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【人】 掃除屋 ダーレン>>9 >>10 プリシラ 「………」 愛した女が死んでから、ずっと。 自分はこれから幸せになる資格はない、そんなことは出来ないと思っていた。 時間を置いても、その気持ちは消えることなく。 今この時まで、膨らんでいたものではあったのだけれど。 「おまえほどの魔女がそう言うなら、そうなのかもな」 目の前で鮮やかに咲く花を見ていると。 信じてもいいと、思えるのだ。 もう、貰ってるよ。なんて言葉にはしなくとも。 輝くようなドレスを身に纏うあなたを見る目が細まって、自然と口元が弧を描く。 パーティ用のタキシードはなくとも、表情だけはパーティを楽しむようなそれに見えるだろうか。 「お優しくて偉大な魔女に、俺からの贈り物だ。 オレンジには白が映えると言ったが───魔女には黒も良く映えるだろ」 黒いカラーと、ガーベラの花を三つ編みにそっと挿し込んだ。 あの時のリンドウが残っているのなら、白の傍に黒が並ぶ形になっただろう。 そうしてから、改めてあなたの手を取るのだ。 もう遠慮も、躊躇も見せなかった。 #パーティ会場 (11) 2024/02/17(Sat) 4:23:58 |