98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】
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「時間だ」
男は自室を出る。
役割を果たす為に。
処刑室へ向かう男の様子は、"いつも通り"だ。
無機質、無表情、無感情。
機械人形めいた様子で、足を運ぶ。
処刑室。
男は淡々と銃や刀を下げていたベルトを外しながら淡々と答える。
「特別な死亡条件は何もない。ただこの期間中は看守長からの強化の恩恵を受けているから、特に強化を得ていない者が傷をつけるのは少し骨が折れるだろう。
……従って、力のない者の為に許可が降りるならこの処刑の間だけ強化を解除できないか看守長に申請しよう」
時間を見る。ああ、もう、こんな……
漂う身体は移動を始める。映像だけでは全ては見通せない。
だから、"事実"を見据えるために……処刑室まで。
「…………、」
本当は嫌だなあ、なんて言葉にしても何も変わらないから。静かに漂い辿り着く――――
今回は唐突な乱入ではなく、最初から処刑室に訪れている。
行くかどうか迷いはしたものの、結局行くことに決めたらしい。
自分で思っていた以上に、妙に落ち着かない。
けれど、その方があの男にとってはいい気がする。
だからこそ足を運んだ。
「看守長。貴方様の寛大な御心に感謝を」
一礼をして、上等な革の手袋をするりと抜き取る。褐色の指を彩っていた指輪に唇を寄せて、強化装置の電源を落とした。これでもう、男は何の特徴も持たない一般人でしかない。
>>チャンドラ
「……チャンドラ様。俺が処刑を終えて蘇生が完了するまでの間、刀と銃を預かっていただくことは可能でしょうか?
俺の命の価値などこの宴で消費される程度には安いもの。一度壊れたら腕の良い技師がいる国まで行かなければならないこの武器達のほうが、俺よりよほど価値がある」
先輩の姿を見つけたならば、男はそのまま武器を預かってもらえないか進み出るだろう。
「加えて言うが、ゲームに脱落している者も処刑に参加したければするといい。俺のことを憎んでいる者だっているだろうから。
全て、貴様らに任せる。俺はその全てを拒まない。
…………もっとも、苦痛に顔を歪める以外にたいして面白い反応などは出来ないと思うがな」
淡々と、無機質に。その翡翠に何も宿さないまま男は静かに説明を行った。
アマノ
ちら、と。そもそも"こうなった"原因の一つでもあるのであろう青年があなたの方を見る。
「……。構わねえけど、」
気になるのは、それ以上に成した後のあなたの心情だ。
キンウは、どこかぼんやりとした月光を気にかけながら処刑室へと来ていた。
処刑へ参加する事はないけれど、見届けようと思った。
……この処刑の後、中断されたカウンセリングの続きが行われる。
ダビーの言葉の通りに来ている。だが憎んでいるのかは、自分でもよく分からなくなってしまった。
チャンドラ
「ありがとうございます、チャンドラ様」
一礼をする。乱れのない動作は、思考せずとも体に染み付いているものだ。
「……それと、申し訳ございませんでした。俺は貴方と、貴方と主従関係を結ぶ者たちを傷付けた。もう俺から彼らに何かすることはしないと誓いますが……罰なら、いくらでも受けます」
それだけを告げて、男は処刑室の真ん中へ戻っていった。
「悪と呼ばれる少数は、善でありたい多数の為に生かされていると知った。
善であると主張する誰しもが抱える悪性を満たすための、消費され貪られるための贄として」
それならば、俺と言う悪も生きていても許されると思っていたのだが。人を怯えさせ、傷つける時点でそれは害なんだ。
死んで、頭が冷えて、考えて、着地した考えだった。
「
この場は真っ当な贖罪の場じゃないと知った。
外の人間が俺たちを貪り、飢えを満たす為だと。そしてここで生かされる悪の餌の為なのだと。
