54 【半再演RP】異世界温泉物語【R18】
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| ── 部屋の露天風呂 ── [白味の強い背景は 褐色肌の涛駕さんを映えさせる キャンパスになっていた。 地球のことを色々と教えてくれる彼が 不自然な光や海苔も無しに 堂々と逸物を晒しているので >>1:42 隠すのは間違っている気がしてくる。] (そういうものなのか、……) [タオルは少し遅れて退けた。 外で裸を晒すのはどうにも恥ずかしいが 郷に入っては郷に従う、だ。] (19) 2021/01/01(Fri) 15:33:10 |
| ありがとうございます! [涛駕さんが並べてくれたのだろうか。 勧められた椅子の一つへ腰掛け、 レクチャーに耳を傾けた。 >>1:42 >>1:43 >>1:44 メモが取れない分、普段より一層真剣に。] (20) 2021/01/01(Fri) 15:33:21 |
| [湯の入れ替わりもあるとは言え 複数人で利用する浴槽は 他人の汚れが気になるところ。
涛駕さんの説明から察するに 利用者のマナーによって 浴場の清潔さは保たれているようだ。]
身体はしっかり流す タオルは湯には漬けない
認識を同じくすることで 安心して風呂を共有できる
素敵な文化ですね!
[一頻り感動した後、教えてもらった通り 足先から太腿、手から肩へと湯をかけ それから足や尻を重点的に流していった。] (21) 2021/01/01(Fri) 15:33:34 |
| [備え付けの石鹸類はまだ使わないようだ。 きっと、今よりも 相応しいタイミングがあるのだろう。]
(そういえば……)
[妹からの言いつけを思い出した。 身体を洗う時になったら忘れずに申し出なければ、と 頭の中の付箋を手前に貼り直す────…] (22) 2021/01/01(Fri) 15:33:45 |
| ── 数日前 ── 温泉、涛駕さんと行きたいよな……? 宿泊者をお前に変えてもらおうか [妹の恋路を応援し、遠慮する兄。] 「お兄ちゃん……気持ちは嬉しいけど、 スポンサー様は神様なのよ! 私が代わりに行ったら失礼に当たるわ」 ……うう、ん……そうだよな 「私のことは気にしないで! 寧ろ気にせず楽しんで! それはもう楽しんで! 二人きりで燃え上がって!!!!」 ……うん? [そして兄の恋路を応援する妹だった。 彼女が腐女子として描かれるのはお約束。] (23) 2021/01/01(Fri) 15:34:06 |
| [そんな妹からのアドバイス。]
「いい、お兄ちゃん? 『お背中お流しします』 必ずそう言って涛駕さんの背中を洗うのよ」
お背中お流しします ……温泉にはそんな作法が?
「そうよ、常識よ! 雰囲気で押せそうだったら 背中以外も良いんだからね!」
雰囲気……??
