人狼物語 三日月国


45 【R18】雲を泳ぐラッコ

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[犠牲者リスト]
エニシダ

二日目

事件:楽観

本日の生存者:ラッコ、シャーリエ、リフル、小林 友、早乙女 菜月、アクスル、在原 治人、志隈、アジダル以上9名

 ── 迷い込んだ直後、あるいは紙一重にて ──


[ 瞼越しに瞳を突き刺され、強く眉根を寄せてから目を覚ます。
 喧騒とは呼べない風音と奇妙なまでに心地の好い気候。少しも見覚えのない景色の中央で、男は思わず瞬いた。 ]


  ……んん?
  あれ、ここは……、


[ 眼前には鄙びた住居があり、足の下には剥き身の地面があった。空が妙に広く思えるの織られるように奔る電線が存在しないからだろう。良く言えば長閑な気に満ちた周囲の状況に見覚えなどあるはずもなく、もう一度目をぱちり。

 ……彼が布団に収まってから、きちんと入眠したはずだが。その隙に運ばれたなんてことがなければ状況が不自然だ。己に恨みを持つものの犯行は否めないが、それにしては手段がまどるっこしい。

  自分が敵など捕まえたなら、
  屹度銃でも向けて腕くらいは撃ち抜くだろう。

 だが立ち尽くす体に欠損は無いし、燦燦と惨憺たる日差しを浴びて尚不快な熱など覚えない。……手の甲を抓る。残念ながら現実と納得できるだけの痛みはあった。]
 


[ そうこうしているうちに漸く足元の存在に気が付いて。 ]


  ……シグマ?
  あれ、どうしたのその……


[ 膝を折って目を合わせればその昏さには見覚えがあった。というかその姿や出で立ちもだ。]


  お、おう。変な覚えかたされてんのはともかく……
  久し振りだね。元気そうで何よりだぜ。
  けどお前どうして。


[ 見覚えがあると言えど普段通りでない彼の姿。明らかに異常事態だ……とは言い切れないのが
ランダ村出身の
妙な飯を食べ合った弊害だろう。
 軽く屈んで眼を合わせれば、あの時と同じ警戒心が滲んでいる。
 そういえばあの時、己はこの棘をどかしてやることは出来なかったな。子供の扱いには慣れているつもりでいたがほんの少し気がかりだったのは覚えていた。]
 


[ あの時のリベンジができるだろうか、などと考えていればその警戒色はさっさと鳴りを潜めた。後に残った不明瞭なかたち……を見て取り、きょとんと目を丸くする。 ]


  冗談って。……あくしゅみい。
  相変わらず訳がわかんないねお前は。


[ 今更か。取ってつけたように肩を竦めて目を伏せた。

 現実に似た空気感と、現実にはない居心地の良さ。夢だと言われればなるほどそうなのかと思えてくる。それくらい現状への探求心は希薄であった。ついさっきまで眠たかったのだから致し方ない。

 ……小さいと可愛げがあるのにどうしてああなってしまうのだろうか。嘆きともとれぬ複雑な心境でもう一つ、溜息。 ]
 


[ 彼について知りたいこと等、多くは思いつかなかった。
 一番気になるのは───生まれた時に与えられたたった一つの名前。
 生まれた証とも言いたい一言を呼ぶためだけに己は焚きつけているのだから。


 衝動的に口にしようとしたが、声は喉元で止められる。 ]


  ……けど、


[ 一応住屋や居場所は見つけたと言っていたしな。
 未探求の手がかりがある以上、本人より先に真実を得るのは少しだけ躊躇があった。ロマンチストの気は希薄……な方だろうが、特別な一口目は当人に与えられるべきのような気もして。

 小さく唸って首を傾げる。
 閉じた瞼を持ち上げてみれば、ふと幾つもの球体が目に入る。 ]
 



  ……? なにそれ。
  一体何をしてんの?


