■■■は、悠々とりんご飴を手に、神託が下される様を眺めている。 (t0) 2021/07/24(Sat) 21:16:19 |
【人】 忘れ屋 沙華「舞手がもっていかれるとは、祭りもいよいよ大詰めらしいやな・・・。」 宿の玄関口で島内の様子を眺めている。 その日に日に静けさを増していく様を見比べておくように。 よく覚えておくために。 (0) 2021/07/24(Sat) 21:22:04 |
リェンは、祠に水桶や衣服等を抱えて歩いて行った。 (a0) 2021/07/24(Sat) 21:30:43 |
【人】 よろず屋 シラサワ島民達から声が聞こえる。 『一人の印が消えたのだから』『今日の印は二人に』と。 物語の頁は捲られ、運命は此処に決する。 煽り立てられ動くものたちが、 木の装飾を持つものを見ているぞ。 ──…そして、 "口先だけ"で"煽り動かしていた"この男は。 「……しゃあなしやな。」 どこにも逃げられはせず、そう呟いた。 祭りに書生が戻ってくれば、男の顔を見たのなら。 (1) 2021/07/24(Sat) 21:37:26 |
【人】 奉公人 ユヅル「……右方の舞が選ばれましたか」 宿の片隅に賜った自室。開け放った窓の遠くより、 印が消えたと騒ぎ立てる島民達の声がする。 部屋の中央に座して、喧騒を聞き流す。 暫くの間そうしてから 目の前に横たえた和弓に手を伸ばした。 弦を指先で抓み、弾く。 「ひい、ふう、み、よ、いつ、む、なな」 高くも低くもない声が七つ、数字を数え上げた。 弦の音は時間を置きながら半刻ほど、 宿の周りでひっそり響いていただろう。 (6) 2021/07/24(Sat) 22:19:54 |
ユヅルは、静かに弦を鳴らしている。 (a1) 2021/07/24(Sat) 22:20:37 |
【人】 左方舞 五十鈴弓を弾く音がする。 「……や、ここの、たり、ふるべ、ゆらゆらと、ふるべ……か。 誰か使ったのか。 まだ伝わってたんだ、アレ」 戻ってきたのはシキ。 ……もし、”それ”をする者が他にもいるなら、気をつけなければならない。 自分も戻されてしまうかもしれないから。 (7) 2021/07/24(Sat) 22:29:37 |
【置】 呪術師 リェン「はてさて、祭りもそろそろ終盤と言ったところかな」 蝶間の言葉どおり“楽しいことになった”。 ここぞとばかりにブレスレットをつけていない村人たちの 神託を待つ声が聞こえる。 まるで自分たちの為の贄だとでも言いたげに。 「はてさて、鬼が出るか蛇が出るか。 気まぐれ相手に、ウチもソトもありやしないが、 せっかく逃げおおせたらしい彼は“先生”の元に戻れるかね」 (L0) 2021/07/25(Sun) 4:12:59 公開: 2021/07/25(Sun) 7:00:00 |
よろず屋 シラサワ(匿名)は、メモを貼った。 2021/07/25(Sun) 8:24:08 |
【人】 書生 シキ「―――。」 その青年は、ゆらり影のように"そこ"に居た。 暗い獣の胎の如き穴倉から歩み戻ったその姿は あの時見せていた訝し気な佇まいそのままに しかし、浮かぶ瞳の色には、"曖昧さ"を増している。 「………。」 まるで、皮を裂き肉を喰らう獣たちの姿を 遠目でのみ見眺めて来たかというように。 己の記憶に空いた虫食いを覗き込むその目は どこか虚ろで、心ここに有らずとすら思えるような 生気に欠いた様を、顔に貼り付かせていることだろう。 (9) 2021/07/25(Sun) 18:44:55 |
【人】 書生 シキ人目に付かぬ影の中で、青年は目を開ける。 己の意識へ、古錆の如く張り付いた曖昧な記憶。 おぼろげな"狼たち"の様を追憶する青年は それと共に、別のものへとも意識を向ける。 「………、さん……」 まるで、寝言のように小さく曖昧な呟き。 手にした本を開くことなく座り込む青年の口からは そうやって時おり、誰かの名が零れ落ちていたことだろう。 (10) 2021/07/25(Sun) 20:36:03 |