[時々妹の言うことがわからない兄だった。*] (24) 2021/01/01(Fri) 15:34:18 |
| [────…彼が浴槽に入るのに倣い、 >>1:44 隣に入らせてもらう。 タオルは椅子の上に畳んで乗せた。] 失礼します…… [沈める身体が半分だけでも ざぷーんと勢いよく湯は溢れていった。 一般の方なら悠々と浸かれそうな容積だが 身体の大きい自分たちが一度に入るのには少々手狭だ。 なるべく涛駕さんにゆったりして貰えるよう 肩を抱き縮こまって浸かる。] (25) 2021/01/01(Fri) 15:34:33 |
| [眺めも良いし、湯に浸かるのは心地が良い。 ふぅ……と控えめに至福の息を吐き出し。]
母艦の皆さんも連れてきたかったですね こんな贅沢、良いのかな……
[感じている引け目をつい漏らしてしまう。 敵方に居たのは自らの意思ではなかったとは言え 多くの人々を苦しめた。 隣の彼と対峙し拳を交え 彼や彼の仲間を傷つけたこともあっただろう。 数々の罪が社会奉仕で償えようものか。 彼らの傍を自らが居て良い場所と思えずにいた。**] (26) 2021/01/01(Fri) 15:35:18 |
| ── 閑話 ── [ここではなく、我々が守る世界。] 「二人が泊まっていないってどういうこと?」 「おかしいですね…… 確かにスポンサー様が手配してくれたのと 同じ宿を手配した筈なんですが」 [デカいサングラスで変装しているつもりの二人は ジャックの妹と母艦のオペレーター、 どちらも宇宙刑事サラトーガーの 麗しきヒロイン達だ。] (27) 2021/01/01(Fri) 16:35:35 |
| [優柔不断な所はあるが好い男であるサラトーガーを 挟んでバチバチすることのある二人だが 二次創作では腐った同志として描かれることが多い。]
「宿間違えちゃったかなぁ……ごめんね! 影から見守って、進展が無いようなら やらしい雰囲気にしようと思ってたのに!」
「いえ、仕方ないですよ。 折角なのでここの温泉を楽しみましょうか。 美肌の湯みたいですよ」
「えっ入る入るー!」
[デバガメに失敗した彼女らも 温泉を楽しんでるのだった。**] (28) 2021/01/01(Fri) 16:35:38 |
―とある少年のXX―
[それからというもの、
それこそ親のように妹の面倒を見てきた。
無論学生の身分であったので、
都合のつかないこともあったけれど。
時間と予定が許す限り、甲斐甲斐しく世話を焼いた。
――妹優先してて疲れない?
そんな言葉を同級生にかけられることもあったけれど、
寧ろ、浮かんだのは疑問だった。
妹の面倒を見るのは兄の役目だし、当たり前のことだ。
何故この人はそんな当たり前のことを聞くのだろう?
どういった回答を求めていたのかは知らないが、
思ったまま話すと何とも言えない顔をされたのを覚えている。
今にして思えばわかる。
彼らがゲームに漫画に、スポーツに、と遊んでいる間、
"彼らたちがやりたいこと"の代わりに、
妹の世話をしている自分は、親の都合でとんでもない
我慢を強いられているように見えたのだろう。
事実、得体のしれない何か、と思っていた頃は、
学校で妹の話が出ても乗り気でなかったのだから仕方ない]
[毎日、できることが増えていく。
話す言葉が増えていく。
少し目を離した隙に迷子になったり、
夜にトイレに起こされたり、遊びに行ったり、
要求が通らないと腕の中から海老反りで逃げようとしてみたり
かと思えば足元でもじもじしてみたりして、
少しずつ成長していく様を見ているのは楽しかった。
高校にあがってから、気の置けない友人たちもできた。
学食のテーブルに写真を表示した携帯を置いて、
一人は弟の、自分は妹の話をして、
一人っ子の友人を、羨ましがらせるのが日常になった。]
「いいなァ、妹。オレも妹か弟欲しい」
「うちは弟だからあんまり気にしないが、
女の子の扱いって難しくないか?」
「それはオマエだけ、オマエがいっとうがさつなの」
まあ、間違いなくうちの妹は鴨居に頭ぶつけたら泣くね。
「で、泣いてないよ、っていうんだろ〜? 可愛いなァ」
おまえは我が家には立入禁止やからね、絶対に。
[何でだよ!? と吠える友人を笑いながら、
あることないことを理由にわざとらしく拒絶する。
おれよりでかいからだとか、真顔が怖いからだとか、
チャラいとか、女癖悪いとか、色々。
本当は誰より真面目で誠実な男だと知っているけど。
じゃあおれはいいよな! と朗らかに笑うもうひとりにも、
おまえは弟を鴨居にぶつけるド級のがさつ野郎だから駄目と
理由をつけてやれば、抗議の声は二倍になった。
友人同士のとりとめもない話に当たり前に組み込む程、
兄妹で過ごすことはそれこそ、彼女が成長するまでは、
――当たり前に続くものだと疑ってもいなかった]
「お母さん離婚するから。
真里花は連れてくけど、アンタは、来ないわよね」
[飲み物を取りに一階に降りたときだった。
リビングに居た母は、なんでもないようにそう言った。
返答に窮した息子をどう思ったのか、
考えておいて、と話を切り上げて自室に引き上げる母を
無言で見送り、そのまま暫く立ち尽くしていた。
青天の霹靂とはまさにこういうことを言うのだろう。
母の実家は飛行機の距離だ。恐らく実家に帰るのだろうし、
そうなれば、滅多なことでは会えなくなる。
流石に高校三年にもなれば、親の性格ぐらい把握できる。
わざわざ来ないだろうと断定して問いかけるくらいだ、
大きい息子が居ると邪魔なんだろう。
此方としても、成人を目前に控えて、
わざわざ母についていく理由はない。
――でも、妹は?]