同じように貪ることが出来るなら、それでいい。俺と言う欠落者もまた、間違いであると知りながら貪らずにはいられない。
けれどそうでないのなら、それぞれ此処にいる理由を見出してくれ。
囚人たちを管理すべき看守として……俺はそれを望む。
──では、始めよう 。
」
男は、処刑台に上がる。
メサ
「S-586。処刑が決まった以上、俺は処刑対象者として死ななければならない。
故に、死にたいか死にたくないかで言えば役割を全うする為に死にたいと答えよう」
男はメサの言葉に反応した。淡々と答える。
「だから最終的な判断は貴様に委ねる。この場は貴様らの為に存在するものだから」
トラヴィス
「トラヴィス様。はい、伺いました。でも、必要だったからそうしたんでしょう?俺が人の歪みを貪るのも、俺が俺として生きる為に必要だからです。看守として良くないことをしたという事実は変わりませんが」
「……そうですね、残念ながら貴方の苦しむ顔が好きです。愛したくてたまらない。
ですからどうぞ、俺のためだと言うならば。苦しんでください。俺はそんな貴方を、愛しましょう」
男の言葉は本心だ。
けれど声色から表情に至るまで何もかもが冷え切っている。
例外の一人を除いて、他人に歪みを見せてはならないと判断してしまったから。
ナフ
無機質な翡翠色が、柘榴色を捉えた。
殺意や害意には一瞬唇が震えたが……すぐに眉間に皺を刻んだ。一度戦った時となんだか、違和感があるような……。
思考が働くも、それは容易く一蹴される。
「……ッが、ぅぐ…………ッ!」
脇腹に強烈な左脚が突き刺さる。きっと悪魔を気取った男の脚には、肉の下にある骨が折れる感触が伝わったことだろう。
吹き飛んだり転がったりこそしないものの、いくつもたたらを踏んで体を折り曲げた。
咳き込み、呼吸を数回繰り返して──
「……次」
──男は、感情を削ぎ落とす。
トラヴィス
「ぃ」
機械めいていた男の顔が痛みに歪む。
右腕が瞬く間に赤色に染まっていく。
「……っ、ぎ、ぁ、あ」
解体されている途中から、男は冷や汗が止まらなくなるだろう。呼吸が浅くなる。
それでも男は翡翠を先輩たる看守に向けた。無機質が少しだけ揺らぐ。手が震えている。いつもの笑みじゃない。
──ああ、可哀想。
──ああ、可愛らしい。
「……、ぅ、どう、ぞ。お好きな、よう、に」
それでも男は唇を引き結んだ。自分のこれは、外に出してはいけないのだ。
トラヴィス
「ッい゛、ぁ、ぐ、……ぎ、トラ、……ぃ、さ、ま……い、ぁ、あ゛、あ゛」
言葉が溢れる。心がどれほど歪んでいても、体は苦痛を受け入れられるようには出来ていない。
貴方の話を聞こうにも、自分の叫びが邪魔をする。貴方の顔を見ようにも、自分の涙が邪魔をする。
耐え難い叫びを上げながら、歪んだ視界で自分の腕が自分の知らない姿になっていくのを目に焼き付ける。
乱れる呼吸を繰り返しながら、貴方が崩れ落ちるまでを見届ける。
「…………、…………」
はく、と唇が震えた。言葉にならない。笑みの形にもならない。けれど、その瞳はほんのかすかに細められていた。
メサ
「…………?」
最早無機質さを纏えなくなった表情で模範囚を見上げる。頭に手を添えられれば、看護生の最期が脳裏をよぎった。
……が。
メサ
痛いことには痛い。死ぬほど痛い。頭にヒビが入ったんじゃないかと言うくらいには。
「……ッ、…………?」
右腕は削り取られて役割を失っていたから、左手で額をおさえる。それまでにも耐え難い痛みを受けていたのだから涙が止まらなくなっているが、思わず目を丸くして、その場を離れるメサを見ていた。
ああ、彼は変わったんだなと。激痛に飲み込まれる一瞬の合間に、そんな感想を抱いた。
処刑が執行されていくのを見る。
こうなった要因は自分にもある。
そして、結局自分がこの男をどう思っているのか、答えは出ない。
ただ、彼を憎悪し何度も加虐し殺害した自分に、その死を悼む様な資格は無いのだろう。
けれどこの正体不明の痛みが、この男が心から求めて止まないだとも知っている。
