254 【R18G】星海のフチラータ【身内】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
「だああああ」
「柄にもねェことに寝坊した……!」
ドスンドスン大きな足音を立ててデータ提出へ。
「洒落になんねえ、こんな時によ」
#メインルーム
いつも早朝には起きていた。今日はあのドローンの姿すらない。
この日の朝、いつもの元気な声が聞こえない。姿は、見えない。
背後から出てきた仕分人には少しだけ口角を上げて、
それはそれとして、珍しい真似をしたことには苦い顔。
「気が付いたときにはもう結構な時間でなァ……
知らぬ間に身体の調子が悪くなってるのかもしれ──」
「……そいや船乗ってからメンテしてないな。
アウレアを見たら任そうと思ってたんだけど」
まだ来てない様子。自分と一緒で寝坊でもしたか?
#メインルーム
「ナル……痛みだけじゃなくて、
少しでも変なところがあったらしっかり言うんだぞ。
後で悔やむより杞憂で済んだ方がマシだ」
それにそこな船医の腕は確かだから。
お節介を焼くまでは行かないが、それなりに心配は寄せる。
「……
妙に居心地が悪いな、なんか
」
#メインルーム
「オマエは夜通しの賭け事にも付き合ってくれるしな」
まだやったことはないが。
かつて己が掛けていたサングラスを見る。やはり似合っている。
#メインルーム
やりとりをからかう声も、聞こえない。 聞こえない。
「ジャコモお前……」
AIに張り合うのか。可愛げ7割、困惑2割。
残りは確かにと思わんでもなかった気持ち。
「いやオマエもこんな時に無茶を考えるなって……
オレもなるべく睡眠はとるようにしてるしさあ」
「もっと時間が取れるときにやろう」
#メインルーム
「……」「そうか」
「思うことは反吐吐くほどあるが、
これで収束してくれたら何よりだ」
こちらの声色は平坦だ。人は死ぬ時に死ぬ。
バックアップを取っているなら必要以上に心を割く必要はないし、
そうでないなら、やはりその死に深く感傷を寄せる意味はない。
──第三者の介入がなければ、
討つ仇が既にいない、というのなら尚更。
「オレは……まあ、下手に動かないでおく。
備えるよ。何かあった時のために」
#メインルーム
「……見せていたものが全てではないのはきっとそうだ。
普通なら、誰だって隠し持つものがあるし。
そして垣間見てから後悔することだってある。
まして、オレらの生業は幾つもの業で満ちている」
オレたちはそんな話をした筈だ。
結末は変えられたかもしれない。けれど、
それが望む方へ向かったかどうかも考えなくてはならない。
アウレアのことを考え。
それから、先日のエーラのことを思い返した。
「……"やっぱり"、か」
考え込む。直に仔細が出るのかもしれないが、
今の次点でも幾つか出せそうな答えがある気がした。
#メインルーム
「
ヴァ ベーネ」
あなたがそう言うなら文句はなく。そんな威勢で業務を受け持つ。
残りの奴らの警護を任されるよりかは気が楽だ。
いつでも身一つで出られるつもり。
#メインルーム
黙って双方の見解を聞いていた。素人が口を挟むものではあるまい。
#安置室
「ひとつだけ、確信をもって言えることがあるとしたら」
黙っているつもり、ではあったが。
思案が実を結べば一言二言は発したくもなるものだ。
「拳銃でモロに失血死するトコ撃たれて、
逆に殺し返せるほどの力で悠々と杭を打てるかって言われたら、ウチん護送団の野郎どものレベルでようやくだろ。我らがエンジニア様の印象以上に、あいつの体格じゃできないと思う」
こと戦場において己は只の素人ではない。
火事場の馬鹿力が存在しているとして、
更なる隠し種がなければあり得ないことだ。
「仲良しだからこそ、こと殺し合いに話が至っても会話の流れがまとまって。エーラが敢えて釘を打たせてから、アウレアを撃ち殺した、とか。
二人の言う通り不意打ちなどはなかったと思われる」
「あとは」
「先のロボがハチャメチャ沙汰に一番必死こいて対処してたのはアウレアだろ?あいつがそれらを含めての下手人だったとしたら大ボケが過ぎる」
冗談交じりだが本気だ。メイドマンであるならば、
もう少ししっかりしていて欲しいという願望も混ざっている。
「……まあ、憶測は憶測だがな……」
#安置室
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