[なんとか自分の部屋まで戻って、携帯を開く。
返事をしそびれていたメールを眺めて、少し、躊躇ってから。
そっと、通話ボタンを押した。
コール音の後に、聞き慣れた声がする。
深夜に差し掛かる頃にも関わらず、声音は平常だった。]
……おや、が、
『うん、』
親が、離婚する、って、妹連れて、出てく、って
『――うん、』
アンタは来ないだろ、って、そんなの、
そんなの……、すぐ決められることじゃないのに、
[支離滅裂で、要領を得ない言葉の数々にも、
丁寧に相槌を打ちながら聞いてくれる声は暖かかった。
言葉がつかえて、沈黙した自分に代わり、
こんがらがった思考を解すように、ひとつひとつ、
丁寧に現状と今後を並べる声音に耳を傾けて、目を閉じる。
どうしてこんな選択を強いられるのだろうか。
尊敬してずっと習いたかった先生と――自分の夢か、
自分に懐いて、何かあれば両親より先に自分を頼る妹か、
そのどちらを選ぶのか、或いは選ばないのか、なんて。]
『まあ、考えるだけなら選択肢はたくさんあるよな。
迅はさ、どうしたい?』
……おれ、は、 …………、
『まずさ、たしかにオマエの話を聞く限り、
妹ちゃんは母親よりオマエな感じだし、
離れたらすごく寂しがるだろうし悲しいだろうけど、
でもそれで責められるべきはオマエじゃなくて親だよな?』
――そう、かな。
『いやそうだよ、そもそも親の都合で離れるワケだし。
だから、オマエの母親が、妹ちゃんにしっかりと
誠意を尽くしてこういう事情だったんだゴメンなって
やんなきゃいけないの!
オマエに責任があるとしたらそれからの話だって。
向こうに進学してちょいちょい顔を見せてやるのか、
こっちに残って連絡取ったり会いに行ったりしてやるのか、
そこでも親御さんはさ、オマエがやりたいことをそれこそ
全力で応援する義務があるだろ』
[義務、と鸚鵡返しにして、数拍。
先程閊えて出てこなかった言葉が、漸く形を得た。]
……まず、相談してほしかった、
『うん、』
妹、の、真里花の、面倒みるのは嫌じゃないし、
好きだけど、……あの人に、言い訳にされるのは嫌で、
……マリの、ことも、真里花がどうしたいかとか、
あの人聞いてないし、聞くつもりもないし、
『……うん、そーだな』
真里花だって、考えてるのに、ちゃんと言えばわかるのに、
確かに小さいけど、こまい頭で考えとるのに、
なんも聞かんで、勝手すぎるやろ……
『うん、それ、そのまま言いなよ。
アンタは自分勝手すぎる、ってさ。
妹ちゃんの代わりに、迅が戦ってやりな』
[うなずく。言葉にも音にも出来なかったそれは、
正しく伝わったらしい。小さな笑い声混じりの吐息が落ちて、
がんばりな、と友人がそっと背を押してくれた]
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