[ 途端に幻想的に見えてきた景色をきょとんと眺めた。風船のように漂った一つはすわっと手を通り抜けるが、足元に横たわるそれは爪先で転がそうともびくともしない。
 そうして「触れよう」とした途端、どちらにも奇妙なポップアップが浮かぶようだ。

  試しに、(3)1d4らしきものを、]
 


[ ───。 ]
 

[目当ての楽譜は、音楽祭で知り合った友人が書いたもの。
出来立ての楽譜は店頭に並んでいなかった。
在庫があると言われたときはお願いしますと目を輝かせ、
嬉しそうにリフルに近寄った。]


 きれいな曲を書く人なの
 弾けるようになったら聞いてね


[彼の笑顔に鏡みたいに笑顔を返した。
中庭の住人の彼がまだ居るのが当たり前な提案をして、
はっと口をつぐんだ]

[《私、結婚しちゃうかもしれない》
王子の話をしたのはメグだったはずなのに、
彼に出て行けと告げたのはシャーリエだった。

リフルの声が凍って、メグの心臓を刺した。
デートって、楽しくないのかな。
嬉しいのって最初だけなのかな。
もう戻れないのかな。
仮面の後ろで私が泣いている。

話もできない私《メグ》の代わりに
私《次期当主》の仮面を被った。
お屋敷の私《お嬢さま》でもない、とびきりよそいきの私]


 ありがとう
 お代はこちらから。

[ピアノ譜には釣り合わない銀貨を一枚置いて、
釣りも受け取らずにきびすを返す。
リフルの隣で手を握っていた私は殺した。
彼を従えて歩く私になって、行きますよと前を歩いた。

これじゃあ手は繋げないんだな]

―― 公園 ――
[日が高いからか、子供や犬連れの東洋人が
公園を楽しんでいる中で、
人気のない並木道のベンチにリフルを座らせた。
人もいないのに隣に座ってもデートの続きには戻れない。
ため息を吐くのはお嬢さまの私。
――彼女も次期当主の後ろに押し込めた]


 訳がわかんねぇ、ですか……。

 貴方に構う答えが必要でしょうか。
 ならお答えします。

 ……貴方は屋敷の中でも特別です。
 この国には貴方の左手を直せる技師はいません。
 王国に技師の養成を願い出ましたが、
 この先10年は王国から先生に
 おいでいただく事になるでしょう。

 王国と良好な関係ができなければ、
 貴方の左手を看る人は居なくなるのです。
 ……貴方はこの国を去ることになるのでしょうね。


 もう一つ、貴方は特別なんです。
 私の他に中庭に入るのが貴方くらいなのは
 気づいていましたか。
 貴方に中庭を許していたことは。

 『私』は姉と中庭で話すのが好きでした。
 特別な庭に招くくらいには、
 貴方がお気に入りだったんですよ?

 このまま王子を迎えたとしたら。
 ……きっとリフルに話し掛けちゃうし、
 それじゃ王子に申し訳が立たないから……。


[泣いていた私が戻ってきて、
目の前にいる人の顔がぼやけた。]


 ……どうしたら、リフルといられる?
 友達ならいいの? お国を諦めたらいいの?

 ……デートも忘れなきゃいけないかな……


[リフルの顔が波打って見えない。
抱えた薄い不面目に雨粒が落ちた。
空には薄い雲しかなく、雨はひと粒しか落ちない。]


 ……帰りましょうか


[今日はどうにも焦ってしまう。
いつもの私と違う考え方をしてしまう。

でも、いつもの私《メグ》では国を守れないんだ。
板挟みに押し込まれた私は、心の内で雨に打たれていた*]


  ……、これは、

[ 屈んだ体制のまま我にかえり、暫し呆然と動きを止めた。

 異国の響きを口にするかんばせはどこか見覚えのあるような雰囲気を湛えていた。この国の建築構造に見えた部屋の中、歩み寄る子供もまた。
 チラリとこの世界の彼を盗み見る。間違いなく昔の彼の姿だろう。ともすれば彼女こそが彼の愛した母親で。 ]


  ……なるほどなあ。


[ 問いかけども返事はなく、顔を見ることもしない肉親に寄り添い、生存の意思が伺えることだけを喜びとしながら、日々衰えていく姿を眺める日々。

 キツイなア、と苦笑めいた表情になった。 ]


 ……これは、あいつが忘れてる思い出?

