─少し前─

らいちゃん、またねぇ。
…………らいちゃんの家はいつも大変そうだなあ。>>8


……グゥ。
[ どこかでお腹の音がなりました　]

[ すると、たちまち
お花の帽子の下からポンと獣耳が現れます。

赤ずきんちゃんの前では立派に
　　「人間」のお友達
の姿をしているはなですが、　]


うぎゅ。
ホントは狐の子だなんて……
知られるわけにはいかないわ……

[ そう言って耳を隠すように握ります。
それはそうと、お腹がすいたようです　]

[ 本能のまま、呪文のような音がする方へ向かいます。>>22 ]

これは…… >>22
桃……？

お、おいしそう……

[ 涎を零しながら川の岸辺から桃に向かって手を伸ばします。
届きません　]

桃〜〜〜！
こっちにおいで！

[ はなが川に入るという選択肢は無いようです。
水が怖いようです　]

(わたしこそ近所の子どもその1よ)

[ はなは、空腹のあまり人の気配に全く気がついていなかったようです。

突然声をかけられて思わず獣耳の毛が逆立ちました>>30
ですが、それもすぐに収まりました　 ]

すごい……！
食べる、ちょうだい、ちょうだいっ

[ お腹がすいたのかという言葉>>31に首を横に振りながらも
ちらりと覗く耳と尻尾、よく動く口はは正直なようです　]

[ そういえば今は人間の姿じゃなかったとハッとしたものの
なんだかすごいチカラを使う人間の前に>>39
耳を隠すのも忘れて桃を見つめます　]

いいえっこの匂いは……くんくん
間違いなく桃よっ
生き物じゃなくて食べ物っ
たべよ？

ね、ニンゲン、食べましょ？

[ 空腹で判断力が鈍っているはなですが、
さすがに桃の不穏な動きには気づいたようです>>53
全身の毛を逆立てて威嚇します　]

……！！？
うっ動いた！？

ニンゲンッこの桃危ない！！

[ニンゲン、もとい……婆と名乗った人間>>62
が落ち着いているのをみて
はなも逆立っていた毛が静かに元に戻った　]

婆も、ニンゲンの真似っこしているの？
私と一緒ね！
私も人間の姿になれるのよ！

……あっこれ、しってる！
ニンゲンが食べているのみたわ！
…………ぴゃ！！？

[ いただくわ、と一口食べて
その冷たさに思わず飛び跳ねて婆をみた。
何かの罠？　と思っているようだ　]

……ハッ
くんくん

この匂い……！　>>60

[ 匂いのする方へかけていけば、ライチの姿があります>>60
尻尾を一回振って、ポンと人間の姿に化けると
はなはライチに声をかけます。
ライチのことが大好きなようです　]

ライチ、こんなところでどうしたの？
あんまり街から外れると、オオカミさんに狙われちゃうわ

[ はなは気まぐれなので、
いえ、何より大好きなお友だちの匂いにつられてしまっただけなので、
まさか婆が例の食べ物について気を揉んでくれているとは梅雨知らず>>73。

お友だちにふんわりと笑ったあと、
その言葉>>75に顔を顰めました　]

>>75らいちゃん
あの強そうなおとうさんが？
心配ね。
……らいちゃんらいちゃん、
じゃあ、おくすりをかっておうちにもどりましょ？
近道できる道をとおれば、車より早く着くわ。

[ 獣の嗅覚はこういう時にも役立つものです。
コイツは危ないといっています。
何よりらいちゃんは大切なお友だちです。
怪しい人間に渡すわけにはいきません。
少し強引にライチの手を引っ張るのでした]

…………


やっぱりらいちゃんは今日も大変そうね……

か、かーえろっと

[ かえろ、と言ったもののはなには帰る場所なんてとくにありません。
はなはぶらぶら気ままに歩きます。
そういえば、お腹が空いてきたなあなんて考えながら　]

……ん？

[ なにやら小さな音が聞こえ、耳が揺れます。>>79
たすけて、と聞こえたような？

どおしたの〜？

小さな穴の中に問いかけてみます　]

わん……？
あなたはいぬさんなの？

[同じ動物同士、というのは
気を許す一つの理由にもなり得るのです。>>101
はなは地面にぺたんと寝っ転がると
つかまって、と穴の中へ手を伸ばします。

可愛い声のこの子を助けてあげないといけません　]