そう、その光こそ。] (54) 2022/11/05(Sat) 6:53:21 |
【人】 隻影 ヴェレス[ブランドン及び学星院上層部と盗賊団を繋ぐものは 有り体に言えば──── 『利害の一致』 。次から次へと発明品を生み出しては蒐集品に加えられる 彼等にとってたった一つの宝など些事でしかなく。 命が放つ『欲望』から成るエネルギー。 魔力によって収集したそれをより効率よく実用化する為の 実験がこの日、行われようとしていた。 数人の助手を連れたブランドンは、 記録にある首魁>>38の姿を瞳に入れると 朝の喧騒に紛れて目配せだけを送る。 協力者がどれだけ居るかまでは把握していないが、 “学星院の主要な建築には近付くな”という意味合いだ。] (56) 2022/11/05(Sat) 6:53:56 |
【人】 隻影 ヴェレス「……さてお前達、今日は我々にとっての躍進の日だ。 結界装置の設置箇所を事細かに把握しておくように。 有事の際にはここが唯一の脱出口になるのだからな。」 [指導者に連なる学者達のグループ。 彼等全員の腕には赤い布──── 既に実用化された模造品が結ばれている。 同時に、主要人物らの自宅や別荘など そこに住まう家族や人的資源に危害を及ばさぬよう 所有物件もまた、結界により保護される。 此度の事件の裏には 協力者にして傍観者、そして観測者足り得る 巨悪の存在がある事は確実だ。*] (57) 2022/11/05(Sat) 6:54:14 |
【人】 隻影 ヴェレス──── 正午:『慈厳寺』 [多宗教の入り交じる特異点でありながら、 この島に彼等の神は御座無く。 それ故にこそ、数多の神格を肯定も否定もしない。 敢えて敷居を踏む様な真似もしないのだ。] そしてもし、我等の神と同等に 慈悲深く聡明な神が在るのなら………… (58) 2022/11/05(Sat) 7:39:28 |
【人】 隻影 ヴェレス[雨が降った訳でもなかったが、 境内の木々は不思議と露に濡れ煌めいていた。 この辺りでは珍しい植生の間を擦り抜けて 少年は本堂の方向へと向かう。 彼にとって、死者の魂を鎮めるのがどの神かなど 最早関係がなかった。 少なくとも、好奇の視線と根も葉もない噂が降り注いだ あの聖堂の管理下では安らかに眠れないだろう、と 改めて祈りを得る為に此処を訪れたのだった。 もしその寺院の住職に取り合って貰えたのなら 今日までの事情を惜しまず打ち明けることだろう。 作法なんて分からないから、差し入れの袋には 何となしに名店のバームクーヘンが入っている……] (59) 2022/11/05(Sat) 7:39:49 |
【人】 隻影 ヴェレス[学者としての好奇心で調べた限りでは、 『仏』とその信徒以上に深い慈悲を懐く存在を 如何なる宗教にも見出す事が出来なかった。 少年が語ったのは、此度亡くした母が 元は遠く、宗教も異なる土地の生まれだったこと。 母が懐かしむ様な文化的特色はこの島に存在しないこと。 そして即ち、母子共に自らの神から遠ざけられ この島以外の世を知らずに生きていたという事を 細々とした語り口で明かすのだろう。 今際の言葉すら耳には届かなかった怠惰の罪を、 赦されたい想いが強かったのかも知れないが。] [腕に巻かれたままであるその呪布が、 この島の摂理に対する裏切りの証であるとは 知る由もなく────……**] (60) 2022/11/05(Sat) 7:41:04 |
隻影 ヴェレスは、メモを貼った。 (a13) 2022/11/05(Sat) 7:46:13 |
【人】 隻影 ヴェレス──── 慈厳寺;異神の息吹を聴く刻 [切り分けたバームクーヘンの隣、湯気立つ焙じ茶。 自然と調和した空間ながら、気の抜けない様な荘厳さが 漂うのは、この寺が大きくなってしまったからなのか。 少年は周囲の立ち振る舞いに合わせて靴を脱ぎ、 正座して住職の言葉に耳を傾けた。] (70) 2022/11/05(Sat) 21:11:06 |
【人】 隻影 ヴェレス敢えて語らなかった事も多くなる。 秘匿されし真実 は既に張り巡らされている。されど世俗のくだらない噂など、 修行者達の耳には届かないのだろう。 信仰の前には、身分も人種も関係なく。 金で罪を濯ぐ事もない。 住職の唱える言語を私は知らない。 だが、図書館から拾い、継ぎ合わせた知識から その意味を推測する事は出来る。 故に、私は地獄に堕ちるだろうと──── (71) 2022/11/05(Sat) 21:11:25 |