だから、この場所に来ている。少しでも"いい気分"で死ぬ方が良いという、己の自己満足のままに。
武器棚から少し迷った後、結局"あの時"と似た様なナイフを、けれど形状は違うものを選ぶ。
――思いだす。過去に何度も暴力を振るわれた内の、一つの記憶を。
その時の痛みと恐怖の記憶と、今からそれをこの男にするのだという、理由も何処から来るのかも分からない忌避感と恐ろしさ。
処刑対象の元に歩み寄り、その左手を取って。
掌の中心に向けて、得物を
。
「…………、」
青年の額に、冷や汗が滲んでいる。
己の中の毒の様な感情が、内に潜んだ憎悪と狂気が、酷く想起させられる。
それはあなたへの贖罪にもならない。その行動に意味などない。こんなゲームに餌以上の意味などない。これはただの自己満足だ。
……得物を引き抜いて、それで。反逆者は後ろに下がっていった。
ミズガネ
緑青を見た。濡れた翠色はトラヴィスを一瞬笑むように細められたけど、貴方の一連の動きを見る頃には元に戻っていた。
手を取られる。きっともう温かさなどだいぶ失われていたけれど、それでもまだ生者としての温度は残っているだろう。
生きている手をナイフが貫く。
「…………ッい゛、……ぁ……!」
表情が歪む。言葉にもならない音がこぼれる。
手を眺めようと顔をほんの少し俯かせれば、その際にも涙や脂汗は静かに落ちていった。それから、貴方の顔をまじまじと見つめる。
少し思っていたものと違った。もっと憎んでいるかと思っていたのだ。
苦痛の表情の下に疑問を隠しながら、男は叛逆者が下がっていくのを見送っただろう。
チャンドラ
紅い三日月が閃く。
「……ッが、ふ……ッ!」
男の体がくの字に折れ曲がる。大きく開いた傷口からは、暁とは程遠い赤色がじわじわと広がっては地面を濡らした。
その口からはまともに言葉が紡がれることなどなく。ただ浅い呼吸を繰り返すばかり。
何かの囁きにはほんの少し反応を返して。
どれだけそれを繰り返しただろうか。それでも未だ倒れることなく立ち続け、血の気が引いた顔で次の執行者を待つ。もう視界はまともに見えていない。内側まで冷え切るような寒さが、身体中を這い回る。
見守っている。見据えている。ここに存在する、その事実、その全て。
アマノ
執行人が眼前に立つ。
既に男は生命を流し続けて寒さに震え、呼吸もろくに行えず、最後にやってきた者だって暗い視界と耳鳴りのせいできちんと捉えることが出来やしない。
ああ、そのターコイズが濁る瞬間を見たかったのに。
腕を振り上げたのは見えた。得意の雷は使わないのか。それじゃあ貴方も痛いだろうに。
──大変に、愛おしい。
「ゔ、ぇッ………………」
殴られる。
「……ぁ、ぎ…………ッ!」
殴られる。殴られる。
「…………、………………っ、………………」
殴られる。殴られる。殴られる。
何度も、何度も何度も何度も何度も。
皮膚は変色し、臓器は潰れ、骨は砕け、人はただの肉塊へと変わっていく。
地に転がって、まともに動けなくなって、たしかに目の前に死が近づいていることが分かっても。男は、全てを受け入れるように抵抗しなかった。
どれくらい経ったのだろう。貴方の拳が真っ赤に汚れて暫くしてから、処刑対象は物言わぬ死体へと成り果てた。
知性の犯罪者によって行われた原始的とも言えるような執行は、恙無く終えられたことだろう。
ナフに脇腹の骨を折られ。
トラヴィスに右腕を骨になるまで削がれ。
メサから頭に強い衝撃を貰い。
ミズガネに左手を貫かれ。
チャンドラに腹部を切り裂かれ。
アマノにひたすらに拳を振るわれた。
このうち何人が心の中で苦悶の声をあげただろうか。
たまらなく可愛らしいと思う。たまらなく綺麗だと思う。
無機質を装ったその顔の下で、男は執行人たちに等しく微笑んだ。やはり自分は整えられた美しいものより、歪なものを大切にしたいと思えてしまうのだ。
日陰に追いやられたものが、どこまでも愛おしかった。
