84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】
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「……なんじゃ?寝てる間に移動させられてたんじゃが。ここは何処かの?」
辺りを見渡す。祭りの会場ではなさそうだ。
立ち上がり歩いてみれども何もなし。
「つまらんのぉ。これでは暇つぶしにもならぬわ」
退屈そうに小石を蹴った。
「人の身は不便じゃのお。睡眠も必要だしのぉ」
小石を蹴ってさっき蹴った小石に当てている。
暇の極みだ。
あと昨日は体調不良おこしておりまして来れませんでした。申し訳ありませんでした(陳謝)
「こういうときは、この すまほ という板があれば外の様子がわかるんじゃったな。どれどれ」
胸元をあさりスマホを取り出すが、無情にも圏外と表示されている。
「なんじゃ、使えんの。誰ぞおらぬか。妾は酒と甘味を所望するのだが」
外に向かって呼びかける。
「祭の屋台荒らしすぎてしまったかの。差し入れ感謝じゃよ、宿の」
嬉しそうにベリーベリーミルクsakeとフォンダンショコラsweetを受け取った。
まるで広大な獣の胎のように
湿り気の漂う薄暗い祠の中で
座して黙する青年が、その暗い瞳を浮かべていた。
| >>28「誰かお捜しかな? シラサワ」 狙っての事かはたまた偶然か、意識の外から声がする。 見渡した時には既に、ぬるりと背後にリェンが立っていた。 カラカラと笑いながら、さも当然の事のように。 誰かに気づかれるでもなくそこに現れた。 「用向きがあって出かけるとは伝えたはずだけど、 心配してくれるとは嬉しいね」 >>25五十鈴 >>27ユヅル >>29沙華 「ユヅル殿に沙華も、お勤めご苦労様、変わりないようだね。 ――五十鈴嬢も変わりなさそうだ。 ブレない芯の強さは美徳と言えるのかね」 五十鈴のソレは酷く物騒な物だが。 (31) 2021/07/24(Sat) 4:50:13 |
| >>33>>34シラサワ、沙華 「いつもの以外にも必要な物が出たなら、 早めに言ってくれると助かるよ。 暇につける薬は沙華がいれば必要も無さそうだがね」 言い合う二人を見て、楽しげに笑いながら言う。 >>36ユヅル 「うん、元気そうで何より。私も私で手持ち無沙汰でね。 五十鈴嬢はある意味元気そうだが、 右方の舞手殿は相変わらずすといっくなものだ」 舞手殿はまじないも破れて大変だろうに、とボソリと漏らす。 「帰りがけ、少し島民から話を聞いて回っていたんだ。 神託が降りたのはアザミ嬢。しかし書生殿まで祠にいてね。 もう察しているかも知れないけれど、今年もだね」 今年“も”数が合わないのだ。 (37) 2021/07/24(Sat) 14:35:19 |
| >>39五十鈴 「薬師ですから、作っていないと暇で暇で、 裏口も、腕輪を付けた後では無意味な物だよ」 “裏口”自体は存在する。 入り江の端の影の中、島外に逃げだすために使える程度の物が一通りは揃ったものが。 しかし今外に出るとどうなるのか、それを良く知っているからこそ無用の長物と化していた。 「祭りをやめる、ね。 できたらどんなに気が楽になる事か……」 (43) 2021/07/24(Sat) 18:52:45 |
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