【人】 隻影 ヴェレス[目を閉じた、少年の表情が微かに曇った。 それは単なる懺悔の過程と受け取られても不思議でない。 自らの行いと気持ちに整理が付くことは暫くなさそうだが それでも渦巻いていた心は少し鎮まった。 心の底から死を悼む他者の存在を必要としていた から。]……母もまた、島で過ごす長い歳月の中で いつの間にか自らの神に祈る事を止めました。 (────其の理由を私は悟っている。) 私が幼い頃は毎日の様に教義を話して聞かせたのに。 母がそれで天に召されず果てたのならば、 それはこの島がそうさせた事なのでしょう。 …………この、國そのものが。 [幾つもの思惑が混じり合う、黄昏の惨劇。 その幕開けは刻々と近付いてきている。 ・・・・・・・・ そして────少年も それを知っている 。] (72) 2022/11/05(Sat) 21:11:46 |
【人】 隻影 ヴェレス仏教徒の精神が真の自己研鑽である以外に 心が休まる理由はもう一つあった。 此処の人々は容易く蠱惑に堕ちはしない。 たとえば其れが、希少な魔人の血を引く存在の 無意識下での魅了性だったとしても。 ……だから、この場所では人間で居られる。 過ちから何も学びはしない、愚かな人間の一角に 漸く正しく加わった心地がする。 ────嗚呼、だけど。浸ってもいられない。 (73) 2022/11/05(Sat) 21:12:33 |
【人】 隻影 ヴェレス優渥な方に祈って頂いて、母も浮かばれます。 世間は、自覚のない悪意に満ちていますから。 ……本当に、市街とは掛け離れた場所ですね。 [あの日あの時、屋敷を飛び出しでもしていたら 全ては良い方向に動いていた筈だと思う程度には。 少年は視線を落とし、小さな膝を擦り合わせる。 ────それから、不慣れな手つきで掌を合わせた。*] (74) 2022/11/05(Sat) 21:13:00 |
【人】 隻影 ヴェレス──── 午後;美術館前、午睡の庭にて [足を止めればうとうとしてしまいそうな木漏れ日の中、 写真機を手に見上げた野鳥を捉える。 極小化されたラング機関を介して生成される写真は “見たままの景色を写し取るとは限らない”。 微小な魔力を動力とする過程で 使用者の思惑を部分的に出力してしまうのだという。 外の世界では未だ辿り着けない、学星院の発明品だ。] (78) 2022/11/05(Sat) 22:30:22 |
【人】 隻影 ヴェレス[その場で出力された写真は、 白いはずの野鳥を鮮やかな瑠璃色へと変えていた。 重たい写真機を首から下げ直し、息をつく。 芸術は時折、学問と距離を置く為に重宝していた。 表現者の様に思考のその先を鑑賞するでもなかったが、 繁く通ったのでそれなりに目は肥えているつもりだ。 ……何より、 美術館において鑑賞者は人の目に留まらない。] (79) 2022/11/05(Sat) 22:30:36 |
【人】 隻影 ヴェレス[白い美術館>>31の前に設けられた庭園は ある意味市街地の中にある野鳥の楽園でもあり、 同時に思考整理の為の散歩ルートにも含まれていた。 小さな背であちこちに写真機を向ける姿は 背の高い植え込みに紛れてしまいそうで、 “外見年齢”相応の行いにも見えることだろう。 あるいは、危なっかしい迷子にも…… 出力されたものは青い鳥、白詰草の四葉、 針鼠に化けた土竜、蜥蜴がどことなく蛙めいたりと。 何度も訪れた場所、何度も収めた被写体であっても 写し取る度に現像される事象は異なる。 夢中になっている内に、顔見知りの観覧客が横を通る。 “また論文か? 気ぃ付けてな!”なんて声が掛かる。 むしろ論文から離れる為の趣味と言えるけれど。] (80) 2022/11/05(Sat) 22:30:57 |
隻影 ヴェレスは、メモを貼った。 (a15) 2022/11/05(Sat) 22:35:53 |
【人】 隻影 ヴェレス──── 午後;散歩道を記す [少年にとって、この島の外の事柄はもれなく 『記録』であって、『体験』ではない。 学者達は研究の為に余所の土地を訪れた際、 何らかの形でその証を残す。 写真とは最も実用的な手段だった。] (111) 2022/11/06(Sun) 16:39:08 |
