人狼物語 三日月国


113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】

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視点:


【人】 埃運び オーウェン


「ガハハ。金払え、ゴミ捨てに運んでやる」

悪態。気分は廃品回収屋。
ふと酒場を見渡せば、先の仲間が挙動を停止している様子を目にいれて、また深々とため息を吐く。

自分は鈍器を振り回すしか能がないとはいえ、ああも果敢に攻め込みに行く銃士には肝が冷える。敵の攻撃より味方を殴り倒す方が怖かった。

「俺は軍師じゃあないんだから少しは自分で考えてほしい、つってもおたくは改善とか見られなさそうだが。
 婆さん串焼き二つ。お代は片方こいつ(>>62)が出す」

遠慮なく横に座って、だが肘をついてそっぽを向く。
まるで話しかけるなと言わんばかりに。恐らくは杞憂なのだろうが。
(64) 2021/12/08(Wed) 16:30:16
 
くそったれ。嫌な予感ほどよく当たるらしい

 
最後の一人に視線を遣れば、
注意していなければ聞こえない程度の声でそう呟いて。

「ああいう手合いは取るに足らない事だって
 無闇矢鱈と誇張して騒ぎ立てるもの。
 虚言であれ真言であれ放っておいても百害あって一利無し、
 さっさと黙らせておくのが賢明だ。それに…

 口の軽い奴がこれから先どうなるか。
 見せしめとしては、ちょうどいいだろう」

それもつかの間、"蝙蝠"は淀みなく賛同を示す。
手始めに吊るし上げられるのは、地を這う鼠になりそうだ。

「ホドとやらに異議が無いなら、それで決まりだ。誰がやる?」

 
「無論、人員が補強できるならそれに越した事はない。
 勧誘できそうな人間がいるなら当然行う。ただ、」

「一つ返事で寝返る奴は、
 他に声を掛けられても同じ事をしやすい。
 そうさせないよう先手で【対話】しておくのも手だ」

この対話が、文字通りの意味ではないのは。
何もない表情を見るに、この場の人間なら一目瞭然。
音声に乗っただけのものはどう聞こえるかは知らない。

いずれにせよ、この男がそう主張しているだけであり、
貴方達がどんな人間を勧誘するかには口出ししない。

「そうか。2人共そう言うなら私に異論はない。
 私が行っても問題ないが──なあ【新入り】
 野良猫も、新入りの実力を見定めたくはないか?」


「はあ、面倒にゃ」

微かな呟きが聞こえたのかいないのか、
嘆息を一つ会話の合間に挟んで。

「にゃあは異論ない。新入りの腕を疑ってるわけでもないけど、もししくじったとしてもホドなら大丈夫だろうからにゃ。
 本音を言うなら誰でもいいにゃ、この程度のこと」

 
「その通り、"鼠捕り"程度、誰がやろうと同じ事だ。
 であれば尚の事、
 下っ端の仕事に相応しいというものだろうな。」

「故に"鼠"の相手は"蝙蝠"が引き受けよう。
 実力を測るにせよ、信頼に足るものかを見定めるにせよ。
 あんた達の好きなようにすればいい。その分…」

 
「同じように、俺も好きにさせてもらうとしよう。
 文句は無いな、先輩方?」

言葉の詰まった貴方を、じっと見つめる。

「そうでしたか。
しかし、私は番犬の名ガルムを貴方へ渡しました。
私、名付けた飼ったものにはきちんと責任を持ちますよ。少なくとも自分から離れようとするまではね。

故に、私は貴方の味方となりましょう。
そう努力しましょう。
それが私の義務でもあります」

納得しづらかったらこれも命令だと認識して構いませんと、添えた。


「誰が我々を縛れるものか。
 そうさせない為に、我々はいるのだから…にゃ」

 
返事は無い。それが答えだろう。
最も、普段のこの人間なら、

『それすら出来ない人がいるから──』

そう何らかの返答なり口煩い心配や警告なりしたものだ。
少なくとも、無言を肯定とする気質ではなかった。

──なかった、はずだ。