[ 沈黙した球体を意味もなく撫でながら顔を上げた。]*
 

アジダルは、メモを貼った。
(a0) 2020/10/02(Fri) 7:45:36

―― 記憶 ――
[慣れないヒールを折って、庭で休憩していたら
窓の外を通ったリフルに手を振った。]

 リフルって旅人さんよね。
 変なこと聞くけど、シャーリエって人見たことなかった?
 ……私のお姉さまなの。


[驚かれたか、訝しまれたか、私が耐えきれなくなったか。
眉尻を下げて変だよねって言い繕った]

 本当はお姉さまが家を継ぐはずだったんだけど
 いなくなっちゃって。
 ……さらわれた、らしくて。

 私はお姉さまの替え玉だから、
 こういうの剥いてないの

[ヒールの折れた赤い靴をぽいって芝生に放り投げた。
シャーリエの仮面に慣れることはなく、
日々の用事をお姉さまの代わりにこなしているだけ。
できるようになってきたけど向いているとは思えない。]


 家族は私のこと、メグって呼ぶの。
 でも本名はシャーリエなの。
 ……やっぱり変だよね

[えへって困ってない顔を作ったけど、
無事な片方のヒールも投げてしまってから、ようやく笑った]

[この先の記憶は曖昧だ。
きっと貴方を気にとめた理由なのに、
その後の中庭の記憶で薄れてしまった。]

 ねえ。

 あなたの手は大丈夫?
 生まれたときからつけてたわけじゃないよね、
 痛くなったりしない?

 この国でその腕、聞いたことないもの、
 腕が痛くて倒れたりしない?

 お姉さまはこの庭でさらわれたから、
 ここで倒れちゃやだよ

 痛かったら守るから、どうにかするから。
 言ってね

[もやもやの気分の向こうで毛玉がくるんと回った。
これは夢じゃないけど、私にとっては薄い記憶。
貴方と笑ったお茶会の方が大切で、
思い出すことも少なく薄れていく夢みたいな記憶]

【人】 Marguerite シャーリエ

―― 空ラッコの白昼夢 ――
[いつからだったのかなんて、自分でもわからない。
庭に迎えたのだからお茶の相手は当然、
と何度も呼び出したせいか。
はたまた、断らずに現れる彼女に、
認められてると思い込んだのか。]


 おねーさまっ ピアノ聞いて!
 やっと弾けるようになったの


[王国の友達が作ったというピアノ曲を練習して、
難しいと文句を言いながらも時間を作って、
お茶の時間が減ってしまったある日。
彼女を庭の見える部屋に呼び出した。

防音がされている部屋にグランドピアノが一台。
観客席も一席。


たった1人の観客に招いたのは
お姉さまじゃなく彼女になっていた]
(0) 2020/10/02(Fri) 8:06:44

【人】 Marguerite シャーリエ

[ペダルを踏んでは離し離しては踏んで、
儚いメロディーを光に変えていく。
窓から差し込む夕日は私にぶつかって影を作り、
手元に夜を生み出していた。
そこに月の光を作った。
レモン色の響きは甘くて切なく、弾き手の心を揺さぶる。
弾き手の気持ちはピアノに変換されて音符になり、
空気を震わせて観客に届く]

[9/8拍子、フラット5つの変ニ長調。
その中に転調と臨時記号を散りばめて編まれた甘い曲。
楽譜を読んでびっくりした。
こんな曲を書くなんて、あの人天才だ。

自分の心のままにテンポが揺らぎ、
恥ずかしいほどに私が暴き出される。

聞かせているのはただ1人。
最後の音をペダルで伸ばして、
告白した恥ずかしい高揚感に身をゆだねた。]


 ……どう、だったかな


[借り物の言葉だけど、私の気持ちは届いたのかな**]
(1) 2020/10/02(Fri) 8:07:23

 貴方が男の人じゃなかったのなら
 友達のままいられたのでしょうか……?