【人】 隻影 ヴェレス[五つ目の被写体をファインダーに収めようとした時、 背後からよく知った声がかかった。>>87] ごきげんようジュード。 あれ……もう引き継ぎの時間帯じゃなかったか。 [彼の足元を伝う靱やかで鮮明な柄の尾>>32は 自然界における“警告色”であるという知識こそあれど 彼以外の“実例”を知らない。 学星院の一般学生でしかない少年が、 実際にガライカの地を訪れた研究者のファイルに アクセスする事は叶わない故。 その機密ファイルは、かつて楽園の地に 悪意を持って踏み込んだ者の記録かも知れないし、 フィールドワークとして訪れた探求者の 実録であるのかも知れない。 図書館で一般公開されている書物はと言えば、 極僅かな図面と簡単な生態に関する手記程度のもの。] (112) 2022/11/06(Sun) 16:39:26 |
【人】 隻影 ヴェレス[父はこの時代の自然学の立役者と呼ばれたから、 それを追うように天文学や生態学を履修した。 発展した島に未だ残る自然とそこに棲う生物達は 研究対象であれど、尊重すべき先住者には変わりない。] うん。今日は目当てがある訳ではないし、 撮ったものを使うかどうかも未定だが…… [かつて迷い子と見間違えられた際>>87 その先入観を解消するのには大変難儀したことだ。 身分も出自も悩ましいので沈黙を繰り返し、 大まかながらも「世継ぎでない上流階級の子」の概念を 上手く説明することが出来ただろうか。 二つしか歳の変わらない兄がとっくに成人している 事や自身が既に少年とは呼べない年齢である 事は新聞記事を注意深く読んだりなどして、 繋ぎ合わせた情報からは容易く導き出せること。] (113) 2022/11/06(Sun) 16:39:39 |
【人】 隻影 ヴェレス[彼に見せた写真はと言えば、 現実から逸脱こそしていないが 絶妙に事実を捻じ曲げた程度の写真ばかり。>>80 ハチドリは青いだろうが、鳩はそうではない。 尾の切れた蜥蜴は居ても、それは自切によるものだ。] 何だか雑念が増えているみたいでね。 なかなか奇妙なものが仕上がってるよ。 [それから、快く引き受けてくれた彼に写真機を渡せば 美術館の庭の、設立者の彫像の前で佇んでみよう。 シャッターを切れば、世界の一部を切り取る。 その時あなたは何を思うだろう。 果たしてそれは現実をそのまま複製しているのか、 何らかの思念が混ざりこんだ一枚になるのか。 いずれにせよ────] (114) 2022/11/06(Sun) 16:39:54 |
【人】 隻影 ヴェレス[穏やかな微小を浮かべ、写真に映る少年の姿は いつも、如何なる時も病的に生白い肌をしていて 尚且つ、背丈も顔付きでさえ変化を感じられない。] (115) 2022/11/06(Sun) 16:40:15 |
【人】 隻影 ヴェレス[再び受け取った写真機から出力されたものを一瞥し、 その出来栄えを彼にも見せる事としよう。 カタカタと音を立てながらフィルムが焼き付く機構は 島外の技術で辿り着くにはあと百年はかかる代物だ。] ・・・・・ ふ、私ってば……最後の機会になるかも知れないのに 毎度似た服装に、同じポーズで立っている気がする。 [ちら、と反応を瞳だけで見遣る。 掻い摘んで話した家庭の事情から、 全貌を推測するのは途方もないことだというのに。 一瞬の沈黙に続けて、薄い唇は 打算 を紡ぐ。] (116) 2022/11/06(Sun) 16:40:36 |
【人】 隻影 ヴェレス[苦い独白の後にはフォローをすかさず入れる。 むしろそちらの方が本題なのだから。] ……だが、いつでも屋敷に遊びに来てくれ。 私の客人と聞いて斥けようとする者はいない。 昔のように通う事は難しくとも、 友人で居てくれたなら嬉しく思うよ。 [────そして、先程までの空気を一掃するように それ以上の追及を赦さぬように 明るい声色で問いかけを。] …………ああそうだ、お昼ご飯か。 いつものあの食堂でどうだい? 奢るよ。 [見目と発言内容がミスマッチなのが、玉に瑕。*] (118) 2022/11/06(Sun) 16:41:17 |