【人】 呪術師 リェン「狼、おおかみ、大神ね」 言葉遊びだ。 だけれども言葉は、言霊は時に思わぬ作用を引き起こす。 姿無き物に形を、力を与える。 残滓は土着の文化に馴染み、心と行いを染め行く。 「本当に、随分大きくなってくれた物だよ。 厄介な程にね」 どこへやら、羽織を喪った薬師は忌々し気な様子も見せず、 ただ、大きな存在への悪態をついていた。 (11) 2021/07/26(Mon) 0:47:11 |
【人】 よろず屋 シラサワ「ほんに百年に一度やなぁ。」 誰しもの思惑が交錯し、火が爆ぜ、 空を彩るは何色の花火なのだろうか。 全員を眺め、男は呟く。 「……責任なんぞ取れんなぁ。」 男は道化、男はなんの力も持たない。 故に、他力本願とするしかなかったのだ。 だから煽り立ての真似事をしていた。 例えそれが、今日に神狼の怒りを買うとしても。 これが道化とされた男の精一杯の抗いだったのだ。 何年か島で暮らして、島民に情が沸いていない訳が無いのだから。 はは、好き放題やらせてもらったよ。 (12) 2021/07/26(Mon) 10:56:30 |
【人】 奉公人 ユヅル「………………。」 奉公人が警策を携えて歩いている。 他の島民に出会っては仕事の捗り具合を聞き、 お疲れ様ですと声を掛けては次に行く。 今のところ軽快な音が響く様子はない。 あの警策はどうしたことか、と事情を知らぬ者達が 遠目に囁きあっているのが見える。 「祭礼の終わりが近づいているからか、 皆々さま一様に仕事に励んでいらっしゃる。 ………良きこと、でしょうか」 宿の遣いがてら運営の様子を見回っているだけなのだが、 当人の真面目顔と手に持った棒のお陰か 歩いているだけで島民の背筋が伸びるというものだ。 (13) 2021/07/26(Mon) 12:05:13 |
【人】 忘れ屋 沙華>>12 >>13 記録係が簿帳へ今日までのあらましを記し終える。 各々の様子をその目に捉えながら、既に全員に"賭けて"いた。 誰がそれぞれどんな出方をするか、如何なる札を見せてくるか。 盤に乗せられ明かされる決着、その瞬間まで分からない。 だが少なくとも 「ふひひ、俺はあれが拝めりゃ心残りももうねえよ。」 茶をすすりながらに、ユヅルの大義をしかと見届けている。 島民達の気張り様が痛快だ、俺がやってもこうまではいかなかった。 「これでこれから起きる結果がどこへ転がれど、 賽を取ったことに後悔するこた無さそうだ。」 ふっと一凛の彼岸花を空へ投げた。 風に乗り、どこへともなく去っていく。 「おい、万屋 」 呟き声を聞いてかしらずか、最早お馴染となった宿敵に一喝する。 「最後の勝負だ。俺の賭け方はもう決めた、 あとは恨みっこなしだぜ。」 汝は半か丁か、白か黒か、人か狼か。 明日の空色、 最後に笑うは誰なりや。 (14) 2021/07/26(Mon) 13:18:18 |
【人】 左方舞 五十鈴五十鈴はじいっと、その時を待っている。 上の、そのまた上の、更に上の、もう辿れないくらい上の代から、この時を待っていた。 この時のために、この家系は血を伝えていた。 執念だ。 「……僕とあいつ、最後に立ってるのはどっちだろうね? でも、その前に……あいつと勝負もしなきゃ」 (16) 2021/07/26(Mon) 21:48:15 |
【人】 書生 シキ――曖昧に残っている心の"痕"。 目を凝らし、その継ぎ接ぎへと意識をやる。 最早、大人たちの言葉紡ぎなど興味は無い。 何者の視線も掻い潜るかのように ひっそりと、流れ往く足取りのまま 青年は、三度その姿を隠すだろう。 (17) 2021/07/27(Tue) 20:21:46 |
シラサワは、笑って皆を眺めている。 (a2) 2021/07/27(Tue) 20:29:08 |
【人】 よろず屋 シラサワ「祭りも終わりやなぁ。」 男は最後まで、笑っている。笑ったまま。 「……綺麗な花火、見れるとええな。」 彼岸花 を一輪、拾い上げて。 (18) 2021/07/27(Tue) 20:52:11 |
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