[公園のベンチ で呟いたのは、私《次期当主》。
泣き声の私《メグ》の代わりに口を貸しただけなのに、
ひどく胸が痛い。

目を閉じて私を殺して、
息を整えるために風の音を聞いていた**]

Marguerite シャーリエは、メモを貼った。
(a1) 2020/10/02(Fri) 8:20:09

【人】 志隈

[無遠慮に女性を眺めたが、
彼女の意識が此方に向く事はなかった。>>1:62
青年があれほど叫んでいるのだから、
通常であれば気付かないと言う話ではないだろう。
怪訝そうに守ってくれる相手を見る姿は、
気に留めないと言う雰囲気でもない。

観察が終われば青年へと視線を戻す。
動揺しないのは本来の性格と、場慣れと、
目的の為なら刃を突き付けてくる相手だと思っているから。
]

…あんたの名前は?
気付いたらここにいた。俺はここを知らない。

[“志隈”ではなく“シグマ”
コードネームの様かもなとは説明を省き、
不審にも構わず名前を聞く。
質問は恐らく返らないだろうが。]
(2) 2020/10/02(Fri) 8:24:00

【人】 志隈

[“帰り方もわからないから別にいい。”>>1:63

口にする事はなかったが、
逃走する気も無く流れに身を任せようとした。
様子を窺うのが基本ではあるし、
此方を見れるのが眼の前の相手一人と仮定すれば、
幾らでも対処の仕様がある。
一度撃たれて怪我をするかどうか試してみるのもありかとまで、
考えてしまえるのは一般的ではなかったか。

夢と考えているから多少呑気で、
世界の質感が現実感を刺激してもあまり変わりはせず。


女性が何かを後ろで仕出して、
青年が飛び上がるのも無愛想に眺めた。>>1:64
どうやら実力行使に出たらしく、
言葉で忠告するより行動で先に制するタイプかと彼女を認識し。
青年に…あんた以外には見えてなさそうだと先に忠告すべきだったかと、今更至り。
何度も視線を往復する姿には、
若干生温い目を向けた。
大変だな、と他人事。

彼にはここでの感触があるらしい。
此方に気付ける理由はわからないが、夢だからで済む話か。
ぞんざいに扱われても変わらぬ従順さは
助けられた恩義があるからかと、
言葉を拾っては想像をしていく。
仔犬の様に吠える青年は見た事無い側面の筈だが、
面影もある様な気がして面白くも思え。]
(3) 2020/10/02(Fri) 8:24:08

【人】 志隈

[ブレない銃口は慣れを感じる。>>1:66
此方も同じ頃には既に銃に慣れていたから、
気にはならなかったが、
彼は何時の年頃から握ったのだろう。]

…一般人だ。
彼女とは初対面だし、やられてもない。

[過去を鑑みて、
更に警戒を持たれる気がして軍人と紹介するのは止めておく、
平和な国なら一般人だろう。多分。
細かく説明する気もなければ、
誤解も解けないだろうなと考えながら、
当てられた銃口に従って外へと足を向けようとして、
一度止まり。]

彼女とあんたの関係は?
何時からこういう事してるんだ?

[聞くだけ聞いておこうという精神。
正直不審者に話しかけられてペラペラ話すものではないし、
夢で、自分が作り出した物でしか無いのなら、
意味はないことだが。

当てられた感触は随分とリアルで、
齎される情報ももしも本当ならと興味深かった。]
(4) 2020/10/02(Fri) 8:24:15

【人】 志隈

[あまり時間を取ってもいられないだろうと、
質問を投げかけた後には大人しく扉の方へ向かう。>>1:67

そうして外に広がる場所はどんな所だったろうか。
一つ瞬き、後ろへと振り返ると、
何時もの姿に戻った男の項垂れかける所。]

…何してるんだ、あんた?

[不審なものを見るような目を向けた。
姿は現在のものに思えるが、
作られた存在かどうかまでは判断が出来ない。]*
(5) 2020/10/02(Fri) 8:24:30
志隈は、メモを貼った。
(a2) 2020/10/02(Fri) 8:26:31

 
[そっと挟み込んだ内側で
 潤んだ瞳が揺れ、
 静謐さを保ったまま唇が動く。

 ほんのりと色づいていく
 艶めかしい変化は
 美蝶の羽化を見ているようで。

 息をするのも忘れて魅入っていると
 口元がふわりと緩み
 堪らない微笑が咲いた。



   …………



[この世のものと思えぬ可憐さに
 撃ち抜かれて
 あれほど饒舌だった舌が、言葉を失う。]