【人】 隻影 ヴェレス──── 夕刻;終わりの始まりの、その前に [夕暮れの鐘が鳴る前、大通りの夕刊は どこの新聞社も似たような見出し記事を出している。 写真がまだ一般的ではないこの時代において 目を引くのは画風の異なる、同じ場面を描いた挿絵。 添えられた文には『深窓の令息、独り遺され』等…… 即ち、今朝の葬儀を広く報じるものだった────] (126) 2022/11/06(Sun) 21:34:18 |
【人】 隻影 ヴェレス[夕暮れ以降、街中のスタンド等を通りかかった際には どこの記事を手に取っても、巻頭記事は同じであり。 同時に、ある女性の死を否応なしに知る事になる。 無作法にも画かれた、俯く少年のイラストと共に。] [────そして暗躍する者達がベールを纏う。 全てに対する傍観を決め込む為の、 壮大な脚本の冒頭を演じ始める。] (127) 2022/11/06(Sun) 21:34:30 |
【人】 隻影 ヴェレス[学星院、第三の塔。 ラング機関に関する技術の全てを司る学派。 その頂点に設けられた、臨時実験観測室。 第二の塔の自然学派の協力もあり、 技術を結集して作られた特殊な望遠鏡が この塔を取り囲む様にして設置されている。 ここから街の様子が遥か遠くまで見渡せる仕組みだ。] 「しかし…奥方の事は残念でした 心よりお悔やみ申し上げる次第です」 「あれは“想定外”の事態だったが、 我々の悲願を諦める訳にはいかないのだよ。 それにあの屋敷は 私の住居でなくとも 既に守呪結界を施してある。」 (129) 2022/11/06(Sun) 21:34:54 |
【人】 隻影 ヴェレス[観測手は、我が身と所有物を礎にはしない。 例えそれが別居しており疎遠気味の家族であれど 体裁の為にそれらを守るのだ。 ……何より、不慮の事故で夫人を失くした直後に 子息の身に何か起きようものなら、 学星院への疑惑は沸点を超えてもおかしくはない。 巨大な記録ボードを見据え思考するブランドンの傍らに 長子にして次期当主のジェイクが凛と立つ。 このプロジェクトをアスター家の二人が 同家の次男坊に教えたことはただの一度もない。 彼等にとっては利用価値がないのだ。] (130) 2022/11/06(Sun) 21:35:06 |
【人】 隻影 ヴェレス──── 同刻;卵にして世界、籠であり砦 “Der Vogel fliegt zu Gott. Der Gott heißt Abraxas.” (132) 2022/11/06(Sun) 21:36:01 |
【人】 隻影 ヴェレス………… 今日この日まで、私は。 己のルーツも、神も、故郷もないままに、 最大の犠牲を払ってまで、此処に居る。 一体何を原動力にしてきたかさえ 最早思いつかない。 (133) 2022/11/06(Sun) 21:36:23 |
【人】 隻影 ヴェレス[少年の自室、使用人も掃除以外では立ち入らぬその部屋の 壁に掛けられた絵画に隠されるようにして存在する、 数々の物的証拠をつなぎ止めたコルクボード。 そこには、彼の兄が父へ宛てて書いた手紙の写し、 父が外部の人間と接触する現場の写真、 実用化されていない機構の部品に至るまで。 自ずと学星院の陰謀に辿り着けてしまうだけの材料が、 既に侵入者の手により歯車は狂っていると 気付けてしまうだけの物品が、揃っている。 そして少年は、ひとつの魔道具を再生する。 つい先程、屋敷の各所から回収した録音機を。 それは学星院で“放送”と呼ばれる魔術的テクノロジーを 物理的に弄り回して改造されたものだった。 ────無用と看做すには浅はかすぎた、 底知れぬ、執着めいた探究心。] (134) 2022/11/06(Sun) 21:36:40 |
【人】 隻影 ヴェレス────ﮩ٨ـﮩﮩ٨ـﮩ٨ـﮩﮩ٨ﮩ෴ﮩ──── [少年は、吹き込まれていた使用人達の内緒話を 片っ端から全て聞き届ける。 今朝の起床前と、正午に出掛けた後の会話。 “この日の夕方”に備えて彼女らが何をしていたかを。 最後に、ゆっくりと溜息をついた。] (135) 2022/11/06(Sun) 21:37:00 |
(a24) 2022/11/06(Sun) 21:59:02 |
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