【人】 IX『隠者』 アリア―― 回想:ブランコのある裏庭で [ こんな夜に現れた悪い子は、 およそ悪い子という言葉からかけ離れた人物で>>3:229 内緒、とジェスチャーを返しながら 僅かな驚きが胸のうちにあった。 不遇はあったが暮らしは穏やかだった。 そんな自分をそこまで不幸だとも思っていなかったから、 彼の天秤がどちらに傾いたかは、どうだったっけ。 そもそもそんな過去を、進んで話そうとはしないけれど。 ] さあ。どうなんでしょうね。 少なくとも今のところ、 それはあれにしか知り得ないことでしょう。 …… 私が見聞きした限りでは、 終わらない方が良いと考える人の方が多そうでしたが。 個人的にはどう転んでも仕方ないと思います。 [ 終わると思うか、と問われるなら やっぱり私自身の思いとしては、そうだった。 ] (160) 2022/12/21(Wed) 1:43:04 |
【人】 IX『隠者』 アリアこんな世界なければ良いのに、と そう思ったことがありました。 それは今でも変わりませんが、 こんな世界でも尊重するものがいるなら それを叩き壊すべきではないとも思います。 …… それは、きっと、 私というより、『隠者』の感情です。 …… そうでなければいけないんです。 [ 私の手から外れたほんの少しの瑕疵も、 彼ならば夜と一緒に沈めてくれるんじゃないか。 私ではない誰かの心か、どうしてかそう思った。 ] (161) 2022/12/21(Wed) 1:47:02 |
【人】 IX『隠者』 アリアすべてに等しく微笑む絶対なんて、 死をおいて他に存在しない。 [ ふわりと笑んだ。 『隠者』とは、どうしたってそういうものであるらしい ] (162) 2022/12/21(Wed) 1:48:53 |
【人】 IX『隠者』 アリアこの世でも、箱庭でも、きっと変わりません。 救いも幸せも結局のところは主観です。 見ようとすればそこにあって、 そうであると信じたものがそれになる。 だから私は、 本当の私 は 救いなんてどこにも―― [ 言葉は、続かなかった。 たとえ心のどこかで何かを覚えていても、 それは彼に預けてしまうには重すぎると我に返った。 ] …… そうやって、 夢を見られるひとが 少しだけ羨ましい [ されど代わりに出てきた言葉もまた、 水底に沈んでいるはずの「本当」なのだけれど *] (163) 2022/12/21(Wed) 1:51:54 |
【人】 IX『隠者』 アリア (184) 2022/12/21(Wed) 3:16:16 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 取られた手。繋ぐようにしっかり握られる。>>108 不思議と安心する。 この子がいるから、私は私を保っていられる。 保っていなければならない。 ] …… ありがと。 [ ふっと笑みが浮かぶ。この心は真実だ。 そもそももう真実しか残っていないのだ。 そうでない人もいるのかもしれないけれど、 私がそうであったから考えが及ばなかった。 幸か不幸か。それは私にはわからない ] また、あとで [ 今ひととき手を離すことを、許してくれる優しさが 本当に助かって、有難くて、……言葉にならないな ] (185) 2022/12/21(Wed) 3:16:56 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ あの時ほど颯爽とした足取りではなかったと思う。 自室に戻ると、鍵を閉めた扉に背中を預けて ずるずると崩れ落ちた。 意識までは手放せなくて、そのまま。 必要以上に巡る思考と感情を黙らせるのが先か、 あるいは外部からの何かがあるのが先か――どうやら **] (186) 2022/12/21(Wed) 3:17:51 |
IX『隠者』 アリアは、メモを貼った。 (a40) 2022/12/21(Wed) 3:21:21 |
IX『隠者』 アリアは、メモを貼った。 (a57) 2022/12/21(Wed) 23:06:50 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 痛みを忘れ、苦しみを忘れ、 その根にある何かさえも忘れようとした。 それは目に見える瑕疵として表れることもあったけれど 幸いにして表立って看破してくる誰かはいなかった。 少なくとも、今この時までは。 望む姿を映す水鏡。 そうでありたかったし、あれていたと信じていたい。 ] (267) 2022/12/21(Wed) 23:54:09 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 私達は脆弱で、自分のものでさえない心に振り回される。 謂れなき忌避感も謂れなき好意も等しく。 ぎこちない距離感を作り出す誰かたちも、 親密な仲であるように見せる誰かたちも、 それは一定のまぼろしの上。境界のぼやけた認識。 全ては前世の因縁の上に築かれた砂上の楼閣なのか? そんなわけがない。そう信じていたい。 その思いは偽りなき本心である。>>3:30 前世の因縁の上に積み上がった想いでも 重ねてきたものはすべて私の、私達のものだ。 そう信じることが呪いになって跳ね返って、 記憶の中の夢見る少女を殺すことになるとしても、 そうと知っていても、――信じると、決めた。>>3:272 ] (268) 2022/12/21(Wed) 23:54:27 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 因果は巡る。遠い遠い神話の時代の業を背負って。 冷たい森の中で目が覚めたあの時だろうか。 冷たくなる師の手を離したあの時だろうか。 私はきっと、ここに来るずっと前からもう悟っていた。 望んだ愛は得られない。 それが私の、――『隠者』の背負う報いなのだと。 ] (269) 2022/12/21(Wed) 23:54:45 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ この身はあくまで魔女で、王子にも姫にもなりえない。 この才も想いも夢さえも借り物で、 本当の「私」が持つものなど果てなき絶望と諦観だけ。 それを唾棄したい私とそれでいいと思う私 どちらも真実で、……私には必要だった。 胸にある想いも、目に映る景色も すべてが真実だと保証された世界は ひどく残酷だ。 それでも、私は、私達は ――生きるしかないのだ。 ] (270) 2022/12/21(Wed) 23:55:01 |
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