事切れるその瞬間だけ、笑い声に似た吐息をこぼした。
いつも通り、無表情で、無言のまま。その場を去って行った。
「…………。」
もはや唯の肉塊となったそれを、見下ろすひとを眺める。
大丈夫か、と声をかけようとして。そう言う事もどこか憚られる様な気がして。
結局、暫くそうしたあと。踵を返し、部屋を後にするだろう。
これは処刑室の扉の横で漏れ聞こえる音を聞いていた囚人。
防音仕様だったら雰囲気だけ味わっていたことにしてほしい。
本来なら罰せられるはずのない看守の処刑が気になって、でも一部始終を見届ける勇気もなく。ただ、室内が静かになったのと出ていく人を見て終わりを知る。
「……看守様も、生き苦しいもんなんやなぁ」
処刑対象の彼が何を言っていたのかまでは聞こえなかった。
けれど『自分が見せしめとして罰を受けることこそ贖罪になる』と信じて疑わない囚人は、なんとなく居心地の悪さを感じた。
処刑室から出る際にミンの姿を見つけ、一瞬そちらに顔を向けてからその場を後にする。
いつものように。祈りを捧げて……周囲を見た後、退室する。
処刑が終わったらしいのを確認するとその場を離れる。
アマノに会釈する。もう部屋に戻るわ、の意を込めて。
ナフを真似てスティックキャンディvilをもらいに行った。
ナフの前でまともなものを出してしまって困惑している。
また血の排出率上昇タイム中なのか?俺が欲しいが?と与太時空で思ったけど本編は蘇生治療中である。
今なら俺も血を貰えるんじゃ…と思い与太時空で申請した。目玉ゼリーvilが貰えたかもしれない。
輸血パックチャレンジ出来なかったので大人しく沈んでいった。次出る時は与太ではなく本編で会おう……
シャトクッキーvilをもらってナフの鮮血コップと交換しようかと思った。
名残惜しそうにシャトクッキーを見てからナフに差し出した。これと血を交換しよか?
血を飲むんは無理やなぁ、と思った。見るのは慣れてるけど。
「倫理終わってんのは今更だろ。
……というか、メサって死ぬのか?死ぬ所ダントツで想像出来ねえ」
キャンディーを口の中で転がしつつ、通信に対して何か言ってる脱落者。
目を覚ます。今まで繰り返してきたような何の変哲もない、起床というありふれた動作をただこなしただけのような、そんな気軽さで。
何の変哲もない意識の覚醒とは裏腹に、見慣れない光景が視界いっぱいに広がった頭は事情を把握するのに幾らか時間を必要とした。
それでもこの視界が見覚えがあるから、最初よりかはスムーズに思考を巡らせることが出来たけど。
「…………」
蘇生装置から出る。一度目のような倦怠感は無い。それならすぐに看守の業務に戻るべきだ。
装置の縁に手をかけて、地面に足をつけて。部屋から退室しようと体に力を込め──
──かくんと、体が頽れる。
「……?」
身体機能を確認するべく意識を己の肉体に向けて、ようやく体に纏わりつく違和感に気付く。
呼吸が浅い。なんだか寒気がする。耳鳴りはしていないものの、すぐに嫌な音を思い出せる。体の末端が震えている。
揺すられながら首を絞められた記憶。血を流しながら意識を手放した記憶。眉を寄せたままの男に殴られ続けた記憶。
短い間隔で手にした幾つもの死んだ時の記憶が、本来一度きりの命が持つはずのない経験が、消えぬ痕のように脳に焼き付いていた。
どれだけ心が相手の行為を受け入れていたとしても、死ぬことに躊躇いがないよう教育されていたとしても、人の体は死にたがるように出来てなどいないのだ。
「………………」
死に至るまでの症状が体を這い回る。引き摺られるように心が、心が…………。
深呼吸を一つ。二つ。三つ。
切り替えろ、心を殺せ。
…………。
トラヴィス
「かわいそ……途中で死んどけばその間休めるんじゃね……」
物理的な解放を提案している。
発想がルヴァ( )と一緒である。
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