[……お嫁さんに貰いたい人がいるのか、アマミ殿は。
「君の大切な人の記憶を──」
その言葉を今更思い返す。
明日必ず会えるような言葉。
私が誕生日にパートナーになってほしい、と願う相手。
今まで貰った言葉は、よくよく思い返せば知人や友人に対するにしては……
……────
待て、ちょっと待て。
いや、今はそれどころじゃないだろう!
それこそ思い出せば分かる事だ! うん!
うっかり染まりかけた頬を軽くたたく。
タイトルを聞いては記憶にあるかどうかで判別していく。]
そういえば、さっきは記憶にないものも鍵かもって思ったのですよね。
万年筆だったのですが。
……そう思うと今の私が覚えているものが必ず該当するか自信がないのですよね。
[うーん、と悩む。こうなったら端から順番に触っていくか?]